2017年07月17日

メアリと魔女の花

米林宏昌
(声)杉咲 花、神木隆之介、天海祐希、小日向文世
無邪気で不器用な少女メアリは、森で7年に1度しか咲かない不思議な花“夜間飛行”を見つける。
一夜限りの不思議な力を手に入れたメアリは、魔法大学“エンドア”への入学を許可されるが、彼女がついた ひとつの嘘が、やがて大事件を引き起こしていく。

スタジオジブリ出身のスタッフによって誕生したスタジオポノックの長編第1作となるアニメーション作品。
『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』などの米林宏昌が監督を担当。

米林監督が“独立”を果たしたというよりも、前の会社がそうなってしまったので、新たな場所で製作せざるを得なかった…なんてのは意地悪な言い方かな。
もちろん これまで携わってきた作品、影響を受けた作品というものを思えば、これが“ジブリっぽい”のは当然であり、ファンもそれを見たいと思ってるところはあるでしょう。

そういう点から見ても 今作は新たなスタートという意味合いもありましょうが。
ちょっと過去を振り返り過ぎな印象は否めないかな!?

そもそもが…黒ネコと共に空飛ぶほうきに乗った少女が、純真な思いで正義感を持って、心のひねくれた敵と戦う…感じですか。
確かにジブリ的な物語だわな。

ですが、結果的に残ったのは 単なる既視感と物足りなさ。どこか過去の総集編で終わってしまったような。
そう、新たな旅立ちで新たな挑戦というフィールドであるならば、もっと思い切った方向にほうきをブッ飛ばしても良かったんじゃないのかな?

そもそも米林監督の過去作『〜アリエッティ』『〜マーニー』って、あまりそっち系のファンタジーな作風と違うわけで。
そんな監督が、こういうストーリーに挑むことははなかなかのチャレンジではありますが。作品中のメアリは雲の上まで行ったけど、米林監督自身はそこまで行けなかったね。

同等のものをやるのであらば、過去の大先輩を上回るダイナミズムを描かなきゃいけないよ。
それができないのなら、過去のジブリっぽさを感じさせない 新たな価値観を創造するとか。
どっちでもいいから…要は爪跡のひとつでも残さなくては。

それこそが先輩たちへの恩返しなんだけどな。
それを達成してこそ、あの人たちに「感謝」って言えると思うのだが。
今作に限っていうならば、あなたたちの遺してくれた貯金で一本撮れましたの「感謝」に思えてしまいます。

もちろん、あの人たちに立ち向かうのは並大抵のことではないけれど。
でも「君の名は。」とか「シン・ゴジラ」とか、そういう価値観を残した作品もあるからね。

メチャメチャ厳しいことを書いていますが、それぐらいの気概を持って映画をこしらえろよ。受けて立つぞと。
あのジジィたちはそう思ってるはずだからね。

さて、あとはざっくりと書いていきますが。
正直、中盤は間延びしてしまった印象で。やや眠気あり。

声優陣は素晴らしいのだが、やっぱり映像や展開が弱いのか、役者の顔の方が透けて見えてしまうんだよな。
それを感じさせないぐらいの物語であってほしいかな。

エンドロールの SEKAINO OWARIの「RAIN」は なぜかしっくりきましたね。
でもやっぱり曲に本編が追いつけてないようにも…

メチャ厳しい感想になったけど。
ぜひ今後の米林監督、ならびにスタジオポノックには素晴らしい作品を期待しております。

DSC_0051.JPG
壁に耳あり箒にメアリ
posted by 味噌のカツオ at 00:36| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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