2013年07月31日

三姉妹 〜 雲南の子

ワン・ビン
標高3,200メートル。雲南地方の村に暮らす3姉妹。母親は家を去り父親も出稼ぎで不在なため、近くに住む伯母さん家族やおじいさんの手伝いをする代わりに食事を分けてもらう生活。
ワン・ビン監督が そんな彼女たちの日常を追ったドキュメンタリー。

これは一見すると とても退屈な映画…と言えるのかもしれません。

ナレーションは無し。会話の字幕こそあれど、状況を説明するような説明も最小限。
ただただ延々とそこに流される映像を眺める観客。

さらに言うなら、生活する最小限のものが存在するだけで、娯楽とか余暇とか そいういった概念のものは皆無。
一見すると とても退屈な映画…と言えるのかもしれません。

ところが、そう見えて実は…ということもありません(笑)
ホントに小さな小さな村の、小さな小さな少女の日常を追っただ、それだけの映像なのです。

ファーストシーンから見ていて「こんなところで暮らしているの?」「そんな靴履いてるの?」「服変えないの?」「それが寝床なの?」などなど。
自分が思ってた以上に‘以下’の暮らしをしていることに驚きました。

でも時が流れていくうちに、何か「これが当たり前」的な感覚も出てきまして。
初めは「こんな場所でホームステイなんて、無理だよぉ」とか言ってたのが、次第に慣れてきちゃうようなね。
やがて彼女たちの日常に すぅーっと馴染んでるような気になったりして。唯一、小屋の中から無数の ヤギだかヒツジだかがゾロゾロ出てきたときにはちょっと驚いたけど(笑)

あらためて思うのは人が目にする‘映像’にはフィクションもあればドキュメントもあります。
本来であればドキュメンタリーってありのままを伝えるもの…と思うんだけど、結局 ナレーションや編集次第でボクたちの意識を引っ張っていってたりするんだなと。されていたんだなと。

それらと比べてこの作品は、やはり意思を汲み取りにくいのですわ。
あまりにも ありのまま過ぎちゃって。例えば こんな暮らしをする人々に手を差し伸べない政府が憎いとかそういうのもなく。
これが楽しそうとか、ワクワクするとか。あえて言うなら、意思を汲み取りにくいってかな。

それでも、唯一 みんなで食事をする場面には あたたかみを感じたかな。
でもそれだって、人がいることのあたたかみなのか、一人でほおばるジャガイモとの比較なのか、光に映る湯気や息の加減なのかはわからないんだけど。

結局これは とても退屈な映画…と言えるのかもしれません。
でも偏りすぎた意思だとか悪意だとか。そういうのを見せられることを考えたら、とてもピュアで美しい映像でした。

撮影当時、長女・英英(インイン)10歳。次女・珍珍(チェンチェン)6歳。三女・粉粉(フェンフェン)4歳。
この子たちも時間とともに成長していくんだろうけど、はたしてどんな大人になるんだろうか。いや〜どうもこうも、ありのままでいいのかもしれないよね。

DSC_0525.JPG
ゴメン、正直 弟たちと思ってた(苦笑)
posted by 味噌のカツオ at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | サ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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