2015年12月10日

杉原千畝 スギハラチウネ

チェリン・グラック
唐沢寿明、小雪、ボリス・シッツ、
アグニエシュカ・グロホウスカ
日本の外交官でありインテリジェンス・オフィサー(諜報外交官)でもある杉原千畝は、語学力と情報網を武器に、ソ連との北満鉄道譲渡交渉を成立させた。
後に念願の在モスクワ日本大使館への赴任が決まるもソ連から入国を拒否され、リトアニア・カウナスにある日本領事館での勤務を命じられる。
やがて第二次世界大戦が勃発。ナチスに迫害された大量のユダヤ難民が、ヴィザを求めて日本領事館へ押し寄せる…

かつて映画化もされた「シンドラーのリスト」で、迫害を受けていた多くのユダヤ人が救われたエピソードというのは知られるトコロとなりました。
そして日本人のなかにも それど同様に、ユダヤ人を救った人物がいたと。それが この杉原千畝さん。

ただし、当時の状況としては日本政府の意向に反した行動でもあったため、氏の存在自体が無かったことにされていました。
しかし時は流れ、正当な評価として(言わば)名誉回復に至ったのは、没後14年目にして生誕100年となる2000年(平成12年)のことであったと。
つまりは、それまで氏のことは正当に語られることはなかったわけなんですね。

その後、その功績について端的に見聞きすることはありましたが、今回こうして、映画というカタチで知ることができました。

監督はチェリン・グラックというアメリカ人の監督。
ですが この方、和歌山県出身で 長いこと日本で暮らしておったそうで。
映画への関わりも、日本とアメリカの合作のものなどに多く携わっておられます。
なのでこの手の作品も得意と言っても過言ではないのかな。

さて、その名前であり、多くのユダヤ人を救ったことは知っていても、その詳細はわかってはいないし、そもそもわたくし歴史とかがたいへん苦手でして。
ぶっちゃけ この作品も、多くの国が関わり、様々な国の多くの登場人物が出てきて。しかも会話は(唐沢さんももちろん)字幕でということになりますので、それらを追いながら理解するのは少々たいへんでしたね。

ほぼほぼ“あきらめ”かかっておったんですが…
なんでしょう、構成なのか展開の上手さなのか、こんなわたくしにでも流れはちゃんとわかりました。着いていくことができました。

そのうえでの客観的な印象なんだけど。
史実に忠実なんでしょうが、取り立てて派手なことは起こりません。映画として あざとい見せ場がある作りでもありません。
良くいえば真摯であり、悪く言えば エンターテイメントとしては物足りないかな。

それに連動しましてですが、彼の最大の功績である“命のヴィザ”を発行して人々を救った行いというのがクライマックスというわけではありません。ましてや山場〜といった演出もしておりません。
あくまでターニングポイントとして描かれている印象。

その代わり、その後の彼であり、その後の日本なども含めた大局としての映画になっているので、派手さはなくとも ひとつの史実として味わうことはできますね。

そもそもが広く語られることの少なかったテーマでもあるので、その奥にある真実をうかがい知るという意味では良い作品でした。
繰り返しにはなるけれど、多少の物足りなさはあるけれど、ムダに大げさにしてウソくさくなるよりは…これでよかったのかな。
第二次大戦前後の歴史に興味のある方には特におススメですね。

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スギハラっちゅうねぇ
posted by 味噌のカツオ at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | サ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする