2014年07月09日

オール・ユー・ニード・イズ・キル 3D

ダグ・リーマン
トム・クルーズ、エミリー・ブラント、ビル・パクストン
謎の侵略者の攻撃の前に、人類は成す術もなかった。実戦経験の無いウィリアム・ケイジ少佐も戦火の中へと送られるが、すぐに絶命。
しかし その瞬間、彼は出撃前日へと戻っていた。そして出撃と戦闘、死を繰り返すうち、特殊部隊のリタと出合いタイムループに巻き込まれていることを知る。

「ALL YOU NEED IS KILL」直訳すると「あなたが必要とするのは、殺すことです」となるらしい。
ちなみにこれは邦題で、原題は「EDGE OF TOMORROW」。訳すと「明日の端っこ」だって。んーなんとも(苦笑)

戦争なんてまっぴらだと思ってる主人公が 無理矢理に戦地へ送られて。武器の使い方もわからないままに銃弾を乱射。そしていとも簡単に…死ぬと。
すると突然、出撃の前日にタイムリープ。

当初は“リアルすぎるデジャブ”に戸惑っていた主人公も徐々にルールを把握して、何度も何度もその日をやり直していきます。
その回数たるや…(笑)

まぁその戦地というのが過酷な状況なので 何度やっても生き延びれないわけで。
かと思えばトレーニングの隊列からエスケープしようとして戦車にひかれるという無駄死にもあって笑えたけど。

個人的にタイムリープものは好きなジャンルなのでそこそこ楽しめましたし、途中でその能力が〜というイレギュラーも面白いですね。
ただ、決着のつけ方が好みではないんだけど。ホント、これは好みの問題。

でもゲーム好きな人なら「ここで敵がこういう段取りで攻めてきて」というノウハウを重ねてその場面をクリアし、次のステージへ上がっていくという。そういう展開は より楽しめたんじゃないでしょうか。
そして非常に戦闘能力の高いモンスターに最終的なボスキャラまで。ひと昔のゲームのまんまかなって。
それ以外の交渉術もロールプレイングを何度も何度もやっていってるみたいだったし。

ただ わたくしはゲームやらない人間なので、そういう意味での面白味はヒットしてこなかったけど。

それでも死を繰り返していく中で、徐々に頼もしい雰囲気をまとっていくトム・クルーズの演技は この映画の見所のひとつでしょうし、それなりにキャリアを(年齢を)重ねながら あんな戦闘スーツを着てアクションをするってのもね。
それもトップスターの条件?いや、これぞトム・クルーズかな。

ちなみに、たまたま3D版で見ることになったのだけれど、その必然性は感じられずで…(-_-;)

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ルーブル美術館がロケOKしてたら(爆)
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2014年06月22日

円卓 こっこ、ひと夏のイマジン

行定 勲
芦田愛菜、伊藤秀優、八嶋智人、羽野晶紀
大阪のとある団地に暮らす小学三年の琴子(通称こっこ)は、大家族に囲まれ 愛情に包まれながらいつも不満だらけで、孤独に憧れていた。
家と学校という小さな世界の中で悩み、考えるこっこは、祖父・石太が教えてくれた“イマジン”という言葉を胸に少しずつ成長していく。

「きいろいゾウ」などで知られる西加奈子の同名小説を、「世界の中心で、愛をさけぶ」の行定勲が映画化。
そしてこれが映画初主演となる芦田愛菜。チラシにもあるんだけど“普通が大っ嫌い”な女の子。
独特の感性を持ってるというべきか。そもそもヘアバンドからして“目の付け所が違う”わけで(笑)

さて、映画本編の冒頭、夏休み前の教室でのスキット。
“一人を除いて”決して演技も上手いわけではない、結構 ベタなキャラの子供たち。
大阪の子なんで、こういう感じもアリかな〜と思わなくはないけれど、表現としては ちょっと苦手な感じ。
正直、ちょっとサムいな。ハズレかなと。

その後の食卓。いわゆる円卓での家族の食事シーンも 似たような印象。
個性的な登場人物たちが“どかどか”とキャラを押し付けてくる感じに、やっぱりサムいな。やっぱりハズレかなと。

そして普通の大人の感覚からすると、主人公・こっこの感性についていくのは大変かも。
良い例えをするなら「アメリ」みたいな空想で遊ぶ女の子とも言えるかもけど、ちょっと観客へのアプローチがずれてるような。そんな違和感。

なんというか失敗してるコントみたいな。映画として所々で間延びしてるような場面も見受けられて。そんな部分もあり、とにかく前半は かなり居心地悪い映画だったですね。

だけど…これも表現しにくいんですが、少しづつ少しづつ こっこちゃんの感情とシンクロしていくことができまして。
カルピスの濃さ。“しね”というメモ。変質者。ぽっさんの優しさ。いろんなことが自分の心に理解でき始めてね。

気付けば 引きこもり気味だった成海ちゃんが笑った時には何故か涙ぐんできちゃったりして(笑)
結局 普通の大人の感覚で見ていたのが、小学三年生当時の好奇心とか発想に追いついたからなのかな。
これでも わたくしだって昔はこどもだったんだからさ。

映画の中ではイマジンという言葉がキーワードになってるけど、こっちはこっちで想像力を働かせて、小学三年生の感性に戻ってこそ〜ということかな。
そこにハマれば十分に楽しめる映画ですよ。

さて あとはいろいろ気になったことを書き記しておきます。。。
ここには いろんなキャラが登場するんだけど、こっこの親友と呼べる ぽっさんもほのぼのとしてて。そしてゴックんという子もなかなかでしたよ。大阪のおっちゃんをそのまま小学生にしたような(笑)
そして最大のインパクトは変質者・鼠人間。コイツの体くねくねに対し、上映中にあちこちでざわめきが(苦笑)

それからちょっとビックリだったのは、こっこの姉で三つ子ちゃんが出てくるんですが、メチャメチャそっくりなんよね。
この子らなんやろ?と思ってエンドロール見てたら…ひとりで三役やってました。うあー映像に違和感なかったので。やられましたわ。

最後に、レポーター役でタキシード姿のタージンさんが登場。
もう、それだけでシアワセです(^-^)

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予定日は新日・東京ドームの日です!
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2014年05月22日

相棒 -劇場版III- 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ

和泉聖治
水谷豊、成宮寛貴、伊原剛志、釈由美子
「馬に蹴られて男性死亡」なる事故が起きた鳳凰島。「この島での妙な噂が絶えない」との依頼を受け、杉下と甲斐は鳳凰島へ渡る。
実業家が所有するその島では、元自衛隊員が集まり訓練に励んでいた。右京は男性の死亡は事故ではなく殺人であると確信し、本格的に捜査を始めるが、突如何者かの襲撃を受けてしまう。

「相棒 -劇場版-」もこれが3作目。一応 劇場版は全部見てきてますが…テレビシリーズは見たことないんだな。わたくし。
まわりにも「相棒」のファンはチョイチョイおりまして、そんな皆さんに共通しているのは、「相棒」への思い入れの強さ。
ホント、みんなこだわり持って見てますよね。

そしてもう一つの共通項。「劇場版はイマイチ」という声。この場合 面白いか否かと同時に「そりゃないわ〜」という、シリーズ上の展開、キャスティングのチェンジといった面も含まれております。
というところで「相棒」への思い入れのない、イチ映画ファンのわたくしが見てまいりました。

まず初めに触れておきますが、この作品は 全編を最新の4Kカメラで撮影されております。
周囲を美しい海に囲まれた密林の孤島が舞台となっていて、それらを映し出す映像は確かにキレイでした。
3Dや特殊な趣向こそありませんが、映像の美しさは間違いないです。

今回の事件の中心となるのは元自衛隊員からなるの民兵の集団。そんな彼らが活動する孤島に警察が入ると。
ただ そのいきさつの描写の中で、警察と自衛隊は必ずしも相成れない関係だと語られる場面もあったりして。

言われてみれば そういうものかと思うと同時に、いくらフィクションであっても「それらの組織にはこんな側面があるんだ」と危険な描き方はできんだろうとドキドキ。
いや〜実際にはギリギリアウトじゃね?って行動を起こすシーンもあってヒヤヒヤ。
そんなことを思いつつも、ドラマとして楽しませてもらいました。

ですが最後の最後で、かなり生々しい主張があらわになっていきますね。
つい先日、安倍総理が集団的自衛権についての会見を行って持論を展開されまして。日本人がひとりひとり、その件について考えなきゃいけないようなそんなご時世でございます。

果たして 日本の自衛隊はどこまで関わっていいのか。世界の中にあって、日本は有事の際に どう行動すべきか。何をもって“自衛”足りえるのか。
それらを比喩ではなく ズバズバと語ります。

元々「相棒」には時事ネタを絡めたメッセージがあったりするとも聞きます。今回もそういうテーマの元に製作されたのでしょうが、いささかタイムリー過ぎて かなりズシンときてしまいました。
しかしまぁこういう主義主張を嫌う人もおるでしょうし、反発するする人もおることでしょう。でもわたくし自身は満足してました。
多くの人の前でこのような議論を交わすことは決して悪いことではないし。あとは見た人がどう受け止めて、何を感じるかでしょう。

このアツさとカタさの信念を持った民兵集団のリーダー役、伊原剛志さん似合ってましたね。これ今井雅之さんだったら ちょっと味が濃くなり過ぎそうだけど(笑)
そして女兵士役の釈由美子さんも良かったです。美しくてカッコよくて、いざとなったら戦いそうな面構えしてますし。胸だけでなく良いカラダしてますしね。

トータルでは結構満足度高かった「相棒 -劇場版-」でしたが、果たして「相棒」シリーズのファンからはどんな風に見られているのかな?

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みんなに天然痘キャラって言われるんですよぉ
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2014年05月08日

ウォルト・ディズニーの約束

ジョン・リー・ハンコック
エマ・トンプソン、トム・ハンクス、ポール・ジアマッティ、コリン・ファレル
パメラ・L・トラヴァースは「メリー・ポピンズ」の映画化について話し合うため、ロサンゼルスへとやってくる。しかしウォルト・ディズニーに心を開くことなく、脚本家や音楽担当者のアイデアには「NO!」を突き付ける。
ついには映画製作が暗礁に乗り上げ、トラヴァースはイギリスへと戻っていってしまうのだが…

世界中の人々から愛された傑作「メリー・ポピンズ」。その原作者はなかなかの堅物であったということで。

テレビで人気の歌手やタレントさんが、映っていないところでは「性格悪いらしいよ」なんてウワサが流れること、あったりしますわね。
この映画に登場するパメラ・L・トラヴァースもそんな感じでしょうか!?

ここに描かれているトラヴァースは まさに“ああ言えばこう言う”を地で行くオバハン。
本来 何がしかの作品を作るにあたっては、意見が衝突することはありますが、それが仕事のパートナーだったり、交渉相手やったらしんどいわね。

そういう感覚がわかるから、よりピリピリとした緊張感をもって見られたと言えなくもないけど(笑)

この映画のキャラクターがどこまでリアルかはわかりませんが、最後に登場するトラヴァースさんの肉声からすると…実際にそんな感じだったのかな。
こう言っちゃうと元も子もないけれど、どんなに良い作品であったとしても、作者が赤ちゃんに向かっても憎まれ口叩くような人やったら、その時点で幻滅しちゃうんだけど。

でもそんな彼女がウォルトに向かって「金儲けしか考えていない」みたいな言葉をぶつけるのには よくぞ言ってくれたと(苦笑)
いやまてよ。彼女というよりも、そういうセリフを入れた脚本家が勇気があるってことなのか!?
なんだか余計な事ばかり書いてるな。。。

これは映画「メリー・ポピンズ」ができるまでを描いた作品です。どんなことがあれ、最終的には映画ができるというのはわかっています。
でもそこに至るために、ディズニーランドで童心に帰る瞬間があったり、ホントに楽しい曲と歌詞とメッセージが合わさった時、知らず知らずにリズムを刻んでしまう瞬間があるんだよね。
それがホントの魔法ですよ。人の心を動かすというのが魔法なんですよ。
なんか、そういったことを再認識できましたですね。

招待してないのにプレミアに押しかけ、素晴らしいミュージカルシーンに目を潤ませたかと思いきや「アニメを使われたのが悔しい」と言ってのける。
さっきまでは融通の利かないオバハンと思ってたのが、ちょっと可愛らしく感じてしまったのも、わたくしがこの映画の魔法にかかったからなのかな(笑)

そんなトラヴァースをエマ・トンプソンが好演。
トム・ハンクスは「キャプテン・フィリップス」とは一転して、ぼってり体系で深みのあるウォルトを体現してくれました。

少しづつひも解かれていく少女と父親のストーリーにもウルッときちゃいますし。
見て良かったですわ。

余談ですが、舞台となった1965年当時。ディズニーランドの門の前で「やぁ待ってたよー!」とウォルト・ディズニー本人が手を振って迎えてくれたら、確かにビックリしますわね。
AKBの劇場の前でアキモトさんがお出迎えしてくれるのとは…ちょっと違うか(笑)

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じつは「メリー・ポピンズ」未見のわたくしです(汗)
posted by 味噌のカツオ at 11:21| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月06日

アクト・オブ・キリング

ジョシュア・オッペンハイマー
アンワル・コンゴ、ヘルマン・コト、アディ・ズルカドリ
1960年代にインドネシアで行われた大量虐殺の加害者たちにその再現をさせながら、彼らの心中や殺人の実態に迫るドキュメンタリー。
だが、そうした再演劇が彼らにある変化をもたらしていく。

1960年代ということは、今から50年ほど前のこと。インドネシアで大量虐殺されたと。その被害者は100万人に上るとか。
その虐殺で、自らが多くの人を殺してきたとのたまうアンワル・コンゴは、インドネシアでは英雄のような扱いを受けている。実際にテレビ出演して当時の様子を意気揚々と語る姿も紹介されています。

製作者はその虐殺の取材の一環として、アンワルらに どのように虐殺を行っていたのかを、映画という形で再演してほしいと依頼。
「そうかそうか」と自身の取り巻き等と共に、カメラに応えていくアンワル。
そして“ユーモア”を交えながら、再現フィルムとして演じていく面々。

「大量虐殺の当事者が、嬉々としながら再現をしていくドキュメンタリー」と聞いていた?勝手に抱いていた印象?
横柄な語り口の悪党らが これ見よがしに「こんな風に人を殺したんだぜ!」とイキがるのかと思いきや、実際は マンデラさんに似たおっさんがフワフワ〜っと様子を語り、その横におる太った男が女装して「キャー!」とかやってて、思いのほかユルい感じ。
結果的には思っていたイメージと全然違う〜というのが素直な感想。

正直もっとえげつない映画というスタンスで見に行ってまして。重たく受け止める前提だったことを思えば、正直拍子抜けでした。

この作品を見た人の多くが驚き?衝撃?あるいは怒り?とにかく何かを感じることで、映画としての評価も上々なのでありますが…
でも わたくし個人としては、この映像から“虐殺”のおぞましさが伝わったかと問われても、素直にはうなずけなくて。

ひとつ思うのは、事前にもっとこの虐殺について知っておくべきなんでしょうな。
その歴史を学んでおくとか、パンフレットを読むとかでも良いでしょう。
どんな立場の人が どんな謂れがあって大量虐殺が起こったのかとか。なぜ(ドキュメンタリーの)対象者が被害者側ではなく、加害者なのか。

結局のところ この2時間の映像を見ただけでは全容がわからないし、それがわかっていないと、リアリティを感じられないし。

冒頭では飄々と語っていたアンワルが、気付けば言葉少なになってきて。
最終的にはそれらと向き合ってゲーゲーと“えづく”までなるのだが。

そういう一面での変化はわかるけど、もっともっと本質の核心部分まではたどり着けなかったと。
わたくし的にはその印象のが強いですね。
なんか、惜しい感じです。
posted by 味噌のカツオ at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月29日

あなたへ

降旗康男
高倉 健、田中裕子、佐藤浩市、ビートたけし、大滝秀治
富山の刑務所で指導教官を務める倉島のもとに、亡き妻が遺した絵手紙が届く。そこには“故郷の海に散骨して欲しい”という妻の想いが記されていた。
道中でさまざまな人々と出会いながら、長崎県平戸の漁港へと辿り着いたとき、彼に届いた妻の本当の想いとは…

高倉健さんの代表作は1965〜72年に制作された「昭和残侠伝」シリーズと言われております。ちなみに大方わたくしが生まれる前の映画ですな。
それで健さんが確固たる地位を築いてきたのだとしても、わたくし自身にはその印象というのはないわけで。

イメージという言い方であれば、ちょっとカタい昭和の男。カタいと言っても頑固者ではなく、優しさを奥に持った不器用な…がしっくりくる。
作品であれば先日“午前十時の映画祭”で見た「ブラック・レイン」ということになっちゃうわね。

そんな健さんが、齢80になって撮られたのがこの「あなたへ」。ちなみに公開は2012年8月。ビデオで鑑賞しました。
監督はその「昭和残侠伝」シリーズの降旗康男。

ウチらが若いころは歴然とした“アイドル映画”というのがありまして。作品のクオリティよりも、主役を売るためだけの企画ってのがあったわけです。

ぶっちゃけこの映画も、“今の”高倉健を撮るのが第一の目的だったのかもしれませんね(苦笑)
いやいや、だからといって映画のクオリティが低いというわけではないのだけど。

確かにツッコミどころもあるけれど。設定的には70歳前の主人公を80歳の高倉さんが演じるの、ちょっと厳しくないか〜とか。
草なぎくんの演じたキャラも人としておかしいだろとか。ビートたけしはストーリー上、いなくても成立しちゃうんじゃないかとかとか(苦笑)

でも主人公と亡き妻との絆とは何だったのかを考えるのもそうだし、主人公が託された一枚の写真にも、「あなたへ」の意味があったりするという。
そんな楽しみ方も味わえる、映画らしい映画でもあるんですよね。

さて、何気に共演陣がバラエティに富んでおるのも注目点。言うてもいずれもゲスト出演的に、健さんの作品に華を添えてる感もありつつ。
みんなで“わっしょい わっしょい”健さんを讃えてるように見えなくもないけれど…

その健さんをして新たな発見を導いたのが大滝秀治さんの存在。
出演シーンもセリフも決して多くはないけれど、その人にしか出せないモノがあるという事を再認識させてくれます。

結果的に大滝さんの遺作となってしまったそうですが…
であればなおさら、健さんにはこれからも映画で存在感を示していってほしいなと思ってしまいますね。

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草なぎくん、酒の飲み過ぎにはご注意を
posted by 味噌のカツオ at 01:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月26日

ある過去の行方

アスガー・ファルハディ
ベレニス・ベジョ、タハール・ラヒム、アリ・モッサファ
協議離婚のため4年ぶりに自宅へ戻ったアーマド。そこではマリー=アンヌの新しい恋人サミール親子との新生活が始まっていた。
近く再婚をすると聞かされたアーマドだが、どこか不穏な空気を感じ取る。そんな中、マリーの長女リュシーから衝撃の告白を受ける。

監督・脚本のアスガー・ファルハディ。「別離」以来2年ぶりの新作公開。
前作はイランを舞台に、様々な証言が入り組んで“どよ〜ん”とした空気感でありながら、観客の心を掴んだ作品でしたが、こちらもスタイルとしては近いものがございます。

そもそもは4年越しで別居状態の夫婦が、妻の再婚のため正式な離婚協議を行う…としたものですが、その裏で様々な思い、事件、嘘、現実が横たわって、気付けばドロドロの状況を見せられる映画。

映画が始まって間もなく、夫婦が車に乗ってバックで駐車場を出ようとして「おぉ危ない!」という描写があったり。走行中の車内の映像にもバックミラーが映りこんでいたり。
バック、後方、つまりは時に危険で 時に見失いがちな過去を見据えた物語。

キャストの誰かが口を開く度に 新たな何かが提示されます。
ただ そこには事実もあれば、憶測もあり、個人の感情も含まれているので、それらを整理しつつ事態を把握しなくてはなりません。
おまけに、序盤は誰が誰の子かも解りにくいし、中盤で突然の嘘つきキャラも登場するので その都度注意が必要。

で ストーリーが落ち着いたとしても、決してスッキリするわけではないし、ラストシーンがまた心を締め付けるんですよね。

わたくしが小学生の頃。学校の道徳の時間にNHK教育テレビの「みんななかよし」とか「明るい仲間」を見せられて、こんな場合あなたはどう感じますか…というのを突き付けられているみたいで。
それぞれの立場で見えるものも知りえる情報も、はたまた感じ方も違ってくるので、「コレっ」という答えは出せません。
もちろん始めからそういう作風で脚本が書かれているわけですからね。

しかしあえて言うなら、ちょっと詰め込み過ぎな印象も無きにしも非ずで。クリーニング屋の姉さんまで巻き込まなくてもいいじゃないかと。
絡み合うのは家族だけで良かったんじゃないかとは思ったけどね。

泥沼離婚の経験があったり、ややこしい再婚をなさった方なら共感できるかもですが(苦笑)
一般のピュアな人にとっては荷が重い作品ですわね。

個人的には嫌いじゃないけど(^-^;)

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香水は付ける人で変わってくるものなのよ
posted by 味噌のカツオ at 00:56| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月25日

WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常

矢口史靖
染谷将太、長澤まさみ、伊藤英明、柄本 明
大学受験に失敗した勇気は ふと目にしたパンフレットに誘われ、1年間の林業研修プログラムに参加することに。しかし神去(かむさり)村は携帯電話も通じず、マムシやヒルが生息する山奥で。おまけに林業の現場の過酷さ故、逃げ出さんとする勇気だったが、パンフレットで見た美女が住んでいることが判明。山に留まる事を決意するが…

矢口監督は「ウォーターボーイズ」と「スウィングガールズ」でさんざん笑わかさせてもらいました。
テレビの面白さ。ラジオの面白さ。舞台の面白さ…いろんなジャンルの特色ってあると思うんだけど、矢口監督はまさに映画の面白さに長けた人ですね。
今回もかなり楽しい作品に仕上がってます。

この作品には「神去(かむさり)なあなあ日常」という三浦しをんさんの原作小説があるんですね。
しかしまぁ、林業とはまたニッチなジャンルに目を付けたなと思います。正直“引き”は弱いかと思うんですが…

それでも小さなバカバカしさと滑稽さを散りばめることで、映画としてはメチャメチャ面白いです。
全体を見据えた伏線と回収がありつつ、ネタ振りとオチという小さな可笑しさ。退屈しないどころか、油断も隙もないぐらい笑える要素がやってきます。

また主人公のいじられっぷりとかダメっぷりを染谷将太が見事に演じてます。こういう味を出せるのは、ホントに上手いですよね。
一方の伊藤英明もらしいですね。いかにも山の中の田舎にいそうで。仕事には熱くてカタい面もあるけれど ものの見事にオンナに弱いキャラクター。
そのくせ大木をチェーンソーで切るシーンは“消防士”とか“佐川”に通じるような、女子が食いつきそうなカッコよさがありましたね。

