2016年09月22日

怒り

李 相日
渡辺 謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野 剛、妻夫木聡
ある夏の暑い日に八王子で夫婦殺人事件が起こった。被害者の血で書かれた「怒」の文字を残し、犯人は逃亡。その行方はいまだ知れず。
事件から一年後、千葉、東京、沖縄に素性の知れない3人の男が現れた。やがて犯人は顔を整形していることがわかり、彼ら3人は周囲の人々から疑いの眼差しを受けることに…

あの「悪人」の原作・吉田修一と監督・李相日のコンビであると。
そりゃ結構な内容だろうなとは思いましたが。それプラス、役者陣の熱演がさらにクオリティを高めていました。
主要キャストはもちろんですが、そこに名前の無い池脇千鶴の存在感。高畑充希の儚げな雰囲気。あと沖縄の高校生役の佐久本宝(新人とのこと)も良かったですよ。難しい役どころなのにね。

映画の結論から書きますが…真犯人については書きませんが(笑)
タイトルは「怒り」だけども。怒りを越えて、誰もが幸せにならなきゃいけないんだなと。

そんな言葉も決して正しくはないだろうけど、主要登場人物が多いので、怒り、悲しみ、絶望、希望…いろんなことを平均的に突き付けてこられた感じでね。

ここで言う「怒り」そのものだけでも、誰に対しての怒りなのか。何に対しての怒りなのかも様々なので。
そして 信じることも試されます。

あらためて予告編の映像も見たけれど、デキが素晴らしいね。
その予告でも流されていた複雑な表情、涙、叫び、そしてセリフも、それぞれ凄く意味があるなと。

映画として見応えがあるのは間違いないけれど。やすやすと万人におススメはしにくい映画でもあるね。
見ていて辛くなる、気分悪くなるようなシーンもあるし。
でもわたくしにとっては見て良かった作品でありました。


さてさて、物語の大きな枠組みとして凄惨な殺人事件が関わっています。ですが、終盤までは それなくても成立するだろう〜というぐらい、3つの物語が同時進行していきます。
殺人事件ナシでもどころか、千葉、東京、沖縄 それぞれが1本の映画になりそうなぐらいの重みがあって。

ラストにそれらの感情が一気に押し寄せてくるんだけど、少しづつアプローチを違えることで、よりヘヴィーに感じられるところあるかな。

千葉編では池脇千鶴のナチュラルさと「自分の娘が幸せになれるわけないと思ってるんじゃないの」というセリフがズキューンときました。

東京編は何と言っても妻夫木聡と綾野剛のラブシーン。なんとなく妻夫木君にフレディ・マーキュリーのシルエットを感じちゃったり。
でもこの二人の関係はとてもピュアで、美しかったですね。それだけに優馬から母も恋人も奪ってしまうのは、酷な気がしたね。

そして沖縄編。ひとつ驚いたのは、高校生が普通に(?)泡盛飲んでつぶれてる描写について。今どきオトナがタバコを吸う絵すら敬遠されるのに。こんな“実状”を晒していいのかしらん?
それからこれも大きなポイントなんだけど。僕らが普通に耳を傾けている沖縄問題に対して、イチ高校生に「親がこういう活動するのはウザい」的なことを語らせるのかと。
一般的には基地“問題”として報道をされてはおりますが、実際には“そんなでもない”という声もあるのかと。

ところがところが、そんな印象を大きく覆す事件が起こります。これは物語上の事件でもあり、映画的にも事件ですよ。
広瀬すずちゃんにこんなことさせるのかと。あのシーンは辛さと共に驚きもありましたわ。
本人も撮影頑張ったと思うし、よく事務所もOK出したもんだ。

でもそれが女優になっていくということなのかもね。

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真犯人は…タツヤ(-_-;)
posted by 味噌のカツオ at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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