松本人志、デヴィッド・キンテーロ、ルイス・アッチェネリ
メキシコのプロレスラー・エスカルゴマンは、若くて活きのいい相手との対戦を前にいつもと異なる雰囲気をまとっていた。
その頃、ある男が 真っ白な壁に囲まれた謎の部屋で目を覚ます。
松本人志を称して「笑いの天才」「カリスマ」とされるんですが、わたくし自身は 申し訳ないが どこが天才だ?と疑問を禁じえない。
個人的には志村けんさんのような大衆性も好きだし、タモリさんのように知性の上で繰り広げられるくだらなさも好きです。
松本さん(ダウンタウン)をオモロいと思ったのは まだ関西をベースで活躍してた頃かな。「HEY HEY HEY」でのゲストへの受け答えはやっぱ上手いなぁと感心することもあるけど。
まぁお笑いと言ってもいろいろ好みもあるわけで。そのうえで なぜ松ちゃんだけが「天才」呼ばわりされるのか、わたくしはわかりません。
先日テレビで松本さんとビートたけしさんが対談をしてました。その中での松本さんの言葉。
「今のテレビは規制が多すぎてたいへん。それもあって映画に逃げてきた部分もある」とのこと。
今のテレビがつまらないと言われちゃう理由の一つには、あまり下世話な表現ができなかったり、何かに特化したことに走ると"差別だ"とか糾弾されかねなくて。
その結果、こじんまりしたものや 上辺だけの笑いで済ませたり、キャラの立つ若手芸人が一瞬だけスポットを浴びたり。
どうでしょう。画面にチンコ型のスイッチ(?)が無数に出てくる絵はふさわしくないとか、お寿司をあんな風にするのは食べ物を粗末にしてるとか言われちゃうんでしょうかねぇ。
閑話休題。
メキシコパートはある意味ネタ振り部分でしかなくて。
そうは言いつつも プロレスファン的には"ディック東郷"とか"ミステル・カカオ"という部分にはしっかり反応しましたが(笑)
本筋はあの白い壁の中。
謎の密室モノっちゅう部分では「CUBE」とか近いかな。もっとワクを広げれば「SAW」の一作目っぽくもあり。
なぜこの男がココにいるのか?という疑問が湧きつつも、そこで演じられるのはコントのスタンス。海外を意識してるのか(?)セリフよりも パントマイムチックな動きが中心で「Mrビーン」を思い出しちゃったです。
まぁ気軽に楽しんで 笑えたらなら笑えばいいわけで。
ところが、それが妙なところでメキシコパートと繋がります。「おぉっ!」って感じで これまた笑えます。
「それで どうなるの?」と思いきや・・・一気に観念的な表現の世界に。
おそらく、多分に 松本監督自身のメッセージや伝えたいことが あの映像の中にあるんでしょう。テクノチックなBGMがまたその世界観を増幅させてましたね。
映画というジャンルがひとつのアート(芸術)だとすれば、あのような着地点もアリなのかな。いやぁ見た人の感覚でどういう風に捉えてもいいと思うけど。
でも その割りには、そこに至るまでのコント(娯楽)との整合性がなさ過ぎて、余計に混乱しちゃうわな。
その辺りのバランスが良くなると「スゲー!!」ってなるんだろうけど。
あと今の時点では、松ちゃんが あのようなメッセージ的表現をする必要性を感じないのも事実。
今の時点では松本さんにそれを求めていない・・・っちゅうか、あくまでこっちは「お笑いの人」としか見てないからね。
ニーズと評価が合致するまでには、お互いまだ時間がかかりそうですな。
CINBORU?辛抱る?

