2013年06月28日

アフター・アース

M・ナイト・シャマラン
ウィル・スミス、ジェイデン・スミス、ソフィー・オコネドー
伝説の兵士サイファと息子キタイらを乗せた宇宙船にトラブルが発生。機体は大破し、1000年前に人類が捨て去った地球へ落下してしまう。
ほかのクルーたちは死亡。サイファも重傷を負い、帰還に必要な緊急シグナルを捜すため、キタイは予期せぬ危機が待つ 荒れ果てた土地に足を踏み入れる。

ウィル・スミスと息子のジェイデン・スミスが、「幸せのちから」以来2度目の共演を果たす話題作。
ですが、わたくし全然関心なかったんだけど。。。

えっ!?全く前面に出てないけど この作品ってM・ナイト・シャマラン監督なの?それはぜひ見なくては!!
というわけで、ある期待を込めて劇場に足を運んできました。

1999年に「シックスセンス」で大ヒット。一気に名を馳せたシャマラン監督でしたが、その後は…
鳴かず飛ばずならまだしも、ゴールデンラズベリー賞に2度も輝くというダメ監督のなを欲しいままにしております。

我々観客も良いものを見て目を肥やすのも大切ですが、その逆もまた大切で。アカンものは何がどうアカンのか、リサーチする事も必要なのです。
って、始めっからダメダメ作品と決めてかかっているわたくしなのですが…

未来の地球。過去 そこに存在していた人類は、既に他の惑星に移住している〜という設定は先だってのトム・クルーズ「オブリビオン」と同等の設定。

冒頭、お約束のナレーションが入ります。
何やらモンスターがおりまして、そいつは目が見えない変わりに恐怖心というフェロモンを読み取って人を襲うと。
多くの人が犠牲になったけど、ウチの父ちゃんは そんなバケモノに恐怖心を抱かないので、簡単にモンスターをやっつけちゃうんだそうな。

なんと あまりに生き物として不自然。まるでそういう存在がないと映画としてなりたたないみたいなローカルルール。思わず苦笑。

この物語をリードするのは少年の方で。ただしこの少年、体力はあるけど思考能力にいささか乏しく、人の忠告を無視して勝手な行動をしたりウソをついてみたり。その挙げ句に心細くなっては泣きそうな顔になっちゃう。
そんな感情移入をさせてくれないダメ息子さんで。正直 見ていてイライラ。

案の定、後半には立派な戦いもしてみせて、兵士として成長したんだなと思った直後には、息子として父親に寄り添っていく場面があったり。
どこに向かおうとしているのか、何を拠り所にしたいのか ピンとこない展開ですよ。

水に近づけない猿。少年を助ける鷲。何かに反応してざわめく草木たち。
それらも謎でしたが、もしかしたら監督からのサインなのかもしれない。

「危険は目の前にあるが、恐怖はお前の中にある」というメッセージも一理あるような。恐怖に打ち勝つ心というテーマがあるのかもしれない。

ただ それらのメッセージや主張を映画という手法に込めるのが下手なんじゃないかな。シャマラン監督は。
過去の作品も そんなイメージあるもんなぁ。

サスペンスをエンターテイメントに昇華したヒッチコック。ちょっと異質だけど考えさせられる部分が残るスティーヴン・キングの世界観。
それっぽい方向へ向かいたいんだけど、あまりにポンコツなのか ただの自己満足なのか。
ホントにシャマランは惜しい監督です。

でもそのダメさ加減に浸ってこそのシャマラン作品。
今回はそこにウィル・スミスの親バカ?ごり押しキャスティングが追い打ちをかける形で、さらに我々の期待を‘上回る’ガッカリ度合いが実現しております。
これなら3度目のゴールデンラズベリー賞も狙えちゃう?

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アフター・あざーす!!
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2013年06月02日

オブリビオン

ジョセフ・コシンスキー
トム・クルーズ、オルガ・キュリレンコ、メリッサ・レオ、モーガン・フリーマン
2077年、エイリアンの攻撃を受けて半壊した地球。人類は他の惑星へ移住したが、ジャックとヴィクトリアは地球に残り、監視活動を継続していた。
そこに一機の宇宙船が墜落。ジャックは仮眠状態になっていたジュリアを救出するのだが、目覚めた彼女は会ったこともないジャックの名前を口にするのだった。

トム・クルーズ主演の最新作は遠い未来の地球を描いた SF…アクション…スリラー…サスペンス…
なんちゅうかそんな感じ。でも本当は ひねられた愛のストーリーってかな。

トム・クルーズって多くの作品に出ていますが、シリーズものって「ミッションインポッシブル」ぐらいなもので、いろんな役を演じておりますわね。
個性の強い役者になると、何を演じても その人にしか見えないなんて弊害もありますが、トムの場合はそれも許せてしまうと思っちゃうのはわたくしだけかしらん!?

主人公のキャラだけでなくアクションにメカにシチュエーションに、予算がいろいろ使われてるから それが気にならないって側面もあるのかもしれないけど。

わたくし この手の未来のお話ってそんなに得意ではなくて。
どうにも勝手にルール(文化や設定)を決めたうえで物語が始まりますやん。
今を生きているわたくしからすれば説得力の無いトコからスタートになっちゃうので、イマイチ乗り切れなくて。

確かにこの作品もそんなではあるのですが、思いのほかゴチャゴチャさせることなく、シンプルになっていたので入っていけましたね。わかりやすかったですよ。

メカだっていくつも登場するでなし、画面に写るのは地球の自然の情景が多かったし。
登場人物も決して多くは無いので、そういう意味で見やすい作品ではあります。

その一方で、あまりにシンプル過ぎて物足りない感が無きにしも非ず…みたいな。
やはり未来の荒廃した地球とか、異星人に狙われるとか、そんな映画って多いわけで。
結局、この作品に登場する設定って、どこかで見たことあるようなものばかりなんよね。

元々予告編を見た段階で、この映画がどういう方向性なのか‘ピン’とこなかったのですがね。
アクション映画的なものを期待して見ると、残念なデキに映っちゃうけど。
60年をかけた純愛ストーリーとして見たならば…

それでもやっぱ、ラストシーンは少々ムズ痒かったなぁ。

ちなみに「OBLIVION オブリビオン」とは忘れられている状態・忘却という意味らしいです。
なんだか ある意味そのまんま(苦笑)

広い砂漠、トムのコスチューム、メカ全般の白いカラーに、敵の黒、大自然の緑。
そんなシンプルな色使いも印象的。

それ以外の どうでもいい情報としては、ジュリア役のオルガ・キュリレンコは真木よう子に似てるなと。
主人公のジャック・ハーパーという名前はジャックダニエル&IWハーパーでウイスキーっぽいなとか。ドローン見てたらガンダムに出てきたボールを思い出したとか。
ホンマどうでもいい(笑)

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オクリビト
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2013年04月01日

アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち

サーシャ・ガバシ
スティーヴ・“リップス”・クドロウ、ロブ・ライナー
1980年代の音楽シーンに影響を与えた、かつての人気バンド・アンヴィル。現在では地元トロントで別の仕事をしながらもバンド活動を継続中。
そんな彼らのトラブル続きのヨーロッパ・ツアーやアルバム製作の様子とともに、男たちの友情と絆を描き出すドキュメンタリー。

プロレスラーのザ・グレート・サスケは一時期 映画のキャラクターにインスパイアされることがチョイチョイありまして。
それが時に「ダークナイト」であったり、時にミッキー・ローク「ザ・レスラー」のランディであったり。
そして「アンヴィル」モードに入った事もあったんですよね。

それほどまでに多くの人に影響を与えたこの作品。密かに気になっておりましたので、今回 DVDで見てみました。

冒頭、1984年の夏に日本のスタジアムで開催されたフェスの模様が映し出されます。
スコーピオンズ、ホワイトスネイク、ボン・ジョビ、そして アンヴィルと。

‘当時は’それらと横並びになるぐらいに人気もあり、ファンだけでなく他のアーティストにも多大な影響を与えたアンヴィル。
しかし何がいけなかったのか…その後に彼らはセールスも落ち、活動も縮小。

オリジナルメンバーのヴォーカル&ギターのリップスとドラムスのロブは、'95年以降加入のギタリスト、ベーシストとともにバンドを続けるも、50歳代になった現在では バイトしつつライブも行なうという状況。
しかし彼らのバンドには、もっとビッグになってやるという熱い思いと無限の可能性があったわけです。50歳を過ぎてもなお。。。

そんな書きかたするとちょっと滑稽な感じも拭えないのだけど、いやいや、このドキュメントを見ていると あまりにピュアなその思いに感化されていく部分もあって、こちらとしても気持ちが入っていっちゃうんだよね。傍観者として(苦笑)

人って誰だって夢を持ってると思うんですよ。でもその夢って最終的にはちゃんと叶うか、どこかで諦めるかしかないんじゃないかな。
でもリップスとロブはまだ夢に向かって突き進んでるんだよね。まだ終わっちゃいないんだよと。
そんな姿に思わず微笑んだり、時に胸が熱くなったり。

これが劇映画ではなく、ドキュメンタリーだから よりストレートに胸に伝わってくるんだな。バイブレーションが。
そぅ、歳がいくつだったとしても、夢を追いかける姿ってのは 美しいものなんだよね。

冒頭、日本の映像で始まったんだけど、ラストもなぜか日本の映像になっていきます。
これは日本向けの演出ってわけでもないんだろうけど。だとすれば日本人としてなんだか嬉しい気持ちにもなりますし。
極東の地、日本には 彼らにとっても大きな‘可能性’があるってことなのかな(笑)

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東海ラジオには あんびるとよぞう というアナウンサーがいます
posted by 味噌のカツオ at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月25日

偽りなき者

トマス・ヴィンターベア
マッツ・ミケルセン、トマス・ボー・ラーセン、アニカ・ビタコプ
離婚と失業の試練を乗り越え、幼稚園の教師という職に就いたルーカス。そんな彼が親友の娘・クララの作り話によって、変質者の烙印を押されてしまう。
無実を証明できる手段のないまま噂は町中に広がり、ルーカスは仕事も親友も信用も失ってしまう。

『子供と酔っぱらいは嘘をつかない』−デンマークの諺
という表記がチラシにありました。そういえば この映画には子供も酔っぱらいも出てきてたっけ。

子供ってのはピュアだし、酔っぱらいは‘素’だし〜ってとこですか。
でもピュアであるからこそ、悪意ではなく いたずら心が動いてしまうことがあるんですね。

この映画、リアルに同列にしてしまえば嘘をついた子供がアカン事になってしまうんですが、さすがに子供相手にそんなことはできないので。
結局 周りの大人たちによって作られた悲劇なんですね。

ひとつは 子供の純真さのみを信じた幼稚園の先生。わたくしに言わせれば あぁいう場で働いてる人って自身がピュアすぎるんじゃないかな。子供の口から そんな言葉が出るわけがない…的な幻想というか。
普通に下ネタ好きなわたくしからすれば、もっと冷静に受け止められるし、その奥にあるものや その言葉の出所に向き合うべきだと。。。

そしてクララのママ。彼女の発した「ルーカスは何もしていない」という言葉を、擁護する形でスルーしてしまって。

最後に、クララの思いをはねつけたルーカス自身も、罪はあるのかもしれない。
ケンカを繰り返す両親、ヤンチャな兄とは違い、やさしく真正面から語りかけてくれるルーカスに対し、感謝や敬愛の気持ちを抱いたクララ。
そんな‘彼女’の思いを無下に扱ってしまったことも、この事態の引き金だったのかもしれないね。

だからといって町の人々の対応が正しいのかとは言えないが。
その中でしっかりとルーカスを支えてくれた息子や一部の仲間たちの存在、警察の(最終的な)判断これには 見ていて救われましたね。
ホント、それがなければ 作品としても一方的な絶望と暗さだけになってしまうところ、観客としてもあたたかく見届けることができましたです。

全体、明るいカラーにも乏しいし、派手な見せ場が無いにも関わらず、スクリーンへの集中力を途切れさせない展開・演出が見事でした。
見てよかったと言える作品ではありますが、最後のワンシーンが また心を揺さぶりますね。

ここからは完全な余談。
日本でも冤罪事件というのが数多く存在します。また、逮捕・起訴されながらも裁判で無罪となることもあります。
が 結果無罪となって、新たな気持ちで社会生活をしようとしても、多くの一般人のアタマ中では「逮捕=犯罪者」ということで決まってしまってて。
無罪で、無実であるにもかかわらず「逮捕された」ことでその後一生 色眼鏡で見られるてしまうという。

このような認識が改まっていくよう願いたいですね。
そして誤認逮捕はもちろん、推測による捜査も改まってほしいものです。

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シカたがないでは済まされない
posted by 味噌のカツオ at 23:47| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月18日

愛、アムール

ミヒャエル・ハネケ
ジャン=ルイ・トランティニャン、エマニュエル・リヴァ、イザベル・ユペール
パリに暮らす音楽家の老夫婦、ジョルジュとアンヌ。ある朝、食事を摂っていたアンナに異変が起こる。
病院での手術も失敗に終わり、徐々に不自由な暮らしを余儀なくされるアンナ。そして医者嫌いの彼女のため、ジョルジュは自宅でアンナと暮らしていくことを誓うのだが…

アカデミー賞の作品賞にノミネート。同じくアカデミー賞の外国語映画賞に輝き、カンヌでもパルムドールを受賞という話題作。
いや 話題とかそういう観点よりも、ある種のリアリティを追求した作品でもあり、ある意味では問題作なのかも知れません。

監督のミヒャエル・ハネケはこれまで、悪意・不条理・狂気などの感情を 幾分かエゲツナイ手法で描いてこられました。
今作品ではそれが影をひそめ、シンプルに染み渡る夫婦愛の物語を完成させました。
はたしてそれが良いのか悪いのかは悩ましいトコなのですが。。。

言ってしまえば ストーリーの中に大きな波はなくって。右から左へ時が流れていく。もちろん 流れていく中で否応なしに病は進行し、そして老いという時間も流れていきます。
その舞台も老夫婦の暮らすアパルトマン(フランスで言うところの家具付きアパート)のみということもあり、映像も展開も退屈といえば退屈。

そこで起きていくことを、時に美しく、時に残酷にではありますが丁寧に映し出していきます。いや、ところどころ何があったのか映し出さないエピソードもありますが。
観客はその流れを静かに見つめていくわけですが、最後の最後にハネケ流の着地点が提示されるのだけどね。

これは深い愛の話であるのか、悲しき問題作であるのか。その部分は量りかねますね。
というのも、少なくとも高齢化社会と叫ばれる日本では、老々介護という問題は度々話題になりますし、この映画の結末も現実のこととして報道されることもあります。

なのでテーマとしての斬新さや真新しさは感じ取れなくて。
はたして海外でもこのようなことが‘当たり前のような’事例なのか、はたまた‘えっこんなことが!’なのか。そこが気にはなるのですが。。。

元々はハネケ監督自身の経験から作られた映画だとも聞きます。
なんというか「ゼロ・ダーク・サーティ」や「遺体 明日への十日間」を見たときもそうでしたが。観客として、映画としての善し悪しの評価と、リアルエピソードとしての評価の受け止め具合が難しいですね。
「こんな映画つまらん!」と‘作品に対して’言ってしまったその先には、現実に(モデルとなり)苦しんだ人々の思いに向けても「つまらん!」と投げかけるみたいで。

元のエピソード自体があまりに近年のものであると、余計にデリケートになるしねぇ。

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鳩も名演技してます
posted by 味噌のカツオ at 11:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月16日

UDON

本広克行
ユースケ・サンタマリア、小西真奈美、トータス松本、鈴木京香
香助はコメディアンを目指しニューヨークへ渡ったものの挫折。うどん屋を営む香川の実家に、借金を背負っての帰国を果たす。
が 親友の紹介で働くことになった地元のタウン誌で、讃岐うどんに関するコラムをスタートさせ、やがてそれが大きなブームへと広がっていく。

DVDにて鑑賞。 本広克行監督&亀山千広プロデューサーという「踊る大捜査線」でおなじみのコンビが手がけた作品。
本広監督が香川出身ということで、その思い入れを並々と注いで製作されたような一本ですね。

実際 香川の方では うどん屋さんの数がたいへん多いということで。
また街道沿いのメジャー店だけではなく、裏通りであったり 地味な住宅地に突然 うどん屋さんが存在していたりするもので。

それらのローカルなうどん屋さんをハシゴしていく行為と、四国八十八箇所巡礼のイメージを重ね合わせるのも面白いですね。
とにかく、地元民にとっては あって当たり前の存在であるうどん屋さんを、地元のタウン誌がピックアップしていくことで、ジワジワとその輪が広がり ブームが作られていくという展開もありえる話ですわな。
少々強引な面も無きにしも非ずでしたが。。。

そんなブームがどうなっていくのかと思いきや、あっという間に終息。そして後半はガラっと物語が変わって、主人公と父親とのストーリーになっていきます。

2006年、フジテレビとROBOTが製作に関わった作品ですので イチ地方都市のローカルフードがテーマでありながら、どこかバブリーな臭いを感じてしまうのはなんなんでしょ(苦笑)
非常にストレートな作風で、決してつまらないとは言いませんが、何かもうひとひねり ほしいなという思いと、バブリー臭が鼻につくって印象かな。ちょっと偏見入ってるかもだけど。

しいて言うなら‘キャプテンUDON’のくだりとか、いらんのじゃないってね。
その一方で「サマータイムマシンブルース」の面々がチョイチョイ出てたのは嬉しかったけど。でもそれも出し過ぎだったかな。

作り手側の‘うどんLOVE’や‘うどんリスペクト’はよくわかるんですが、提供し方として空回りしちゃってるのかもしれないですね。なんとなくですよ。

ユースケさんも小西さんも好演されてますが、それ以上に素晴らしかったのがトータス松本さん。
ミュージシャンがお芝居してます的なヨソ行きの雰囲気は皆無。違和感なく主要キャストとしての役割りをこなしてたのは驚きでした。
もっとトータスさんの役者してるとこ見たいと思いましたです。

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UDONの中にラーメンズが混ざってたぞ!
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2013年03月14日

遺体 明日への十日間

君塚良一
西田敏行、佐藤浩市、柳葉敏郎、筒井道隆
2011年3月11日、巨大な地震により発生した津波が岩手県釜石市を襲い、多くの方が犠牲となった。
やがて遺体安置所となった体育館に 次々と遺体が運ばれてくるのだが、警察や市の職員も戸惑いを隠せないでいた。そこへ、かつて葬儀関係の仕事に就いていた相葉が、安置所のボランティアとして働くことを願い出る。

この作品のラストに「死者・行方不明者は19,000名以上」という字幕が映し出されます。
地震の影には それだけ多くの人々の悲しみがあり、また家が崩れ、津波が押し寄せ、原発が停止し…と次々に影響は広がっていきました。
おそらく様々な舞台設定で東日本大震災をテーマにした映画というのが、今後とも製作されることはあるのでしょうね。

そしてこの作品は、地震が起きて間もなく 多くの遺体を収容することとなった廃校後の中学校体育館での物語。
ベースとなっているのは、ノンフィクション作家・石井光太による遺体安置所を題材としたルポルタージュ「遺体 -震災、津波の果てに-」。

本来の映画とは起承転結のあるエンターテイメントですが、ここでは その体育館に次から次へと運ばれてくる遺体と、行方不明となった家族や仲間を探しに来る人たちの姿を、淡々と描き出しております。
終始、スクリーンは重苦しい雰囲気ですすみ、我々観客はただただ その光景を見守るだけ。

当初 この体育館の立会いとなった市の職員らは、泥だらけの遺体が運ばれてくる状況に、何もできずに ただ立ち尽くすのみ。いや、自分もその立場であったら同じかもしれないですよ。
そんな中にあって 黙々と検案を続ける医師、検歯を続ける歯科医。そして以前に葬祭関連の仕事をしていた民生委員の相葉の存在により、少しづつ周りの状況にも変化が訪れます。

相葉は自身の経験から、ひとりひとりのご遺体に言葉を語りかけます。「冷たかったでしょう」「がんばったねぇ」「もうすぐ家族が迎えに来てくれるからね」と。
それを見た市の職員の一人が「僕たちには言葉がある」「亡くなられた方に向けても語りかけることができる」〜と少しづつ前向きになっていくんですね。

その一方で あまりに大きすぎる悲しみに直面し、心を閉ざしかけた人が立ち上がるのに 言葉を要しなかったんですよね。
なんだろう。悲しみに暮れる相手を言葉で励ますということは、物語として 映画の一場面としてあるとは思うんですが、そうではなくて。
たとえ長い時間がかかっても、自らの心で現実を受け止めて、立ち上がって動き出すということ。
深いリアリティを感じると共に、余計に胸が締め付けられるような思いでした。

映画って所詮は役者が演じるものなんですがね。このような現実にあった、いや まだ進行形といっても過言では無い悲しみを演じるってどんなもんだろう…って考えたんだけど。
志田未来演じる市の職員が「なんでこんな小さい子まで…」と取り乱すように涙する場面を見て、演じるとか役作りとか抜きにして そういう風になるよねって。
それはきっと多くの人が同じ思いとなるであろう出来事なので、観客にもストレートに伝わる感情だと思いました。

一時は足の踏み場も無くなるほどの状況でしたが、棺や火葬場の目処もつくんだけど まだまだ発見された方々が運ばれてくるのだろう…そんな遺体安置所の10日間。
映画として 決して希望の見えるラストではありません。でも本当の希望を見い出すのは、現実世界の我々の務めなんですよね。

わたくしごとき 何もできることはありませんが、せめて こんな映画があるんだということだけでも発信させていただきたい。

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主演が西田敏行さんでよかった
posted by 味噌のカツオ at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月15日

悪の教典

三池崇史
伊藤英明、二階堂ふみ、染谷将太、林 遣都
蓮実聖司は‘ハスミン’というニックネームで呼ばれ、生徒に慕われる高校教師でありながら、自身の目的のためなら殺人もいとわない生まれながらのサイコパス(反社会性人格障害)だった。
校内でのトラブル、自身に降り掛かる障害を取り除くため、平然と殺人を犯していく蓮実。が 彼自身のささいなミスを隠すべく、蓮実が導き出した解決策はクラスの生徒全員の殺害だった。

「教師が生徒を皆殺し」というプロットを聞きまして、いったい何がどうして そんな事態になっちまうのか…と、ちょっと期待してた作品です。
伊藤英明が そんな殺人鬼をどう演じるのか。そして二階堂ふみ、染谷将太、林 遣都ら チカラのある若い役者さんがどんな芝居を見せてくれるのかも注目しておりました。

正直、前半はイマイチ乗り切れなかったですなぁ。思わず「えっ!?」と食いついてしまうような描写もありましたが、相対的にはテンポが悪さみたいのが気になりましたね。

しかし‘ハスミン’が覚醒して以降、グッと求心力が増しました。
ところが、グンとそれらを上まわるほど エゲツないシーンが続きまして。さすがのわたくしも辟易してしまったほど(苦笑)
アメリカで時々発生する学校での銃乱射事件って こんな感じっぽいのかなとか思いつつで。

あぁ恐るべしは三池崇史監督か。
いやいやこのサイコパスな主人公を演じきった伊藤英明も見事でしたよ。
ハスミンの引き締まった表情は、非常に凛々しかった。んでその眼差しが生徒たちに向けられていることが非常に恐怖感高まったし。

とにかく容赦の無さは素晴らしかった。命乞いやら説得するようなセリフを挟む余事なく、一方的に殺しまくってて。
ここまでやり切っちゃうのは、伊藤英明の事務所的に大丈夫やったんやろか?と心配になるほど。

そして やられていく生徒さんたちも いちいち上手かったですね。リアリティありましたよ。いやいや、別に人が銃で打たれて死ぬところを見たことはないけども。
(必要以上に)華やかに飾られた文化祭の装飾の中で、この惨劇が繰り広げられるというギャップ。キツイ映像でしたね。
「バトルロワイヤル」が公開された時も それはそれでセンセーショナルでしたが、今現在の映像を作り出す技量というのはこれほどまでにUPしているわけなんですな。

ただ‘お涙頂戴’やらセンチメンタリズムの付け入る隙を与えなかった分、非常さは高まったけど ドラマ性としては少々弱かったかも。全般的な印象として。

見た人によって「この作品はアリかナシか」評価は真っ二つに分かれるでしょうね。
「海猿」を引きずったまま見ちゃうと そのギャップについていけないだろうし、一方でここまで作り上げた役者&スタッフの技量は大したもんだとも。
それから なんでそんなにお尻出すのかと…(笑)

ハスミンの物語はまだ続いていくんでしょうが、はたして映画としての続編はありえるのかな?

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東大? To Die!
posted by 味噌のカツオ at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月08日

黄金を抱いて翔べ

井筒和幸
妻夫木聡、浅野忠信、桐谷健太、西田敏行
幸田は大学時代の友人・北川から、銀行の地下にあるという240億円相当の金塊強奪計画を持ちかけられる。
それぞれの役割りを担う6人が計画を進めんとしていたが、彼らの周囲で次々と事件が発生。やがて彼らの意外な過去や裏切りが浮上していく。

ベストセラー作家・高村薫の原作を井筒和幸監督が惚れこみ、今回 映像化されたこの作品。
ちなみに同小説が発表されたのが1990年というから、結構な寝かせ具合と言えましょう。

展開としては、6人の男たちの織り成す犯罪群像劇とでも言うべきか。それぞれの物語を背負った登場人物たちなのでありまして。
彼らのキャラクターをなぞりつつ、銀行の地下に眠る大量の金塊を盗み出さんとするのがメインのクライムストーリー。

個人個人の過去や関係性、あるいは罠・トラブル・裏切り…それらが絡み合う部分は、本当に計画が上手くいくものか、次はどんな障害が起こるのかと、なかなか見応えありました。
しかし肝心の銀行に乗り込んでからは、まぁまぁこの手の映画にはありがちなアクシデントぐらいで、そんなにドキドキしなかったんだなぁ、これが。
失礼ながら 映画としては後半失速という印象は拭えなくて。

ジイちゃん(西田敏行)の抱えてた秘密が明かされた時も、そんなに驚けなかったし。それまで伏線も張られていなかったし、それより金塊!ってモードだったから。こちらは(苦笑)
北川(浅野忠信)の家族が狙い打ちされたのは 結構ショッキングな描写だったんですが、それも後に続かない悲しみで。
嫁さんが「2人目ができたみたい…」という話と、おたふく風邪で精子がやられるという話は 繋がらないのかな?というのも気になりました。

どうなんでしょう、原作ではこういった辺りは もぅ少し掘り下げられているのかな?

そんな いくつか気になったことを挙げさせてもらいましたがね、基本的にわたくし 井筒監督の作風って お好きなんですよ。
大阪の空気とか味わいを知り尽くした監督が、その街の持つ面白味を所々に散りばめてありまして。

その最たるものが チョイチョイ絡んでくる大阪のおばちゃんたち。
ハードボイルドなやり取りの中に、当然のごとく会話を挟むおばちゃんたちの存在感が、大阪らしさと妙なリアリテイを演出してたように思いますわ。

作品中、トラックを襲撃するくだりのトコで、車が爆発するシーンがあるんだけど、この爆発のタイミングがちょっとビックリで。
あれ、今の妻夫木くんギリギリやったぞーと思ってね。ちょっとした見せ場ですよ(苦笑)
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シネコンで「エクスペンダブルズ2」かかってたね
posted by 味噌のカツオ at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月02日

アルゴ

ベン・アフレック
ベン・アフレック、アラン・アーキン、ジョン・グッドマン
1979年11月、アメリカ大使館にイランの過激派が突入。混乱の中脱出した6人の外交官は、カナダ大使の私邸へと身を隠す。
この事態に対し米の国務省はCIAに応援を依頼。要請を受けた人質奪還のプロであるメンデスは、架空の映画を企画し 6人をロケハンにやってきたスタッフに仕立て上げ、脱出する作戦を立てる。

1979年にイランで起きたアメリカ大使館人質事件を、ベン・アフレックが監督・製作・主演を務めて映画化したというこの作品。
物語のいきさつとしては、イラン国民の支持を得ていなかったパーレビ前国王が、ガン治療の名目で米国へ渡ったと。しかしイラン側は「パーレビを引き渡せ」としたものの米側はそれを拒否。
そこでエキサイトした過激派がイランのアメリカ大使館になだれ込み・・・ということです。

大使館内では52名が人質となったが、6名のアメリカ人外交官が脱出に成功しカナダ大使の私邸に身を隠し、その奪還のために呼ばれたCIAのトニー・メンデスをベン・アフレックが演じます。

結論から申しますと、人質は無事にアメリカに渡ります!
まぁ実話をベースにしているのでその点はそうなんですがね(笑)
基本、この手の映画って実話を越える物語に昇華できないことも多くて、個人的にはあまりのれないんですが、いやーこの作品は結構ドキドキしながら 見入ってしまいましたね。
結論がわかってるにもかかわらず(笑)

世の中 恐い映画っていっぱいありますが、モンスターや殺人鬼の登場するような恐さと また違いましてね。
民族間にある‘過激派’とされる人の恐さ・殺気みたいなものが、しっかり表現されていると思いました。

すぐ隣にいる人、目の前にいる人たちが いつ‘豹変’して襲ってくるかもしれない。銃口を向けるかもしれない。
そのギリギリの危さの上で、上映中にピーンとした緊張感が続いておりましたわ。

これ結果的に成功したから良かったものの、架空のカナダ人映画スタッフの振りをするという、一見グダグダになりそうな作戦。
かなり無理繰りだとは思いますが、そこにある状況と時間のなかで命がけで遂行する姿が映画らしいエンターテイメントになっておりましたね。
搭乗手続きから離陸の瞬間まで、どこまでリアルでどこから演出かはさておき、見応えあったのは確かです。

シュレッダーされた資料の中から、モンタージュのごとく脱出した6名の写真を合わせていくなんてのも面白かったですね。

作品としても良かったですが主演としてのベン・アフレックも、良い意味で抑揚を押さえたキャラクターで良かったと思います。
キャラクターといえば。エンドロール時に実際に脱出した6名の写真が登場するんですが、いや〜映画の出演者らは 実にそっくりなビジュアルに作り上げられていたということがわかります。笑えるほどにクリソツで。
まぁ「猿の惑星」のメイク担当した人も作戦に入ってるから、そのあたりはお手の物か(笑)
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♪アルゴ〜 アルゴ〜 わたしは元気〜
posted by 味噌のカツオ at 12:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月07日

アウトレイジ ビヨンド

北野 武
ビートたけし、西田敏行、三浦友和、小日向文世
熾烈な下克上抗争を経て、関東の頂点を極めた暴力団「山王会」は政界にまで影響力
を広げていた。刑事の片岡は「山王会」の壊滅を目論み 関西最大の「花菱会」と対
立させるべく、裏で策略を仕掛けていく。
そんな中、獄中で死んだと思われていた元山王会配下の組長だった大友が出所する。

‘全員悪人’というのが この「アウトレイジ」の売り文句でもありますね。
じつは先日「ドラマや映画でヒーローが生まれないのは絶対的な悪役がいないからで
もある」なんて話を聞きまして。
ひと昔前は悪役商会さんみたいな顔立ちからして悪そうな専門の役者さんがおった
り、主人公を徹底していじめる汚れ役が存在したりしてたけど、ご時世なのか何なの
か。今はそういうキャラクターっていないですよね〜とそんな話。

しかーし!この作品に登場するのは まさに全員悪役。
西田敏行さんや塩見三省さんなんかも どこか人の良さが見え隠れする役柄が多いけ
ど、ここでは徹底した感じで容赦が無いワル役でしたね。
やぁなんかここまでやられると見ていて気持ち良かったですわ。

元々の親分を裏切ったことに対しての復讐。そして強大化し過ぎた組織が叩かれると
いうシンプルなストーリーライン。
場合によっては前作を未見でも、あるいは忘れちゃってても十分についていけると思
います。

この手の作品って、ヤクザを美化してるような風にも受け止められちゃう部分もある
んですが、そこは一つの映画として見てもらいたい。
そういうエンターテイメントの表現としては、いい具合の緊張感が終始張り詰められ
ていてね。これは近年にない感覚で。

室内で3〜4人の男が「なんだコラー!」「ふざけんなバカヤロー!」とか言い合う
場面を個別に撮ってるんだよね。
画面には一人しか映っていない状態。これで一人ひとりのセリフが際立つ効果もあっ
たし、全体の集中力も高まっておりました。

とにかく強面(コワモテ)のベテラン俳優の皆さんがアップになると、そこに刻まれた
シワの一本一本が味わいとか深みを出していてよかったです。
そんな中に近ごろの映画で、ヤンキーやらチンピラみたいな役柄でも活躍してる桐谷
健太に新井浩文なんかも入っていてね。それちょっと嬉しかったです。
ひと昔前の悪党だけでなく、若手も絡ませることで、映画としての未来も感じました
よ。

あと そんな悪党どもの中にあって、高橋克典の存在がカッコ良かったわ。できれば
セリフもほしかったです。
次回作(?)ではキーパーソンになってくるのかな!?

さてさて 全体を通して見てね、面白いかどうかと問われれば 素直に面白かったとは
言い難いトコではあります。ストーリーに捻りがないという点なんかを考えるとね。
その一方で、2時間に渡ってここまで張り詰めた空気を維持していたのは素晴らし
かった。それが見終わって一種のカタルシスとして感じましたですよ。わたくしは。
そんな見応えのある一本でした。

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ネジネジ中尾がネクタイしてたよ
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2012年08月18日

アベンジャーズ(3D)字幕版

ジョス・ウェドン
ロバート・ダウニーJr、クリス・エヴァンス、マーク・ラファロ、クリス・ヘムズワース
ニック長官率いる国際平和維持組織の基地で研究されていた四次元キューブが、地球支配を目論むロキによって奪われてしまう。
キューブの力で異世界の軍隊を呼び込み、攻撃を仕掛けんとするロキに対し、ニック長官は“アベンジャーズ”結成を決意。最強ヒーローたちを召集するのだが、彼らはチームを組むことを拒否する。

説明不要なまでのアメコミヒーローがズラリ勢ぞろいの超豪華企画。
これは‘面白かった’とか‘楽しかった’とか言わないと「映画ってもんを知らんのか」などと罵られそうですが・・・わたくし的には、尺が長い割には退屈なものでしかなかったなと。

いやいや、子供の頃から仮面ライダーやウルトラマンとか見てきたわたくしですから。ヒーローたちが力をあわせて〜という設定にもトキメキますし、逆に敵の怪獣・怪人がいっぱい出てきてもドキドキしたもですよ。
しかしなぜかこの「アベンジャーズ」にはイマイチ揺さぶられるモノがなかったのですよ。あぁ。。。

その理由は、おそらく、ここに登場したヒーローたちの単体の‘主演作’を1個も見ておらんのですわ。ハルクもアイアンマンもソーもキャプテンも。
んーアメコミヒーローで唯一見たのは「ダークナイト」なんですが、あの人はこのお祭り騒ぎに合わなさそうだしね(爆)

とにかく単品のソレを見ていないので、ヒーローらそれぞれの背負ったバックボーンやキャラクターを理解できていなかった。やっぱりこれは痛いでしょうね。

野球を全く知らない人がプロ野球のオールスター戦を見ても感情移入の仕様が無いし、あのピッチャーとあのバッターは同じ高校出身だけどセとパに分かれて・・・云々の楽しみもできませんから(苦笑)

などと突き詰めていくと、決してこの作品が悪いんじゃなく、わたくしの方が「お呼びでない・・・」ということのようですな。
こりゃまた失礼しました〜(>o<)

いや、でもやっぱりわたくしのようなビギナー層も楽しめてこそ映画じゃないのかい?と思うのだが。
どうも会話の一つひとつに着いていけず。当初バラバラだった各々の思いが徐々に意思統一していくなんて「マジンガーZ対デビルマン」の時代からあった流れだし。
バトルシーンもそれぞれがバシバシやるシーンが延々続く印象で、そこにも真新しさは見い出せず。

やっぱり「ダークナイト」を見た直後では、ストーリー展開もアクションの部分も、どうにも乗り切れなくて。
良く言えばお祭り感覚の‘明るさ’なんだけど、わたくし的には‘軽さ’だったのですわ。

結局のところわたくしには合わない、見る資格のない今作でしたが、アメコミヒーローが好きな方に無条件に楽しみたい方には満足できる一本であると。それは断言しますわ。

あ、上映スケジュールがたまたま3Dだったんだけど、3Dである必然性も感じられなかったなぁ。
とことん合わない映画でしたわ(^-^;)

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オベンジョーズ
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2012年07月24日

おおかみこどもの雨と雪

細田 守
宮崎あおい、大沢たかお、黒木華、西井幸人
大学生花は、おおかみおとこと運命的な恋に落ち、やがて雪と雨という姉弟を授かる。都会の片隅で正体を隠しながら暮らす4人であったが、突然 父が命を落としてしまう。
2人の幼いおおかみこどもを抱えた花は、自然の残る田舎に移住することを決意する。

「時をかける少女」「サマーウォーズ」の細田守監督の最新作。となれば 自ずとそれらと比較したくなっちゃうんですが・・・
先の2作品は日常の中から徐々に非日常の方へと向かっていた感じだったけど、こちらは‘起’が非日常で そこから日常へ向かっていってるような。そんな印象を持ちましたですね。

何気ない形で花とおおかみおとこが出会い、じんわりと恋になっていく。
決して‘家族’に恵まれていなかったおとこ。そして花について、その辺りのバックボーンは語られていなかったけど、映像から察するに・・・
そんな二人だからこそ、より‘家族’を求めてたのかな。「わたしが‘おかえり’って言ってあげる」なんてセリフは個人的にキュンとくるツボでした(笑)

そして自らの境遇をカミングアウト。しかしそれを受け止め、受け入れる花。
でも、あれ以上描写が進んでたら かなりマニアックな映像に・・・(苦笑)

そして二人のこどもが産まれたものの、父親は亡くなってしまいます。
このおおかみこどもをどのように育てればよいのか?おそらく人目の少ない場所のほうが のびのびさせてあげられる・・・というのは確かで。半分野生だし。
そんなわけで残された家族3人、田舎へと居を移します。。。

子どもなんて何をやりだすかわからない。どんな動きをするか読めない。その点では人間もおおかみこどもも差異はないんじゃなかろうか。
また広い視野で考えれば、時々おおかみになってしまうというのも(極端ではあるが)個性と言える気もするわけで。
もっと広く捉えれば、異国とのハーフの子どもも似たような苦悩を抱えてるかもしれないわけだし。

やがて成長していく中で、先を見据えて どんな人生を歩むのか。本人が考えなくっちゃならない。
その点は、最近では香川照之さんとも少々ダブって見えまして。俳優として実績を積んできたけど、元々流れている血に従い、今後は歌舞伎の世界へ向かっていくという。

少々話がズレたかな。
ここでは おおかみおとこの子どもという設定にはなっていますが、根本としては結構 身近なテーマなんですよね。
無駄に大局に構えたり説教臭くなっていない辺り、ジブリの作品よりとっつき易いと思いますよ。

この独身・子どもナシのわたくしが見ても胸が熱くなるシーンもありましたから。
今現在、やりたい放題のヤンチャな子どもを育ててる方、近い将来 このように独立していくのかな〜なんて年頃のお子さんをお持ちの方であれば、たまらない映画でしょうね、これは。
どうですか?どこのおおかみの骨ともしれない先生に付いて行くとか言われちゃった日にゃ。そら心配しますわ(笑)

展開としてはとてもシンプルなので、インパクトだとか どんでん返し的なダイナミズムには乏しいと言わざるを得ないか。
ただし、その分 映像の美しさは絶品だし、花役の宮崎あおいの声・キャラクターが素晴らし過ぎます。
やっぱりこの人は大した女優さんですよ。

さて、子どもと言うのは親は選ぶことはできません。
でもその前段階。夫婦・恋人となるパートナーは互いの意思があってこそ。たとえ相手が変わった境遇の生まれ育ちであろうと、その意思を持って努力をすれば幸せはつかめるんだと。
ぜひ、宮崎あおいさんも花ちゃんみたいな幸せをつかんで欲しいものです。次こそは。

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おおかみこどものアメとムチ
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2012年05月03日

オレンジと太陽

ジム・ローチ
エミリー・ワトソン、デヴィッド・ウェンハム、ヒューゴ・ウィーヴィング
ソーシャルワーカーのマーガレットは、見知らぬ女性から「私が誰なのかを調べて欲しい」と訴えられる。
彼女は4歳の頃に多くの子どもたちと共に、イギリスからオーストラリアに送られたという。やがて調査を始めたマーガレットは、強制的な‘児童移民’が行なわれていた事実を知ることに…

なんともしっくりこないストーリーなのではありますが、これが実話を元にしたお話で。
ってか原作が「からのゆりかご−大英帝国の迷い子たち」という、 この作品の主人公であるマーガレット・ハンフリーズの著書だとのこと。
驚きであります。

19世紀から1970年代に渡って、イギリスは施設に預けられた子どもたちらをオーストラリアに送り、強制労働や虐待を行なっていたという。
その数たるや13万人ものぼるそうで。

(実在の)マーガレットが調査を行い、離れ離れとなっていた かつての子どもたちと その家族を再会させていったと。
そしてその活動とともに、悲しき事実が広く伝えられるようになり、2009年にはオーストラリアの首相が。2010年にはイギリスの首相が事実を認め、正式な謝罪を行なったと。

それがこの事件の、そして映画のあらましであります。

実話をテーマにしたものであり、尚且つ 今もって原作者の戦いが続いている問題で。
そういったことを映画化した点は意欲作とも言えますし、それだけにデリケートなものでもあって。

見た人の評価としては、こんな悲しい出来事が、しかもつい最近まで行なわれてたという驚き、そして憤り。
わが国にあっては北朝鮮の拉致事件とも重ね合わせて、よりその思いを深めた意見を目にしました。

で わたくし個人的な感想としては、もう一歩、もう半歩でも踏み込んだ話も期待したかった。
なぜこのようなことが起こったのか。具体的に誰がどのように主導して この‘児童移民’がシステム化されていったのか。誰が得をしていたのかがピンとこなかったし。

実の両親のスタンスはいかがなものか。
何かを得るために子どもを送り出したのか、政府に拉致をされたのか。
ちょっと その点が曖昧な感じで。

言い方は悪いけど、ただの悲劇としてしか、‘かつての子どもたち’の思いだけからしか描かれていなかったなと。
本質は もっともっと根深くて、もっともっと多くの人の感情も絡んでくるのだと思うからこそ。もう少し広い視野で多面的な背景も知りたかったなと。

あとは この子どもたちがどのような経緯で解放されたのかも気になったし。
決して悪い作品でもないし、甘っちょろい問題でもないのだけれど、だからこそもっと深い部分を知りたかったです。
というのは、下世話な感情なのかな?
でもそれが素直な思いです。

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俺んちに居たいよう
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2012年04月22日

アリラン

キム・ギドク
世界的映画監督のキム・ギドクのセルフムービー。
撮影中に起きたとある事件や後輩の裏切りなどに直面し、映画を撮る事が出来なくなってしまったキム・ギドク。
3年間に渡って 猫と共に山間の寂しい町で隠居生活に近い暮らしを送ってきたキム自身が、自問自答を繰り返すその様子を映し出す。

冒頭。延々と流れるキム・ギドクの日常。
山の中の小さな小屋。なぜかその小屋の中にテントを張り、寝室としているのが滑稽で。
小屋の中にあるストーブで湯を沸かし、飯を食い、ラーメンをすする。
トイレに行く際には小さな鍬(くわ)のようなものを持参(笑)
そして足元では一匹の猫が鳴きながらエサを待っている。

やがて監督がカメラに向かい語りだす。
「これはドラマでありドキュメントであり、そしてファンタジーでもある」と。

変な例えだけど、監督は映画に対してインポになってしまったようだ。
全くダメなわけではなく、本当はどうにかしたいと思いつつ。それに こんな映画を撮りたいという構想もしっかりと持っている。
だのに、それができないんだね。

監督はそこに客観的な自分を登場させ「なぜそうなんだキム・ギドク」と問題点をえぐりながら糾弾。
それを受けて もう一人の監督が、それに答えていく。手法としては‘自問自答’というヤツ。しかも饒舌というか、流暢にしてえらく長い。

正直 見る側としてそれを全て受け止めるのは大変かな。言語の違いによるニュアンスとか字幕のために端折られた部分もあるかもしれないし。
でもそこにはジワジワ伝わってくるものもありまして。

続いて質問者ではなく影の自分が登場。そのシルエットを写しながら問いかけ、またそれに答えていく。
そして涙をこぼしながら自身を剥き出しにしていく。

この作品のタイトルにもある「アリラン」は朝鮮の代表的な民謡で。
‘上り坂 下り坂’という歌詞などに良い時があれば悪い時もある〜といった具合に人生を表現した歌で。「自らを悟る」という意味もあるらしい。
ただし日本人のわたくしは その深い部分でのメンタルは伝わり切らないわけで。ちょっともどかしかったけど。

監督が映画を作れなくなったのは「悲夢」の撮影中、女優さんの命を奪いかねない事故に遭遇したことがあってとのこと。
そういう話を聞くと「監督失格」の平野監督のケースなんかも思い出しましたが。さすがにアレは映像に残っちゃってるし。助けられなかったことなので。
それに比べると観客目線でいえば少々弱いのも確か。それもあってノリ切れなかったのは致し方ないか。

やぁ本当にこの作品に関してはね、最初に監督が語った「これはドラマでありドキュメントであり、そしてファンタジーでもある」というスタンスで見るしかないのかな。
その先に存在するであろう本当の答えは、監督が次回作を発表した時に。その作品の中から読みとるのが理想ですよね。

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気の毒なキム・ギドク
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2012年04月14日

アーティスト

ミシェル・アザナヴィシウス
ジャン・デュジャルダン、ベレニス・ベジョ、ジョン・グッドマン
1927年。大スターのジョージは、拍手喝采を浴びていた新作の舞台挨拶の場で新人女優・ペピーと出会う。
やがてハリウッドではサイレントからトーキーへと移り変わり、ジョージの何げないアドバイスを受けたペピーはスターへと上り詰めていく。

2011年アカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演男優賞、音楽賞、衣装デザイン賞の5冠を果たした作品。
受賞暦もそうですが、現代に於いてモノクロのサイレント映画ということでも話題になっております。

描かれているのは1930年の前後。
それまで音楽と映像そして字幕のみのサイレントと呼ばれる方式だった映画の世界に、セリフ同時に出す事のできるトーキーという方式が登場。
映画会社は「これからはトーキーの時代だ」と、サイレント映画は製作しない方針を決定。

しかし主人公はサイレントにこだわりを持ち、自主制作でサイレント作品を監督するも大コケ。さらに不況のあおりを受けて財産もなくなり、嫁さんにも逃げられるという。。。

新しい映画の方式と言いますと、近ごろでは‘3D’なんかが出てきておりますが、さすがに一部にとどまってまして。なかなか現代ではそこまでイメージが重なるほどではないけれど。
でも当時のサイレントからトーキーというのは、まさに劇的な変化だったのでしょう。

映画の冒頭、劇中劇内で捉えられた主人公が拷問を受けながら「話すもんか!」と秘密をしゃべるもんかなんてやりとりがあったり。
離婚をせまる嫁さんから「そんなに話すのが嫌なの?」という問いかけが別れ話とトーキー作品との掛け言葉になってたり。
そんな遊び心がシンプルで楽しい。

でもシンプルという意味では ストーリーの起承転結もまさにそうで。
モノクロ&サイレント。さらには今のような家電やケータイ電話もない時代背景。いろんな表現を削ぎ落とした物語なので、必然的にちょっとしたアクションや心の動きが、スクリーンを通して観客に響いてまいります。
ワクを狭めたところでの表現なので、より繊細に伝わってきます。

あと もしかしたら、昔のヒット曲なんかを聞いたときに、今時やらないような音楽性が逆に新しく感じられたりするのと近いのかな。
とにかくこれはこれで、どこか新鮮なスタイルのように見えてきたのも事実。

映画のNo.1を決めるアカデミーの作品賞がコレということに違和感を覚える声もありますが、決して悪い作品ではないし物足りなさも感じないし。そして映画というジャンルの歴史へのリスペクトも含めて、このような結果だったのかな・・・なんてね。

あと特筆すべきは主人公にピッタリ寄り添っていたワンちゃん。色合いも含めてチャップリンの「犬の生活」と思い出しましたけど。
本名・アギーというこのワンちゃん。カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールにちなんだ「パルム・ドッグ賞」を受賞しているそうな。
が、10歳になるアギーはこの「アーティスト」を最後に引退したしたとのこと。

でもトレーナーさんによると、ここまでくるのにも何百時間やら何千時間ものトレーニングを経てきているそうなので。アギーも余生は隠居生活ですかね。。。

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ホクロかと思ったら鼻クソやった
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2012年01月24日

ALWAYS 三丁目の夕日'64

山崎 貴
吉岡秀隆、堤 真一、小雪、堀北真希、薬師丸ひろ子
昭和39年、オリンピック開催を控えた東京。
ヒロミと結婚し、高校生になった淳之介と3人で暮らす小説家の茶川。しかし新人小説家の作品に人気を奪われ、連載打ち切りの危機に陥っていた。
鈴木オートに住み込みで働く六子は、以前診療を受けた医師・菊池に恋心を抱く。しかし菊池についての悪い噂が聞かれ、六子の気持ちは揺れ動く。

1作目の公開が2005年11月。続編が2007年11月。そこから中4年ひらいてのシリーズ3作目です。
ちなみに設定上は前作が昭和34年(1959年)だったので、5年後のオハナシとなりますか。

あらたな登場人物こそあれど 基本のキャストは変わっていないので、その点 見る側もすんなりと入れますね。
そして何より、この昭和の風景そのものが、見るものを安心させるような雰囲気を醸しております。

当然シリーズの流れを押さえてた方が より楽しめましょうが、年配のお客様たちが‘ポン’と単発で鑑賞されても それなりの満足感を得られるであろうホームドラマといった作り。

その先にあるのは 出産、結婚、そして夢に向かっての旅立ち と、見た人をシンプルなまでに心地良く、しあわせな気持ちにさせてくれます。
その分、映画としてのダイナミズムには欠けるかもしれないけど、やっぱ このシリーズの観客が期待するのはこういう着地点なんでしょうね。
ただ その物語の濃さにしては、2時間25分という上映時間は少々長くも感じますが。

3作目でもあるので、それぞれのキャラクターもしっくりと無理なく演じてくれてますし、その中でも六子ちゃんの垢抜けてなさは堀北真希にしか出せない味わいがあると思いますよ(笑)

そんなシリーズ3作目にして、なんと初の3D化。とは言いつつも、わたくしが見たのは もちろん2D版。
で、ぶっちゃけ3Dの必然性が感じられる場面というのは、残念ながら無いに等しい。

菊池(森山未來)が鈴木(堤真一)に殴られてふっ飛ぶシーンがそれっぽいのか!?
それ以外は上空からみた東京タワーと、模型のプロペラ飛行機が3Dらしく感じられるのかもしれないけれど、きっと必要ないでしょうね。そのような演出は。なくても十分楽しめると言うべきかな。

このシリーズの売りはあくまで古きよき時代に生きた人たちの物語ですから。昭和の街並みや真新しい東京タワーもひとつの見せる要素なんでしょうが、正直「あぁ3Dで見たかった」と思わせるような、言わば必然性は感じなかったですよ。
果たして実際に別料金払ってまで3Dで見た人はどんな感想を持つのかな?

余談ですが、個人的にエンドロール時の 俯瞰の映像が良かったです。
あれはあれで時代背景とか、人の生き方を表してる気がしたので。

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次回作は「三丁目で69」とかどうですか?
posted by 味噌のカツオ at 10:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月21日

51 世界で一番小さく生まれたパンダ

塩浜雅之
(ナレーション)長谷川潤、徳山宰極
通常の3分の1の大きさ、体重わずか51グラムという 超未熟児のパンダが生まれた。中国語で“五一”という意味の“ウーイー”と名付けられたそのパンダの成長を追いながら、パンダの生態にせまるドキュメンタリー。

舞台は中国の成都パンダ研究基地。
ここは野生に近い環境を作り出し、パンダの繁殖なども行ないながら、人口飼育をしている施設なんだとか。

そもそもパンダさんは双子の赤ちゃんを産むことが多いとか。しかしながら母パンダは1頭しか面倒をみない習性があり、残された1頭は施設の研究員が救い出し、その成長をサポートしております。
‘体重51グラムの超未熟児パンダ’というのがタイトルにもなっているんですが、通常のパンダの赤ちゃんは150グラムというのが標準的な大きさなんだそうで。

映画の中では出産を控えて落ち着かない母パンダの様子なんかも写っているんですが、それで出てくるのが缶コーヒーより小さい150グラムの赤ちゃんパンダというのはまたなんとも。
実際 母パンダは体重100kgとかありそうなのに、そんなんでもデリケートになったりするんやね(苦笑)

とにかくそんなパンダたちのデリケートな生態というのも紹介されておりまして、パンダ界にも想像妊娠や育児放棄みたいなこともあるとか。なるほど。

そんなことはさておき、51グラムで生まれたウーイーも 気付けば他のパンダたちと同じようにすくすくと成長しまして。ここからの映像はホントにかわいいのだわ(^-^)
同じ頃に生まれた子パンダたちが、小さな柵の中でコロコロ転がりまくってたり、その柵を乗り越えようとして飼育係の方といたちごっこ状態になってた場面なんか、歩き始めたくらいの人間の赤ちゃんと似たようなもんだったね。

ひっくり返った格好で哺乳瓶のミルクを飲む場面もそうでした。もうパンダ好きにはメロメロになっちゃいそうな映像が続きます。
やがて子パンダたちも成長し、少しづつ大人になっていきます。
とまぁ映画としてはそんな感じの構成。

正直、問題提起的なのは前半にちょっと出てただけのような。
タイトルこそ「世界で一番小さく生まれた〜」と謳ってはいますが、それによる苦労はあるようなないような!?
気付けば かわいいパンダのプロモーションビデオっぽい印象が残っただけで。

ドキュメンタリーとしては、もう少しばかり 見る人に何かを考えさせる要素も欲しかったかなぁ。
素直にパンダ好きな方は満足できるかもしらんけど。。。

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♪世界にひとつだけのパンダ
posted by 味噌のカツオ at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月05日

愛のむきだし

園 子温
西島隆弘、満島ひかり、安藤サクラ、渡部篤郎
クリスチャンの家庭に生まれた男子高校生のユウは、神父の父・テツと2人で幸せな生活を送っていた。しかし父は愛人との関係を経て性格が一変。テツはユウに対し毎日「懺悔」を強要する。
そんなある日、ユウは運命の女・ヨーコと出会い恋に落ちる。一方 ヨーコは女装した姿のユウ(通称:サソリ)に恋をする。
しかしユウとヨーコの背後には、謎の新興宗教団体の魔の手が近づいていた。

「冷たい熱帯魚」「恋の罪」「ヒミズ」と ここ一年で、いずれもヘビーな3作品を発表している園子温監督。
その園監督の2009年公開作品。

衝撃的な内容と237分(3時間57分)という上映時間も話題になったものであります。
わたくし、当時は見られなかったのですが、今回正月休みで時間の余裕もあったのでDVDにて鑑賞いたしました。

簡単なストーリーを読んだり、盗撮、懺悔、同性愛、新興宗教そして勃起・・・そういったキーワードを目にすると、製作者の自己満の域を出ないアングラ志向のカルトムービーを連想してしまうんですが、コレがまったくそんなことはなく。
それらの素材を配しつつも見応えのあるエンターテイメントに昇華するのが園監督の真骨頂。

約4時間という尺の長さも当初は気になりましたが、さほどムダなシーンがあるでもなく、その分 登場人物たちのバックボーンが描かれてあるので必然なのかなと。
いやそれどころか、展開が面白いので長さは気にならなかったですね。
逆にヨーコの洗脳が解けるまでの期間なんかは「描写不足かな?」とすら思えるたし。

園監督の知り合いだった盗撮師が 新興宗教に入った妹を脱会させたという経験を基に製作されたストーリー。
大の大人が思惑通りに新興宗教にハマっていくくだりを、普通の感覚だったら「ありえない」と思ってしまうかもしれません。

ただ今のご時世に於いてもカルト教団に傾倒していく若者や、ネズミ講を信じてしまうヤツもおるし。なんなら 振り込め詐欺もソレと一緒でしょう。
普通ではありえないような事例があるわけなので。この作品に描かれるエピソードは決して滑稽だとは思わないですね。逆に妙なリアリティすら感じたですよ。
それから かつてのオウムが格安パソコンを手がけて運営資金を稼いでいたように、カルト宗教がバックで突いて…いや、バックに付いてAV業界でひと稼ぎしてても不思議ではないなと思いましたわ。

しかし前半部分(DVD上巻)を見た段階で「この とっ散らかっちゃった物語をどう着地させるんだろうか?」と全く読めませんでしたが、後半はまた怒涛の展開で楽しめました。
ホント、巡り巡ったうえでたどり着いたラストシーンのピュアな感情。4時間分の達成感(?)と共に感情があふれてきて、胸にこみ上げるものがありましたよ。
前述の繰り返しですが、しっかりと見応えのあるエンターテイメント作品。ただし 決してライトな作風ではないので、ある程度の映画ファンでないと着いていけないかもですね。
それからBGMの使い方も効果的で絶妙でした。

主演の西島隆弘(AAA)は本格的な演技はそこまで経験していないであろうに、見事に演じ切っておられました。
そして熱さと押さえたトーンを併せ持つ渡部篤郎もハマリ役でした。渡辺真起子演じるその女房・カオリは かなりイッちゃってるキャラだったのが0(ゼロ)教団に入ってからはえらく存在感消えましたね。これも新興宗教の恐ろしさなんでしょうか?

そして教団の布教に務めるコイケ役の安藤サクラ。今まで見てきた彼女のなかで最も違和感なく、またある種の美しさすら感じました。
コレはわたくしの最高の褒め言葉です。

最後にヨーコ役の満島ひかり。こちらも撮影当時はまだ経験多い女優さんではなかったでしょうが、ホントに素晴らしかったです。
先に見ていた「悪人」での今ドキの女の子っぽい印象が先行していたんですが、こんな役も演じていたんですねぇ。
ヨーコの性格と この作品の世界観を取り込めていないとあそこまでの芝居はできないであろうけど、完璧でしたね。
パンチラを超えた(パンモロぐらいの)見せ方も含めて、「お見それしました!」と言いたいです。

そして満島ひかりちゃんみたいな娘が「お兄ちゃん!」と語りかけることも、わたくし的にはツボだったりします。
案外そういう男子って潜在的にいるハズじゃね?
園監督ったら、わかってるよねぇ(笑)

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神父と新婦は結ばれないのだわ
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2012年01月03日

永遠の僕たち

ガス・ヴァン・サント
ヘンリー・ホッパー、ミア・ワシコウスカ、加瀬亮
自動車事故で両親を亡くし、自身も臨死体験をした少年・イーノック。それ以来 彼は、第二次世界大戦で戦死した特攻隊員の幽霊・ヒロシの姿が見えるようになっていた。
見知らぬ人の葬儀に参列することが趣味のイーノックは、病によって余命わずかと診断された少女・アナベルと出会う。

「ピュアで奇妙で、衝撃的なまでに美しいラブストーリー…」というのがチラシの宣伝文句。
死を身近に見つめている若い男女。そしてそこに絡んでくる戦死した日本人の幽霊。

そういうのを目にすると単純に「どんな物語なんだろうか」「ピュアな生死観が表現されてるのかな」。。。
いろんなこと思うんですが、ただひとつ心配事もありまして。
それはガス・ヴァン・サント監督作品だということ。

というのも、わたくしこの監督の作品が合わないんですねぇ。
世のレビュー記事などで評判の良い作品であっても、まったくと言っていいほど楽しめない。何も感じ取れない。「エレファント」「パラノイドパーク」とかがまさにソレで。
そんな一抹の不安も抱えつつ見てまいりました。

その結果・・・やっぱりアカンかった。ウトウトしてしまいました(-_-)

おそらくストーリーに魅力が無いとか、登場人物の個性がどうとか そういうんじゃないと思う。
あくまで監督の作風とか演出、表現のスタイルが わたくしに退屈なオーラを投げかけてきてるようで(爆)


釈然としない状況下で両親と別れてしまい、尚且つ臨死体験までしたイーノック。
まるで不思議の国からやって来たかのような独特の感性を持つアナベル。
そして その二人の恋を影ながら(霊ながら)みつめるのがヒロシ。

アメリカ映画でありながら(でも舞台はポーランドらしい)、その表現の中に 日本兵の幽霊が登場しているんですね。
命の尊さを計るにおいて 日本人の‘カミカゼ’というのは、世界的にみてもそれだけ特異な存在といえるのかな。
自分自身 戦争を知っているわけではないんですが、でも 愛を超えてお国のために命を差し出すそのスピリットは、しっかり描かれていたように思います。
イーノックとゲームの興じる際には特攻服であったのが、アナベルをエスコートする際には、何だか当時の日本の象徴様の装束に感じられたのも皮肉なものでありました。

一部でイーノックの行動や発言に共感できなかったというものも目にしましたが、彼なりに揺れてこその言動であろうし、両親とは違う大切な命との別れを経験していくことで、少しづつ大人になっていったと。そう思っていいラストだったのかな。

でも わたくし的には、睡魔とのせめぎ合いやったわ(-_-)

A-Boku.jpg
まるで睡眠ガスだね
posted by 味噌のカツオ at 02:00| Comment(0) | TrackBack(1) | ア行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする