2013年03月26日

クラウド アトラス

ラナ・ウォシャウスキー、トム・ティクヴァ、アンディ・ウォシャウスキー
トム・ハンクス、ハル・ベリー、ペ・ドゥナ、ヒュー・グラント
19世紀から近未来まで、6つの異なる時代と場所を舞台に人間の神秘を描く壮大なスペクタクル・ドラマ。
時空を超えたいくつもの物語を経て、見るものを人類の永遠の疑問への答えにと導いていく。

時代も場所も違ういくつかのストーリーが展開していく。当然 登場人物は違うのだが、その魂は繋がっている…とかなんとか聞いてはいたんだけど。
単刀直入に言うと「わかりにくい」。この一言に尽きる。

もちろん この作品 この作風を、好きな人も面白いと思う人もおることでしょう。でもわたくしにはアカンかったなぁ。
チンプンカンプンとまでは言わないが、その要素が断片的にしかわからなくて。

いくつかのエピソードが同時進行していくにしても、なんだか細切れ過ぎるように思うし、そもそもの設定の説明もないままなので 何がどこに繋がってるかわかりにくい。

少々乱暴な例えだけど、6つのヒット曲をランダムにAメロだけ流して。続いてランダムにBメロをかけて。そして次々にサビだけ聞かせるとしたら。
後半、キャッチーなサビのメロディーが立て続けに聞けるのは、ヒットメドレーみたいでそれは盛り上がるでしょうよ。
でも それぞれの曲の持ってるテイストや展開など、そういう聞き応えは味わえないんじゃないのかしらん。
そんな感じ。

それなら6つのショートエピソードのオムニバスに、プロローグとエピローグを配した方が まだ良いような。あくまでわたくしにとってはですよ。

また 一人の役者が各時代の中で、別のキャラクターに扮して登場しているというのも話題ではあります。
確かにトム・ハンクスやハル・ベリーらが、しっかりと演じ分けているのはわかります。
でも 日本でさほど馴染みの無い俳優が、名前も違ったり衣装も違ったり、それどころか特殊メークとかされちゃってても、その素晴らしさが伝わってこないですわ。

ふたたび乱暴な例えだけど「料理の鉄人」でひとつのテーマ食材が いろんな料理にカタチを変えるのは、作る行程を目の当たりにしてるからこそ驚きもあるわけで。
ポンッとお皿を出されて、この料理とこの料理に実はニンジンが入っていますとかニンニクが使ってあります言われてもねぇ(苦笑)
より わからなくなったな。まぁ良い。

結局、わたくしにとっては ただただ付き合って見届けただけの3時間。
そう、そりゃもぅ長かったわ。

それ以上に印象に残ったのは、「マトリックス」の‘ウォシャウスキー兄弟’が‘ウォシャウスキー姉弟’となっていたこと。
なにやら お兄さんのラリー・ウォシャウスキーが性転換してラナ・ウォシャウスキーになったんだってさ。

キャストだけでなく、監督も魂を同じくして生まれ変わったという…(笑)

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♪兄は夜更け過ぎに〜 ラナへと変わるだろう〜
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2013年03月20日

CABIN キャビン

ドリュー・ゴッダード
クリステン・コノリー、クリス・ヘムズワース、アンナ・ハッチソン
夏休み、森の別荘へとバカンスに出かけた5人の大学生。その地下室で謎の日記を開いてしまったことで、彼らに恐怖が襲い掛かる。
一方、そんな彼らの行動をコントロールする謎の組織の存在が。その組織の目的とは?

先に言っときましょう。主人公・デイナ役のクリステン・コノリーがカワイイ。めちゃめちゃカワイイ。
どのぐらいかわいいかと言うと、佐々木希と いしのようこ(覚えてる?)を足して2で割ったぐらいカワイイのだ。
惜しむらくは、彼女のサービスカットがオープニングだけだったことかな。あとは 役柄的にヴァージンであってほしいなと(苦笑)

さてホラー映画ってのも様々なスタイルがあります。今作の中でもちょっと触れられてますが、ジャパニーズホラーってのも怖さでは定評ありますよね。
一方 アメリカのホラーの王道と言えば、個性の際立った若者たちが夏休みにキャンプ場に行き、はしゃいでるうちに ひとり、またひとり…と犠牲になっていくというヤツ。
「スクリーム」シリーズなんかでもネタにされてる‘あるあるネタ’です。

この映画も同じ状況が出てきますが、それと同時に 謎の研究所(?)の情景も映し出されます。果たしてそれが何を意味するのか?
そんな2つのシチュエーションがシンクロしつつも、基本は定番のホラームービー的展開で進んでいくのですが…

ここから佳境に入っていくんだけど、これがちょっとビックリしちゃいましたわ。いい意味で。
普通のロックバンドだと思ってたら、突然フルオーケストラの壮大な演奏に変わっていたかのような。一気にグルーヴが高まります。そしてお祭りが始まります(笑)
さらには この事態を終息するべく、とある女性が飛び込んでくるんだけど、正直 これには唖然としましたよ(笑)

ホラー映画も数あれど、怖さの‘量’なら間違いなくNo.1!
そして話のスケールは世界規模です!

