2017年08月25日

きみの声をとどけたい

伊藤尚往
(声)片平美那、田中有紀、岩淵桃音、飯野美紗子
海辺の町、日ノ坂町に暮らす なぎさは、かつて祖母から聞いた言葉を信じていた。「言葉にはタマシイが宿っているんだよ、コトダマって言ってね…」。
そんな なぎさが、何年も使われていないミニFMステーションに迷い込んでしまう。出来心でDJの真似事をしたなぎさの声は、偶然にもある人物に届いていた…。

今作の製作に際して行われたオーデション。そこで選ばれた6人が声優ユニットとしてデビューをしております。そのグループ名は「NOW ON AIR」というもの。

まぁ作品を見る限り、そんな新人っぽさはコレっぽっちも感じることなく。
三森すずこ、梶裕貴、そして野沢雅子といった面々との競演も違和感は全くナシで。

主人公は女子高生たち。湘南の鎌倉にあった喫茶アクアマリン。そこにミニFMステーションが存在し、近隣の方々からも愛されていたと。
しかし とある理由により、その放送は12年前から途絶えていた。

そして その年の夏休み。ひょんなことから、そのミニFMが復活。
ラジオの存在を通じて、それぞれの関係が深まったり夢を語ったり。
そんなお話なんですが。

そもそも わたくしがラジオ好きな者でもあり、今の年代の女子高生がラジオの存在に興味を持ってくれることが嬉しいよね。
始めは いたずらに放送をしようとしてたところが“リスナーメール”から輪がつながり、仲間が増え…なんて展開がまたラジオらしい。

そうしてラジオマニアな存在が加わり「ラジオで一番大切なのは“ジングル”よ」というのも笑えたし。
勝手に曲を流すのは著作権的にNGと説いてみせるのが(ある意味)シュールでした。

そうやって ラジオの仕組みや、放送が形作られていく様はワクワクしましたし。
涙もろい主人公 なぎさのピュアさは見ていて気持ちよかったです。思わずもらい泣きしてしまった場面もしばしば(苦笑)

主要キャストが7人いるんだけど、その分、友情、家族、夢とテーマが広がりつつも、キレイに着地してる感じがあってね。
ラストの放送。ミニFMなので聞けるエリアが限られちゃうんだけど、あの鎌倉の一車線が渋滞で進まなくてとか。

それ以外にも じんわりとした伏線があったり、曲のバックで(セリフなしで)映像だけでサイドストーリーを表現したりとか。
94分の中で説明しすぎず、詰め込み過ぎず、というところも 映画として良かったと思います。

ぶっちゃけ あまりに“等身大”過ぎていて。アニメ的なファンタジー設定もないので、中には「ストーリーが読めた」とか「退屈だった」なんて感想も目にしましたが。
ピュアな青春ストーリーとして、素晴らしい仲間がいて。そして家族も、街にも伝播していく感じ。丁寧に作られている感じがして、わたくし的には響きましたよ。

「言葉にはタマシイが宿っているんだよ、コトダマって言ってね…」「悪い言葉は、いつか自分に返ってくる…」
なぎさが ずっと信じていた言葉たち。

隕石が落ちなくても、時間を飛び越えなくても。
言葉、歌、そして魂。“コトダマ”で奇跡は起こせますね。
いい映画でした。
posted by 味噌のカツオ at 21:22| Comment(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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