2012年02月21日

セイジ 陸の魚

伊勢谷友介
西島秀俊、森山未來、裕木奈江、津川雅彦
今から20年前の夏。学生最後の夏休みに、一人自転車旅行に出かけた“僕”は衝突事故を起こし、旧道沿いの寂れたドライブイン“HOUSE475”に連れて行かれる。
そこで出会った寡黙な雇われ店長・セイジや、個性溢れる常連客たちに囲まれ、“僕”は住み込みで働くようになっていた。
が、そんな日々を切り裂くような凄惨な事件が起きてしまう。

俳優の伊勢谷友介が8年ぶりにメガホンを握った監督第2作。
この「セイジ」という物語は、辻内智貴のベストセラー小説が原作とのこと。

予告編を見ても、ストーリーはちょっとわかりにくそう。ただし 人の心は描かれている感じかな・・・そんな思いで見てまいりましたが、実際にそんな作品でしたね(苦笑)

いや、一応ストーリーの流れはあるし、メッセージ的なこともわからなくは無いけれど、表現方法が・・・言うなれば 親切ではなかった〜というトコでしょう。

一部のレビューでは「出演者らのインタビューなどで事前に情報を得ていないと伝わりにくい」とも書かれておりました。
全てを観客に委ねちゃうようなアート系作品という訳でもないので、やはり作り手と観客のコミュニケーションが正しく取れないという面では少々不満の残るところ。

とは言うものの、決してつまらないわけでも、見所が無かったわけでもなくてね。
流れる雲や 森のような自然の映像はキレイだったし、舞台となる‘HOUSE475’も魅力的。
西島秀俊に森山未來ら出演者の演技も素晴らしい。久々に日本のスクリーンに登場した裕木奈江のなまめかしさにも目を奪われました。


個人的に この作品が少しばかり変わって見えたのは、所々に‘微笑み’が散りばめられていたこと。
結構 こういったトーンの作品って、主人公のキャラクターが何かしら心に重い思いを抱えてて決して笑わなかったりするもので。
全体の雰囲気もとことんダークで、重く淀んだ空気に支配されがち。

だけど、セイジも旅人も朴訥としたセリフの言葉尻にわずかな笑みを浮かべる表情がありまして。それが少しの心地良さにつながっていたように思います。
なので、その分 後半の悲しい事件や、セイジの取った行動に愕然とさせられましたね。いや、そこでもセイジからは微笑みが見て取れたのだけれど。。。


信仰とか神とか何を信じるとか、それは人それぞれだろうけど。
必ずしも偉大なものでなくてもね。身近でも その人が信じられる存在が心にあればそれで良いんでしょう。

確かに見てる最中はわかりにくさ、伝わりにくさもあるかもしれないけど、ほんの少し時間をおけば、きっと何かが心に残っているんような。そんな映画でした。
見てよかったと言える作品のひとつです。

Se-Ji.jpg
主人公が千原・兄でなくて良かった
posted by 味噌のカツオ at 23:37| Comment(0) | TrackBack(0) | サ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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