2013年04月24日

藁の楯 わらのたて

三池崇史
大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也、山崎 努
7歳の幼女が惨殺され、殺人事件の懲役を終えたばかりの清丸に容疑がかかる。その後、殺された幼女の祖父・蜷川が清丸を殺した者に10億円支払うとの新聞広告を打ち出し、身の危険を感じた清丸は福岡県警に出頭。
全国民の欲望と好奇心が集まる中、5人の警察官が清丸を福岡から東京へ移送することに。

「この男を殺してください。御礼として10億円お支払いします」
結論から言えば、そうしたところで被害者は帰ってはこないんです。でも、言いたいこと、その思いはよくわかります。
ましてや10億円。その対象が社会の悪であるとするならば、人殺しも辞さないという輩も出てくるかもしれません。

そうやって踊らされる人たちにも、それぞれ悲しいストーリーがあって。容疑者を守る役割りを担うSPにも悲しい過去があって。そしてその容疑者自身も、ふいに悲しい知らせを聞くこととなり。
そもそも、お金を使うことでしか復讐ができないということも悲しいっちゃあ悲しいのだけど。

物語が進むにつれて 次から次へと悲しみのスパイラルに陥っていくような展開なのですが、それらを終始 緊張感を緩ませることなく骨太にまとめあげたのは、さすがに三池監督だなという印象。
登場人物が次々に脱落していく部分の描写は容赦がないので、フジテレビが作るような 最終的には主人公がヒーローになって大団円!みたいのがお好きな方には‘嫌な映画’に思われるかもしれません。
例えるなら大島優子が「悪の教典」は嫌いですと言ってのけたようにね(苦笑)

そうは言いつつも、どの立場から どのようなスタンスで見るかで印象が変わってくるようにも思います。そして単純に「何が正義か、何が悪か」的なテーマもありつつ。
これらは一朝一夕に答えが出しにくい面があるわけだし、‘彼’の最後のひと言を含めて、複雑な感情を残す作品ですよね。
今の時代ならではとも言えるけど。

松嶋菜々子や岸谷五朗らも、とてもいい芝居してます。それもこの作品を押し上げてる事には間違いないです。
ただやっぱり藤原竜也がイマイチだわ。もはや好みの問題と言えなくもないけれど、やっぱわたくしはこの人の演技は乗り切れない。
激情型というか劇場型というか。感情の高まり方がワンパターンなんだよね。
それを思うと、大沢たかおが後半に見せた‘叫び’には結構な迫力ありましたよ。

これはあくまでイメージなんですが、この犯人の性格や印象からすると、藤原竜也よりもバカリズムが演じた方がハマると思うんだけど。なんとなく うなずいてくれる人いませんか!?

さてさて。「なごやロケーションナビ」の尽力なのでしょうか?近ごろでは名古屋地区で撮影された映画というのも増えております。
この映画も中京テレビさんの協力とともに、名古屋ロケが敢行されたそうで。

ウチから程近いところも写ってましたし、見覚えのある街並みも…福岡市内という設定で見られましたね(苦笑)

厳しい見方をするならば、若干…おやおや?あれあれ?と言いたくなる描写もあるにはありましたが、トータルでは見応えのある作品に仕上がってますよ。

DSC_0314.JPG
10億?それとも銃置く?
posted by 味噌のカツオ at 23:04| Comment(0) | TrackBack(0) | ワ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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