2018年01月23日

勝手にふるえてろ

大九明子
松岡茉優、渡辺大知、北村匠海、石橋杏奈
10年もの間 中学時代の同級生イチを忘れられないでいる24歳のOLヨシカは、ある日突然 職場の同期のニから交際を申し込まれる。
人生初の告白に舞い上がるも、ニとの関係に気乗りしないヨシカは、現在のイチに会おうと思い立ち、同級生の名前を騙って同窓会を計画。ついに憧れの人との再会の日が訪れるが…。

綿矢りさの同名小説を「恋するマドリ」「でーれーガールズ」の大九明子の脚本・監督で映画化。
主演はこれが“初主演”となる松岡茉優。

松岡茉優ってバラエティの司会やっても 頭のキレとか勘の良さとか垣間見えるし。
「ちはやふる」や「桐島、部活やめるってよ」でも その魅力は出てると思うんだけど。
それが“初主演”なんですか。ぶっちゃけ もっと注目されていいと思うんだけどね。

プロデューサーとかキャスティングする人が広瀬すずと土屋太鳳の資料しか見てないんじゃないの?
そう思うぐらい 松岡茉優は好きなんだけど、そんな中にあって さらに今作はベストアクトだと思います。

主人公のヨシカは 絶滅した動物に興味を持ち、10年前の中学の同級生を忘れられず。
ちょっとひねくれて、自己中で、夢見がちな24歳。

そういうキャラを映像化すると得てして オタっぽさ前面に出したビジュアルにしちゃったり。
普段はイケてない黒縁メガネかけてるけど、素顔は「カワイイじゃん」みたいにしがちなんだけど。
そうじゃない。

パッと見 耐えうるビジュアルでファッションも普通に今どきのOLで。ただし靴に油断が表れるけど。
会社の同僚とは楽しい会話もできるけど、家でひとりでいる時は普通に毒も吐くし、日常すれ違う人に対しての観察眼も持っていると。

気をてらったような あざといキャラに仕上げていないし。リアルすぎて映画に出すまでもない個性をちゃんとキャラクターとして確立していると。
これをやったのはホント素晴らしい。

しかもイタいヤツじゃなくて「ウケる〜」って素直に言える側で。同世代の女性だけでなく、男性からも共感する人 メッチャ多そう。

そんな彼女が妄想と現実を境界線無しで、嫌味もなく スイスイ行き来する楽しさよ。
かと思えば 決定的な状況に心やられて ミュージカルチックに陥るシーンも映画らしさにあふれて素晴らしかったです。

原作は主人公よしかの独白みたいな内容らしけど。
この映画版では ちょっと毒吐く感じもあるし、なぜか(歯磨きなど)吐く場面も多かったり。

「タモリ倶楽部」ネタ、オカリナ、赤い付箋、「イチが好き〜」やらも面白かったし。
あとは留守番電話のガイダンス音声が妙に心に響いたり。

ストーリーとしての流れもさることながら、声出して笑えるシーンもいっぱいあって。
ヨシカのキャラクター、松岡茉優の表現力、監督の演出 いずれもがハマったと言っても過言ではないでしょう。

単館系なので「ドッカーン!」と話題にはなっていないけど、休みの日に映画見に行っちゃうような 今どきの20代〜30代の満足度は高いでしょうね。
ツボを突きまくりで、おススメな一本です。

DSC_0471.JPG
上司がフレディ過ぎるww
posted by 味噌のカツオ at 01:12| Comment(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月22日

青春夜話 Amazing Place

切通理作
深琴、須森隆文、飯島大介、安部智凛
ひょんなことから出会った青井深琴と野島喬。4歳違いで時期は異なるが同じ高校出身とのことで意気投合。
喬は深琴を夜の母校へと誘い出し、誰もない学校でやり残した青春に復讐しようと盛り上がる。

文化批評家として多くの著書も発表している切通理作の初監督作品。

名古屋・シネマスコーレで1週間レイトショーの最終日。
マイクなどもセットされて、どうやら舞台挨拶的なのもあるみたい。

75分の本編終了後、切通監督と深琴が登壇。
素人感丸出しのコメントがあり、今作とは別で深琴主演の短編作品のプロデューサーと監督も登場して、そちらの作品「天使の歯型」も上映されました。
その後も まとまりのない(苦笑)トークがあってという。そんな上映回に足を運んできました。

閑話休題。
「青春夜話 Amazing Place」についてですが。
見た目的にも決してイケてない男女が出会って意気投合。
あらすじ的には「過去への復讐」となっているわけですが…

その衝動はわからなくはないけれど。
だからこそ 学校モノであったり、スク水のモノであったり、いろんなシチュエーションに特化したAVが出回るわけでね。
それを具現化ということなんでしょうが、ツッコミどころがあり過ぎて、ノリきれなかったですね。

大前提としてこの二人は如何ほど経験あるのかしらん。
彼はDTというわけでもないのかな。彼女はいきなり口撃って なかなかの経験者なんですか。
彼の学生服を着ないこだわりの真意は?
といった ところから。

彼女はオフィスに気になる上司がいたみたいだけど、それって あのズル剥けの方なんですか?
そもそもズル剥け好きなら彼ともアリなのはアリかもだけど。

一般的に ズル剥け上司がモテモテキャラってのが「?」だったり。
学校の用務員のおっさんのエピソードも共感するポイント無かったし。

全体にもっとダサいなかにウブなエロがあるとか、逆にアナーキーにもっと行き過ぎるぐらいに行くとか。
もっと妄想力を突き詰められたんじゃないかと。

要は中二病感満載な稚拙な方にいくか、“ロマンポルノ路線”で人間味を出すか。
そういう振り切りがあってよかったんじゃないかと。

あと付け加えるなら、女優をもっとかわいく撮れなかったかな〜とは思いました。
ブサいとは言わないけど、もっと引き出せたんじゃないかな。


という上映がありまして。
さっきスクリーンであんなことやこんなことしてた娘が(舞台挨拶で)目の前にいるのか〜ってのは 少しだけ“ジュン!”ときちゃいました。

DSC_0486.JPG
学校でしゃせい大会したよね
posted by 味噌のカツオ at 00:04| Comment(0) | サ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月21日

花筐/HANAGATAMI

大林宣彦
窪塚俊介、満島真之介、長塚圭史、矢作穂香、常盤貴子
1941年の春、佐賀県唐津に暮らす叔母の元に身を寄せることになった17歳の榊山俊彦。様々な学友を得て“勇気を試す冒険”に興じ、肺病を患う従妹の美那に恋心を抱き。
そんな青春を謳歌していた俊彦の日常も、いつしか戦争の渦に飲み込まれてゆくのだった。

わたくしが子供の頃から映画を作っておられる大林監督ですが、近年の作品も話題にはなっていましたが未見でありました。
今作は“戦争三部作”的にくくられたりしてますが、タイミング合いまして見てきました。

当初は 169分という長尺に尻込みしてるトコもあったんですが…
驚きました。全く退屈することなく、映像に見入ってしまいました。

ストーリーの構成もざっくりした感じだし、舞台も さほど変化は見られません。
でありながら、これだけ引き込んで見せる魅力ってなんなんだろうか?

大林監督 現在80歳。2016年夏に肺がんがステージ4まで進行していたという中、抗がん剤治療を行いながら完成させた作品であると。
思えば 今やアメリカ映画界の巨匠となっているクリント・イーストウッドも 80半ばになりながら、多くの人を引き付ける、心に響く映画を作り続けています。

もちろん体は資本だし 体力的なところも重要ですが、感性とかそういったところがね。
衰えるどころか研ぎ澄まされていってるのは脱帽です。

今作の舞台は佐賀県北部に位置する唐津市。どうやら 戦争がおっぱじまりそうだぞ〜という時代。
現代と違って派手な娯楽もない、ましてや地方都市。そして本当に戦争が始まったら…
そんな中に生きる若者たち。

環境、思想、そして病とも向き合いどう生きていくのか。
物語としては そういったことうえに成り立っているようですが。

前述の通り、それらを提示する映像美。役者たちの芝居。いずれも素晴らしいです。

度々インサートされた血液を模した花びらのカットであるとか。
ありえなかろうと思わせるモノトーンの床。左右が反転する映像。
くすんだ色合いの中の白と紅の美しさ。

そして終始 バックに流れる音楽。
いろんな音・映像に紡がれて、息つく暇もなく見入ってしまいました。

本来の設定は“学生”であるはずの男たちが 大半30代の役者が演じてるんだね。
それ普通の映画でやったらビジュアル的に成立しなさそうだけど、なんだろうか。
当時の学生って、今の青年期ぐらいの成熟度あったのかな〜と思うとちょっと納得。

終盤、ひとり、またひとりと消えていく登場人物たち。
そして最後に残される者、残された思い。

なにが どうかと結論めいたことを述べるなんて野暮なことはさておき。
なにが心に残ったか、何を感じたか。それだけだよね。

ハッキリとした結論を求めたい今どきの日本人には向いていないかもしれませんが。
だから映画として印象に残るんでしょうね。

2017年・キネマ旬報ベストテン日本映画2位に選出された作品。
イチ映画ファンとして、ホントに見て良かったです。

DSC_0487-26a0e.JPG
花筐鶴
posted by 味噌のカツオ at 22:00| Comment(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月08日

ブリムストーン

マルティン・コールホーヴェン
ガイ・ピアース、ダコタ・ファニング、エミリア・ジョーンズ
夫と2人の子供と暮らすリズ。ある事情で言葉を発することはできないが、村では助産師として頼られている。
そんな彼女の前に揺るぎない信仰心を持った牧師が現れる。「汝の罪を罰しなければならない」そう告げられたリズの脳裏に壮絶な過去の記憶がよみがえる。

予告で見たその映像。シチュエーションとしては西部劇か? しかし何やら不穏な雰囲気に漂う狂気。
「何だか気になるぞ」とチェックしてみましたが。

驚くべきことに東京・大阪・名古屋の計3館での上映。どんだけ小規模公開やねん!?
上映時間は約2時間半。いくらか長尺ではありましたが、時間を調整して見てきました。

言葉を発せず手話でコミュニケーションをとる主人公リズ。そして幼いその娘。
年の離れた夫。「母親じゃない」としてリズに心を開かない夫の連れ子。

そんな彼女の前に現れる牧師。
言葉を発せずとも その表情、立ち振る舞いで 伝わる緊張感。

普通の作品であれば この牧師が怪しいのか、良い人なのかで多少引っ張りそうだけど、今作は即行でリズの前に立ちはだかります。
そういう粘りを入れずとも、この二人の関係性がどういったものなのかでしっかり物語を形成していきます。
そして一気に訪れる衝撃の展開。

彼女たちの関係は?というところで その過去を描いた第2章、第3章へ。
そして第1章の続きとなる第4章へという構成。

教会が出てきたり牧師さんが出てきたり。
罪と罰も関わってくるのでキリスト教的なテーマ性があるのかと思いきやそうでもなさそうな。

率直に言えるのは、とんでもない変態性。
そして映画として 見るに堪えない、目を背けたくなるようなシーンがチョイチョイ入っております。
人としてやってはいけない行為。実に痛々しい描写。それに動物たちの…

そんな2時間半の映画ですが、良くも悪くも緊張感が支配しているし、成長したダコタの美しさもあって 思いのほか集中して見いってしまったわけですが。

タイトルの「ブリムストーン BRIMSTONE」は旧約聖書の『創世記』などに登場する「焦熱地獄」の意味があるとか。
それも踏まえての『恐ろしいのは地獄の業火か? 違う 愛がないことだ』なんてセリフにつながるんだろうけど。あの決着の付け方には思わず「むぅ」と思ってしまいましたし。
さらには彼女が最後に取った行動の意味合いもイマイチ飲み込みにくかったかな。

いずれにせよ、見ていてイヤな気分を味わうことには間違いないので。なかなか多くの人には進めにくい。
そのくせ 見入ってしまうような映像の力は間違いなくあります。

決して面白くないわけじゃないが、向き合い方の難しい作品ではあるよね。

DSC_0465.JPG
荒野の結婚相談所
posted by 味噌のカツオ at 01:20| Comment(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月07日

ビジランテ

入江 悠
大森南朋、鈴木浩介、桐谷健太、篠田麻里子
閉鎖的な地方都市。幼い頃に失踪した長男・一郎。地元の市議会議員として身を尽くす次男・二郎。デリヘルの雇われ店長の三男・三郎。
それぞれの道を歩んできた三兄弟だったが、父親の死をきっかけに一郎が30年ぶりに戻って来る。やがて、再会した三兄弟の運命は再び交錯していく。

タイトルの「ビジランテ」はゴジラと一戦交えたモンスターのことではありませんで。
普通に訳すなら「自警団員」のことだそうで。と同時に、いわゆるアメコミの中では「悪者に裁きを下すもの」を意味するとも。
なるほど。確かに どちらも今作には…ね。

入江悠監督の作品で近年見たのは「SR サイタマノラッパー」「太陽」「22年目の告白 -私が殺人犯です-」。
いずれも とある世界を映し出したり、何がしかの閉塞感が感じられたり。そんな印象なんですが。

今作も「SR サイタマノラッパー」同様、原作なしのオリジナルなのかな。
地方都市の空気感。(季節も含めてですが)映像から伝わる寂しさや温度の冷たさも似てますね。

暴君然とした父親と 若い、幼い、三兄弟。
その父の振る舞いに背を向けて飛び出した長男。

その後 残された次男と三男がどのように生き抜いてきたのかは示されませんが、今現在の次男は父親と同じく政治の道を歩み、妻と息子と共に社会との関わりをもって生きている…ように見えます。
そして三男は親の元を離れ、ちょっと危険な立ち位置で、デリヘルの雇われ店長となっている。

地方とはいえ広大な土地を残し、親父は死去。
「あの親父の残したものなんて 何にもいらねえ」とのスタンスの三男。一方、様々なしがらみで土地を“有効に”使いたい次男。

そこまでは良かったが、突如 行方不明となっていた長男が帰ってくると。しかも土地の権利を相続するという書類を持って。

そういった目に見える事実関係の下で展開される物語。ただし、父と長男の間で何があったのか。篠田麻里子演じる次男の妻の本性は?
など描かれない部分も多く。それは別にいいんだけど。

自分たちの思いはよそに、大きく横たわるしがらみや いろんな外的要因に翻弄されていく三兄弟。
悲劇なのか、真相はどうなのか。それらがどうでもよくなるぐらい巻き込まれていく感じがなんとも。

冷たい川に流されるとまでは言わないけど、抗えないままに生きていくしかない印象。
「サイタマノ〜」でも似たような雰囲気は感じたけど。あちらはまだ取り返しがききそうな、まだいろんな方向に舵を切れそうな若者だったけど、今作は もういい大人で社会人だからね。
そういう意味も含めて(これだけ巻き込まれると)やり直せない気がしちゃうんだよね。救いが無いともいえるのかな。

それに「サイタマノ〜」ではラストに“吐き出す”描写があったけど、今作はそういうカタルシスも得られなくって。
テーマ性とかイメージが近いようで、後味は・・・

わたくし的に後味が悪いならそれもまた〜と思えるけど。そうじゃなくて あまりにも無な感じがして。
決して 見るんじゃなかったとまでは言わないけれど、虚無感しか残らないというべきか。

これはこれで多少の賛否があったりするようだけど、それもわかりますね。

DSC_0448.JPG
一郎、二郎、三郎 はわかりやすい役名
posted by 味噌のカツオ at 00:15| Comment(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月06日

フラットライナーズ

ニールス・アルデン・オプレヴ
エレン・ペイジ、ディエゴ・ルナ、ニーナ・ドブレフ
医学生コートニーは、人は死んだらどうなるのかという興味のもと、ある臨死実験を仲間たちに提案する。
それは彼女が自身の心臓を止め、1分後に蘇生させるという危険なものだったが、死後の世界を垣間見て生還を果たした彼女の体にはある変化が起きていた。

