2017年03月05日

雨の日は会えない、晴れた日は君を想う

ジャン=マルク・ヴァレ
ジェイク・ギレンホール、ナオミ・ワッツ、クリス・クーパー
突然の交通事故で妻を亡くしたエリート銀行員のディヴィス。しかし涙も流れず、哀しみにさえ無感覚になっている自分に気付く。
「心の修理も車の修理も、まず隅々まで点検して組み立て直すんだ」という義父の言葉をきっかけに、彼は身の回りのあらゆるものを破壊し始める。

「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」という邦題に対し、原題は「Demolition」。意味としては 破壊や爆破というもの。
ずいぶんと印象が違っておりますが、いや ラストまで見れば どちらも納得のタイトルかも。

非常に多くの方が反応していますが、導入部としては昨年公開された「永い言い訳」と同様で。妻が事故で死んでしまったが、全く泣けないことに気付いた男のオハナシ。
「永い言い訳」の方は 同じ境遇の男、そしてその子どもたちとの関わりで、主人公は何かを見い出していくわけですが。

こちらは…ちょっと複雑かな。
破壊行動、ある女性との出会い、そしてその女性の息子の存在。
女性といっても 亡き妻を忘れるために互いに求め合うというほど安易でもなく。

それ以外でも、やっぱ複雑かな。
ただし 主人公の複雑な行動や心情とは裏腹に、一つひとつの場面はとても魅力的で。
特に女性の息子と心を通い合わせるくだりは、無性に楽しかったんだけど。

さて この映画のラストまで関わってくるもう一つのポイントの破壊行動。

そもそもは 男の義父から言われたアドバイス「壊れたものは、一旦全て分解してみるしかない」に端を発し。
また 妻と最後に交わした「冷蔵庫の調子がおかしいから直して」なんて会話を思いだし、実際に冷蔵庫を解体していく男。

言うても分解こそすれど、再度の組み立てはすることなく。
なんなら他の家電やパソコンや、会社のトイレの扉まで 次々分解していきまして。
やがて 家の解体現場に出くわし、家を壊すことを手伝います。

なんて言うか、もしかしたら壊れた夫婦関係も、一旦解体することで元に戻ったのかな?
でもコイツ、分解しかしないし。

それにわたくしが思うに、ネジを外しての分解と、ハンマーでブッ叩く破壊って厳密に言えば全然違う行為なんだけど。
でも、でも、メリーゴーランドを再生することで過去に決着をつけ、建物の破壊で未来に駈け出すという。

そういう一対になってるのかもしれないね。

すごくいろんな出来事が絡み合い、決してわかりやすい作品ではないし。
それでいて 様々な場面や事象がとても輝いた映像になっていたりして。ユーモアにもあふれてて。

不思議な魅力を持った映画ではありますね。
でも、その良さを的確に説明できないんだなぁ(苦笑)

DSC_0258.JPG
「破壊無くして創造無し」です
posted by 味噌のカツオ at 00:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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