2017年04月30日

タレンタイム〜優しい歌

ヤスミン・アフマド
マヘシュ・ジュガル・キショール、パメラ・チョン
ある高校で、学内で催される芸能コンテスト“タレンタイム”が開催される。
ピアノの上手な女子学生、二胡を演奏する優等生らが、宗教や民族の違いによる葛藤を抱えながら、タレンタイム当日を目指す。

2009年に製作されたマレーシア映画。
作品自体は評価は高かったものの、監督のヤスミン・アフマドが完成後に51歳の若さで脳内出血で急逝。

それから8年の時が流れ、晴れて日本での劇場公開となりました。

さて、そもそもマレーシア映画と言われても…なんならマレーシアと言われても…あまり予備知識もなく、手応えとして少々つかみにくいところはあるのですが。
それに加えて、作品内の設定が、やや ややこしい。

女性高校教師が“タレンタイム”の開催を提案。
そのタレンタイムとは、学校内でのいわゆる音楽コンクール。

腕のあるものたちが選ばれ、演奏を披露します。
当初は一部の教師も出場することになっていましたが、なんとなくなくなります。

物語は そのタレンタイムに出場することになった生徒たち、そしてその家族らによる群像劇。

さて、問題はここからなのですが。
その登場人物が、マレー人、インド系、中華系、お父さんがイギリス人? となんだか複雑なうえ、ヒンドゥー教にムスリム(イスラム教)と、各々の生い立ちから宗教の違いまで。
さらに 裕福な家庭、悲劇を背負った家庭、さらには母親が入院中という生徒まで。

その辺りは 決してハッキリと説明されないし、そのルーツの違いや宗教観など、日本人にはすんなりと分かりずらいものであるのは確かで。
また字幕だからわからないけど、どうやら マレー語、タミル語、英語、広東語が登場しているとか。

かと思えば、挨拶も返さない 不愛想なバイクの少年は、これまたある“病”を抱えていたりして。

そのいろんなわからない設定、わからない相関図を ぼんやり見ているうちに、だいぶ眠たくはなってきたけども。
果たして そんなバラバラな登場人物たちがわかり合うことができるのか。
その前に、わたくしが この作品世界をわかることができるのか!?

そんなところでしたが…
そのバイクの彼が 何故に不愛想なのかがわかったり。
タレンタイムの直前に不幸に見舞われた彼が演奏を披露する際に、ひそかにライバル心を持っていた子が二胡でサポートする場面であるとか。

ほんの17〜18歳という高校生でありながら、とても重い状況や環境と向き合うことを余儀なくされる。そんな描写には胸を締め付けられる思いがいたしました。

国境を越えて、言葉を越えて、思想も越えて。
感情とか 音楽なんかは、あっさりと国境を越えて伝わるものがあるんだなと。
とてもあたたかい映画。まさに“優しい歌”でしたね。

DSC_0340.JPG
マツコさん似の女性教師
posted by 味噌のカツオ at 01:02| Comment(0) | TrackBack(0) | タ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする