2015年11月26日

マイ・インターン

ナンシー・マイヤーズ
ロバート・デ・ニーロ、アン・ハサウェイ、レネ・ルッソ
新進のファッションサイト運営会社のCEOジュールズ。彼女のもとにシニア・インターンのベンがやってくる。
慣れない40歳年上の部下に戸惑うジュールズだったが、やがて人生経験豊富なベンの助言が救いとなっていることに気付き、やがて彼女の人生に変化を与えていく。

オシャレなオフィスが舞台。アン・ハサウェイがベテラン俳優と共演。
そういうトコロから「プラダを着た悪魔」とイメージダブらせてみたくはなりますが、別物は別物で。当たり前だけど…w

実際はキャストのクレジットもアン・ハサよりもデ・ニーロの方が上にあるので、そういうことなんでしょうが。
それでもやっぱりアン・ハサに目がいっちゃうよね。だって美人だもん!!
と、そんなわかりきった結論はさておき…

映画の設定として、急激に人気となったファッションサイトを運営する30歳のジュールズ。
そして(社会貢献としての側面も含みつつ)シニア・インターン(見習い社員)として採用された70歳のベン。

仕事に関しての熱意は誰にも引けを取らない。代わりに日常の細やかな部分にまでは気が回らないジュールズ。
一方、誰とでも心を通わせられる人懐っこさと、人生経験に裏打ちされた洞察力も持ち合わせるベン。

年長者に対する苦手意識のあった彼女も、彼の振る舞いや言葉の前に やがて大きな信頼を寄せていきます。
これはオフィスを舞台にした人と人の物語ではあるけれど、実際に昨今では若い女性が年長者とお付き合いをしたりするケースも多いと聞きます。

この作品では両者の間に恋愛感情が芽生えるわけではないけれど、人と人の心の結びつきというのはそもそも そういうものなんじゃないかと。そう思わせてくれます。

いや逆に 妙な恋愛関係への煩わしさを覚え始めてる“ワーキングウーマン”からすると…
さりげない優しさ、今欲しい言葉、スーツを着こなせるオシャレさ、気配りなどなど、それらを持ち合わせている男性は 密かな理想像なんじゃないかな。しかもSEXが絡まないと。
んで それに値する若いヤツがいないってのがリアルなのかもだけど。

もひとつ言うなら、徹底的な“悪人”が出てこないのもそれなのかな。
確かにダンナが あんなことしちゃうんだけど、それだってそもそもはワタシが仕事に向き合い過ぎたからであって。彼は悪くないし〜的な。

あとついでに言うなら 実母の電話にも辟易してるとかさ。
アン・ハサのファッションもステキだし。

とまぁ女性ウケしそうな要素はありますが、わたくし男性目線で言うならば、70まで仕事させてもらえるのもありがたいことだろうし、若者たち(この際 男性女性は関係なく)から慕われるのは嬉しいと思うし。
そして家のクローゼットにも、はたまた心の中にも、いろんなアイテムを持ち合わせている男性。しかもデ・ニーロですから。

総合的にどちらのスタンスであったとしても、等身大のアナタなのか、理想のアナタなのかは知らんけど、見て気持ちよくなれるストーリーであるのは間違いないです。

全編に渡って嫌味もなく、終始BGMが流れてるような感じなのでテンポもよく、母親のPCに対するミッションで軽く笑えて。多くの人の支持を得られる作品でありましょう。
わたくしとしては、ずっとキレイなアン・ハサを見られたので。それだけでも満足ですわ。

DSC_0543.JPG
齢70でも まだまだ“現役”です!!
posted by 味噌のカツオ at 01:42| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月25日

恋人たち

橋口亮輔
篠原 篤、成嶋瞳子、池田 良、安藤玉恵、光石 研
通り魔殺人によって妻を失った男。退屈な日常に突如現れた男に心が揺れ動く平凡な主婦。学生時代からの親友に思いを寄せる完璧主義者でゲイの弁護士。
人それぞれが日常の中でもがき苦しみながら、ささやかな希望を探りだしていく。そんな姿を描き出す。

「ハッシュ!」「ぐるりのこと。」などの橋口亮輔監督作品。
率直に言うと「恋人たち」というタイトルが必ずしも作品の大観を現しているような感じではないかな。

主に3人の登場人物を通して 人生における辛さ、苦しさ、迷い、悩み…なんかを提示。
それぞれ状況や環境なんかはだいぶ違うんだけどね。

そんな主要キャストたちは、それぞれがオーディションで選出した役者たち。
全くではないにせよ、大きな作品や役柄を演じたことのない、言わば“新人”とされる方々。

その分 変な先入観もなく。また本名と役名が同じだったりもするので、作中のキャラを素の感情も通して演じておられるのか、とにかくリアルであるのは確か。
演技経験が少ないにしても、ホントに見応えありますね。もちろん監督の演出も大きいだろうけど。

自分にとっての本当の幸せを与えてくれた妻を通り魔殺人で奪われた男。
しかもその犯人は、今の日本の裁判制度では裁けないという司法判断が。

そしてそこに立ち向かうために、全てを捧げたが故、前に進めない状況。
その傷口に塩でも塗り込むような。回り全てがそんな風にしか見えない。
軽々に“共感”なんて言えないけれど、すごくわかるエピソードでした。

弁当屋のパートの主婦のパートでは、何から何までベルトコンベアのような日常に驚きつつ。
あれよあれよと 良からぬ環境に巻き込まれていく様は、ある種の怖さも覚えました。

そしてゲイのエリート弁護士。その志向もなかなか理解をされないものなのかもしれませんが、それ以上に周囲の人たちの感覚を読めていないってのは…そもそも弁護士としてどうなん?とも思ったけど。
見ていて なかなかイラっとしたわけですが。

ただ 彼が足を骨折したきっかけが…ハッキリとは明かされてはなかったけど、その業界における 恨みや妬みによるコトだったんかな。

妻を殺された男。もしかしたら義理の姉の経験が、何かのきっかけになるのかなと思いきや、そこは深まりませんでした。
また自暴自棄になった挙句、人としてバカな道へ行こうとしたら、もっとバカにされる結果しかなくて。

そんな彼を救ったのは、上司の男。ハンディキャップを抱えているものの、そうなった原因が(ウソかホントか)なかなかのもので笑ってしまったけど。
とにかくそんな上司が極限状態の彼にかけた言葉「殺しちゃダメだよ。殺しちゃうと、こうやって話せないじゃん」って。

あの場面、もし自分がその立場だったら 何を語ればいいんだろうか。何を言えばいいのか。試されているような気にもなりました。
もちろん セリフだけではなく、それぞれの人柄や話し方で変わってきちゃうものだけど。

あそこは単にドラスティックな言葉ではなく、ジワジワと沁み渡っていくあの言葉が…だったんだね。

結局わたくし的には軸となる3人ではなく、あの場面の上司に一番共感できたかな。
自分自信、そんなハードな環境に落ちたことが無い中で、逆に第三者としてどう振る舞えるかの方がきちゃったね。

映像として終始 重苦しい色ばかりだったけど、ラストの青い空、白い部屋、黄色いチューリップでわずかに救われたかな。
決して どストライクではなかったけれど、「きみはいい子」と同様、考えさせられる映画でした。

DSC_0544.JPG
皇室ねぇ。。。
posted by 味噌のカツオ at 02:01| Comment(0) | TrackBack(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月23日

新幹線大爆破

佐藤純彌
高倉 健、山本 圭、織田あきら、宇津井健、千葉真一
1500人の乗客を人質にとった新幹線の爆弾脅迫事件が発生。爆弾は走行中の新幹線の速度が、時速80キロ以下になると爆発するという。犯人の要求は現金500万ドル。
捜査本部と犯人との掛け引きが展開されながらも、新幹線は速度を維持したまま、終点の博多へ向かい走り続けていく。

“午前十時の映画祭”での上映。
作品としては今から40年前、1975年(昭和50年)の作品です。

1500人の乗客を乗せた東京発、博多行の新幹線に爆弾が仕掛けられたと。
物語の中では「あぁそうですか。んじゃ、いったん停車して調べましょう」というくだりがあるように、当時は度々そのような いたずら・嫌がらせの類は多かったんでしょうかね。

ところが、その爆弾は“スピード”を80km以下に落とすとスイッチが入り、ふたたび80km以下になると爆発するというシロモノ。つまり停車はできないと。

なので停車予定の駅にも止まることなく、博多まで向かいます。
ギリギリの速度で時間を稼ぎつつ、約9時間のタイムリミットの中、犯人との交渉 そして爆発物の処理に向けて、警察や新幹線運転指令室が奔走するという。

上映時間は2時間半。なかなかの大作でありますし、その分の見せ場もたっぷりあります。
ただ撮影当時「新幹線を爆破なんて縁起でもない」と国鉄からの撮影協力を得ることができず、それ相当のセットを組み、外観は模型を使ったという苦労もあったとか。
でも その時代を鑑みても決して安っぽい作りにはなっておりません。

それどころか同等の爆弾を使って蒸気機関車が爆破されるシーンがあるんだけど、これがちょっとビックリ。ホントに機関車が火を噴いちゃってるんでね。
それ以外にもバイクとパトカーのアクションシーンも“よくぞ!”と思わせるぐらい迫力のある絵になっております。

テーマはシンプルながら、次から次に危機が迫ってくる展開にドキドキ。
大事な図面が焼失してしまうというアクシデントに思わず唖然。
停車しない、状況も説明されない乗客たちがパニックとなるシーンもよくできております。

惜しむらくは、犯人サイドの動機の部分が新幹線とは連結…いや、直結していない点は弱いかな。
ドラマとして感情移入がしにくくなってしまうわね。

主演の高倉健さん。爆弾犯ではあるんだけど、カッコいいのは否定できませんな。
そして常に毅然としたスタンスで、指示交渉を行う宇津井健さんも堪りません。

他にも千葉真一さん、小林稔二さん、竜雷太さん、渡辺文雄さんなんかも印象的。名前の無いチョイ役ですが志穂美悦子さんに多岐川裕美さんの姿も。
さらに、特別出演として丹波哲郎さんの存在感がハンパなかったです。

とにかく40年前でありながらも 決して雑な作りはしておりませんで。今鑑賞しても十分な見応えはあります。
ただし多少のツッコミどころは目をつぶるにしても、やや後半は盛り上がりに欠けると言えるかもしれません。ドカーン!!となるわけじゃないですし。
でも健さんのラストシーンはメチャカッコ良かったけどね。

2時間半という尺でも 飽きることなくグイグイ引き込まれましたから。
見て良かったと言える、隠れた名作。

20年後にはリメイク版で「リニア大爆破」ができるんじゃないですか?
知らんけど。
posted by 味噌のカツオ at 01:05| Comment(0) | TrackBack(0) | サ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月18日

シネマの天使

時川英之
藤原令子、本郷奏多、ミッキー・カーチス、石田えり
広島県福山市で122年に渡り親しまれてきた映画館・大黒座。まもなく閉館を迎えんとしていたある日、劇場で働く明日香は 館内で奇妙な老人と出会う。しかしその老人は謎の言葉を残し、忽然と消えてしまった…
映画製作への思いを馳せるバーテンダーのアキラ。閉館を決めた支配人。多くの思い出を抱えた常連客たち。そして ついに閉館の日がやってくる。

舞台となっているのは現存した映画館 シネフク大黒座。1892年に芝居小屋としてオープンし、その後映画館に。幾度かの危機を乗り越えながら、2014年の8月に惜しまれつつ閉館。

取り壊し間際の大黒座で撮影され、実際の閉館セレモニーや劇場を壊していく映像も収められております。
なかでも館内に重機が入っていくシーンは、何とも言えない非現実感が。

とにかく関係者や観客たちの大黒座への思いを、せめて映像に残さんと。同時に映画館で映画を見ることの尊さを訴える。そういうトコロから始まった企画なんでしょう。
広島県福山市のご当地ムービー、ローカルムービーとしての側面もありますかね。

名のある役者さんも多く登場しますが、ローカルな方々と思しきキャストも多い…のかな。知らんけど(苦笑)
ぶっちゃけ この手のローカルな作品って、地元の有名人とかを出演させるのはよくありますわ。でも そういう人たちって確実にセリフが棒読みだったり、動きがわざとらしかったりするもので。
そういうの見せられると「ローカルやのぅ」と微笑ましくも、覚めてしまうところがあるんよね。

ですが、ですが、この映画。ネイティブ(!?)と思われる出演者も みな及第点の演技されてまして。これによって、作品のクオリティがグッと高くなったですよ。
地元のための思い出作り映画から、ちゃんとした作品といえるものになっておりましたね。

そしてもう一点、映画というものに対する思いも よく伝わってきました。
映画館には天使が住みついているという設定。ファンタジックではあるけれど、うん、映画ファンとしては「そうあってほしい」感もわかるんですよ。

さらには その役をミッキー・カーチスさんが演じるという。“天使”という概念を程よく捻るキャスティングが絶妙。
そんなミッキーさんの語り口やボディランゲージも相まって、この映画の深みが増したといっても過言ではないでしょう。

まぁまぁ、映画を作りたいとか言ってる若者については「グチグチ言ってねぇで まずはペンを持て!」と言いたくなりました。
夜の館内を懐中電灯もって歩く場面は「なんで蛍光灯点けないの?」とツッコミたくもなりました。
でも それぐらいは“映画の演出”として目をつぶりましょう。

ストーリーもめちゃくちゃ凝っているわけでもありません。決してドラスティックなどんでん返しもありません。
それでも、映画というもの、映画館というものへの慈しみが全体に流れているみたいで心地よかったです。

エンドロールのところで近年に閉館した“映画館”の写真が写されてたんだけど。このエリアでは かつての名古屋ピカデリーが紹介されてましたね。
ほんのり胸がアツくなりましたわ。

予想以上に見て良かったと。映画ファンとしての思いです。
あと、主演の藤原令子ちゃん。良かったです。男性目線で(^-^;)

DSC_0524.JPG
えぇっ、仙人ってそんな感じなん!?
posted by 味噌のカツオ at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | サ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月12日

グラスホッパー

瀧本智行
生田斗真、浅野忠信、山田涼介、波瑠、村上淳
渋谷のスクランブル交差点での事件により、恋人を失ってしまった中学校教師の鈴木。事件の真相には裏社会の組織の存在があることを知り、鈴木は潜入を試みる。
その組織から命を狙われる自殺専門の殺し屋・鯨。鯨への復讐を誓うナイフ使いの殺し屋・蝉。やがて彼らの運命が交錯していく。

伊坂幸太郎の原作。映画化されたものでしか知らないわけですが、往々にして、日常の中に存在しそうな突拍子もない設定の下で、カオスのような出来事がひしめき合いつつ、ラストでは全ての霧が晴れていくような。そんな印象があります。

この物語も御多分に漏れずで。
冒頭、ハロウィンで浮かれる東京・渋谷のスクランブル交差点。そこへドラッグでイカれきったヤツが、車で突入。多くの死傷者を出すという事件が。

このあたり、結構な嫌悪感でもってスクリーンと向き合ってましたわ。
それぐらいこういう惨劇のニュース、度々目にしますし、映像としてもなかなかリアリティを感じさせるものに仕上がってましたので。
いい意味で“イヤな映像”を見せつけられる始末。
その反面、映画の期待感は上昇。

ところが…
ピュアな復讐劇を模索する中学校教師とは別で、2人の殺し屋が登場。
現実離れした方向性。まぁまぁそういうこともありましょう…と見ておりましたが。

だんだんこちらの許容範囲を越えてきちゃったかな。
率直な感想は「なんじゃこりゃ?」と。

何か浅野忠信があそこまでキャラづくりしてやってると、あまりシリアスにみえないんだよね。どこか半笑いの表情に見えて、赤塚不二夫を感じちゃうってか。

山田涼介クン、ナイフの使い方やアクション時の体キレに期待はしたものの、あの押し入った相手たちのやる気のなさに幻滅。食い止めよう、反撃しようというそぶりのカケラも見えないやられ役たち。
あとはしゃべり方もダサかったね。演出がひどいなと。

ダサいでいうなら菜々緒さんも。ただギャーギャー言ってるだけで全く魅力のないキャラ。あんなカバンに、あんな雑に銃を入れますか?
そういうのを見せつけられると、リアリティもなくなる。

そして吉岡秀隆も そもそもナヨナヨっとしたしゃべり方が好きではないんだけど、そのうえでヒゲとかを生やしたりしてるから、よりバランスの悪さが漂ってしまって。

ただ村上淳さんは軽めのハードボイルドっぽいのが、良くいえば往年の「探偵物語」の松田優作さん的なカラーがあって。唯一良いキャラだったですね。

全般的には、鈴木のパートと鯨のパートがバラバラな印象。それが思いもよらないカタチで交じり合うならまだしも、なんだか「そりゃそうなるわな」としか思えなくて。
だってみんなが寺原に関わってんだからね。意外性がなかったよね。

また廃工場のアジトもやけに小さなセット組で。狭さ、わざと錆びてます感、ビシャビシャが過ぎる雨漏り。全部 安っぽく見えたわ。
やっぱクライマックスのバトルは、本物の工場でやらないと迫力出ないっしょ。

そしてラスト。アソクミさんが語るこの顛末の真相。なんかいらんように思うんだよね。
もちろん物語としては、それが無いと成立しないんだけど。蛇足のような場面にしかなっていない。
謎の組織が関わっているのなら、もう謎のままでやり過ごすことでしょ。

ただし 謎の組織のボスが、あの指輪の少年だというのなら話は別だけど。。。

正直な話、生田斗真くんはいい仕事できそうだし、今作のキャスティングは非常に幅広いんだけど、結局は監督がアレなんかな。
わたくし的には「脳男」も同様な印象だったので。

DSC_0516.JPG
お仕事は押し屋
posted by 味噌のカツオ at 00:49| Comment(0) | TrackBack(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月04日

ヴィジット

M・ナイト・シャマラン
キャスリン・ハーン、ディアナ・デュナガン、ピーター・マクロビー
休暇を利用して、シングルマザーである母方の祖父母の家を訪れた15歳と13歳の姉弟。優しく穏やかな二人に温かく迎えられ一週間を過ごすことに。
が、夜になり部屋の外から異様な物音が聞こえてくる。やがて恐怖のあまりそのドアを開けてしまうのだが…

M・ナイト・シャマラン監督作品。
映画ファンからは“一発屋”と ありがたくない称号を受け、次々と微妙な作品を発表し続けておったのですが、この「ヴィジット」に関しては近年の作品とは少々仕上がり具合が違うとの評価が。

シャマラン監督の復活劇。見るっきゃないでしょ!
というわけで味わってきました。

確かにいい感じです。怖さ、不条理さ、そして程よい驚きを提供してくれるクライマックス。
これまでの「はぁ〜なんじゃこりゃ!」とか「そんで、何が言いたかったの?」みたいな“すかし感”はないですかね。スリラーとしてよくできています。

映画の宣伝文句として「奇妙な3つの約束とは?」などと書かれておりますが、厳密にはそのような約束は出てきませんで。
そういう言葉で引っ張らなくても、しっかりと謎に引き込まれましたし。

怪しげな言動、深夜の奇行、アメリカ版の貞子登場にも驚かされました。
でも よくよく見てみると登場人物 みなそれぞれにクセというか性癖たるものがあったりで。

その辺りがどのような伏線となり、どのように回収されるのか、注目して見ていたんだけど。

この作品はP・O・Vの形式で撮られておりまして。カメラを通した主人公の目線を観客も共有すると。
臨場感やリアリティを増す手法であると。が、それを逆手にとって リアルではないホラー系の作品によく用いられる手法。
なわけで そういう作品が既に多々作られておりますので「今さらシャマランがP・O・V?」という声も多いです。

確かにこのスタイルとしては十分に後発組ですわね。
でも その分、怖い映像は撮れてはおりますが、別にP・O・Vを駆使した新しさはなかったのかも。

さてさて、この映画にはいろんなキーワードが散りばめられておりまして。
離婚、家族、親子、認知症、潔癖症、ラップ、映画、役者、お菓子、ゲーム、etc…

そしてある事件とトリックが絡んでくるんだけど。
正直 それなりの驚きはあるんだけれど、どうも解せない部分もあって。

「ムムム…」と うがった見方もしつつ、物語として写された表面的なことではなく、何かあるんじゃないかと。
何があるかはよくわからないんだけれど、シャマラン監督の仕掛けた罠なり遊び心なりが…

ちょっと解説とか、ヒントとかほしいなぁ。
でも表面的な怖さや緊張感だけでも十分に楽しめたけれどね。

DSC_0503.JPG
ちょっとあの子にヴィジッと言ってやって!
posted by 味噌のカツオ at 00:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月03日

サイボーグ009VSデビルマン

川越 淳
(声)福山 潤、浅沼晋太郎、M・A・O、早見沙織
悪の組織『ブラック・ゴースト』により改造されたゼロゼロナンバーサイボーグたち。あるとき、001=イワンが悪魔の出現を察知する。一方、悪魔と融合したデビルマンこと不動明はデーモン族による魔の手と闘いを続けている。
そんなデビルマンと009=島村ジョーが遭遇。思わぬ闘いが勃発してしまう。

全然こんな企画があるなんて存じ上げませんで。何気に手に取ったチラシで知って驚いた次第。
思えば子供の頃に「マジンガーZ VS デビルマン」なんてのを見てときめいてた世代としては、こういうの気になっちゃいます。

やっぱり作者が同じだと、こうやって同じ作品にキャラクターを…って、まてよ。
009は石ノ森章太郎で、デビルマンは永井豪じゃなかったっけか!?
それでもこういうのってできちゃうんだ。。。

でもあらためて思い起こせば「ルパン対コナン」とか、最近では「天才バカヴォン〜蘇るフランダースの犬〜」なんてのもあったですね。
ちなみに永井豪先生は石ノ森先生の「009」のアシスタントをやっていたなんて縁もあるんだとか。
そんな2つのキャラクターによる作品。

9人のサイボーグと悪の組織“ブラックゴースト”との戦い。そしてデビルマンとデーモン族との戦い。大きな2つの線が交差しつつ、ベビーフェース同士だけでなく ヒール同士もコラボする設定。
さらに別のサイボーグたちも絡んでくるんですが、それらも興味深いキャラだったりするし、決してストーリーが雑になることはなかったですね。
もちろん序盤には009とデビルマンが直接 拳を交えるという見せ場もありますよ。

しかし「サイボーグ009」ってのも じつに久しぶりに見たもので。
誰が004で 誰が008で…誰がどんな特徴があったっけ?というのも思い出しながら。そして「あぁそうだった そうだった」とか言いながらで。
また各々のスキルを掛け合わせるチームワークの見せ方。加速装置をオンにする際の映像描写もカッコ良かったですわ。

ただテレビアニメで育った者としては、原作寄りのデビルマン、あるいは飛鳥了については少々距離があるのも事実。
また「アベンジャーズ」よろしく ここに至るまで、それぞれの作品もあるようで。それらもチェックしておいた方が、より楽しめるのかも。

そして そもそもが30分のOVAという企画の作品らしく、OP〜本編〜ED、2本目のOP〜本編〜ED、3本目の…という構成がチョビット気になりましたね。
劇場で上映するバージョンとして、間のOPとEDはカットしておいてよかったんじゃないかな。

トータルで見て“大傑作”とは言いませんし、かといって“ガッカリ”とも思いません。
あくまで これはこれとして夢を感じられる1本であり…3本立てであり。でしたよ。

DSC_0455.JPG
ジョーは“まむらー”
posted by 味噌のカツオ at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | サ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする