2016年03月31日

リリーのすべて

トム・フーパー
エディ・レッドメイン、アリシア・ヴィキャンデル、ベン・ウィショー
1926年のデンマーク。風景画家のアイナーは、同じく画家の妻ゲルダに女性モデルの代役を依頼される。これをきっかけに、アイナーは自身の内面にある女性の存在を感じ取る。
それ以来、リリーという名の女性として過ごす時間が増えていったアイナーは、心と身体が一致しない自分に困惑と苦悩を深めていく。

監督は「英国王のスピーチ」などのトム・フーパー。「博士と彼女のセオリー」でオスカー俳優となったエディ・レッドメインがアイナーを。
そしてゲルダ役のアリシア・ヴィキャンデルは今作でアカデミー賞・助演女優賞を受賞しました。

原題は“デンマークの女の子”の意味である「the Danish Girl」。
今から80年も前の時代。「性同一性障害」である男性が本来の自分となるべく、世界で初めて性別適合手術を受けるまでのドラマ。実話がベースとなっております。

いまでこそ見聞きする性的少数者を指す LGBT。
レズビアン(女性 同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(心と 体の性の不一致)の頭文字をとった言葉ですが。

軽々に“受け入れられた”とは言えませんが、認知は進んでいるってかな。
ただしこの物語の当時は 単なる病気ということで。今ではあまり言わない 精神病院へ連れていかれたとのこと。
が「そうではない」と。性同一性障害の本質を尊重し、手術で体の方を修正しましょうという医師がおって、主人公がその手術を受けると。

単純に思ったのは とても繊細な心の物語だなと。
アイナー&リリーはもちろん、パートナーであるゲルダも細やかな心の動きや変化を、受け入れたり理解したり。そういうことがとても大切で。

今どきのスマホやネットで情報がどんどん手に入る世の中では「これは こういう症状なのね」で済んじゃうけど。
この何もない時代。ましてや身近に心と体の性別が違っている人なんて知らないだろうし。

その状況と ゆっくりと真正面から向き合って、愛を持ってわかり合うことによって、この物語はピュアに成立したんだろうなと感じました。
だから舞台が現代だったら ここまで感動できなかったんじゃないかな。

もう一点。
様々な感想を見ると男性と女性とで受ける印象も大きく違うようです。
そこはまさに 自分自身とどう向き合うか苦悩するアイナーと、大切なパートナーの悩める姿を どう見守るかのゲルダの立ち位置で。作品への感情移入の仕方が全然変わってきますよね。

でもラストシーンで 大きな悲しみの果てに、ずっと心の中にあったあの場所で自由に舞い上がる描写は、誰しもグッとくるものだったでしょう。

エディ・レッドメインは「博士と彼女のセオリー」のホーキング博士役も かなり難しかったと思いますが、今作でも微妙な心の機微を表現されていて。素晴らしかったです。
そしてアリシア・ヴィキャンデル演じたゲルダは等身大でありながら、時に強く、時に優しい女性でした。
ゲルダを褒める イコール アリシアへの賛辞ですからね。


さて、ホントにちょっとした余談ですが。
リリーのふとした表情が時々水原希子に見えたのはわたくしだけかな。
あくまで時々…ですよ。

DSC_0803.JPG
ナニもシュシュも取っちゃいました
posted by 味噌のカツオ at 01:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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