2015年03月19日

幕が上がる

本広克行
百田夏菜子、玉井詩織、高城れに、有安杏果、佐々木彩夏
演劇部の部長となった高橋さおり。しかし自分が何をすべきか悩める日々が続く。そんな時、元学生演劇の女王と呼ばれた吉岡先生が学校に赴任。彼女に稽古をつけてもらう中、演劇部は全国大会出場を目指すことに。

わたくし自身は“モノノフ”というわけではなく。あくまでイチ映画ファンでしかありませんで。
そのスタンスからなんですが、この映画は「ただ ももクロちゃんがアイドル映画に出ました」というものではなく、本気の映画を作ってこそ ももクロだというプロジェクトで製作されたと聞きました。
また、試写の反響も上々ということもあり、超期待して鑑賞してまいりました。

テーマは高校の演劇部。彼女らが 目の前の問題に葛藤しながら、全国大会を目指しながら、成長していく姿を描くというもの。
そう書くとなんかベタであるし、実際そういう設定なんだけども。でも言うほど安っぽくはなくって。
それどころか、結構な名作と言えるぐらいのクオリティに仕上がっております。

前評判から期待をして行ったので、正直 冒頭の辺りの演技には「・・・」とは思いました。
また ももクロの子たちって、そんなにカワイくないよなと。間違いなくAKBの中心メンバーの方がアイドルらしい華あるし。そんな視線も投げかけておったんですが。

序盤に現れる黒木華さん演じる謎の女教師の登場以降、グッと雰囲気が変わりまして。
「公演を打ちましょう」として挑戦した「肖像画」のくだりは それまでの普通の女子高生から、人前に立つ者のそれになっておったんですね。あれには ちょっと目を見張りましたね。

前述の通りストーリーライン的には わりと普通で。
でも普通の中に感じられる部分。自分たちが何かをやろうとする際の不安から、仲間がいることの喜びから 見事に自然体で表現されているんですね。
キラキラとヒリヒリが並行して存在する感じ。なんかグイグイと感情移入させられて。
こんなん初めてですが、中盤からラストまで胸アツなりっぱなしでしたわ。

そんな 演劇部のももクロを見守る存在として登場するのが、かつて学生演劇界の女王と呼ばれた美術教師。
それを演じる黒木華さんの存在感、キャラクター(低めの声がたまらない)、そして何より演技力がズバ抜けて素晴らしい。
「小さいおうち」でも見事な演技を見せてくれていましたが、あれを軽く超えるぐらい。

顔立ちは蒼井優さんっぽくて幼い感じもあるんだけど、女優としてはちょっとかなわないですね。

キャストで言うなら ムロツヨシさんのハズしっぷりの絶妙さ。「ウインタータイムマシンブルース」という台本もちょっとツボ。
お父さん役で出演している我らが天龍源一郎のセリフも見事。天龍さんがセリフをしゃべって、玉井ちゃんが「わかった」と答える場面には驚愕しました(笑)

清水ミチコさんのお母さん役、国語教師・志賀廣太郎さんの声にもしびれました。

それから個人的にヒットしたのが…さわやか!!
大会終わりにみんなでメシ食いに行くことはありがちだけども。あの場面がなんとも“さわやか”だったね(^-^)


さて、本広克之監督。そしてフジテレビが製作みたいなの聞くと まぁまぁ「ウゲッ!」って思う人もおるでしょうが、今回はそういった先入観を大きく吹き飛ばすような満足度。
ただ ツルベさんやマツザキさんの登場で「あぁ」となる部分もあるけど。そこは最小限度だったかな。

これはいろんなコメントやインタビューを通して感じたことなんだけど。
「映画は監督のもの」みたいな言い方もあるけれど、今回はその逆で。現場で疲れた顔一つも見せず、常に明るく振る舞う ももクロの5人存在が、監督以下スタッフらの未知なるパワーを引き出した部分があるみたいですね。

こういう作品との出会いがあるから、映画ファンはやめられないです。
率直に、なんかスゴイものを見てきたと、そういう思いであります。おススメです!!
posted by 味噌のカツオ at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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