2017年06月05日

リトル京太の冒険

大川五月
土屋 楓、清水美沙、アンドリュー・ドゥ、木村心結、眞島秀和
あの日以来、どこに行くにも防災頭巾を手放さない12歳の少年・京太。大好きなティム先生と単語帳を片手にカタコトの英語で会話することを楽しみにしていた。
ある日、アメリカからモリーという女性がやってくる。そのことがきっかけで京太はある行動に出るのだが…

本来は他に見たい作品がありながらも、時間が合わなくって 今作を不意に見に行ったわけですが。
そもそも この作品をチラシで見た印象は、頭巾をかぶった変わり者の少年の“よくある”成長のオハナシなんでしょうと。見終わったら ほのぼのとあたたかい気持ちになるんでしょうと。
そう思っておりました。

実際 そのイメージは決して遠くはなかったんだけど。
同時に どこか“一筋縄ではいかぬ”という、そんなことも思っちゃいました。

露骨な描写こそ無いものの、彼が防災頭巾を手放せなくなってしまったのは 震災の影響で。
確かに それは人々に大きな影響と、様々な傷を残していったのも事実。

だからといって万人が そこまでなのかと。周囲の人々が、学校の友だちが 汗かきながら頭巾を被ったまま生活しているのかといえば さにあらず。
ということは やっぱり京太は(良くも悪くも)どこか特異な影響を残した少年なのかな。

彼がなぜ英語を頑張っているのか。なぜティム先生と親しくするのか。
彼と仲良くなる詩織とその父親の存在。彼と母親との関係。

それこそ一筋縄ではいかないような、そんな思いが交錯していて。
少年主体の物語でありながら、広い意味で どこか身につまされる面もあって。

ただし 子ども目線も入ってたりするし、監督の作風も手伝ってか 変に深刻にはさせないのが、わたくし的には良かったですわ。

そして 途中でインサートされる回想とされるシーンにもチョイチョイ驚き。
回想シーン。もちろん 今回の本筋 以前の出来事なんだけど。

そこに登場する京太は 黄緑色の頭巾こそ被っているものの、今よりもちょっと小柄で。声変わりもしていない。
だけど 顔は間違いなく京太なんだよね。
これはいったい!?と思ったらば…

後でわかったんだけど、じつは2012年に「京太の放課後」という短編があって。
その後には同じく短編で「京太のおつかい」という作品が製作されていたんですね。

それを受けて、今回 大川監督初の長編作品として、キャストも同じくして、この作品が製作されたと。
何気に5年の歳月を経て至っているストーリーだったんですね。
アイツ、5年間も頭巾被ってたんやね(苦笑)
それはさておき。

当然 京太の成長は描かれますが、もしかすると 大人の中にも彼と似た不安や危機感を抱えた大人もいるはずで。
それらの要素を少年、そして頭巾というアイテムでわかりやすく伝えてくれた作品だと思いました。

ちょっと難を言うならば、過去の映像を入れるのはいいけど、多用しすぎてゴチャつく感もなくはなかったかな。
5年前の京太はわかるけど、大人たちは見た目がそんなに変化なかったりしてね。

でも京太の佇まいは何か独特の雰囲気があって。
じんわり気になるキャラクターでね。
素直に、見て良かったと思える作品でした。

DSC_0434.JPG
清水美沙さんはリアル アメリカ在住だって
posted by 味噌のカツオ at 21:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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