全然知らなかったんだけど リメイク作品なんですね。
オリジナル版は1990年制作。ブレイク前夜の ジュリア・ロバーツ、キーファー・サザーランド、ケヴィン・ベーコンらが出演したとのことで。そっちもメチャ気になりますが。

当然ですが そちらの詳細な情報は入れずに鑑賞。
ただし、チラシやらサイトで あらすじだけは押さえておいたわけですが。
ぶっちゃけ それらのあらすじと実際の作品の整合性が取れていなくって。

死後の世界がどんなものかという名目で心臓を停止し1分後に蘇生。そして3分、4分とエスカレートしていきつつ、7分を過ぎたときに…
などと書かれてたんだけど。7分という“キーワード”は出てきていないし。
チラシの写真も本編と合わないものであったり。

そういうことが関係しているのか否かわかりませんが、残念ながら見た人の評価は決して高くはないね。
序盤はイイ感じの洋画見てるな〜という印象だったけども、サスペンス、ホラー、オカルト、青春ムービー…
いろんな要素があってもいいんだけど、そのいずれもが弱いような。

ズバンとくる感じでもなく、ストンと腑に落ちるでもなく。
なんかもったいなかったなぁ。

まるっきりダメダメとも思わないので、結論付けるならB級らしいB級レベルってかな(苦笑)

あとは余談ですが、一見ヤンチャだけど実は優秀。みんなの蘇生に尽力したレイが金子ノブアキにしか見えなかったわ。

DSC_0447.JPG
フラ〜ットライナーズ
posted by 味噌のカツオ at 20:07| Comment(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月26日

DESTINY 鎌倉ものがたり

山崎 貴
堺 雅人、高畑充希、堤 真一、安藤サクラ、中村玉緒
ミステリー作家・一色正和のもとに、年若い亜紀子が嫁いでくる。二人が暮らす鎌倉には 人間ばかりでなく、幽霊や物の怪、魔物に妖怪、神様、仏様、死神、貧乏神までが住んでいた。
ある日、大金持ちの殺人事件の捜査を依頼される一色先生。彼は魔物や幽霊が関係する事件の折には警察に協力する名探偵でもあった。

『三丁目の夕日』の作者でもある西岸良平のコミック『鎌倉ものがたり』を、日本に於けるVFXムービーの第一人者である山崎貴監督が実写映画化。
補足として。VFXとは《visual effectsの略。effectsの発音をFXと表記したもの》と載ってました。

主演のミステリー作家に堺雅人。年齢の離れた新妻役に高畑充希。担当編集者に堤真一。
堺雅人の見ていないところで堤真一と高畑充希がイチャイチャしてる印象があるんだけど。
それはパラレルワールドでの出来事として。。。

何度も予告編を目にしていたので、クオリティの高い冒険ファンタジーであることは予想つきました。
んで実際、とても楽しめました。

その予告でも見ている通り、手違いで嫁さんが死んじゃって。
彼女を追って作家先生が黄泉の国まで行くというストーリーを意識しつつ。

ところが実際の前半は、もうちょっと設定を紹介しがてら、夫婦のいろんなエピソードの数珠つなぎで。後半になって黄泉の国が登場するという流れ。
原作コミックスのエピソードを抜き出して構成してるそうで。それでブツ切りエピソードになってるのは納得。

それからやはり山崎監督の持ち味といえば、これまで見たことのないようなVFX映像ということになるのですが。
その点も素晴らしいですね。よくぞここまで変わったキャラクターたちを普通に動かすなと。
そして後半の黄泉の国というのもね。やぁスゴイなと。

そしてクライマックスのバトルシーン。
「想像力で戦え」というセリフもあるんだけど。そもそも黄泉の国は 見る人によって違ってきてるものなんだとか。
ところがそこは作家先生ですから。想像力には長けた人でしょうから。そうきたかと。

そして いよいよピンチという時に、こちらの想像通りにあぁなって こうなるという。
よくできたお話でした。

これだけの人気俳優たちが、コメディもこなし、アクションシーンもあり。
そして妖怪、魔物、物の怪たちの造形も見ていて楽しいし。

また山崎監督のVFXじゃないと表現できないであろう世界も見られますし。
『三丁目の夕日』同様、お腹いっぱいとなるであろう。満足度は高い仕上がりになっていましたよ。

そう、満足度の高い仕上がりだったですよ。
でも これほどまでに作り込まれているのに、不思議と「いいもん見た〜」という感慨に浸れなかったのはわたくしだけやろか?

確かに いろんなことが起きているけど、どこか薄っぺらいというか。
それこそ予告編の時点で「千と千尋だよね」というのも見え隠れしてたし。
イチイチ重箱の隅をつつきたくなるような 設定ややり取りがあったり。

そういうアラの積み重ねで胸に響くものも響かないということになるのか。
でも それもこれも、全部ひっくるめて山崎貴クオリティ全開というべきなのかもしれないね。

今作のわたくし的ヒットは死神役の安藤サクラさんで。
なかなか正体不明で怪しげで。始め出てきたときは誰だか分らなかったので、余計に驚きもあったけど。安藤サクラは良かったです。

ただし、顔面をはずす描写はいらんかったな。
きっと そういうトコなんだろうな。

DSC_0408.JPG
きゃばくらものがたり
posted by 味噌のカツオ at 00:07| Comment(0) | タ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月25日

猫が教えてくれたこと

ジェイダ・トルン
トルコの大都市イスタンブールで、自由気ままな生活を送る野良猫たちの姿を追ったドキュメンタリー。
子猫たちのため市場の食べ物を狙う母猫や、レストラン付近のネズミを退治する猫など、個性あふれる猫たちの日常をカメラが捉える。

撮影は全編トルコなのかな。
ドローン映像と思われる空撮の導入部がとてもキレイで。
やがてイスタンブールに暮らす猫の姿を捉えるわけですが。

これは決して猫のドキュメンタリーという風でも無くて。
猫と共に暮らす人の物語でもありますね。

確かに猫ちゃんはカワイイ。でも そんな猫たちについて語るイスタンブールの人々も じつに魅力的で。
そして彼らが語る 猫への思いも 自身の生活も。胸に響くものが多々ありました。

序盤に出てきた言葉で「動物に優しくできないヤツは、人間にも優しくできない」と。
当然といえば当然だけど。そんな言葉にハッとさせられたり。

そんな思いがあるからこそ、この映画全体が心地よくあるんだろうね。

猫ちゃん それぞれに性格や習性があって。それがまた良いんだな。
子猫のためにせっせと餌を運ぶ親猫。市場でみんなを癒す存在。ダンナもちょっとたじろぐ程に気性の激しい母猫。
カフェテリアで店内まで跨ぐことは無いが、お腹がすくとガラス戸叩いて催促するヤツ。ネズミ退治でみんなの役に立っている子。

まぁ面白い。
そして人間も彼らを尊重し。まさに共生してるという。

犬にとってが人間が神様だけど。
猫は神と人間とを認識していて。人間は神様の使いだと思ってるだとか。
そんなお話も印象的でした。なるほどね。

そして映画のラストシーン。
夕暮れがかったイスタンブールの街並みから 遠ざかっていくようなドローン映像。

猫をテーマにした映画もいろいろあるけれど。
今作は単なる癒し系といった感じではなく、ドキュメンタリーとして見るに値する要素もあったと思いますよ。

DSC_0409.JPG
キャスト キャット
posted by 味噌のカツオ at 00:20| Comment(0) | ナ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月24日

パーティで女の子に話しかけるには

ジョン・キャメロン・ミッチェル
エル・ファニング、アレックス・シャープ、ニコール・キッドマン
1977年のロンドン。内気なパンク少年エンは、偶然もぐりこんだパーティで美少女ザンと出会う。
しかし、彼女はあと48時間で遠い惑星に帰らなければならない。ふたりは大人たちが決めたルールに反発し、危険で大胆な逃避行に出る…。

正直 あまりよくわからない映画だったです。
パンク好きで内気な少年が ちょっと不思議な女の子に惚れちゃって。

でも実は彼女は異星人であったと。
そしてボチボチこの星を離れなくてはいけないと。

意外といっぱい存在してる異星人とやらは、いくらかその感覚が地球人離れしてるトコあるけども。
まぁ言うなれば、この作品に出てくるパンキッシュなヤツらも、一般人の感覚からすると ちょっとイッちゃってるし(笑)

そのくせ ラストで妙なほっこり感を味わえたりしてさ(笑)

なので あんまり理屈ゴネて見る必要もないし。
ヤツらに身を委ねて楽しめばいい作品だよね。

ワシだけかもしれんが。
「パーティで女の子に話しかけるには」というタイトルがイマイチ ストライクではないような。
これはこれでしょうがないのかな?

DSC_0393-1c6fb.JPG
ゲロキス(笑)
posted by 味噌のカツオ at 13:52| Comment(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月12日

ローガン・ラッキー

スティーヴン・ソダーバーグ
チャニング・テイタム、アダム・ドライバー、ダニエル・クレイグ
仕事を失い家族にも逃げられ失意のジミーは、戦争で片腕を失った弟クライドとカーマニアの妹メリーを巻き込み、モーターイベント開催中の大金強奪を計画する。
さらに作戦成功のため服役中の爆破のプロ ジョー・バングを脱獄させ、計画実行後に刑務所に戻すという作戦も立て、いよいよレースの当日がやってくる。

「オーシャンズ」シリーズのスティーヴン・ソダーバーグが引退を撤回して製作した4年ぶりの新作。
との触れ込みですが。映画監督なら何年も間隔が空くことあるもんね。それはそれとして。

確かに「オーシャンズ」みたいな犯罪チームプレーを楽し気に見せてくれる映画は好きですし。
ダニエル・クレイグの“007”ではない顔が見られるのも普通に楽しみで。

大まかな流れはわかります。主人公が弟妹を誘って大金強奪を計画。爆破のエキスパートに協力を仰ぐ。んでまたデキの悪そうな2人組が仲間に加わる。
そしてドタバタありながら計画が実行されるも…

大まかな流れはわかりますが、正直 細かい部分がイマイチ伝わらず。
主人公のジミーは元々人気の選手だったのがケガでその座を追われ。そのケガが遠因で仕事を奪われ。子供は懐いてるけど嫁には逃げられ。
その弟はバーテンをやってるけど、戦争で片腕を失っていると。

この兄弟の それらの設定だけでも いろんなメッセージや、社会でのポジションが読み取れそうなんだが、如何せん当方にはそこまでの知識はなく。

爆弾魔ジョーとその手下みたいな2人組にも物語ありそうなんだけど、それもぼんやり。
途中で登場するジミーと幼なじみと思しき女医にも、過去がありそうなんだけど それもハッキリとはわからず。

計画が実行され 何がしかのからくりがあって、うまいことなって。
でも保険があるのでチャンチャンという流れでしょうか。

アウトラインはぼんやりわかるけど、駆け引き込みの会話がね、字幕を読んでいても何だかわからない。
飲み込んでる感じはするけど、味が、味わいが全くわからない。

その辺りが理解できると、もっと粋で洒落たクライムストーリーとしてキレイに着地できたんだろうけど。

「ネイティブに会話がわかればもっと楽しめたのでは」とか「前半眠ってしまった」といった感想も目にしました。
おそらく 字幕の翻訳がイマイチわかりづらいところあったんじゃないかな。

オリジナルのセリフを直訳するか、意訳でざっくり進めるのか。
字幕の映る文字数に秒数など、いろんな条件あるのはわかるけど。
今作に限っていえば、そのあたり少々微妙だったのかもしれないですね。

でもわかる人、伝わった人。ソダーバーグ監督の作風という土台の上で楽しめる人たちからは好評価を得たという感じに思えました。

DSC_0384-a9983.JPG
老眼ラッキー
posted by 味噌のカツオ at 00:04| Comment(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする