2016年12月12日

変態だ

安齋 肇
前野健太、月船さらら、白石茉莉奈、奥野瑛太
大学のロック研究会を経て ミュージシャンになった男。その後 結婚し一児をもうけ、幸せな家庭を築きつつも、学生時代から続く薫子との関係を断ち切れずにいた。
ある日 地方の雪山で行われるライブに薫子とともに出かけるが、その客席に妻がいることに気付いてしまう。

原作は みうらじゅんが2014年に発表した短編小説。そしてソラミミストとしてもおなじみの安齋さんが初の映画監督に挑戦。

尺は短めの75分。基本全編モノクロではありますが、とても重要な場面だけ(?)カラーになってくれます。ありがたいことです(笑)

学生時代、無理やり入部させられたロック研究会。
わけもわからず、ただギターを弾いていた男。

しかし先輩が音楽を辞めてしまい、それならば〜と自らが奏でた曲が 意外にも人の心を捉えることになり。やがてプロのミュージシャンとして活動をしていきます。

やがて結婚して子供にも恵まれ、一見幸せな家庭を築いた彼には裏の顔があり。
それは変態プレイに興じることであると。

亀甲しばりにボールギャグ。様々なカタチで責められてる男。
前日には妻を責めていたにもかかわらずで。

みうらじゅんさんのコメントに「生まれつきDNAに組み込まれたものだったのか?」との文言があります。
そこから察するに、変態とは何ぞやと問うたのでしょうか。

事実 縛られて鞭で打たれること、誰もが受け入れるものではありません。
しかし受け入れるどころか、求めるものも中にはおります。
まさにこの男がそうなんだけど。

一方で、男は誰に教わったわけでもなく、美しい曲を奏でることができました。
それが持って生まれた才能とするならば、変態という嗜好も ある意味持って生まれた才能であるのかも…
そのような考えの下、この作品が生まれたのでしょうか。

吹雪の中、雪山で繰り広げられる終盤の展開。
変態性と生を問うものだったのでしょうか。

シュールであったと片付けるのは どこか逃げのような気もして。
ハッキリ言って よぅわからんというトコではありますが。

考えてもごらんなさい。
これまでの日本の名作と呼ばれた作品の中にも 常人では理解しがたいものもあったはずで。

それが文学だと代々残っていくものだとするならば。
今作はみうら文学の金字塔とも言えるのではないでしょうか。

決して万人ではないにせよ、この作品を名作と呼ぶ人は存在することでしょう。
そう言える人こそが、変態なのかもしれません。

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才能、変態、そして熊
posted by 味噌のカツオ at 23:11| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする