2017年11月10日

おじいちゃん、死んじゃったって。

森ガキ侑大
岸井ゆきの、岩松了、光石研、水野美紀、美保純
吉子の祖父が亡くなり、葬儀のため祖父の長男・昭夫、次男で吉子の父である清二、長女・薫とそれぞれの家族が久しぶりに集合する。
準備に追われる中、祖父の3人の子は、みっともないほどの本音をさらけ出しては兄弟ゲンカに。また吉子も ある後ろめたさを抱え込んでいた。

見に行くきっかけは 気になる女優さんである岸井ゆきの 初主演ということで。
それなら どんな内容でも、どんなテーマでも行きましたと。いうトコですが。

いやいや それはさておき、これはこれで今の邦画に於いて十分に佳作と言える作品でしたよ。

森ガキ侑大(ゆきひろ)監督はCM畑の人なのかな。長編映画としてはこれが初監督。
舞台となるのは熊本県人吉市。

主人公・春子と彼氏がSEXしてる時に電話が鳴り。
行為を中断して電話に出た春子がそのことを知らされます。

そして やおら部屋の窓から下を見下ろし、下にいる父親に叫びます。
「おじいちゃん、死んじゃったって。」

おおぅ、家族のいる家の2階で、昼間っからやってたのか。
ということはさておき。

父親(光石研)と共に病院に向かうと、迎え入れたのは父の兄(岩松了)。
事前にチェックしていなかったんだけど、凄いキャスティングだな(笑)

それきっかけで、バラバラになっていた家族…親族一同が集まってきます。
学校、仕事、離婚 などでバラバラに暮らしていた家族たち。

余計なこと言う長男。実は会社を辞めていた次男。ひとりでクールに成功を収めている長女。
そして いかにも現代チックであり、バラバラの個性を持つ孫たち。
極めつけは、ばあちゃんが認知症であると。

物語の中で「おじいちゃん死んじゃったのに、誰も悲しい顔しないね」って。
実際 通夜だの葬儀だののループに入ると、結構忙しく段取りしなくちゃいけなくなって。それは悲しみと向き合わせないためであると。必要以上に落ち込ませないようにするためとも聞いたことがあります。

その反面。現代のようなライフスタイルだと、ジジババと孫たちでは 関わる機会自体がなくて。関係性もどんどん希薄になるから、悲しさとも距離ができるような気がするね。

そもそも お葬式って(冠婚葬祭自体が)古い風習とも思えるよね。
我々の日常生活でも仕事でも娯楽でも。いくらも新しいテクノロジーが入ってきてるけど、葬式はずっと変わらないというか。

今どきの若者でも、いっぱしの引きこもりでも、キャリアウーマンでも。いざとなれば その古いしきたりに組み込まれるのも、見ようによっては滑稽に見えなくもなくて。

それこそ昔から 葬式をテーマにした映画、コント、いろいろあるわけで。
んで 今作は単なる“お葬式あるある”なコメディではなく、ある種 新しくも古めかしい家族のつながりを提示してくれてたと思います。

「こんな家族なら、全部花火で吹き飛んじゃえ」なんてファンタジックなシーンも印象に残ったし。
でも一夜明けたら笑顔で一枚の写真に収まることができる。それでこそ家族なのかもしれないですね。
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2017年11月07日

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。

アンディ・ムスキエティ
ジェイデン・リーバーハー、ビル・スカルスガルド、フィン・ウルフハード、ソフィア・リリス
とある田舎町で相次ぐ子供の失踪事件。内気な少年ビルの弟も、ある大雨の日に外出し、血痕を残し消息を絶った。自分を責めるビルの前に 突如“それ”が現れ、彼は得体の知れない恐怖を抱えてしまう。
しかし 同じ恐怖と遭遇した仲間たちと共に、ビルは“それ”に立ち向かうことを決意する。

「ホラー版 スタンドバイミー」なんて話が事前に聞かれておりまして。
実際に今作もスティーブン・キングの原作なので、決して不思議ではないことだわね。

冒頭。雨の降る日、紙で船を作る弟。彼が地下の納戸にニスを取りに行くんだけど。
大人の感覚で言うならなんちゅうことないんだけど。確かに子供の頃って“電気の付いていない部屋”ってだけで、得も言われぬ“怖さ”感じてたね。
この映画の場合 怖そうなBGMも流れてるから余計にだけど。

兄に水はけのニスを塗ってもらった紙の船を、雨水の流れに浮かべます。
しかし船は勢いよく流れ、通りの排水溝へ。そこで少年は怪しげなピエロと出会ってしまいます。

今作に登場するピエロって何なんだろう。
恐怖心の象徴なのかな。

でも“恐怖”という感情が具現化されたもの〜という側面を越えて、なにやらガッツリ姿現していたからなぁ。
ホラーのテイストを纏った青春ストーリーを越えて、これ ホントにホラーなんじゃね?
ジェイソンやらフレディやら、そっち系なんじゃ…ないのかな?
どうなん?

キツイいじめとかボコられるとかもあるけど、腹にナイフで…って傷害事件じゃん。
ある種 恐怖のピエロよりこっちのがイヤだなぁ。

子供たち中心のストーリーで、チョイチョイ出てくる大人はこれまた どっかイカれてて。
この街では27年周期で子供たちが犠牲になる事案が起きていると。

もしかしたら それを察知してる大人が、子供たちが外へ出ないように、強引な態度をとっているとか…でもないのか。

そもそも“イット”って何のことなんだ?
アメリカでは鬼ごっこの鬼役を“イット”と呼ぶそうじゃないですか。
じゃあやっぱり“イット”って恐怖の象徴じゃなくて、ホントに恐怖のピエロのことなのかな。

最後にピエロに子供たち総出で闘いを挑むシーンは「ガンバの冒険」でイタチに一斉攻撃を仕掛けるネズミたちがオーバーラップ。
やっぱり実像なのかな。

でもスティーブン・キングの世界観であるなら、やはり“それ”は恐怖の象徴で。“それ”を乗り越えて成長していくテーマなのではないかな?

ずっとそんなこんなで、ある意味 煮え切らないまま見終えてしまったわたくし。
世間の評判は割りと上々なんだけど、今の段階ではモヤモヤが残ってるわ。

高評価をしてる人たちはこの作品をどういうスタンスで楽しんだのか。
わたくし的には ちょっと分かり得ないんだよなぁ。

で、ホントにパート2もやるの?

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「“それ”が見えたら、終わり」って、アキラ100%?
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2017年10月13日

アウトレイジ 最終章

北野 武
ビートたけし、西田敏行、大森南朋、金田時男
関東の山王会と関西の花菱会の巨大抗争後、大友は韓国に拠点を移していた。彼は日本と韓国の裏社会で暗躍する張会長の下にいたが、韓国滞在中の花菱会幹部・花田がトラブルを起こし、張会長の手下を殺してしまう。
この事件を発端に、張会長と花菱会の関係は険悪になり、全ての因縁に決着をつけるべく、大友も日本に戻ってくる。

北野武監督の「アウトレイジ」シリーズ、3作目にしての“最終章”。
テレビで1作目・2作目を放送していたので、そちらで過去作をおさらいしてからの鑑賞。
やっぱり これまでのいきさつや人間関係が入ってた方が、より分かりやすいし楽しめます。

前作のラストで刑事を殺した大友は張会長の手引きで韓国に渡り、デリヘルの元締めをしているという設定。
んなわけで 韓国の夜の繁華街から始まるわけですが、この辺りの映像がめちゃキレイ。

走る車の上部に現れるオープニングタイトル。
車の輝き、ネオンの反射。日本ではこういう色気って出せないなぁ。
その後の子分たちと釣りを楽しむシーンでの ある意味微笑ましくて印象的。

そんな大友たちが、トラブルを治めに行くところから今作の流れが始まるわけですが。
基本線は やった、やられた での応酬。そこに過去の因縁が入り込み、今の組織での権力争いが、またまた取り返しのつかない規模に発展していきます。

そういう意味でのストーリーの意外性こそないものの。
監督の思いとしては、普通の社会でも 一般の会社でも、誰かがミスをしての揉め事。同僚への妬みや裏切り。大きな会社であれば 部署が違うことで発生する無理解。それは一緒であると。
その関係性の中に銃を持たせただけと。

なるほど、そう考えると より分かりやすくなりますね。

さて、権力闘争としてのストーリーはわかりやすく。一方で 過去作よりもドンパチのシーンはかなり控えめ。
シリーズでは豪華キャストでありながら、それらがみんな殺されるという。役者とすれば“退場”ということになるんだけど。

今回は追加された新キャストよりも、前作からのキャストがわたくし的には響きましたね。

筆頭は なんといっても西田敏行さん。
何やら自宅ベッドから転落して頸椎亜脱臼を経験されたことで、首を動かすことができないと。
その分ずっしりとした威圧感が増して。それでいて関西ヤクザ的(?)なのか映画的にはアドリブ(?)なのか、時として妙な語り口から目も耳も外せません。

そして その補佐役の塩見三省さんも大病を経験されたそうで。
噂によると脳出血で2年ほど休業されていたとか。そして前作からの流れで この最終章に登場しまして。
その前作でソファで足を組んだまま「なにさらしとんじゃい!ワレ!」と怒鳴るシーンと超コワかったんだけど。

今作では驚くほど痩せてしまった上に、言葉もやや呂律が回っていないような状況で。
にも関わらず…この数年で また修羅場くぐってきたんだなと。見事にそっちに転換されていました。
歩くシーン一切なし。座ったままか 立ったまま。それぐらい体調は厳しかったのかもしれませんが、キャラクターとしては見事ですし、それで撮影を成立させられた制作陣も見事だと思います。

それから問答無用の存在感を誇っていたのが張会長役の金田時男さん。
それこそ大きな動きもセリフも多くはありませんが、映るだけで画面に緊張感が走りますし。この方の前ではヘタこけないなという雰囲気がビッシビシ。
元々役者さんじゃないからね。ホントに実業家としての、人としてのスゴ味ですよね。

たけしさんも含めて、体は動かないし、しゃべりも聞き取りにくいし。
芝居としては決して良いことではないんだけど、それ以上に その“人”を見せられている感じで。大満足でした。
ほぼほぼリアル「龍三と七人の子分たち」の味わいだけどね(笑)

あとはピエール瀧さんもキャスティングはハマっていましたし、ポジション的にはおいしい役どころでしたね。
一方ネプチューンの原田泰造さんなんかは、これまでにも映画・ドラマ多々経験してきているのに、軽い役過ぎて意外やったね。

ほぼ全編通して…いや シリーズを通して。今この時代に“やくざ映画”というジャンルで魅せられる人、いや撮れる人もいないと思います。
それだけに新鮮だったり、のめり込ませる緊張感を保っていたり。
見応えのある作品でしたね。

ただし、今作で最終章というのは ちょっと寂しい思いは残ります。

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アウトレイジ 済州島
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2017年09月04日

エル ELLE

ポール・ヴァーホーヴェン
イザベル・ユペール、ローラン・ラフィット、アンヌ・コンシニ
ゲーム会社の社長であるミシェルは、ある日自宅に押し入った覆面の男の襲撃を受ける。その後も周囲で不審な出来事が続くが、彼女は警察には届けず、自ら犯人を探し始める。
だが、次第に明らかになっていくのは、事件の真相よりも恐ろしいミシェルの本性だった…。

「氷の微笑」で知られるポール・ヴァーホーヴェン監督の新作。
他にも有名なところでは「ロボコップ」「スターシップ・トゥルーパーズ」などもあるのですが。

ついつい「氷の微笑」と書いてしまうのは そのイメージが近いからかな。
男と女、エロチシズム、駆け引き…といった要素ですかね。

大まかな あらすじをチェックして、レイプ被害にあった(ある意味)悲劇的な主人公が、じつは 相当なやり手であった、悪女であった…と。
なんというか、序盤の印象と終盤のそれとが変わってきてしまう、ストーリー上のマジック的なものを期待して見てきました。

ですが、正直言って、ダメでしたね。
わたくしには合わない代物でした。

物語が進むにつれて増えていく登場人物。
それらの名前、人間関係が追えない。というか全員がクセがあり過ぎで。

この人が元ダンナで、それでいてこういうつながりがあって。
誰と誰が夫婦で、でも裏ではこんなことを考えてて。
一見 普通に見えて、こんな性癖があって。

(後々チェックしたら)ある程度 解説してるサイトもあったけど、リアルタイムで見ていたらわけわからんくなってしまって。
いや、わかったとしても飲み込むまではイケなかったでしょう。

主人公だけじゃなくて、数ある登場人物が皆そんな感じなので。
わたくし程度の脳みそでは、把握しきれませんで。ついていけませんでした。

さらに下世話なこと言うならば。
レイプシーンにドキドキしたり、あんなことしたりポロリがあったり。
そういう映像に期待もするんだけどね。普通の映画ならば。

ただ今作でその被害に遭うのが おばあさんとなると。
エロチシズムという要素を越えて、萎える一本…いや一方でしたね。

熟女系ならまだしも、老け専ではないので。
見ていられない。ちょっとごめんなさいでした。

いやいや、普通に映画として楽しもうと思ったんだけど。
合わなかったね…ということで。

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♪エル〜エル〜エルはLOVEの〜
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2017年09月01日

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

新房昭之
(声)広瀬すず、菅田将暉、宮野真守
夏休みの登校日。典道との競泳対決に勝ち、同級生のなずなから花火大会に誘われた祐介。一方 典道は競争のさなかに水中で不思議な玉を見つける。
放課後、なずなが母の再婚に悩んでいることを知る典道は、どうすることもできないもどかしさを感じ、ふいに玉を投げると、なぜか競泳対決の最中に戻っていた。

原作は岩井俊二。1993年に放送された単発のTVドラマとして映像化されています。
脚本は大根仁が担当。そしてアニメのヒット作を多々輩出しているシャフトが製作。

これは余計かもだけど、あの「君の名は。」の公開からちょうど一年。
「この夏のアニメ映画は これで決まりっしょ!!」と、お膳立てが揃いに揃いまくった状況だったわけですが。

いざふたを開けてみれば わかりやすいまでの酷評の嵐。
もちろん擁護派もいれば 楽しめたという意見もあるにはありますが。
それを受け止めたうえで見てまいりました。

結論から言うならば…ぶっちゃけ ひとつもワクワクできなかったですね。
全体のリズム感が良く無いのか、ノッていけなかったわ。

岩井俊二の原作の世界観は それなりのまったり加減があって。岩井流の情緒というべきかな。
それがアニメの演出と合わなかったのか。

そもそも年齢設定がよくわからなくって。実は中学生設定だったと後々わかるわけですが。
それにしては なずながオトナっぽ過ぎて。でも原作でも ひとり大人びた存在ということなのでそれはええけども。
そのくせ 広瀬すずの声はカワイイ印象で。ミスキャストじゃなかったかな。

対する菅田将暉が演じた典道も違ったなぁ。正直 所々で“大根”かと思う場面もチラホラ。

そして チョイチョイ挟まれるチョケた会話がまたチョー寒くって。笑えないですよ。
プールで“ウンコ”が云々というやりとりもあったけど。あれが中学生っぽさの演出だと思うと…そうじゃないだろうと。
あまりに“ウンコ”を舐めてるよね。

見終わった時点で、というか見ている途中から そういう感じになっちゃうと、何やらどこがアカンのかを頭の中で連ねながら見ることになってしまいますね。

そうなると なんでタイムリープするのか。した結果どうなのか。
そういうひとつひとつが合点がいかなくなって。
やはり ワクワクできなかったということに。

かろうじて良かった点を挙げるとするならば。
「メアリと魔法の花」と同じで。

エンディング曲が良かったという。
それだけかなぁ…(苦笑)

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線香花火、どこから見るか?
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2017年08月20日

俺たちポップスター

アキヴァ・シェイファー、ヨーマ・タコンヌ
アンディ・サムバーグ、ヨーマ・タコンヌ、アキヴァ・シェイファー
幼馴染みの3人が結成したヒップホップバンド“スタイル・ボーイズ”。ところが、フロントマンのコナーがソロデビューし、バンドは解散。
一気に大人気となったコナーであったが、期待のセカンドアルバムが大コケ、世界ツアーまでも中止になり…。

今作の原題は「Popstar: Never Stop Never Stopping」。
ざっくり訳すと「止まらないポップスター」となるのかな。
実際の邦題は「俺たちポップスター」なんだけど。

「オレたちひょうきん族」由来というべきか。“俺たち”と冠されるだけで ある種のコメディ感は増すよね。
でも、実際の作品の印象とはちょっと違うように思うなぁ。
やりたいこと、わからんでもないんだけど。。。

海外のバンド、ミュージシャンをテーマにしたヒストリームービーって意外と多いんだよね。
わたくしもいくつか見たことありますが「あのシンガーにそんなウラ話が」と思うものもあれば、ぶっちゃけ「そういう音楽のムーブメントがあったんだなぁ」と、全く知らないバンドであっても見ることがあるのですが。

その視点で言うならば…今作に登場する“スタイル・ボーイズ”も、わたくしが存じ上げないヒップホップバンドのひとつ…なんてスタンスで楽しむこともできたりして。

かと思えば、架空のバンドに対して カメオ出演してる数多の“本物の”ミュージシャンたちが「コイツらスゲぇよ」と言ってるのを見て、友近さんの“友人”である水谷千重子が、シレーっと大物演歌歌手の皆さんと共演しているのを彷彿としたりして。

これはこれで いろんなスタンスで楽しめる作品であり。もっと言うなら、普通に一本の映画として見ても普通に面白いんじゃないかな。

さて、この“スタイル・ボーイズ”を演じたのは、「Saturday Night Live」でブレイクした“ザ・ロンリー・アイランド”という3人組。
彼らが 製作・監督・脚本・出演を勤めたというもの。

大爆笑とまでは言わないけれど、いい感じでの悪ノリ具合で、あるある的な雰囲気で。
それでいてクオリティ高い仕上がりになってて。

それにどうしようもない下ネタ。よくわからない“亀”の静止画像(笑)
あるいは心配したくなる“ビン・ラディン”ネタまで。
十分に楽しめましたです。

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一緒に「ドンキー・ロール」やりたい(笑)
posted by 味噌のカツオ at 01:21| Comment(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月26日

ありがとう、トニ・エルドマン

マーレン・アーデ
ペーター・シモニスチェク、サンドラ・フラー、ヴラド・イヴァノフ
コンサルタント会社で働く娘イネスの元を訪れた父ヴィンフリート。多忙なイネスだが、父に合わせながらのぎくしゃくした数日を過ごし、やがて父は帰っていく。
しかしホッとしたのも束の間、彼女の元に“トニ・エルドマン”という別人になった父が現れて…

製作国は ドイツ・オーストラリアという表記になっていますね。
カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞、米アカデミー賞では外国語映画賞ノミネートなど、各国で数々の賞に輝いているヒューマンドラマ。

“賞 イコール 名作”とは定義できないけれど、それはそれで気になるものでありまして。
2時間42分という長尺も覚悟しつつ、見てきました。

予告編で見る限り、大方の設定や展開は把握しつつ…でしたが。
ざっくり言うならば、2時間42分かかって 予告から持っていた印象そのまんまでしたね。
特に意外な部分もなく、結末というか着地点までかな。

ホントにざっくり言うならば、しっくりいっていない父と娘。
それを見かねて、父が(バレバレの)他者になりすまして娘に近づき、やがて何がしかに気付くという。

それ以上の意外性とかはないままに。
というか、ある部分では予想以下だったとも言えるわけで。

ぶっちゃけ 他者と言い張るオトンのキャラが、そんなにエキセントリックでもなく。中身も それほどウザいとか迷惑をかけるでもなく。

父の振る舞いで娘の仕事を台無しにしたり、極端に足を引っ張ったりではなく。なんなら 微妙にサポートしちゃってたような。
あぁそっちなんや。

娘の携わっていたプロジェクトも、結局どのような方向に行ったのかもぼんやりで。
なんとなく全般的にはっきりしな〜い風向きのまま。
しかも2時間42分かけて そんな感じなので。

決定的にぶつかるとか、心揺さぶられるまでの邂逅とまではいかずで。
眠気こそなかったけど、印象に残るポイントも乏しかったよね。

あえて印象に残った点を挙げるなら、ぶっかけお菓子食っちゃうのとか。残念おっぱいだったとか。
そういうことになるんだけど。。。

申し訳ないが、わたくし的には響くもの、無かったですわ。

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あなたは ホントニ、エルドマン?
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2017年03月14日

お嬢さん

パク・チャヌク
キム・テリ、キム・ミニ、ハ・ジョンウ、チョ・ジヌン
1930年代日本統治下の韓国。美しい富豪令嬢・秀子のもとへ、メイドとして孤児の少女・スッキがやってくる。
実は“伯爵”と呼ばれる詐欺師が、秀子の財産を奪うために、協力者として送り込んだのがスッキだったのだ。

「このミステリーがすごい!」で1位にもなった英国の小説家サラ・ウォーターズの「荊の城」が原作。
そして監督は「オールド・ボーイ」「復讐者に憐れみを」「親切なクムジャさん」などのパク・チャヌク。

第69回カンヌ国際映画祭に出品されたということで。
69な場面もあるので、説得力が増しますね。

そんなこんなでエロティックなシーンもチョイチョイあって、韓国では“成人映画指定”も受けたとか。
それでも大ヒットしたという事は、作品のデキが良いのか、みんな そんな映画を見たいのか…知らんけど。

逆に、エロいのは苦手だという声も目にしますが。
わたくし的には それらのシーンもいい感じで見られましたよ。
同様の絡みのあった「ホワイトリリー」とは比べ物にならないぐらい、コチラは良かったです。

もう一点気になるポイントとして、日本語のセリフがあります。
1930年代の日本統治下の韓国という設定。役名にも日本人名も出てきます。

それもあって韓国人の役者が日本語でしゃべる部分がとても多くて。
やぁ中にはとても流暢なそれもあれば、(ちょっと古めの単語も含めて)聞き取りにくい、理解するのにちょっと間がいるところもあります。

でも、そもそも この物語の世界観が、どこか でたらめチックだったり、必ずしもシリアスなものでもないですから。
その前提であれば、決して集中力を削がれる感じでもなかったし。なんなら雰囲気にマッチしてたようにも思いましたがね。

作中に「第一部」「第二部」「第三部」と表示されて、その都度 趣を変えた見せ方をしてきます。
それによって、驚かされる部分もあって。映画のエンタメ性も保たれていました。その点での面白さはあります。

ただし、前述のカタコトの日本語。エロティックシーン。そして時にバカバカしくなるぐらいの変態描写を受け入れられれば、楽しめるかと。
そういう意味での万人受けは難しいかもね。

主人公の一人、スッキを演じたキム・テリは 今作がほぼデビューみたいな作品だそうで。
それでいて ここまでの演技を〜というのは大したものです。

もっと そういうキレイな体を拝みたかったなと。
正直な感想でございます。

あぁもうイッチョ忘れてた。
終盤に超痛い描写もあるんだよねぇ…
やっぱ万人受けは難しいか!?

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侍女は“じじょ”と読むんだよ
posted by 味噌のカツオ at 01:20| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月06日

WE ARE X

スティーヴン・キジャック
日本が世界に誇るロックバンド、X JAPAN の軌跡に迫る音楽ドキュメンタリー。

2014年。アメリカのマディソン・スクエア・ガーデンでのライブを行う日本のロックバンド、X JAPAN。
結成から30年余りの歴史の中で、世界への挑戦、メンバーの脱退やバンドの解散、HIDEとTAIJIの死など、多くの悲劇が降り掛かった。

そんな彼らのヒストリーを ドキュメンタリー監督のスティーヴン・キジャックが映画化。ちなみに製作国はイギリスとなってます。
そして今作は2016年の米国・サンダンス映画祭で最優秀編集賞を受賞。その他 世界各国で多くの注目と高評価を得て、この度 日本公開と。
逆輸入された作品とも言えますかね。

わたくし自身は そんなにXにはまったとか、追いかけてきたファンというわけではなく。
ただし その唯一無二の存在感。音楽性の高さは重々承知しております。

映画の基本線は、バンドのリーダーでもあるYOSHIKIを追った形で。
細い体で、満身創痍でドラムを叩き続けるその姿。医師からは「そんなにパワーに頼らずとも、音楽はできる」と諭され、YOSHIKIも「はい」と答えますが。
もちろんみんなわかってます。無理しなくても音楽はできるけど、X JAPAN の表現はこうじゃないとできないんよね。

そんなYOSHIKIの生い立ち。父親との関係は これまた驚きを隠せませんでしたが。
それらを経験して、今のYOSHIKIに辿り着いているのはよくわかりました。

80年代、90年代の音楽ファンにとっては懐かしい映像も織り交ぜつつ。
それまで圧倒的なパワーを誇っていた運動体が、97年に解散…というところがひとつの大きなターニングポイントで。

映画の中でも露骨に進言されたToshiの洗脳騒動。なんなら「アタマがおかしくなっていた時期」という表現も。
いきさつとしては、ボーカリストとして揺らいだ心の隙間に入り込まれたってことみたい。なんか、合点が言ったわ。
そんな洗脳状態から バンドとしては機能しなくなり、そして解散発表。その状況下で行われた“けじめ”のラストライブについても、生々しく語られます。

そして その直後にはメンバーだったHIDEの死が追い打ちをかけます。
X JAPAN の後、ソロとしての活動は、結果短いものであったけど、バンド時代に彼がどんな存在であったか。そして彼が放つカリスマ性は、今 当時の映像を見ても引き付けられます。

そして終盤。10年の時を経て、YOSHIKIとToshiの邂逅というエピソード。
幼なじみの彼らには言葉はいらなかったのかな。そして「Without you」という曲が、結局ミュージシャンは作品がその関係性の全てなんだとわかるものでした。

X JAPAN の再結成。普通に幼なじみ然として、TAIJI の墓参りをするYOSHIKIとToshiの姿。
そして「あれがHIDE と一緒に演った最後なんだよね」というPATAの言葉も。
終盤は さすがに込み上げるものがありましたよ。

殺気、家族、血、命…
いろんなキーワードの散りばめられた X JAPAN の歴史。
ちょっと苦言を呈するなら。90分という上映時間は短いよね。

各エピソード、もっと掘り下げられる要素ありまくりだからね。
そりゃもう、下手なドラマを上回るほどに、しっかりとした見応えのあるドキュメンタリーであったのは確かです。

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再結成してくれない?
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2017年03月05日

雨の日は会えない、晴れた日は君を想う

ジャン=マルク・ヴァレ
ジェイク・ギレンホール、ナオミ・ワッツ、クリス・クーパー
突然の交通事故で妻を亡くしたエリート銀行員のディヴィス。しかし涙も流れず、哀しみにさえ無感覚になっている自分に気付く。
「心の修理も車の修理も、まず隅々まで点検して組み立て直すんだ」という義父の言葉をきっかけに、彼は身の回りのあらゆるものを破壊し始める。

「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」という邦題に対し、原題は「Demolition」。意味としては 破壊や爆破というもの。
ずいぶんと印象が違っておりますが、いや ラストまで見れば どちらも納得のタイトルかも。

非常に多くの方が反応していますが、導入部としては昨年公開された「永い言い訳」と同様で。妻が事故で死んでしまったが、全く泣けないことに気付いた男のオハナシ。
「永い言い訳」の方は 同じ境遇の男、そしてその子どもたちとの関わりで、主人公は何かを見い出していくわけですが。

こちらは…ちょっと複雑かな。
破壊行動、ある女性との出会い、そしてその女性の息子の存在。
女性といっても 亡き妻を忘れるために互いに求め合うというほど安易でもなく。

それ以外でも、やっぱ複雑かな。
ただし 主人公の複雑な行動や心情とは裏腹に、一つひとつの場面はとても魅力的で。
特に女性の息子と心を通い合わせるくだりは、無性に楽しかったんだけど。

さて この映画のラストまで関わってくるもう一つのポイントの破壊行動。

そもそもは 男の義父から言われたアドバイス「壊れたものは、一旦全て分解してみるしかない」に端を発し。
また 妻と最後に交わした「冷蔵庫の調子がおかしいから直して」なんて会話を思いだし、実際に冷蔵庫を解体していく男。

言うても分解こそすれど、再度の組み立てはすることなく。
なんなら他の家電やパソコンや、会社のトイレの扉まで 次々分解していきまして。
やがて 家の解体現場に出くわし、家を壊すことを手伝います。

なんて言うか、もしかしたら壊れた夫婦関係も、一旦解体することで元に戻ったのかな?
でもコイツ、分解しかしないし。

それにわたくしが思うに、ネジを外しての分解と、ハンマーでブッ叩く破壊って厳密に言えば全然違う行為なんだけど。
でも、でも、メリーゴーランドを再生することで過去に決着をつけ、建物の破壊で未来に駈け出すという。

そういう一対になってるのかもしれないね。

すごくいろんな出来事が絡み合い、決してわかりやすい作品ではないし。
それでいて 様々な場面や事象がとても輝いた映像になっていたりして。ユーモアにもあふれてて。

不思議な魅力を持った映画ではありますね。
でも、その良さを的確に説明できないんだなぁ(苦笑)

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「破壊無くして創造無し」です
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2017年02月24日

アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場

ギャヴィン・フッド
ヘレン・ミレン、アーロン・ポール、アラン・リックマン、バーカッド・アブディ
イギリス軍諜報機関のキャサリン・パウエル大佐は、ケニア・ナイロビの隠れ家に潜むテロリストたちの自爆テロ計画を掴み、殺害作戦に移行する。
だが、破壊準備に入ったその時、殺傷圏内に幼い少女がいることが判明。軍人や政治家たちの間で議論が勃発する。

これが現代の最新鋭のハイテクを利用した戦争のカタチでもあるんですね。
「ドローンを駆使して…」という言葉に触れても、ドローンってイタズラに使用するものでしょ?なんてゆる〜い認識しかないと、大きなギャップを感じずにはいられませんが。

ここに登場するドローンというのは 地上からは気付かないほどの上空で待機しつつ、そこに搭載されたカメラで地上の状況を監視し、とてつもない精度で目標に着弾できるミサイルも発射するという。
そんな兵器がドローンなんですね。

さらには もっと近いところから、怪しまれずに相手を監視できる鳥型のカメラ。
かと思えば さらに小型で敵のアジト内まで入り込むことのできる虫型のカメラまで。

重ねて言うなら、それらを駆使した作戦を考える人、機器を操作する人、カメラの映像を解析する人、攻撃の許可を認める責任者。それぞれが世界のいたるところにおりまして。
各々が連携を取りながら、同時進行でひとつの作戦を遂行していくというのも驚きでした。

様々な情報解析の結果、過激組織のテロリストたちが潜む隠れ家を突き止め、そこを監視したところ危険人物を発見。しかも爆弾入りのベストを着用している様子まで。
それを準備しているという事は、明日あさっての話ではなく、即テロリストが行動を起こすことでもあります。

政府の立場としては 殺してはいけないと。生け捕りにするべしと。
しかし そんな悠長なことを言っていられないと。いま手を尽くさなければ さらに多くの人が危険にさらされると。

なので 敵のテロリスト、それを支持する米国人に英国人も含めて攻撃するのもやむなしという判断。
また それだけでなく、民間人を…ここでは 幼い少女も危険にさらしてしまうという状況まで起こってしまいます。

様々な思惑であり、状況判断が試される映画でして。
映画として 終始緊張感も高く、とても悩ましく、よくできた作品であります。

であるからこそ言いたいのだけど。
この「世界一安全な戦場」というサブタイトルは いらんよね。
これがあると「これからテロリストやっつけるけど、こっちは平気だもんね♪」の印象になっちゃうっしょ。

今作の主題は安全うんぬんよりも、人としての道理、軍人の矜持、責任の所在など、様々なものを問うものであって。
わたくしに言わせりゃ、この日本語サブタイトル考えたヤツは何を見ているんだと。

なんならそれを見たことで「つまらなさそう」と思ったし。
ホントはこんなにいい作品なのにね。もったいない。

そして もうひとつ言いたい。
それぞれの立場で、とてもナーバスになりながら、米国人、英国人、テロリスト、民間人、あるいはこれから起きるであろうテロの犠牲者などを鑑みながら、何が正しいのか、どうするべきかを試行錯誤するわけですが。

どうかすると アチラの国内では、警察官がまったく無実の黒人を射殺したりする事例が多くあると聞きます。
同じ人の命であるはずなのに。

この映画の枠をはみ出したところで、さらに胸の痛みを感じました。

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トイレの中でくだしたのは おなかか判断か…
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2017年02月21日

相棒 劇場版W 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断

橋本 一
水谷 豊、反町隆史、仲間由紀恵、北村一輝、鹿賀丈史
特命係の杉下右京と冠城亘は、国際犯罪組織バーズを追って来日した国連犯罪情報事務局の元理事マーク・リュウに同行することになる。
そんな中、7年前バーズに誘拐された少女の現在の姿の動画が公開され、犯行グループは日本政府に多額の身代金を突き付ける。

テレビの「相棒」は見ていませんが、劇場版の方は見てますが…ってスピンオフ版までは見てないけど。
とにかく その程度のスタンスで。

ただし テレビで「劇場版につながる前後編」みたいな煽りがあったのでそれは見たけども…
関係なかったですね(苦笑)

長いシリーズでもあるので、そこそこの相関図は理解しつつも、キャラクターたちへの思い入れはなく。
ミッチーさん、六角さん、仲間由紀恵さんが登場してもグッと高まる感じもさほどはなく。

とにかく、イチ映画ファンとして「相棒」を鑑賞したわけですが。
やっぱり“趣”としてはテレビのドラマだよね。本来の映画で こんなに雑な展開はありえないもんね(苦笑)

ざっくり言っちゃえば、見ていて ひとつもドキドキできなかった。
その要因としては とにかくチマチマした謎が出てきては、右京さんの一声で解決…という流し方と全体の展開ですかね。
「えっ?」と言いたげな推理が次から次へと“こなされて”いくので、映画的な“溜め”がなくて。

見る側としては 謎を謎として享受するでなく、ただ単に 答え合わせだけを見せられてると言っては言い過ぎかな?

また大局的にも人や時間を絡めすぎて、ストレートに心に訴えかける重みが得られにくかったし。
なんだか そんなに欲張らず、もっとシンプルに、純粋に無念さや やるせなさを表す方が良いんじゃないかなぁ。

あと どうしても気になっちゃうのがホントにそんなこと可能なのか?って部分でね。
遺体の中にアレを隠すとか、エレベーターのボタンに仕掛けられたモノとか。
アレをメール送信したことで 通信ができなくなるとか。

ぶっちゃけ かなりのトンデモ設定にしか思えないので、推理という名の正解を提示されても 素直に驚くことができず。「その手があったか」と思うことができずで。
50万人の中からたまたま鈴木杏樹を発見したのもそうやね(笑)

そして「相棒」ファミリーのオールスターキャストと言われてたけど。
ファンにとっては“これぞ”なのか“極め付け”なのかもだけど、テレビ版を見ていない映画ファンのわたくしには、ノリきれなかったし。
謎解き含めて だいぶ置いてけぼり感あったしね。

テレビ版もそうなんでしょうが、トリックや謎解きの側面と同時に 現代流のヒューマニズムや悲哀といったものをベースに置いたお話も「相棒」の魅力でもあるんでしょう。
でも 話を複雑にし過ぎで。その路線であれば往年の「特捜最前線」みたいな脚本の方が グッときちゃうんだけど。
あれはあれで お話が相当暗いんだけどね。

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タイトルなげぇよ!
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2017年02月19日

ANTIPORNO アンチポルノ

園 子温
冨手麻妙、筒井真理子、不二子、下村 愛、福田愛美
時代の寵児とまで言われる女流作家の京子。分刻みのスケジュールにいらだつ京子は、マネージャーの典子に首輪をつけて部屋を引きずり回すなど、サディスティックに振る舞ってはストレスを解消していた。
しかし寝ても覚めても消えない悪夢にさいなまれ、自分自身に混乱をきたしていく。

薄々感じてはおりましたが、ロマンポルノという企画と園子温は相性がいいのかな。
というか そもそも園監督のスタイルがエロにも長けているわけで。

もっというならロマンポルノという枠を超えて、モロに園子温監督の世界だったのかもしれません。

いかにも演劇がかったムードの序盤。
そういう作風がそんなに好きじゃないのもあって、いくらか「かったるいな」と思って見てたんだけど。
途中で、ズバッとその世界が切り替わり、女優とマネージャーが切り替わり「これか!」と目から鱗。

あの かったるさは出るべくして出ていたのね。かったるくて正解だったのね。
そんなこんなでエンジンかかりまして。グイグイと引き込まれていきました。

見終わっての印象は、妙な心地よさ。メチャ気持ちいい。
ただし意味はわからない。ほぼほぼなんじゃこりゃ?の世界。
それでいて残った爽快感。

下手なヤツが作った自己満足の風変わりなアングラ世界と違って、なんだかわからないけど気持ち良かったんですよ。

つまり自己満足なオナニーの世界ではなく、この映画は確実に性行為が成立しちゃったってことじゃないの?スクリーンと客席で。
これはスゴイよ。園子温監督、お見事。

感覚でヒットする。
これぞ映画の醍醐味と言えるんじゃないかな。

男性生殖器と女性生殖器。チンポとマンコ。
この違いを定義すると…納得です。

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ボトルトカゲ!?
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2016年12月14日

アズミ・ハルコは行方不明

松居大悟
蒼井 優、高畑充希、太賀、葉山奨之、石崎ひゅーい
地方都市在住で27歳の会社員 安曇春子。独身で恋人もいない彼女が突然姿を消した。やがて街には彼女の捜索願いをモチーフとしたグラフィティアートが拡散され、JK集団が無差別で男を襲う事件も頻発。
なぜ春子は行方をくらましたのか。ふたつの事件と春子との関連はあるのか?

安曇春子が行方不明になる映画です。
そらそやけども。

わりと時間軸がバラバラに描かれているので、映画慣れしてない人は ついていけなくなるかな。
わたくし的には その辺りで戸惑うことは無かったけどね。

もうひとつ言うなら、基本 女性が話の軸の映画なので、男性客からのウケとか共感は薄いかも。
ただし、見終わってから 様々なレビューを見て、合点がいくところはありました。

結局のところ、安曇春子が行方不明となったというよりも。
アズミ・ハルコのアイデンティティが行き場を無くしてしまったと。そういった感じなのかな。

自分、家族、仕事、地方都市、そして男。
どこにも居場所が無くなってしまって…

最終的には、ハルコのとびっきりの笑顔で映画は終わるんだけど。
本音を言えば、そこに居続けることが決して良いとは思えなくて。
ですが、今の時代はそうなんだよね。

実際、女性が共感を得る作品というのはよくわかります。
その分、男性が監督だというのが意外だよね。
原作は女性だけどもさ。

蒼井優さんは前作の「オーバーフェンス」同様、地方都市の痛々しくもリアルな女性像を見事に演じられてまして。
やっぱスゴイ女優だと再認識。

高畑充希ちゃんって こんなキャラクターのイメージなかったので、新鮮でもアリ、驚きもアリ。
ベッドの上でのウザすぎる かまってちゃんっぷりが。思いのほか良かったです。
でも、キスシーンはナシなのね。

街中にグラフティアートを仕掛けるユキオ。地方在住ながら「何かデカいことやりてぇ」感がヒシヒシ。
友達にはなれないけど、キャラとしては輝いてたね。彼、いい役者だな〜と思ってたら…

「淵に立つ」に出てた太賀くんだったんだね。
事前には気付いていなかったけど、やっぱ彼の芝居 好きやわ。
今後に期待したい役者さんです。

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ハムスター探してますって…
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2016年12月05日

俺たち文化系プロレスDDT

マッスル坂井、松江哲明
マッスル坂井、大家 健、HARASHIMA、男色ディーノ
2015年秋に後楽園ホールで行われたDDTと新日本プロレスの対抗戦「HARASHIMA & 大家健 対 棚橋弘至 & 小松洋平」のタッグマッチ。
その裏側に迫ったドキュメンタリー。

わたくしプロレスファンとして、この試合が行われた経緯もそれとなく知ってますし、その試合も動画で見ております。

プロレスの試合も毎年ベストマッチが様々なマスコミ・メディアで選出されるもので。
確かにリング上でアツい戦いがベストマッチであることは間違いありませんが。この試合はそこに至るまで、そして試合終了のゴングが鳴ったその後まで含めて。
唯一無二の最高にプロレスだったと思います。

普通、リングでアツい戦いを終えたもの同士、何がしか相通じるものが芽生えたりするんだけど、HARASHIMAと棚橋には大きな溝が生まれてしまいました。
それぞれ別の団体に所属する選手ということもあり、なかなか接点もなく。業界的にもそのまま うやむやに流されそうになったわけですが。

他団体だから 関わることも無いけれど。でもモヤっとしたままでいるのもイヤだよねと。
リングで生じたことはリングでしか解決できないと、マッスル坂井、男色ディーノ、大家健の3人が仕掛けます。

マッスル坂井、男色ディーノ、大家健の3人がそこに一石を投じます。

わたくし的には その再戦が実現したのは ある意味奇跡だと思うし。
しかしその上に乗っかって、なおかつDDTの世界に踏み込んで 凌駕してみせた棚橋は超プロフェッショナルだと思いましたし。
さらに その場でそれを受け入れた観客のセンスも絶妙だったはずだし。

この作品のチラシには「プロレスで解決しようみたいな、んな訳ねえから。」とありますが。
そんなつもりはなくとも、結果的にプロレスが解決に導くこととなったんですね。

ホントにプロレスって生き物で。試合が、選手が、観客の心が ひとつになることもあれば、ならないこともあるから。
でありながら 彼らは勝負に出て、見事勝利を収めるわけで。
そんな奇跡に触れられる映画といっては言い過ぎだろうが。

その顛末と共に、“人”にもフォーカス当たっていますので。
プロレスを知らない人でも楽しめるかな。

いや、普段プロレスに触れない人が観るべきでしょう。
“ジャンル”の枠を超えて、多くの人に触れてもらうのがドキュメント映画の意義のはずだから。

以下 個人的に。
今回取りあげた題材がDDTと新日本の対抗戦だったんだけど。
“文化系プロレスDDT”を謳うなら、新日本は抜きにして もっとDDTそのものの活動に寄っても良かったんじゃないかな。
元来の、純粋なDDTらしさを見てみたいという興味も含みつつ。

世間一般ではプロレスは八百長だとか、台本があるとか言われますが。
それはさておき、プロレスにドラマがあるのは事実です。

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Dramatic Dream Theater
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2016年11月29日

アウターマン

河崎 実
塩谷 瞬、古原靖久、戸塚純貴、Gero、真夏 竜
50年にもわたって放映されている国民的特撮ヒーロー番組「アウターマン」。しかし、それは地球を乗っ取ろうとする悪の宇宙人アウターマンの壮大な陰謀だった。
そして テレビでアウターマンを演じてきた俳優たちが、劇中で敵として描かれているシルビー星人とともに、アウターマンと戦うことに…

「いかレスラー」「ヅラ刑事」「日本以外全部沈没」などの河崎実監督作品。
当初は昭和のウルトラマンと平成のウルトラマンが対決する企画を考えていたそうですが、それが通らず このような形式になったのだとか。

それはそれで 面白そう。
いや、実は あのヒーローは本当はワルものだったという。これはこれで良いと思いますよ。

キャストの演技がそこそこ。特撮がそこそこ。
そもそもが低予算の作品なので、その辺りは気になりませんでしたが。
なんか惜しいんだよね。

そもそもの企画や設定はいいんだけど。やっぱり脚本のブラッシュアップと言うか、詰めが甘いというか。
逆に (現状)82分を60分に。30分番組のテレビで言うなら全編・後篇でカタがつくぐらい、もっとわかりやすくシンプルにしてもよかったんじゃないかな。

オトナも楽しめる本格派にするか、特撮ファンや子どもが“ノレる”コンパクトなものにするか。

少年の存在が戦いのモチベーションにつながるというのは ありがちで良かったです。
でも元アウターマン俳優の一人が女にだらしないなんて設定は必要ないし、なんなら邪魔だと思ったし。有毒ガスが発生なんてのも そんなに意義を感じなかったし。

ちょっと中途半端なせいか、序盤 眠たくなっちゃったんだよね。

特撮ファンの中には、実際にゴジラやガメラが出現したら、国はどう動くか。自分はどうするか。
あれこれ想像するもので。

と同様に、実際にあのヒーローが目の前に現れたらどう思うのか。しかも実は悪の宇宙人だったと。
そういう発想が良いだけに、もっと脚本のいじり方あったと思うので。
やっぱ惜しいなぁ。

全然気にしてなかったけど、最後の最後に幕僚長の手に光る指輪が見えて「レオか」と気付きました。
あんなにアツかった、あつくるしいくらいの印象があったので、コミカルな演技は あまり見たくなかったかな(苦笑)
posted by 味噌のカツオ at 00:29| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月28日

オケ老人!

細川 徹
杏、坂口健太郎、黒島結菜、光石 研、笹野高史
梅が丘高校に赴任してきた千鶴は、アマチュアのオーケストラによる見事な演奏を耳にして入団を決意する。
ところがちょっとした勘違いで、似ても似つかぬ老人ばかりの楽団に参加することになり、気付けば指揮棒を振るはめに…。

音楽を、あるいはオーケストラをテーマにした映画というのはチョイチョイ製作されておりまして。
近いところであれば、今年公開の「クハナ」もそうでした。

まぁその手の映画というものは、言ってしまえば大きな枠組みというか、着地点は似たものになってしまいますわね。
基本的にはコメディテイストで、クライマックスはコンテストや演奏会。ただし直前で何やらアクシデントに見舞われつつ、それらを乗り越えてのスタンディングオベーション…的なね。

ご多分に漏れずこの「オケ老人」もそういった類であるわけで。
とはいえ、決してデキが悪かったわけでもなく。予想通りの満足度ではありました。

ここで中心になるのは老人たち、世界最高齢の(?)オーケストラ。
企画として ほのぼのテイストは約束されたようなもんですわ(笑)

見てて思ったのは、同世代のベテラン俳優の皆さんが揃って、撮影の合い間とかは さぞかし賑やかだったろうねと。
そして その中心で指揮を揮うのは“映画初主演”となる杏さん。

これまでNHKの朝ドラや いろんなドラマに主演、出演されてきたとは思いますが、わたくし自身は あまりテレビドラマは見ないもので。
彼女の芝居をあまり見てきてないんだけど、良かったですよ。ウソくさくなく、ぎこちなさもなく、コメディエンヌとして成立してましたよ。

物語としては、設定、人間関係、あれやこれやと ツッコミどころは多々あるけれど。イチイチ触れるのも野暮なことかな。

ただ強いて1点挙げるとするならば。演奏シーンで実際に演奏はしていないというトコロは気になったわね。
若い人が中心の音楽映画であれば、実際の出演者が楽器を練習して演奏したりするものですが。
今作でも杏さんはバイオリンの特訓して撮影に望んだみたいだけど、それ以外の皆さんにそこまで求めるのは酷なハナシで。
そりゃそうなんですが、リアリティという点ではやっぱりね。

まぁ劇場に来ていた作中のオーケストラと同世代のお客様たちの温かな笑い声に免じて、そこは目をつぶるべきか。
ってなわけで、安心して 肩肘張らずに楽しめるエンターテイメントでありました。

最後に わたくし事ではありますが。
この前日に見た「オー・マイ・ゼット!」に出演していた森下能幸と萩原利久がここでも共演してましたな。

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クラ寿司…ですか
posted by 味噌のカツオ at 00:10| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月14日

オー・マイ・ゼット!

神本忠弘
角田晃広、ともさかりえ、森下能幸、町田マリー
日本全土を震撼させた“ゾンビパニック”から5年。すでに平穏を取り戻していたはずだったが、なぜか一体のゾンビが花田さんの家に迷い込む。
そこに居合わせた連中によって「あのゾンビどうする?」と議論が始まり、やがてゾンビ捕獲を試みるのだが…

映画界に“ゾンビ”なるキャラクターが登場して84年になるとか。
こと近年に於いてはゾンビの取り扱いも様々であるので、どんなゾンビが…いや、ゾンビ映画が登場しても さほど驚きはしませんがね。

まぁいろ〜んなアプローチがあるわけですが、となれば あとは面白いかどうかですわね。
結論的には及第点の面白さだったとは思いますよ。

監督・脚本の神本忠弘は、これまで映画の予告編を 数多く手掛けてきた方だそうで。これが初監督作品。
ただ今回の 作風としては映画というよりも舞台のそれであって。

特に前半は ひとつ屋根の下で繰り広げられる会話劇で。大きな動きに頼らず言葉をリレーしていく雰囲気。
なにか どっかの劇団の原作か 舞台経験者かと思ったんだけど、そうでは無かったんやね。

そして主演の東京03の角田さんも初主演作となります。
その割に と言っては失礼ですが、このゾンビ・パニック・コメディの要素と芸風がマッチしてましたね。
とても自然体で面白かったです。

その角田さん演じる花田さんが まともな人間性で、それ以外の人たちが ひと癖、ふた癖、というキャラなんだけど。
ともさかさんは 程良い加減の主婦感たっぷりでしたが、それ以外のキャストが もうちょっとね。
自然体で変わり者にならなきゃいけないので。その点、難しかったのかも。

そんな舞台風の会話劇から、後半はちゃんとゾンビと対峙する展開になっていきますので。
ゾンビモノとして期待した人でも、まぁまぁ楽しめるんじゃないかな。
少々…いや、かな〜り痛々しい描写込みでね(苦笑)

ゾンビの生き残り(?)がいた〜なんて、そもそもがありえない設定であって。
そこに関わる人たちの怪しさが見え隠れして。ではあるんだけど。

それぞれの背景も 変態、復讐、憧れとかが見る側として それほどピンとこなくって。
もうちょっとぶっ飛んでたり、意外性があったり、笑えたりが欲しかったり。もっと会話というか 掛け合いがうねりをもって高揚感が得られると良かった気がするかな。

あと序盤は必要以上に音楽に頼り過ぎで。中途半端なBGMがあったですね。

とは言うものの、家の中のゾンビを人間が取り囲むという逆転の発想。適度なバカバカしさ込みの90分。ゆるめの気持ちでコンパクトに楽しめる作品でありました。

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意外とヒザは曲がるんです
posted by 味噌のカツオ at 20:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月08日

溺れるナイフ

山戸結希
小松菜奈、菅田将暉、重岡大毅、上白石萌音
東京で雑誌モデルをしていた夏芽は、父の故郷である浮雲町に引っ越すことになる。都会から離れた田舎での地味な生活に幻滅してしまうが、長谷川航一朗と出会ったことで人生が一変。急速に彼に惹かれていく。
だが、火祭りの夜にある悲劇が二人を襲う…

正直よくわかっていない映画でして。
原作はコミック。若い女性の監督作品。小松菜奈と菅田将暉主演のラブストーリーですか。

そもそもターゲットがわからない。
コミック原作で10代のラブストーリーはオトナ向けじゃないし。
中高生向けに作るなら もっとドSの先輩登場とか、壁ドン、あごクイが見せ場で。ラノベ系の長いタイトルのヤツがあるわけじゃないですか。
それを思うと、どうにもターゲットがわからない。

そんな作品を40代半ばのおっさんが見た結果・・・響かない。

「オレは神だ。海も山もオレの好きにしていいんじゃ」という金髪野郎。そんな男に心酔するのが東京でモデルをやってた女子。
なんだかそのやりとりがイチイチ クサいなと。

そんな二人の関係が壊れるきっかけの事件も いくらか中途半端。

その後に制服が冬服になったな〜と思ったら、いやいや 高校生になったんだということで。
あら、これまで中学生だったんだとビックリ!
演じてるのは20代なのに(苦笑)

どうやらその事件がきっかけで二人は別れたそうなんだけど。
そんな小さな町で、中学生がコミュニケーション取れないわけないだろと。

都会では夏芽のレイプされた疑惑がささやかれ。
そんな中で再度のオファーを受け、映画に出演。映画にはなんとレイプされる描写が。
結局のその映画で夏芽は女優賞を獲得。

いやいや〜そのウワサが流れる中でそんな役を演じるなんて。ほぼほぼ汚れな印象やし。
んで半開きの眼で授賞式って、ないわ〜。

作品として序盤にあった細かすぎるカットのチェンジとか。
水辺で石投げたりする遠巻きなワンカット。
そしてバッティングセンターでの やはり長回しとか。
いろんなことをやってるみたいだけど、悪く言うと一貫性がなく、ホントいろいろやりたいだけみたいにも見えるし。

あと演出なのか全編通してセリフが聞き取りにくい。
BGMで聞き取りにくいところもあれば、素でわからないトコロもあって。
確実にセリフが聞き取れなくても、場の状況で理解させる作風もあるけれど。にしてもこの作品ではマイナスだったかな。

一方で良かったのは役者陣。
個人的に小松菜奈と市川実日子の母娘は良いキャスティング。なんか雰囲気あるよねって感じで。
菅田将暉のやんちゃな振る舞いはいつも通りハマってました。

そして目を引いたのが大友くんを演じたジャニーズWESTの重岡大毅。
自然体で熱さと照れくささと好きな子の前でいいヤツでありたい感が完璧(笑)
映画見ながら「夏芽よ、大友くんでいいじゃんか」と何度思ったことか。

終盤の祭りの場面。
天狗(苦笑)の面をつけたヤツが登場。そして事件になっていくんだけど。
あの描写はうたた寝してしまったリアルと映画の中のシーンのMIXなのかな。
ラストのバイクのシーンまでね。

そんなこんなでいろいろ書きましたが、映像は全編キレイだったし、役者もいい芝居してたけど。
脚本というか演出というか、引き込まれるような作品じゃなかったなぁ。

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それ、フルコーラス歌いますか
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2016年10月13日

お父さんと伊藤さん

タナダユキ
上野樹里、リリー・フランキー、長谷川朝晴、藤 竜也
書店でアルバイトをしている34歳の彩は、給食センターでアルバイトをする20歳上のバツイチ男・伊藤さんと同棲中。
そこへ息子の家を追い出された彩のお父さんが、突然転がり込んでくる。その日から、彩(34)と伊藤さん(54)とお父さん(74)との、奇妙な共同生活がはじまっていった。

タナダユキ監督の作品、わたくし初めてやな。
いろいろな映画を見てますが、邦画ってどうしても原作モノが多くなるね。小説やらコミックやら。やっぱり オリジナルの企画って難しいんだろうけど。
というわけで 今作は第8回小説現代長編新人賞を受賞した中澤日菜子の小説がベース。

当然ながら このタイトルに「ハッ」とさせられ。この3人のキャスティングに惹かれ。
34歳の女に54歳の彼氏。そして74歳の父親が絡むという設定に困惑&ワクワク。

20もの歳の差カップル。しかも二人とも仕事はアルバイト。それはどうかと思いつつ。
しかし ムダにベタベタすることもなく。小さな悩みに対し 大らかに包み込むようなアドバイスを送るオジサンの図。

今どきの女性の“年上男性幻想”を見事に具現化。
こういうライフスタイルを 理想と言ってしまう人も少なからずいるんじゃないかな。

そこへ入ってくる、絵にかいたような堅物で柔軟性の無い親父。
兄嫁じゃないけど、こんなのと同居は無理だよね。伊藤さんもホンネではしんどいんだろうなと。
しかし、ホームセンターで意気投合してしまう場面に、とてつもない説得力。
いやぁ、男って 工具とか見ると変に気になっちゃうんよね(笑)

全体のストーリー展開で言うなら 居場所を無くした親父の処遇という。ただそれだけなんだけど。
その中に配された 個性あふれた人々のキャッチボールや、中規模エピソードの数珠つなぎが程よいスパイスとなり、飽きさせない物語となっています。

上野樹里って 頑張らないキャラクターやらせたらピカイチですな。
声質やちょっとルーズな話し方もあるんだろうけど、頭で手を組んで寝っ転がる姿が一番似合う女優じゃないですか(笑)
尾行シーンもそうですが、あの ちょいユル加減がじつに魅力的なんだよね。

藤竜也演じるのが 他人の言うこと聞かず、ただうるさいお父さん。
でも元教師という設定なら、このビジュアルはアリかな。
ただ 痴呆気味?とか万引き常習犯?とか。段ボール箱のエピソードは必要ないような。少なくとも キャラ的にもストーリー的にも活かされていないような。

それから やっぱりなんだけど。伊藤さん役のリリーさんがまた素晴らしい。
まだ人生経験の浅い彩をリードし、融通の利かない高齢者のお父さんのプライドを傷つけないように導くと。あのポジションは絶妙だわ。
だからといって 全ての54歳男性があんな振る舞いできるかっちゅうと、そんなことないわけで。

趣味は家庭菜園。どこか達観したかのような、それでいてアルバイト。
伊藤さんは理想の男性像…といってはい言い過ぎかな!?

でも役としたら、リリーさんじゃないとハマらないキャラクターだよね。

さてさて。この作品を見た中で、どうしても見過ごせない点がいくつかあるんだけど。
そもそも上野樹里が34歳に見えなくって。ちなみに今の実年齢は30歳で。
そこは絵作り、感覚として ちょっとだけ厳しいかな。

序盤、彩とお兄さんがイチゴパフェを食べるシーン。設定は8月から9月のはずなのだが。
ズバリ、8月にあんな美味しそうなイチゴは出回っていないよね。
じゃあ なぜわざわざイチゴパフェ?とは思ったけど。

その後に蝉の声や 秋の虫の声や風の音。そういう季節感をしっかり作りだしてた分、最初のイチゴパフェはリアリティが薄いよね。

そして お父さんがトラブルに巻き込まれ手を負傷。
おそらく右手が使えず左手で書いたであろう、ミミズの這ったような書置きを残し、家を出てしまいます。
やっと発見された際には右手の包帯は無かったので「治った?」と思ってたんだけど。

次のシーンでは また包帯を巻いていて。おいおいおい…そのつながりはアカンでしょ。
なんなら 新たに火傷かなんかしたのかな?

とまぁ重箱の隅みたいなツッコミさせていただきましたが。
とにかく登場人物が、役者が良かった分、所々で詰めの甘さを感じてしまいました。
なんか、なんか 惜しい感じやったね。

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白い犬の娘が彩
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