2016年06月26日

FAKE

森 達也
佐村河内守
2014年にゴーストライター騒動で話題となった佐村河内守氏を追ったドキュメンタリー。

様々なメディア、様々な業界で話題となっている作品。
名古屋地区での公開初日に見てきました。しかも監督のトークショー付きで。

タイトルの「FAKE」を一般的に訳すと 偽造、見せかけ、いんちき の意ではありますが。
奇跡の作曲家と言われた佐村河内守とは、はたしてどんな存在なのか。

この佐村河内氏を見ていると、やはりどこか胡散臭く見えてしまいます。
そうなると 映像のどこかに“アラ”があるんじゃないかと、余計に意識を集中させて見入ってしまいました。

佐村河内氏と妻と猫が暮らすマンション。
タバコを吸いにベランダに出ると、電車の音、遠く聞こえるバイクの音、あるいは様々な生活音。
これらの音も 彼には聞こえていないのか?

部屋は終始薄暗く。
これは途中でわかったんだけど、目が悪いので強い光が苦手なようで。

そんな薄暗い中での食事シーン。
奥様の作ったハンバーグに手をつけることなく、ジョッキに入った豆乳を黙々と飲み続ける佐村河内氏。
劇場内、妙なクスクス笑い。

そんな感じで、ほぼほぼ全編、緊張感と何とも言えない“ユルさ”が漂っていました。

冒頭の監督によると、描きたいのは佐村河内氏の怒りではなく悲しみだと。
様々なメディアが、彼を起用したいと、取材したいと訪れますが。
確かに その行く末は、どこか悲しげな着地点となります。

そこで監督は彼にある提案をいたします。ある意味 驚きの提案。
その代わり「僕も映画ができるまでタバコやめますよ」と監督。
これにはニャンコも目を丸くしてビツクリ(笑)

これがいわゆる「ラスト12分間の衝撃」につながっていくのですが・・・ネタバレになってしまうので細かくは言えないけれど。。。
わたくし的には それがとても神々しい光景に映ったのですが。

この映画を見終わって。
ホントに十人十色ではないけど、見た人それぞれで引っ掛かるポイント。感じる事。彼が聴こえているのか、いないのか。
様々だと思いました。

「監督も以前取材されたプロレスもガチなのか八百長なのかが着いてまわります。でも良い試合を見たら、そういう論調はどうでもよくなります。
佐村河内氏がホンモノなのかFAKEなのかも、ラストのアレを聴いちゃうと、どうでもよくなります。
そのうえで、今の社会ってどうにも白か黒かをつけたがりで、FAKEが入り込む隙が無いんじゃないかと。
この作品は、そういったことへのメッセージにも思えました」

上映終了後、パンフにサインを入れてもらいながら、わたくし監督に直接感想をお伝えさせていただきました。

その帰り道。その自分の言った言葉を また一歩引いて考えると。

もしかしたら 佐村河内氏の残した素晴らしきアレも、実はFAKEであって。ガチじゃないのかもしれないね。
それに、この映像に残されていない部分で、打ち合わせや演出を施しているのかもしれない。
そうだとすれば、それを知るのは、たぶん、猫だけなのかも(笑)

まぁ仮にこの作品全体がFAKEであったとしても、素晴らしい“ドキュメンタリー映画”を見た事実は変わらないわけで。
これを糾弾したり、穿った見方をするよりも、全てを飲み込んだうえで 各々が意識するべきなんでしょうね。

結局 佐村河内氏が怪しいとしてですよ。
この鑑賞後に あらためて全体像をよーく見てみると、新垣氏やジャーナリストの神山氏も“同じくらい”胡散臭く見えます。
率直な印象です。

DSC_0994.JPG
監督、ケーキいくついただいたん?
posted by 味噌のカツオ at 23:04| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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