2015年05月06日

Mommy/マミー

グザヴィエ・ドラン
アンヌ・ドルヴァル、スザンヌ・クレマン、アントワン=オリヴィエ・ピロン
矯正施設から退所したスティーヴと喜怒哀楽が激しいシングルマザーのダイアン。ADHD(多動性障害)のスティーヴに手を焼くダイアンだったが、隣家のカイラと出会う事で新たな希望を見つける。
精神的ストレスから吃音に苦しんいでいたカイラも快方に向かのだが、3人のバランスを揺るがす事態が訪れる。

ADHD(多動性障害)と診断された15歳の息子スティーヴ。おとなしくしていることができず、常に高圧的なしゃべり方で、時には乱暴な行動も起こしてしまうのだが、実は母親への深い愛情も持ち合わせている。
ただし、その愛の表現方法すら少々問題があるのだが。

シングルマザーのダイアナも喜怒哀楽が激しく、感情表現が極端。ファッションも派手目。しかし それぐらいの人間力が無ければ、この息子を受け止めることはできないのではと。

夫と小さな子供と暮らすカイラ。元高校教師ではあるが、現在は精神的ストレスから休職中。しかしその経験を活かし、スティーヴの家庭教師となる。

「経済的・身体的・精神的な危機に陥った際に、法的手続きを経ずに子供を施設に入院させることができる」
そんな法律が整備された架空のカナダが舞台。

物語の序盤は、常に大声でがなり 態度も乱暴な息子と、それに対するような、どこかエキセントリックな感じすら覚える母親。そんな二人のぶつかり合いで、不快な印象と疲労感すら覚えました。
そんな二人の間に、よりによって 心が疲れて休職中という女性が絡んでいくって…
正直ムチャクチャだと思ったんですが。

ダイアナが仕事に出掛けた後に、カイラがスティーヴをやり込める場面。ダイアナとカイラが飲みながら爆笑してる場面なんかでグイグイ引き込まれていきましたわ。
人の心ってデリケートでもの凄く難しいものでもあるけれど、ちょっとしたことで打ち解けたり、解放されたりするんだね。

自分は一人モノの男なのでね。
母親から息子への愛情とか、女同士の友情みたいな部分を理解はできないのかもしれないけれど。
人間関係における駆け引きとかを知らないスティーヴを介することで、たいがいのことがストレートに表現されていたのが、ある意味でこの映画の強みなのかもしれないですね。

大きなスクリーンでありながら、そこに映し出されるのは両端が真っ黒で。アスペクト比1対1のほぼ真四角の映像。
が ある瞬間にスティーヴがその世界を大きく広げてみせます。

かと思えば 再び小さくなったり、また大きく広がったり。
なるほど、そういう表現方法もあるのかと。

それはそれでわかるんだけど、その細いフレームの中に3人が並んで立っている絵もバランス良く見えたけどね。
そこは決して開かれていないんだけど、誰にも邪魔されず、その三者だけで幸福に思えるカットもあったんじゃないかな。

決してハッピーエンドとは言えないようなエンディング。
だけど ピュアに見て良かったと思える作品でした。
でも、ちょっとだけ、胸が痛いかな。

DSC_0038.JPG
森永マミーみたいに甘くはないよ
posted by 味噌のカツオ at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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