さて、山の中の〜田舎〜なんて書きましたが、僕らが子供の頃にはこれぐらいの自然とか大きな家とか。素朴な子供とか神秘的なオハナシとかあったように思います。
そんな経験をしてきた者からすると、ちょっと懐かしさを感じる映像でもありました。
田舎スタンダード?山奥あるある?というべきか。

クライマックスの大祭もいかにもありそうな感じで、それでいて笑えるもので。あんな大木を落下させて行きつく先がアレってのがまた。。。
ナチュラルでダイナミックな奇祭っぷりがお見事(笑)

そんな中で余計な詮索として気になったのが、どこまでが役者さんでどこからがエキストラさんなのか。この境界線が読めない。
一言いうだけの人でも妙に自然だったり。この人はマジだろうと思ったらマキタスポーツだったり柄本明だったり。そんなリアリティも見逃せないですね。

それから事故にあった鹿が出てくるんだけど、あのカチカチのシカさんを見て「スウィングガールズ」のイノシシを思い出して笑えちゃったよ。
イノシシが出てシカが出てきたら今度はチョウがどこかで出てくるかな!?

とまぁグダグダと思うところ書いてきましたが、ホントに面白い映画です。映画館でもいっぱい笑い声が起きてましたし。
さらにはエンドロール後にキレイな落としどころを見せてくれてね。

林業のイメージアップになるかはわかりませんが。おそらく、たぶん、たいがいの人が笑顔で劇場を出ることのできる作品なんじゃないかな。
シンプルにおススメできる映画ですよ!!

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伊藤英明の手鼻の衝撃ったら...
posted by 味噌のカツオ at 02:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月13日

アデル、ブルーは熱い色

アブデラティフ・ケシシュ
レア・セドゥ、アデル・エグザルコプロス、サリム・ケシュシュ
街ですれ違った青い髪の女性エマに何かを感じた女子高生のアデル。その後 バーでエマと再会し、二人は情熱的に愛し合うようになる。
数年後 アデルは教師となり、エマはアデルをモデルに絵を描き。アデルは幸せをかみしめていたが、エマの作品披露パーティーが催された頃から、二人の気持ちは徐々に擦れ違っていく…

カンヌ国際映画祭の最高賞“パルムドール”受賞作。本来は監督が手にする賞でもあるけども、主人公の2人と合わせて3人に その賞が贈られたそうな。
なんとコミックが原作のフランス映画。原題は「LA VIE D’ADELE CHAPITRES 1 ET 2」とのこと。全く意味わからんので翻訳ソフトを通したら「アデル第1章および第2章の生命」となりました。
わかるような。わからんような。

邦題は「アデル、ブルーは熱い色」。
熱い色と聞いてイメージするのはたいがい赤やオレンジ。どちらかというとブルーは、海、空、アオレンジャー。冷たさやクールな印象だよね。
これが世界的に同様なのかは何とも言えないけれど。

主人公の女子高生・アデルが画家を目指す美学生で青い髪をしたエマと出合い、瞬間的に心を惹かれ…そこから始まる長い愛の物語。
長いというのも、実際に時系列こそ出てきませんが、それなりに互いが成長して その立場が変化していくところまで描かれているわけでして。
もっというなら上映時間も179分と長め。でも二人の関係を非常に丁寧に描写してありますし、決して冗長ではなかったです。

アデルはとびっきりの美人という風でもなく。わりと普通の女子高生なのかな。
一方のエマは、表情や振る舞い、ファッションなどもちょっと男性のそれを思わせます。
そんなエマも脱いだらメチャメチャ“オンナ”だったりするので。結構そういう設定もニーズあるような気がしますね。

そんな2人の大胆な絡みが大きなスクリーンで、クリアな映像で、しかも結構な尺でございます。うん、これはパルムドールもののラブシーンでですよ。って それはさておき。

映画の本筋はエマとアデルの愛の物語。
不意の出会いから互いに意識し合い。付き合いだしてから“友人”としてそれぞれの家で両親と共に食事。
一緒に暮らすようになって、生活、夢、キャリアアップ。そんなこととも向き合いながら、幸せな時を過ごし。
ところが 些細なことからその関係が崩れていきます。

ネタバレ的に書きますが。
あの決定的な一夜。エマがアデルの浮気を執拗に責めて別れることになるんだけど。
その会話の中でアデルが「寂しかったから」と訴えるセリフがあります。

もしかしたら、エマが先に心変わりをしていて。それでアデルが浮気に走ってしまったのかなと。
数年後、エマには別のパートナーが既に存在して…という状況から鑑みてじつはそうでなかったのかと勘ぐってしまいました。

こういったエピソードの感覚って、経験したことある人ならビリビリ伝わってくるんじゃないかな。
とんでもない失恋した翌日でも、当たり前のように職場に立たなきゃいけなかったり。
(復縁を期待して?)ダイナーで再会したとき。始めは目も合わせられないほどよそよそしいんだけど、肌と肌が触れ合って。体は共鳴しそうになりながら…でも、心は離れているという。
あんなの見てると、思わずアデルと一体化して泣けてきちゃいますよ。

愛し合う2人には いろんな感情があって駆け引きがあって、ウラがあってオモテがあって。
この恋愛ドラマにはウソくさい要素は皆無です。その分「ドラマチックじゃない=面白くない」という感想もありますが、これだけのリアリティで心を揺さぶられたら、それだけで引き込まれちゃいますね。映画に。
ただ その当事者が女同士というのが唯一のイレギュラー要素。でもおかげでラブシーンも美しかったと感じちゃうのは男目線すぎるかな?

青いヘアーとの出会いで始まり、青いファッションの後ろ姿で終える純愛。
それが青春の終わりなのかもしれないね。

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スパゲティーをむさぼり食いたくなる!!
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2014年03月23日

アナと雪の女王(2D・吹き替え版)

クリス・バック、ジェニファー・リー
(声)神田沙也加、松たか子、ピエール瀧
王家の姉妹、アナとエルサ。氷と雪を自在に操る力を持つ姉のエルサは、自分の意志に反して真夏の王国を冬に変えてしまう。
そのまま行方を絶った姉と王国を救うため、妹のアナは山男のクリストフ、トナカイのスヴェン、夏に憧れる雪だるまのオラフとともに山奥へと旅に出る。

今年度のアカデミー賞で、長編アニメーション賞と「Let It Go」で主題歌賞を受賞した作品。
わたくし、いろんなジャンルの映画を見てるつもりでしたが、こういったディズニーの“プリンセス!”なアニメ作品は初めてですわ。
果たしてエロ・グロ・ナンセンスがお好みのおっさんが見て楽しめるのか!?

ベタベタなアニメで育ってきましたわたくし。正直言って この手のキャラクター造形は好みではないです。
「かぐや姫の物語」とは正反対に位置するタッチのビジュアルに、イマイチ感情移入をしかねるところはあります。

でも それはさておき、アニメーションの技術は素晴らしかったですね。
世界が雪に埋もれる様、氷の城が作られていく映像はファンタジックに美しかったです。

さて ここからはまた夢もへったくれもない、シビアな感想になってしまいますが…
冒頭部分からミュージカリーな描写がありまして。そういうのがお好きな方であれば大丈夫でしょうが、わたくしどうもダメみたい。
「レ・ミゼラブル」の時にも思ったんだけど、なぜかミュージカルってのがしっくりこない。もはや好みの問題でしかないけれど。
でも これが舞台の生歌だったら 間違いなく背筋ゾクゾクきてるだろうな〜とは思うんだけど。

それから大前提として、姉が雪を操って触れたものを凍らせる力を持っているというのが受け入れられない。その力はなんなの?なんでそうなっちゃってる?
これで妹が炎の魔法を使えるとかであれば、百歩譲って「そういう設定なんだね」と言ってあげられるのに。

オハナシは雪山に身を隠してしまった姉を、妹が探しに行くということになるわけですが、そこに至るまでにも様々な出会いがあったりエピソードが挿入されてきます。
基本的に展開が早くてあれよあれよという感じ。もっとじっくりと物語を見たかったな。と同時に、会話の しゃべりのスピードも超早口で。
しゃべりのペースの速さで、部分的に息苦しい印象もありましたよ。

そんな早口姫のアナのわがままっぷりは、男子目線で見るとちょっとイラ〜っとしてしまう振る舞いなんだよね。落ち着いて人の話を聞けと(苦笑)
確かに「初対面で結婚て…」と忠告したくなるし。
どうなんでしょ。世間一般のお姫様体質の女子は、こういう映画を見て「そうよね〜」とか思うんでしょうか?
これだから女ってヤツは…と思ったり思わなかったり。

しまいにゃ「真実の愛が…王子さまのキスが…」というあまりの王道お姫様路線。個人的には もはや王道を下回る横柄なキャラにしか思えなくて。
若干、キツいな〜と感じたところ、なんとその半歩先を行く着地点に降り立ちまして。そこんところは素直に納得できたかな。
でも全体的なストーリーはちょっとこじんまりとし過ぎてるように見えました。とても狭い世界で納まってるような。

そういった気になる要素もいっぱいあったんだけど、一方で声優陣には文句ナシで。
事前にチェックしていなかったので後になって知ったんですが、アナの役は神田沙也加さんがやってたんだね。
なるほど、あれだけのわがままキャラも納得(苦笑)もちろん歌唱力の素晴らしさも。

歌唱力でいうなら松たか子さんが歌う劇中の「Let It Go」も完璧。
youtubeに上がっているのをあらためて見たけれど、非の打ちどころがないよね。
そして もう一人。夏に憧れる雪だるま・オラフ役のピエール瀧さんの芸達者ぶりも必見。
キャラクターとしても歌のシーンも、こんなに可愛らしく演じられるとは。とにかく驚きました。 

基本、洋画でも字幕版をチョイスするんだけど、これはアニメだからね。どうせ字幕版も吹き替えなんだし(笑)
ってなわけで吹替え版を見ましたが、その点は正解だったかな。

さて この冬は、世界的に寒波がニュースになったり、日本でも尋常じゃない雪に見舞われたりしたんだけど。もしかしたらその能力をコントロールできなくなったエルサが、現実にいるのかもしれないですね。
どうよ。このファンタジックなまとめ方。

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オラフに「ぶっこんじゃうぞ」って言わせたい
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2014年03月10日

ウィンターズ・ボーン

デブラ・グラニック
ジェニファー・ローレンス、ジョン・ホークス、デイル・ディッキー
ミズーリ州南部の山脈で、心を病んだ母、幼い弟と妹と暮らす17歳の少女リー。ドラッグの売人をしていた父親が逮捕され、自宅を保釈金の担保にしたまま失踪したと告げられる。
家を立ち退くまで残された期間は1週間。リーは家族を守るべく父親捜しの旅に出る。

サンダンス映画祭のグランプリ&脚本賞を受賞。そしてアカデミー賞の4部門をはじめ、世界の様々な映画祭でノミネートされたという作品。
レンタルDVDにて鑑賞しました。

数多の受賞およびノミネートという華々しさとは裏腹に、映画そのものは全編がほの暗い映像で、終始寂しげな雰囲気に覆われております。
タイトルからしてウィンターですから当然だけどね。

映像がそんなであれば、ストーリーもやはりダークで。
すでに逮捕されていた父親が自宅を保釈金の担保にしたまま疾走。翌週の裁判に出廷しない場合、その家は没収されてしまうと。
幼い弟と妹、精神を病んだ母を抱え、17歳の主人公・リーは父親を捜しに出るものの、誰の協力も得られず。さらには「これ以上動き回るな」とばかりにリンチまで受け…
ほぼ救いようのない内容であります。

舞台となっているのがアメリカはミズーリ州の山岳地帯。季節も手伝ってか ほとんど光が射さすことのない淀んだ空と森に囲まれた集落。

映画として行方不明者を探す場合、いろんな人に出会い、何かしらの手がかりを得て、様々な街を駆けずり回るものですが、ここで主人公が「父を捜しているの」と向かう先は ほぼ親族であったり、面の割れた集落の中の家々。ほとんど広がりを見せない世界。
しかも「父のことは忘れろ」と。「とっとと帰ってくれ」と誰にも向き合ってはもらえない。

ハッキリと描かれているわけではないけども、ヤバい商売に関わっていた父が 何かしらの“掟”を破ったことで、どうやら…消されてしまったと。
そもそもが小さな集落。一族であり、またそれに近いような付き合いである場合、人間関係の破たんが イコール 終焉となる可能性は高いんだろうね。

小さなコミュニティだからこそ、その一件で主人公の一家が周囲から一斉に見放されてしまうような。
そして17歳の少女も、決して自分の信念を曲げるようなスタンスではないので、痛い目をみることになったりして。

そんな人としての心の寂しさが映し出されているのかな。
ただし、行方不明の父の実の兄が かろうじて手を差し伸べてくれて、また周囲の面々も「しょうがねぇなぁ」ということにはなるんだけど。

日本では村八分(村のおきてに従わない者に対し、村民全体が申し合わせて、その家と絶交する)なんて言葉もありますが、まさにそんな構図かな。
でも もうちょっと俯瞰してみれば、舞台となっている集落自体が、広いアメリカの中にあって 見放されたかのような。あるいは国に迎合しないことを貫いてる世界に見えなくもないけれど。
皮肉なもんですね。

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冬用のズボン?
posted by 味噌のカツオ at 01:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月03日

アメリカン・ハッスル

デヴィッド・O・ラッセル
クリスチャン・ベイル、ブラッドリー・クーパー、エイミー・アダムス
詐欺師のアーヴィンとその相棒で愛人のシドニー。FBI捜査官リッチーによって逮捕された2人だったが、同時に司法取引を持ちかけられる。
それはカジノの利権に群がる政治家とマフィアを罠にハメるというもの。さっそく彼らは標的のカーマイン市長に近づいていくのだが…

今年のアカデミー賞に於いても有力な作品とウワサされている「アメリカンハッスル」。
さすがに映画ファンの注目も高いようで結構な客入りでした。

実話がベースになっている作品。舞台設定は1978年。
時代背景、衣装や映像から伝わる雰囲気は「アルゴ」を思い出しますね。

ただしあちらはヒリヒリと張りつめた緊張感でグイグイ引き込まれた映画でしたが、この作品は冒頭の映像から微笑んでしまいます。それが付け毛(?)で1:9分けのヘアをセットするというシーン。
ちょっと見てはいけないもの見ちゃってるみたいな(笑)

そこから時間軸を入れ替えた構成がありつつ、登場人物の立場やキャラを明かしていくような感じにはしてるんだけど、わたくしこの時点でイマイチ乗って行けず。

この物語の面白味はFBI、詐欺師、社会の悪、それぞれが騙したり騙されたり、時にピンチになってそれを回避したり。
と同時に男と女と女と男…愛憎、嫉妬、裏切りの駆け引きという“人間”の見せ場も重なってきます。

登場人物も決して少なくはない中で、それだけの情報を(当然ですが)会話中心で引っ張ります。
ただしベタベタの日本人のわたくし、字幕でそれを読んで、何のことか理解して、内容を咀嚼していくのは必死でしたよ。いや、ぶっちゃけ付いていけきれなかったですね。

誰が善人で誰が悪人か。誰がキーパーソンで誰が曲者で。市長さんはそう陥れられるほど悪い人でもなさそうだし。なんて見極めも難しかったし。
いやぁ英語?英国訛り?メキシコシティー出身?とか言われてもどうにもピンとこないしねぇ(苦笑)

唯一 ニーロ(!)が出てきた場面で一気に緊張感が高まったのは事実。
でも全体的に映画としての求心力は弱かったですね。

登場人物の設定が頭に入ってて、ヒヤリングでセリフを理解できて。それに70年代のヒット曲に精通してて。
あとはラッセル監督の過去の作品に思い入れを持ってる人であればバッチリ楽しめること間違いなし!!
ハードル高っ!!

ちなみにわたくしはエンドロールを見て「クリスチャン・ベイルか!」と気付いたぐらいで。
それぐらいの騙される要素のある映画(ほぼ負け惜しみ)ですよ。

余談ですが、ここで言う“ハッスル”っちゅうのは「張り切ってハッスルする」ということではなく、「詐欺・いかさま」という意味なんです。
そこは騙されないように。

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金属をレンジに入れちゃアカンよ
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2014年02月01日

7番房の奇跡

イ・ファンギョン
リュ・スンリョン、パク・シネ、カル・ソウォン、チョン・ジニョン
知的年齢6歳の父ヨングと小学校入学を控えた6歳の娘イェスンの親子。ところがヨングは殺人の容疑で逮捕され、刑務所に送られてしまう。
離れ離れとなってしまった親子だったが、7番房の仲間たちの協力でイェスンを7番房に潜入させ、親子は再会を果たすのだが…

韓国では4人に1人が見たという大ヒット。さらには大鐘賞(韓国版アカデミー賞)で12ノミネートの4部門受賞という栄誉。
日本公開では上映館数は少ないものの、見た人の満足度は非常に高いという作品です。

主人公は知的年齢6歳、ピュアな男ヨング。そしてしっかり者の6歳の一人娘イェスン。
いきなりスクリーンに映し出されるのは なんと「美少女戦士セーラームーン」。舞台設定は現在より15〜20年前と思われますが、韓国でも人気だったんですかね。

そんなかわいいセーラームーンのキャラクターの入ったランドセルをめぐり、一人の少女が命を落としてしまいます。
そこで介抱しようとしていたヨングが幼女暴行殺人事件の犯人として捕まり、哀れ死刑の宣告を受け、刑務所の7番房に入れられてしまうと。

その7番房に収監されている憎めないキャラの仲間たち、そして悲しい過去を背負った課長をはじめとする刑務所の職員たち。
純真なヨングと触れ合う中、彼らの中で「コイツが人殺しなわけがない」という思いが湧きあがり、彼の無実を証明せんと奮闘。そして再審の日がやってきます。

この手の韓国映画には非常に多いドタバタコメディ感。それでいて後半には しかと人の心に訴えかけるものがあるという。
多くの人が涙腺決壊しちゃうんじゃないかってぐらいの作品に仕上がっています。

物語的には それはありえないんじゃ〜という設定が多いです。でもなるべくそこは深く考えずに、ひとつのファンタジーとして見るべきかな。
熱気球のエピソードなんかはまさにその極み。

それはそれとして、わたくし個人的に気になったのは、3年前に見た「ハーモニー 心をつなぐ歌」とダブる点が多いことですわ。
そちらも韓国映画だったんですが、刑務所、死刑囚、親子関係、キリスト…同様のキーワードがあって、最後に号泣という(苦笑)

どうしてもあの作品と比較してしまって。なおかつ、こちらになくてあちらにあるのがみんなで歌うシーン。あの一体感、歓び、エンタメ性…
それがある分「ハーモニー」のが勝ってるかな。わたくしの中ではね。惜しい。

しかしまぁ近年は子役のレベルがすごく高いですね。もちろん世界的にですよ。
この映画でのイェスン役のカル・ソウォンちゃん。雰囲気は本田結望ちゃんっぽい子です。彼女のイキイキした姿は目を引きました。
芦田愛菜さんもそうですが、こういう子役が将来大女優に成長していくのかな。

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月に代わって、お仕置きだべぇ!
posted by 味噌のカツオ at 01:04| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月31日

オンリー・ゴッド

ニコラス・ウィンディング・レフン
ライアン・ゴズリング、クリスティン・スコット・トーマス、ヴィタヤ・パンスリンガム
ビリーとジュリアン兄弟はアメリカから離れ、タイのバンコクでボクシングジムを経営しながら、その裏で麻薬の密売に関わっていた。
ある日、兄ビリーが若い娼婦を殺した罪で惨殺される。兄弟の母・クリスタルは弟ジュリアンに復讐を命じるのだが、そこに元警官で裏社会を取り仕切る謎の男チャンが立ちはだかる。

レフン監督&主演ライアンの作品「ドライブ」は以前に見ておりまして。スタイリッシュなカッコよさが印象的な作品でありました。
あれはあれで万人ウケしにくい感じはありましたが、今回はそれに輪をかけて大変な作品に仕上がっております。

原題は「ONLY GOD FORGIVES」。訳すると「神のみが赦し給う」と。
舞台はタイのバンコク。長男を殺され、その復讐を母に命ぜられた次男。
彼が立ち向かう相手は、タイの元警察官の男。この男、現職の警察官たちを後ろに従え、正しくないと思ったヤツ(?)には大きな刀を振り下ろし、エゲつないまでの制裁を加え…カラオケを歌う。

うん、間違ったことは書いていないはず。であるのに よくわからない。
やはりこれは「ドライブ」以上に見る人を選ぶ作品なのか?はたまた観客の方が試されているのか?

この手の作品はストーリーよりも何が映し出されているのかを意識した方が良いと。
そういうスタンスで必死でついていこうとしたんだけど、残念ながらコレというポイントを理解しうることはできませんでした。

帰宅後にいろいろレビューなんかも見たんだけど。
ここでは元警察官のおっさんが神としての存在で。そのおっさんのお裁きで、アカンかったら背中に仕込んだ刀でザックリいかれると。
確かにそこのところは見たまんまなんだけど。
それ以上の考察はわからなかったなぁ。

そのフォーマットをゴッテリとした映像で見せたということなのかな?それがこの映画の表現なのかな?
ザックリの後にしんみりとカラオケを歌い上げることの意味はどうなのさ?

監督には監督なりの表現とメッセージがあるはずなんですが、謎だらけのままであります。

主演はライアン・ゴズリングということになってますが、実質の主人公はあのおっさんの方やね。
間違いなくそれぐらいの存在感はありましたよ。
でも映画としては、わからないなぁ。

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オリゴ糖
posted by 味噌のカツオ at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月13日

永遠の0

山崎 貴
岡田准一、三浦春馬、井上真央、夏八木勲
健太郎は祖母・松乃の葬儀の席で祖父・賢一郎とは血がつながっていないことを知る。血縁上の祖父は松乃の最初の夫で、太平洋戦争時に零戦パイロットとして特攻隊員となり散った宮部久蔵という人物だった。
健太郎は祖父がどんな人物だったか調べようと、彼のかつての戦友を訪ねまわり、やがて久蔵の思いも寄らない真実を知ることとなる。

今期のお正月映画のNo.1ヒットと言えるのかな。
そもそも2006年に発表された原作も大ベストセラーとなっており、そんじょそこらの作品以上に 原作と映画版とリンクさせて読んだり観たりされている一本ですね。

いつもながら映画は見れど、全く本は読まないわたくし。ズバリ比較して論ずることはできませんが…
様々なレビューを見ると大方の意見は汲み取れます。

当然ながら壮大なストーリー、繊細な描写を144分の映像の中に完璧に落とし込むのは不可能。
ですが 原作のファンの方からも、満足度はそれなりに高い仕上がりとなっておるようです。

ここからはわたくしの印象で…
まず主演の岡田准一は見事だと思いますよ。「図書館戦争」の時と(立場的に)被るキャラでもありますが、面構えなんかは非常にカッコいいですよ。背は低いけど。

そして脇を固める役者陣も上手な人を揃えましたね。
濱田岳、新井浩文、染谷将太と映画向きな若い役者がズラリ。田中泯、橋爪功、山本學といった味のあるベテラン勢がズラリ。
中でも昨年亡くなられた夏八木勲さんの佇まいは、それだけで深みを感じてしまいます。

その一方で、ストーリー展開になんとなく慌しさを覚えたのはわたくしだけなんでしょうか?
確かにいろんな証言、エピソード、感情が表現されておるのですが、それらを網羅してジワジワ込み上げてくるものは乏しかったのかな。

原作未読のわたくしですが、ああなって こうなって、徐々に宮部久蔵という人物が明らかになるんだな〜というのは予測がつきますし。
またそれらを凌駕するようなどんでん返しも弱かったかな。

別にこれを“駄作だ!”と一刀両断するつもりはありません。ましてや「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズで素晴らしい映像とヒューマニズムあふれる作品を作ってきた山崎貴監督なので、それ相当のクオリティであるのは間違いないです。
ただ年間に何本も映画を見てる映画ファンであれば、これぐらいのレベルの作品はそれなりに存在すること理解してましょう。

それもあって、映画サイトにて「最高の映画でした」という感想が羅列されているのをみると、それほど騒ぐほどでもないかなと思ってしまいます。
また季節に1本ぐらいしか見ないライトユーザーとか、普段 余程ロクな作品見てないような方々が「感動しました。泣けました」と言ってるのかなと。余計なことが気になっちゃいます。
心に響くのは悪いことではないけれど、「泣ける映画 イコール 良い作品」ではないからね。

ずいぶんと偉そうなことのたまってるわたくしですが、ラストで健太郎の目で前をゼロ戦が飛んでいくシーンは印象に残りました。あれ、いい映像だったなぁ。
そしてサザンオールスターズのエンドテーマもね。

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堀越二郎がいたから零戦が生まれたのだよ
posted by 味噌のカツオ at 23:06| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月29日

エリジウム

ニール・ブロムカンプ
マット・デイモン、ジョディ・フォスター、シャールト・コプリー
貧困層は地球に、富裕層はスペース・コロニー“エリジウム”に住む近未来。地球のイチ労働者・マックスは作業中の事故により余命5日の宣告を受ける。
何としても「生きたい」と願うマックスは、不治の病も完治させる医療ポッドのあるエリジウムに渡ることを決意する。

2009年に「第9地区」でデビューしたブロムカンプ監督の新作。

舞台は2154年のロサンゼルスという設定。140年後…ですか(笑)
そんな先の地球がどうなってるかはわからないので、基本的にはやりたい放題な映画にも思えますが。でもそこを突っついてはアレですから。

とにかく荒れ果ててスラムと化した地球に貧困層が住み、富裕層はスペース・コロニー“エリジウム”にて悠悠自適、セレブなライフをおくっていると。
時々地球からエリジウムに向かって ギュウギュウ詰めで人が乗り込んだ宇宙船がやってきます。しかしあっ気なく当局に捕まり、えらい目に遭うことに。

現代でも富裕層と貧困層の住み分けはハッキリしてるところもありますし、国をたがえての密入国や亡命を望む人はいくらでもおるわけで。
その辺りは素直に2つの世界を表現してあります。

さて、エリジウムには医療ポッドなるものがありまして。それを使えばどんな病気も怪我もアッという間に治療してしまうスグレもの。
現代で言うなら高度医療については それこそ富裕層・お金のある人の為のもの…的な状況に置き換えられますか。

そしてこの映画の主人公・マックス。悪辣な環境の中 低賃金で働かされているのですが、作業場のアクシデントで放射能のようなものを浴び、余命5日と診断されてしまいます。
そこでマックスは生への執念から医療ポッドを目指し、エリジウムへ渡ることを決意します。
そんでもってバタバタとした展開になっていくわけですが…

近未来のバトルをスタイリッシュに描いた作品もありますが、今作は基本的には泥臭い系統。
ってか荒廃した地球の現状はそこそこ描かれてますが、ユートピアであるエリジウムの生活がチョロっとしか出てこないので、主人公の日常との対比はしにくかった。
早い話が感情移入するポイントが薄い印象。

正直 様々なマシンたロボットが登場したり。大リーグボール養成ギブスみたいのも付けちゃったり。あとルンバみたいのが空飛んだり。
それらメカにまつわる映像やバトルシーンがスゴイ割りに、人間ドラマが弱かったんじゃないかな。
リアリティの裏打ちがされていないアクション映画などと言っては元も子もないか(苦笑)

「第9地区」は良い意味で悪ノリ感を味わえて面白かったように覚えがあるけど、今回は「ふ〜ん。それで」的な手応えで終わっちゃったな。

さて、以下ネタバレになりますが…
余命わずかな体を治癒させるべくエリジウムに渡った主人公。激しい戦いで体はボロボロになり、ついに息絶えてしまうのです。
でも医療ポッドで復活とかはできないのかな?死んだらもうアウトなの?
顔面ふっ飛んだアイツは再生したけど。死んでなかったの!?

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待っとって、慰問
posted by 味噌のカツオ at 00:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月09日

R100

松本人志
大森南朋、大地真央、寺島しのぶ、松尾スズキ、渡部篤郎
有名家具店に勤務する片山は、途中退会不可の謎のクラブ“ボンデージ”に入会する。以降、様々なタイプの女王様が片山の日常生活の中に現れ、彼を恍惚の世界へと誘う。
しかしその内容は次第にエスカレートし、片山はプレイの中止を求めるのだが…

決して評判の良いとはいえない松本人志監督の4作目。
過去の作品と大きく違うのは、メジャーな役者さんが多数登場していること。ある意味で意欲作とも取れるのですが…

如何せん面白くはない。
基本的なストーリーもあるにはあるし、この先どうなる?と惹き付ける要素もあるにはある。
でも それらの興味というのがスッと腑に落ちるような瞬間がないんだよね。ずっと「なんだろう?なんだろう?」で進んでいくんですが。

普通の娯楽作品なら 小さな疑問を謎解き謎解きしながら、クライマックスへいくもんです。
またいくつものストーリーが絡み合ってわかりにくい映画でも、ラストにそれらが一本のスジにつながってカタルシスを得ることができるんだけど。
そこまでたどり着けないんだよね。

この作品にもしっかりとした答えはあるんですよ。
芸術作品って解りづらいものが多いけど、見た人が好きなように感じるものが芸術・アートだと思うんですね。
でもこの映画はアートと違って、他の思考を受け入れないんですよ。監督の意向という答えがひとつだけあるんですが、その ひとつしかないんですよ。
でもそのひとつというのが難しいんだわな。

だからこの難問を解けた人は「松ちゃんは天才だ」となるし、わからない人たちは「もぅ映画を撮らないで」となるわけで。
「しんぼる」も同様だと思います。

当然ですが わたくしもこの作品で表現されていることは…さっぱりわかりませんで(笑)
それでも、松本監督には今後も映画を作り続けて欲しいなぁ。日本にもこういう作風の監督がひとりぐらいいた方がね。

映画の内容とかメッセージはわかりにくいけど、間違いなくキャスティングは100点満点。全員イメージ通りでしたよ。

あと松本監督、何気にプロレスの要素を上手く取り入れますよね。
「しんぼる」も同様だと思います。

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恍惚の表情がホマキっぽかった(失礼)
posted by 味噌のカツオ at 00:12| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月16日

アップサイドダウン 重力の恋人

フアン・ソラナス
ジム・スタージェス、キルステン・ダンスト、ティモシー・スポール
富裕層が暮らす星と貧困層が暮らす星が、上下で接近するように引き合っている世界。
下の世界に住むアダムは上の世界のエデンと出会い恋に落ちる。しかし二人は星の境を監視する警備隊に見つかり、逃げようとしたエデンは頭を強打し意識不明に。
それから10年後、アダムはエデンが生きていることを知り、彼女に会うために命がけで上の世界に潜入するが…

太陽の周りを回りながら、真反対に引力が作用する双子惑星。
富裕層が住む「上の世界」と貧困層らの「下の世界」が向かい合うものの、互いの世界の交流は禁じられ、唯一 大企業の「トランスワールド社」が二つの世界を繋げている。

というそんなSFチックな設定。
下の世界に住む主人公の青年は、幼い頃に山頂で上の世界の住人である少女と交流を持つ。
障害があるほどに恋は燃えるものではありますが、この異世界間の恋愛も決して上手くいくはずもなく。やがて二人は引き離される運命に。。。

しかしひょんなことから彼女の居所を知った彼は、危険を冒してまで彼女の元へ駆けつけます。まぁ純愛!
おまけに彼女は‘事故’の影響で記憶喪失になっており、過去に彼と出会っていたことは全く覚えていないという。「冬ソナ」のヨン様のような状況。

そんな二人の恋の行方は!?というオハナシ。

そもそもの設定が超現実世界でありまして。超越しちゃってるのね。
なのでアレコレとツッコミを入れるのもどうかと思ってダラダラ見ちゃったわけで。

上手く言えないけど、もう少し設定を生かすこともできたように思うなぁ。
あるいはサスペンス要素をもうちょっと強めるとか。なんだかそこそこのイイ話で終わっちゃってるみたいでね。
そもそも、ヒロインのキルステン・ダンストがタイプではないので、わたくしも感情移入仕切れなかったのも…

ただし 上と下に存在する世界やオフィスの映像というのはちょっと見ものです。まさに普通の映画では見られない絵でしたね。

さてさて、この後にも若干似たようなシチュエーションの作品も控えております。
「エリジウム」と「サカサマのパテマ」というものなんですが。
また機会があれば見てみたいと思います。

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ドリフの無重力コントも懐かしいね
posted by 味噌のカツオ at 23:38| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月09日

ABC・オブ・デス

15カ国から選抜された26人(組)の監督が それぞれアルファベット1文字を与えられ、“死”をテーマに5分間の短編を製作するというプロジェクト。
すなわちアルファベット・A〜Zまで26本のホラーオムニバス作品集。

通常映画って90〜120分ぐらいの尺があるものですが、わずか5分の短編でひとつの世界観を提示しなくてはならないと。なお且つ 自身の企画ではなく、テーマを与えられての製作。
となれば おのずと実験的な作風が出てきたり、着地点のよくわからないもの、観念的な映像みたいのも登場します。

面白かろうが 趣味が合わなかろうが、5分弱で次から次へと作品が展開していくので、わたくし的にはお得感があって十分に楽しめました。
ただし、あくまでテーマが“死”ということで。。。

テーマが“死”ということで決して美しい映像は期待できない。
確かに表現方法は様々ですが、枠としてはグロいものから下品なものまでってことで。

しかし驚いたのは、便所・便器・ウンコ系の多さ。
安易と言えば安易だが、ショートでインパクトを出すには手っ取り早いのかも。
もちろん“恋愛”がテーマだったら そんなことはなかっただろうが。

一方、似たような方向性でありながら便器ではなく「Fart おなら」で勝負したのは井口昇監督。
作品には激しくガッカリだけど(笑)、井口監督のブレない方向性には素直に感動を覚えました。

同じく日本人・西村喜廣監督はアルファベットのラスト「Zetsumetsu 絶滅」という作品。
アングラスタイルで非常に危険な映像です。シメがこれで良かったのか!?
いやいや、オムニバスは全て並列の作品群です。こりゃもぅしょうがない。

冒頭のA「アポカリプス」の衝撃。B「ビッグフット」、C「サイクル」のストーリーはいずれも面白かった。
D「ドッグファイト」はスローの映像が素晴らしい。L「リビドー 性欲」は…
T「トイレ」、クレイアニメであのような残酷映像ははじめて見ました。繊細に作りこんであったなぁ。
M「流産」は短かったけど、わたくし的にはインパクトありました。一番好みだったかも。
X「ダブルエックスエル」もエグさと美しさがクロスされていて良かったです。

繰り返しますが、テーマが“死”なので見る人を選ぶような企画ではありますが「映画」というジャンルが好きな人であれば見て損は無いと思います。
欲を言えば、決して世界的に有名な監督が参加していないという弱さは否めない。

しかーし!!
現在企画が進行している第2弾には、園子温監督や『CUBE』のヴィンチェンゾ・ナタリ監督に声がかかっているそうなので、実現したら更なる注目を集めること間違いなし!!
期待しましょう!!

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自慰はGにあらず
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2013年07月11日

インポッシブル

フアン・アントニオ・バヨナ
ナオミ・ワッツ、ユアン・マクレガー、トム・ホランド
2004年、タイのリゾート地で休暇を楽しむマリアとヘンリーと3人の息子。しかしクリスマスの翌日、スマトラ沖で発生した大地震による巨大津波がタイにまで押し寄せ、彼らはもちろん、多くの人々を一瞬にして飲み込んでいった。
一家は離ればなれになり、傷だらけになりながらも、再会を目指して第一歩を踏み出す。

2004年。多くの人々やリゾート地界隈が被害にあったスマトラ沖地震による津波。そこで起こった ある家族の物語を映画化。
今から8年半前にもなるのか。確かに当時のニュースなどで見た実際の映像に、驚きと恐怖を覚えたものです。

確かに津波は恐いけど、地震が起こった影響で、しかも しばしの時間が経ってから、こんなムチャクチャな津波が襲うのだと。
その6年後、日本も同様の津波で多くの人命が奪われたわけなんだけど。

なんだか日本人として、東日本震災の痛みを持っているのは確かだけど、それ以前にも こんな大きな津波被害があったこと。忘れていたのかも知れないですね。
ちなみに、この津波がベースとなっているであろう、イーストウッドの「ヒア・アフター」という映画がまさに東日本震災の時期に上映されていたっけか。

事象としては ひとつのディザスタームービーであるけれど、こういうのを見るたびに「作り物として こういう映像を撮る作業って大変だろうな」と「すごい技術があるもんだな」と。そんな感心もしてしまいます。

エンドロールの際に1枚の家族写真が出てきますが、この作品は実際に この津波の被害に遭われた一家の体験を元に描かれております。
なので災害の規模の割りに、映画のスケールとしては こじんまりとした印象を受けなくもないです。
言ってしまえば 離ればなれになった5人の家族が、また会えるのか…というただそれだけの物語。

でもシンプルにまとめ上げたことで、いろいろストレートに伝わってきましたよ。
やはり すんなり言葉の通じなければ 書かれている文字を読む事もできない異国の地での災害。その心細さをヒシヒシ感じました。見るのが苦しくなるほど痛々しい映像もありました。
一方で 同じ境遇に置かれたもの同士の助け合いの心、もちろん家族が一緒にいる事の心強さもわかりました。あとは 恐がりな次男の成長もね。

実話ベースということで、必用以上なまでのクサい演出はなかったし。その点もスッと受け止めることができた要因かな。
もちろんナオミ・ワッツ(アカデミー賞・主演女優賞ノミネート)以下、主要キャスト(子供たちも)の演技も素晴らしかったですよ。

ちなみにインポッシブルは‘ありえないさま’や‘不可能なこと’の意味があります。そんな状況下での奇跡のストーリー。

この地球上で起こった出来事として、同様の災害に見舞われた日本人として。見過ごしてはいけない作品とも思いました。

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せめて おんぶで集落まで行ってくれたら…
posted by 味噌のカツオ at 21:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする