松田龍平、西嶋秀俊、高良健吾、柄本時生
各方面での評判は決して良くはないこの作品。
でもわたくし的には そんなでもなかったかな。
ひとつには、元々SABU監督の作品が好きというのもあります。
ひとつには、わたくしの持ってる「蟹工船」という原作のイメージの"枠"にとらわれなかった創りだったからなのかも。
昨年来からの経済情勢とリンクして、また見直されている「蟹工船」ではありますが、わたくしの持ってる そのイメージってのは 中学か高校か 学校の授業でやった程度なわけでね。
その上での見方なんですが、原作の持ってる主義主張、労働者の境遇などは根本は普遍なんだと思います。また純粋でありシンプルであり。
それをそのまま映画化・映像化したところで、エンターテインメントとしてはインパクト薄いんじゃないかな。
ものスゴイ演技だけで引っ張って行ける役者さんだけであれば それも見応えあるかもしれないけど、この作品に出演してるのって若い役者さんたちに 脇を固められる方、そしてお笑い芸人。
そのメンツでストレートなものを構築してソコソコのものを撮るよりも、普遍的なテーマをスタイリッシュな衣装でコーティングして見せるのもアリなんじゃないかと思うわけですわ。
かといってエンターテインメントに走りきって、「クラブシップ」とかいう宇宙船が舞台で その中の艦長やら乗組員の境遇を・・・とかまでいくと それはそれで???だろうし。
そういう設定にするんだったら 逆に「蟹工船」という原作が足かせで。オリジナル脚本で別のストーリーでイイじゃんだわな。
先に見た「MW-ムウ-」なんかは ガッシリとした原作を磨きに磨いて角を丸くしちゃってガッカリしちゃったんだけど、この作品に関しては・・・
真面目で面白味のない堅物のサラリーマンに SABUというスパイスを加えた結果、スタイリッシュでジョークもわかって 尚且つハートは熱い派遣労働者になったんじゃないかしら。
我ながら変な例えだ。申し訳ない。。。
本来ならSABU監督って もっともっと作品の中に遊び心を散りばめられると思うんだけど、原作のストーリーラインを生かすようにした結果か、そこはおとなし目に感じました。
でもその分、役者さんたちの技量を最大限に生かすことには成功してたんじゃないかな。
松田龍平はヒリヒリするほどカッコ良かったし、コチラも2世の柄本時生もハマってたし。
西嶋秀俊のワルっぷりもわかりやすかったですよ。
そしてTKOの木下が それらと引けを取らない存在感を出してたですねぇ。
いいムードメーカーとなってましたよ。
わたくし的には 思いのほか見応えあったんですが、どうやら万人受けはしないのかな。
原作とテーマと作風のギャップがあるし。
「わたしの理想の蟹工船はこんなじゃない!」ってね。
蟹江船
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