2017年05月13日

ノー・エスケープ 自由への国境

ホナス・キュアロン
ガエル・ガルシア・ベルナル、ジェフリー・ディーン・モーガン、アロンドラ・イダルゴ
メキシコ=アメリカ間の砂漠の国境。不法入国を試みるモイセスと15人の移民たちに、突如 襲いかかる銃声。摂氏50℃、水なし、武器なし、通信手段なしという状況下で、訳もわからぬまま 命懸けの逃走劇が始まる。

かねてからメキシコからアメリカへの不法入国者というのは後を絶たないのでしょう。
それによって生じる国の不利益等を見過ごすことはできないと、トランプ大統領は その国境に壁を立てると表明。

そして両国に於ける緊張の度合いは また高まるという現実。
そんな中にあって、まさに その国境を越えることを題材にした映画が公開されました。

製作国は メキシコ=フランス で、製作年は2015年と。
トランプ氏が就任するよりも前の企画であり、スタンスとしてもメキシコ寄りといってもいいのかな。

手引きをする案内役の男と、それぞれが訳ありと思しき男女 約15名。
監視の手薄そうな砂漠地帯をぶっ飛ばして来たものの、車の故障により彼らは徒歩での移動を余儀なくされます。

果てしなく道なき道を歩いていくが、やがてその歩みにも差が開き。
先を急ぐ集団と 大きく離された者たち。

体力的にもこれ以上早くは進めない…となったところで突然の銃声が鳴り響きます。
狙われたのは先行の集団。一発、一発の銃弾が的確に彼らを打ち抜き、そして全員が息絶えることに。

撃ったのは犬を連れ添った一人の男。
しかも誤射ではなく、何がしかの理由があるでもなく。このような“不法入国者”をただ狩ることを楽しんでいる。そんなそぶりを見せます。

遅れた後続の彼らは 難を逃れ、どうにかそこから逃げようとしますが。
やがてハンターに存在を見つかってしまい、狙撃の対象とされてしまいます。

日差し、岩場、サボテン、そしてガラガラヘビ。
そんな砂漠の中で、彼らの逃走劇が始まります。

わたくし未見の作品ですが、2016年日本公開で「追撃者」という作品がありました。
マイケル・ダグラス演じる大富豪が、砂漠の中に人を放ち 人間狩りゲームを楽しむという設定。
これと似たシチュエーションではありますな。

正直 展開的には大きなひねりはなく、基本的には 追うものと逃げるものの対立の構図。
でもただそれだけで見るものをシンプルにドキドキさせてくれます。

88分というコンパクトな上映時間もハマっているので、映画としては及第点の満足度だと言えましょう。

ただし、半歩引いて考えるなら。前述の通り、製作はメキシコ側なわけだから。
シチュエーションとしては密入国者を“是”として描いているようにも見えますね。

当然ながら殺人は許されるものではないし、そうしてまで生きていこうとする人々の行動の裏には、国としての問題もあるはずで。
そうやって考えると、なかなか難しい問題提起の作品でもあるのでしょうね。

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酒飲んだら よけいに喉が乾くよ
posted by 味噌のカツオ at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ナ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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