ラスト、ここまでやってしまうことの楽しさを感じたんですが、定番ホラーのラストシーンっても、主人公がモンスターを退治して大団円みたいな、やっぱ楽しさに裏打ちされてるモノだと思うんですよ。
そうなんだね、ホラー映画って怖いものであると同時に、勧善懲悪の楽しいに行き着くものなんだな。
そんなことを再認識しました。

さて 一部のレビューで、あのコントロール室のどこどこがおかしいとか、大ケガしたはずなのにピンピンしてるとか ケチつけてる意見も目にしました。
でも そもそもゾンビやら半漁人やらが存在してること自体が おかしなことなわけで(苦笑)
そこのところは大目に見て楽しみましょう♪

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なに?あの赤い非常電話のローテク具合は
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2013年01月16日

96時間 リベンジ

オリヴィエ・メガトン
リーアム・ニーソン、ファムケ・ヤンセン、マギー・グレイス
イスタンブールでの警護の仕事を終えたブライアン。家族の絆を取り戻そうと、元妻レノーアと娘のキムを同地に呼び寄せ、束の間のバカンスを楽しもうとしていた。
が かつてキムを誘拐し、ブライアンに息子や部下たちを殺された犯罪組織のボスが、復讐計画を企てていた。

闇の犯罪組織に誘拐された娘を救い出すため、たった一人で戦った最強の親父・・・そう呼ばれたブライアン・ミルズが帰ってきました。
こうして続編が作られるということは、前作の評判が良かった証拠でしょう。ただし この手の続編というのは、一作目を超えられないというのが定説でもあるのですが。
なぜに超えられないのかといえば、前の続編だからに他ならない。当たり前!?

「ファイナルディスティネーション」とか「パラノーマルアクティビティ」とか、近年でもシリーズになってるヤツありますわね。
でも いずれも基本線は変わらないのよね。

何とも説明の仕様がない不幸が、次から次へと襲い掛かってくるのが前者。そして後者は家の中で起きる怪奇現象を、ビデオカメラで録画するというもの。
その基本線をなぞりつつ、前作にいなかった登場人物が対象になったり、ベースの事件にチョイ足しの見せ場があったり。
だからシリーズものなわけだけど、結局その基本線を崩さずに どのような見せ場を盛り込むか、どんな小技を挟み込むか。

観客は前作の良さから期待して見に行くけど、ほぼ前作の踏襲で終わってしまうので、それ以上の感動は得にくいよね。
でも記憶が美化されるのと同じで、前作と同レベルであったなら、それすなわち 前作以下の印象になってしまうんだわな。
小難しいトコだね。

この「96時間」。前作は娘が誘拐されましたが、今回は元嫁も事件に巻き込まれます。その設定以外は大きな変化はなし。親父がかつてのキャリアで身に付けた特殊な能力で戦うというやつ。
ありえへ〜ん というぐらいの戦闘能力で、どんなピンチでも乗り切って戦い抜いてしまいます。
それを端から承知で見てみれば、予想通りの満足感はあるんじゃないかな(笑)

舞台となっているのは 東京と共にオリンピック候補地に名乗りを挙げているイスタンブール。
先日見た「007 スカイフォール」でもイスタンブールでのアクションシーンがありました。

この街では長屋のような作りの建物の屋根がずーっとつながっていて、ちょっとした通路のようになっておるわけです。
この映画ではそこを走って逃げていく場面があったんだけど、「007〜」ではその屋根の上の通路をバイクで突っ走って行ってたんだよね。ありゃー「007〜」のが勝っていました。
でも同時期公開の作品中に、同様の建造物で同様のアクションシーンがあるってのもちょっとした偶然だね

そんなイスタンブールの狭い通りを走り抜けていくカースタント。日本のような大通りでは この迫力は出せないか。
ホントに狭い裏通りをビュンビュン車が失踪。露店の小屋や野菜をぶっ飛ばしたり、カーブするごとにぶつかって家の壁を壊したり。
それを見ながら「あぁこれ岸和田の だんじりと一緒や」と余計なこと連想しましたね。

地元の人も「こんな映画のロケで使ってもらって、ウチの壁や軒を壊されても、それはそれで縁起がいいワイ」とか思ってるんだろうか?そんなわけないか。

話がズレた。
とにかく 一作目を大きく上回るようなサプライズこそなかったけど、前作のファンの納得は得られるぐらいのデキだったと思いました。
そうだ、最後のバトルのシーンはトルコ風呂なんでしょうか。ちょっとしたコロシアムのような空間で。あの見せ方は個人的に印象深かったです。

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りーあむ にいさん
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2013年01月07日

仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム

坂本浩一
白石隼也、福士蒼汰、吉沢 亮、入来茉里
かつて 人類によって地底へと追いやられた“アクマイザー”の3人が数千年の時を経て復活。彼らは、人間の精神世界“アンダーワールド”の魔力を使い、仮面ライダーが退治してきた怪人を次々と復活させ、地上征服計画を始めんとしていた。
その野望を阻止するため、ウィザードにフォーゼら8人のライダーが結集し、怪人大軍団に立ち向かう。

正直言わせてもらいますが。平成ライダーシリーズというのは どうもよくわからんのじゃ。
仮面ライダーと称されるキャラがいっぱい出てくるし、主人公のライダーもアイテム次第でコロコロ色が変わるし。
それぞれのシリーズの登場人物、キャラ、関係性もチンプンカンプンなのだわ。

それでも今回、ちょっと気になる点があって鑑賞してまいりました。
その気になる点というのは、デーモン閣下が吹替えを担当していることと、ポワトリンが登場すること。

わたくし、悪魔教のイチ端くれ者ではございますが、閣下のご活躍に触れておきたいという思い。そして かつてポワトリンに 魅了されてしまった身としましては、押さえておきたい作品だったんですね。今回の仮面ライダーMOVIE大戦。

物語は 5年後のフォーゼと現代のウィザードとの2本立てのような感じ。その2つのストーリーがアンダーワールドでコラボすると。
この作品の二重構造のおかげで、わたくしのような一見客にも見やすかったですね。

以下はブツ切りではありますが、心に残った点を述べていきますが・・・
子役から頑張ってた須賀健太くんが出演してましたですね。しかも彼がサナギマンになりイナズマンになるという驚き。

このウィザードとフォーゼ2つの世界観に関わるアクマイザー。そもそもアクマイザー3というヒーローだったキャラを、悪魔として悪役に据えるってのは思い切った配役ですね。
しかも本物の悪魔であられる閣下がリーダー・ザタンの吹替えを担当というのもお見事。

過去何度も「人類を滅ぼしてやる」というセリフをあの声で聞いてきましたので、今回も全く違和感ナシ。いや それどころか、そもそも表現力の幅も広いので、もっといろんな吹替え役やれそうでしたね。

それからポワトリン。オリジナルは髪の長い(変身前はポニーテールだったね)キャラでしたが、今回はショートのかわいい娘。
でも‘らしさ’は伝わりましたし、大開脚の連発も良かった。そして「ミッツ・マングローブが〜」のフレーズは爆笑してしまいましたし。

全編を通じてアクションのキレも爆破シーンの迫力も文句ナシ。アンダーワールドに捉えられていた少年少女たちが、5年後 あのような存在に成長していくという物語の関連性も嫌いじゃないですよ。
当初の「どんなもんやろうか?」というコチラのスタンスとは裏腹に、しっかりと満足できる90分でしたね。

ただ欲を言えば、最後の最後がテレビゲームみたいな映像になっちゃったのだけがねぇ。それこそ好みの問題かもしれないけれど。。。

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ポワトリンが…そんなKABAな!?
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2013年01月02日

96時間

ピエール・モレル
リーアム・ニーソン、ファムケ・ヤンセン、マギー・グレイス 
元秘密工作員であるブライアンの一人娘・キムが、親友と共に訪れたパリで何者かに誘拐される。
その事件のさなか、キムと携帯電話で話していたブライアンは、闇のキャリアで身につけた能力を駆使してキムを助け出さんと、単身パリへと乗り込んでいく。

2009年の夏に日本公開。その当時も結構評判が良くて気になってたこの作品。こにきて続編の公開が迫っているというわけで、DVDにて鑑賞しました。

娘を誘拐された元秘密工作員の男が娘を奪還せんと戦う物語。
タイトルの「96時間」とは娘を無事に助け出せるであろうタイムリミット。つまりは4日以内に娘を救出しなくてはならないと。
これが24時間とかではもっとせわしないだろうけど、この4日間という制限が、いろんな要素を盛り込みつつ 展開を作る事のできる時間枠で丁度いいのかも。

ちなみに「96時間」というのはあくまで邦題。原題は「TAKEN」という、‘奪われた’というようなニュアンスのタイトルであります。

上映時間は93分。非常にコンパクトな時間で起承転結をまとめ上げているので、集中力をもって鑑賞するのも丁度いい。
しかも、プロローグが30分。事件が起こってから結末までは1時間なので、息つく間もなく一気に物語を見せてくれます。良く言えばですが…

一方、悪く言えば超のつく程ご都合主義。主人公・ブライアンがチョコチョコっと耳に挟んだ情報をたよりに次々進んでいってしまう。一を聞いて十を知るとはまさにこのこと。
まぁこの手の作品なんて 当然ながらそうしたもんではあるわけで。基本、娘は無事に救出されます〜というスタンスで見ていれば、ドキドキする機会よりも「フムフム」と流されるようにお付き合いさせていただく感のが強いかも。

そのブライアンの容赦の無さはアクションムービーとしては悪くはないけど、ちょっと惜しいと思うのは 誘拐される当事者である娘の頭の軽さと、母親(元嫁さん)の感じの悪さにより、観客の‘良心’に訴えかける要素が弱まっていないか?っちゅうこと。
娘がもうちょっと素直で従順であれば、悲壮感を抱けたかも。あともう少し美人であれば・・・それは個人の好みの問題か!?

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「69時間」のがもっとドキドキするね。
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2012年12月26日

グッモーエビアン!

山本 透
麻生久美子、大泉洋、三吉彩花、能年玲奈
元パンクバンドのギタリスト・アキと中学3年の娘・ハツキは、友達のように仲のいい親子。
そんな二人の元に、海外からヤグが帰ってくる。ヤグはアキのバンド仲間で、籍は入れなくとも3人は家族同然だった。
そんな彼らの2年ぶりの共同生活が始まるが、ハツキは自由気ままなヤグと、それを笑い飛ばすだけのアキの態度に戸惑いを隠せないでいた。

大泉洋も麻生久美子も好きな役者ではあるのですが、どうも設定とかストーリーラインがイマイチ響いてこない。
「うぉーどうしても見たいぞー」と熱くなれるほどの印象ではなかったのですが…

舞台となってるのは わたくしの地元・名古屋。
原作の吉川トリコさんが名古屋在住らしく、ロケも名古屋で行われたようで。見覚えのある風景やワードがチョイチョイ登場します。

鶴舞公園に大須かいわい。カエル顔の大泉洋が名古屋の市バスに乗ってる場面は(地元民としての)リアリティが上乗せされて、余計笑えましたわ。
それから舞台となってる「栄生」という学校名を読める人少ないだろうし、「スガキヤのソフトクリーム」も全国的にはピンとこないんだろうね(苦笑)

その一方で、はやり言葉・方言の使い方は やっぱりしっくりこないトコもあって。
「だがね」とか「でしょう」とかは確かに名古屋弁っぽいんだけど「〜だでいかんわ」が出ないのは不満。そういった部分に‘ネイティブ’でない甘さがチラホラ。

正直 前半のエピソードはとても‘楽しそう’なんだけど、どうも‘楽しいもの’として伝わってこない。スクリーンの中と客席とで温度差があるかのような。
娘・ハツキの苦悩も中学生レベル(中学生の役だけど)で映画としては弱いような。

そんなスタンスで見てたけど、それでも「ありがとうとごめんなさいは 伝えられる時に伝えなきゃダメ」という思いにグッときちゃいましたけどね。
それまで通っていなかった血が一気に流れて体温が高まったような。そんな印象でした。

そしてラストのライブのシーンも非常にデキがよくて、結果的に満足度の高い仕上がりで。見てよかったと思える作品でした。

さて個人的っちゅうか男子的な感想なんですが、ハツキ役の三吉彩花より トモちゃん役の能年玲奈の方が可愛かったね。「カラスの親指」でのしっかり者とはまた違う ふにゃふにゃ具合がたまらない。
あとワンシーンだけ登場する土屋アンナも らしさ全開で良かったですよ。

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グッドモーニングエブリワン!
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2012年11月25日

カラスの親指

伊藤匡史
阿部 寛、村上ショージ、石原さとみ、能年玲奈、小柳 友
悲しい過去を背負ったサギ師・タケと どこかマヌケな相棒のテツは、ひょんなことから知り合った まひろ、やひろ、貫太郎と共同生活を送るハメに。
そんな彼らがサギ師として一致団結。タケが過去に起こしたある事件が関わった一世一代の大勝負へ挑むことに…

場所は競馬場。サラリーマン風スーツ姿の男に競馬のレクチャーをする一見 軽薄そうな男。そしてそのやりとりを眺めるもう一人の男。
誰かが誰かを騙そうとするも、実はそいつが騙されていた・・・なんてそんな始まり方。

この冒頭のスキットこそが この映画の縮図的なものでありまして。とにかく全編に渡って誰かが誰かを騙してるといっても過言ではないのかな。
こんなこともあって、ストーリーとか見せ場みたいのが語りにくい映画ではあります。ある意味 ホントに騙されてるのはワタシなのかアナタなのかのカオス状況。
しかしながら素直に見続けていけば、その騙されていることの快感みたいのは得られるかも。

ラストのタネ明かしのくだりでは、思わず「えぇっ!?アレも、コレも〜」みたいに言いたくなってしまいます。
それぐらい よく作り込んでありますし、それとなくヒントが散りばめられていたり、伏線もいっぱい張り巡らされているので、物語を隅々まで押さえておけば より楽しめる・・・ハマる映画ですね。

わたくし後半に「これは怪しいな〜」と思い始めて以降、穿った見方でアラ探しっぽくしか見られなくなっちゃって、どこかモヤモヤしながら見てしまって。
ちゃんとラストに全てが明かされますので、それまで素直に見るのが一番やわ(笑)

阿部寛さんは刑事にローマ人にと いろんな役を演じますが、上手いですよね、見入っちゃうよね。その存在感に。
ただ、頭ひとつ抜けた身長と あの濃い顔立ちでサギ師って、目立ちすぎませんかね(苦笑)

初めてちゃんと見た能年玲奈。今後も大きな作品に次々出演があるようで、ものスゴ期待されてるんやね。
「この子はちょっと…」という隙は全く無かったし、間違いなく今後スターになっていくんでしょう。

一方 石原さとみは 今の彼女クラスでこの程度の役どころ!?とちょっともったいない気がしましたね。
その彼氏役の小柳友は知る人ぞ知るブラザートムさんの御子息。危そうだけどイイ味出してました(笑)

そしてですよ、お笑いタレントとして大ファンの村上ショージさん。チョイ役・端役でならありえそうだけど、まさかまさか こんな中心となるポジションで映画出演とは驚いた。

そもそも芸人さんってコントだったり(ショージさんは)新喜劇とか経験してるので、演技って思いのほか上手かったりするもんですよ。
ところが、冒頭の部分…いや言ってしまえば全編通して不自然さは拭えなかったですね。
その遠因がアドリブだとか関西弁も使わないということに起因するのかはわかりませんが、ずっと違和感が付いて回ってました(苦笑)

ただ いちファンとしてね、ショージさんの持つ‘さえない’風貌みたいのがサギ師としてはピッタリだと思いますし、そのうえで優しく家族への思いを語るシーンは 重くも無く臭くも無く、ちょうどいい雰囲気を纏っていたんじゃないでしょうか。「カラスの親指」って そういうことか〜とね。
ホント個人的にそう感じました。

エンターテイメント性もメッセージ性もあって良い作品だと思うけど、ちょっとだけ惜しいと思うのは2時間40分という上映時間。かなりの超大作並みの尺じゃないですか。
その分 起承転結から丁寧に作り込まれてはいますし、さほど中だるみも感じなかったけど、少々気合入れないとしんどいかも。面白い作品なのは確かだけどね。
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アナグラム、ローマ字、トサカもかわいかったよ
posted by 味噌のカツオ at 13:09| Comment(0) | TrackBack(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月03日

これは映画ではない

ジャファール・パナヒ、モジタバ・ミルタマスブ
ジャファール・パナヒ
反体制活動により20年間の映画制作禁止、出国禁止、マスコミとの接触禁止、さらに6年の懲役を申し渡されたジャファール・パナヒ。
テヘランのアパートメントの一室で軟禁中のパナヒ監督自身の一日をカメラは映し出す。

以前「映画は映画だ」と言い切ったようなタイトルの映画もありましたが、こちらは「これは映画ではない」と全面否定なのでございます。
反体制活動により映画に関わることを禁じられた監督が、自分の一日であり、構想中の脚本であり段取りであり などをカメラに収め、その映像を密かに持ち出すことによりカンヌ映画祭で上映が行なわれたという、ある意味での意欲作という言い方もできましょうか。

いや映画であろうと無かろうと、スクリーンにかかるものは映画というくくりにあてはまりそうですが、そう言い切ってしまうと都合が悪かろうでね(苦笑)

しかーし!ぶっちゃけこの上映中、わたくしチョイチョイ‘落ちて’おりました。
基本、監督の語りで構成されているので、セリフも多いわけだし、その流れが途切れてしまうと ますます集中力は遠ざかり、結果的にはわけわからんくなってました。

もっと言い訳をするならば、字幕の白色と壁のホワイトが被ってて読み辛かった。
監督の話し方がモソモソっとしてインパクトが弱く、その語り口が子守唄と化した。
犬のミッキーにもっとほえてもらいたかった。

そんなこんなで途切れた集中力が繋がる事もなく、気付けば場内が明るくなって終了。全く楽しめなかったし、何も印象に残せなかったわ。申し訳ない。。。

あぁ印象という意味ではね、アチラのエレベーターにはスライドの扉だけでなく片開き戸がついてることが新鮮な驚きとして印象に残ってますよ(苦笑)

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これがはでなはいえい
posted by 味噌のカツオ at 00:39| Comment(0) | TrackBack(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月30日

希望の国

園 子温
夏八木勲、大谷直子、村上淳、神楽坂恵
泰彦は妻・智恵子と洋一、いずみの息子夫婦とともに酪農を営みながら暮らしていた。しかしある日大地震が発生し、原発事故までも起きてしまった。 彼らの家は非難区域外であったが、泰彦らは自宅に残り、洋一夫婦を自主的に避難させる。がやがて泰彦の家も避難区域に指定され、強制退避の日が迫っていた。

前作「ヒミズ」では急遽、震災のエピソードも絡めたようですが、今作は「原発事故」自体をテーマとして製作されました。

それが全てではなかったしても、原発の運用に否定的なくだりが入るとなれば、なかなかスポンサーや資金調達の面ではたいへんなようで。 事実、この作品は海外からも支援を受けることで 実現したということで、製作は「日本=イギリス=台湾」とされています。

そんな苦境下でありながらも(一部では)危険と思えるテーマの作品を作るアナーキズム(といっては失礼か)は園監督の真骨頂だと思います。 そこはまさに園監督にしか撮れない作品だと思います。

ですが、正直キビシイ意見をするならば、ここに描かれていた映像からは園監督なりのパワーを感じられなかった。これまでの「恋の罪」や「冷たい熱帯魚」みたいなエグい描写を求めるわけでもないのですが、登場人物・人が発するヒューマニズムをイマイチ感じ取れなかったですね。

融通の利かない警察や職員。2〜3日のつもりが まったく帰宅できない避難の対象者。地域によって温度差のある放射能の恐怖感。 それらの描写はある意味リアルなんだと思います。実際の被災者への取材に基づいた 物語ものでありましょうし。 ただそれ以上のエンタテイメントまでにはなっていないと言うべきか。

それでいて、設定が福島の後に起こった(架空の) 町での原発事故ということでね。 ドラマはリアルだけど舞台設定はフィクションで 。そのバランスが幾分か戸惑いの要因でもありますかね。

ちなみに「ウチに帰ろうよ」と言い続ける認知症の母は園監督の実際のお母さんがモデルらしいです。 そのあたりの人物設定は、また別の作品に絡めても良かったんじゃないかな。

テーマがテーマだけに過剰な演出ははばかられるかもしれませんが、厳しさという面ではニュースやドキュメントを通じて、様々な過酷な物語を目の当たりにしておるわけで。過去の作品では、何かしら観客の心にグサッと突 き刺さるメッセージがあったりするんだけど、ここはわりとシンプルで。

だからコレは園監督にしかできない企画なんですが、作品としては園監督でなくても ・・・という印象。 でも、今このタイミングでこのテーマの作品をやらないと、次に進めないのかもしれないですね。

近年の園監督の作風に期待を持って見に行った者としては、少々期待はずれな感は否めないのですが、夏八木勲さんの存在感は素晴ら しかったです。それについては見てよかったと言えますね。そして「遠くに・・・」という言葉が、複雑に重くのしかかって聞こえました。。。

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全ては「一歩、一歩」の積み重ねです
posted by 味噌のカツオ at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月21日

桐島、部活やめるってよ

吉田大八
神木隆之介、橋本愛、東出昌大、大後寿々花
とある金曜日の放課後。バレー部のキャプテンで成績も良く誰もが認める人気者であ
る桐島が部活をやめたというニュースが学校内を駆け巡る。
が 桐島の恋人も 周囲の仲間も、誰も桐島とは連絡が取れず、やがて多くの生徒達に
動揺が広がっていく。いったい桐島に何が起こったのか…。

8月の公開当初はそんなに話題にはなってはいなくって。
粒ぞろいではあれど、柱があるとはいえない(失礼)キャスティング。あらすじを読ん
でも、高校生活の中で起きた一つのエピソードという程度で。決して‘引き’の強い
作品ではありませんでした。
しかし見た人たちのクチコミが徐々に徐々に広がり続け、気付けば ちょっとした演
歌のごとく異例のロングランヒットとなっているこの作品です。

遅ればせながら鑑賞いたしまして、やはりズバ抜けた見せ場があるというでもなく、
あくまでひとつの学園ドラマでしかないんですよ。
それでもヒットを続けているその要因とは、とても普通であり、どこか普通じゃない
んでしょうね。

阿波踊りで延々と踊り続けるうちにグルーヴ感が高まっていくのと同じで、とある金
曜日の情景を、角度を変えて何度も見せていくうちに、何かしら高まっていくものが
観客のなかにも芽生えるのか知らん。
もっと言えばそこに新たな何かが見えてくる要素も含まれてたりで。
その前半の描写には ぐいぐい引き込まれていきましたね。

また登場人物たちのキャラクター、そして距離感が絶妙で。
いわゆる群像劇としてクラス内 及び部活動のかかわりの中にあって、そこに見える
ものと見えないものがいい具合に描かれているんですわ。
自分自身をこの中の登場人物の中の誰に投影させるかもそうだし、アイツはあのキャ
ラクターだとか、こういうヤツいたよね〜という面まで押さえれば、そりゃまぁ共感
は増していきますよ。

そして・・・結果的に桐島は出てこないわけで、彼に何が起こって何をもって みんなを
惑わせるような行動を取ったのかは謎のまま。
って そもそもは部活をやめるかも・・・ってことなんだけど。

さしあたって落とし所こそあれど、物語としての結論は無いんですよ。
でもそれこそが 映画好きな者からすると、思わずにんまりしてしまうと。そういう
面白味になっているんでしょうな。

さて、クライマックスたる屋上の場面。8ミリカメラを通した映像が、リアルなゾン
ビのように見えたところはメッチャ興奮しましたよ。
プロレスファンのわたくし的には、たまたま目の前で起きたことを「まるでリング上
で○○選手と▲▲選手が闘ってるみたいだ」と、ついついプロレスフィルターで見
ちゃうことあるんですよ。
そういう素養があるから、あのゾンビたちはとてもワクワクしてしまいました(笑)

派手さはないけれど じわじわと何かを感じさせるという、わたくし的にはNo.1では
ないものの、愛すべき作品であることは確かで。
すなわち、今どきの映画界に於けるこの作品のポジションと、クラスの中の前田君
(神木隆之介)の存在感ってのは、割りと近いのかもなんて思ったりして (^-^;)
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桐島のおかげできりきり舞い
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2012年10月15日

くろねこルーシー

亀井 亨
塚地武雅、安めぐみ、大政 絢、直江喜一
迷信を信じて、縁起を担いでばかりいる気の小さい占い師・カモシダ。妻と子どもと
は別居中で、一人暮らしを送っていた彼の下に2匹の子猫が現れる。
ひょんなことから子猫を脇に置いて占いをすることになったカモシダだったが、それ
が噂を呼び 行列が出来る人気占い師となっていく。

「ねこタクシー」やら「幼獣マメシバ」などのシリーズの最新作の劇場版。ただしテ
レビ版の主演はで、塚地さん演じるカモシダは 彼のお父さんという設定な
んだとか。
当然わたくしもテレビシリーズは知らないトコなのでありますが、完全にこれはこれ
で独立した立場で見ても成立する作りになっていますね。

時間軸がそんなわけなので、舞台設定はおそらく ギリギリ昭和あたりなんでしょう
ね。
どこかのんびりとしていて、少しの胡散臭さもあるような。

構成的には「ねこタクシー」とも近いようで。
そこにネコが存在することで、運気が広がり 仕事も回り始め、その結果 家族間のつ
ながりも再認識されるというような。

ちょっと出来すぎた話という感もありますが、実際にペットがおるおかげで会話が成
り立ってる夫婦なんかもおるわけだし。
また自信をもてなかったりコミュニケーションが苦手という方が「アニマルセラ
ピー」というカタチで、動物と接することによってメンタルが強くなるなんてことも
ありますし。
それを思えば、この作品中のリアリティってのは、そんなに的外れでは無いように思
えますね。

わざわざ語るまでも無いことですが、何気に塚地さんは上手いですねぇ。演技とかセ
リフ回しとか すごくナチュラル。
あと これまでちゃんとした芝居を見る機会のなかった安めぐみさんも意外と言って
は失礼ですが良かったですよ。癒されました。

癒されると言うならルーシー(親)もルーとシー(子猫2匹)も名演技!!
絶妙のタイミングで走り去っていったり、じゃれあったりしている様はネコ好きには
たまらなかったですよ。
こりゃ思わず目尻も下がりますって(笑)

映画って いろんなジャンル、いろんな作風がありますが、コレは「肩肘張らずに安
心して見届けられる」というそんな作品。
素直に見てよかったと言える一本でした。
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腐ったミカンがミカンを食べてた
posted by 味噌のカツオ at 08:55| Comment(0) | TrackBack(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月08日

鍵泥棒のメソッド

内田けんじ
堺 雅人、香川照之、広末涼子、荒川良々
貧乏役者の桜井は人生に嫌気がさし 自殺を図るも死にきれず。その後に出かけた銭
湯で、一人の男が転倒するアクシデントに遭遇。桜井は出来心でその男と自分のロッ
カーの鍵をすり替える。
病院で目覚めたその男は頭を打った影響で記憶を失ってしまったが、所持品から自分
は桜井という男だと思い込んでしまう。

見ていて感じたのは、展開が演劇チックといいますか。何かそういう空気感を感じま
して。作中、ヨーロッパ企画もチョロっと登場するので、原作がソッチ系なのかと思
いきや さにあらず。

監督・脚本の内田けんじのオリジナルらしい。この方をウィキで見てみても それほど
経歴とかも書かれていなくって。演劇の世界から出てきた人ってわけでもないんだ。
原作モノが幅をきかす昨今にあって、そういう才能が出てくるのはイイことですわ
ね。

メソッド【method】を訳しますと「体系的な方法・方式」と出てきます。
とは言うものの、脚本は決してそんなことはなくて 伏線をしっかり張ったうえで十
分にヒネリも効いてまして。おまけに登場するキャラクターもクセありまくり。やぁ
面白かったですねぇ。

こっちは堺雅人と香川照之が入れ替わるオハナシ…と思って見に行ってるのに、冒頭
からヒロスエさんが結婚宣言という爆弾落とすから。その時点でやられちゃった感ア
リで。
キャラで言うなら ヤクザの親分役の荒川良々も 憎みきれない怪しさを漂わせて、味
ありましたねぇ。やっぱ上手いわ、この人は。

記憶をなくした男が 自分は役者だと思い込んで 意外といい仕事しよるんですが、
元々殺し屋だった人なのに、そんな演技でうまいこといくんないな?なんて見てたけ
ど、この人はこの人で演じることには長けていたわけだ。

そもそも主人公が役者ということもあり、いろんな人が何かを演じていて。それに
よって騙して騙されて、その結果 観客もいい感じでだまされていくことで。それが
この作品の面白さになってまして。
ミスリード的な面も含めて まずは脚本の勝利でもありますし、それらを演じるキャ
ストもみな素晴らしかったですよ。
間違いなく、ニンマリと笑って見終えることのできる一本ですね。

個人的にファンの小山田サユリさんが出てた(ヒロスエの姉役)ので、それも嬉しかっ
たです。はい。
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柿泥棒のメソッド
posted by 味噌のカツオ at 01:14| Comment(0) | TrackBack(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月12日

崖っぷちの男

アスガー・レス
サム・ワーシントン、エリザベス・バンクス、ジェイミー・ベル、エド・ハリス
高級ホテルの高層階から窓枠を越え、飛び降りを図ろうとする一人の男。彼に指名された女性刑事が説得を試みる。
やがてその男は、30億円のダイヤモンド強盗の罪で投獄中に脱獄を果たしたした元警察官のニックであることが判明。果たして彼の真の目的とは!?

何やらインパクトのあるタイトル。そして野次馬チックに興味をそそられるシチュエーション。おまけに見た人の満足度も割りと高めというこの作品。
しかし・・・いろいろ入り組んだ裏事情もあり、アレコレ語るとネタバレになっちゃいましょう(苦笑)
という前提での、わたくしの感想。

その昔「フォーンブース」という 街なかの公衆電話BOXを舞台にしたサスペンスなんかもありまして。
それもあって、必ずしも‘新しい’と思いはしませんでしたが。

でも、一つひとつ物事を積み重ねていく過程の面白さ。しかも100分間という ソコソコの尺におさめられたテンポの良さとか。
ライト層を相手に「こんな映画も面白いね」と思わせてくれるのは確か。

もちろん映画好きなモノからも(ツッコミどころも多いけれど)及第点を与えられるデキじゃないですか。

わたくし的には その話の軸があっち行ったりこっち行ったり、伏線となっている(女性刑事の関わってる)橋での飛び降りの描写がわかりにくいとか。チョイチョイ気になりましたね。
それから イーサン・ハントみたいな活躍をする弟カップルの素性も気になったし。

でも主人公・ニックが飛び降りた(!)シーンに妙な爽快感を覚え、年配のホテルマンと思われたおっちゃんがバーテンだったり。んで実は・・・だったり。
ある意味バカ負け。なんだか気になってた諸々の要素も許せちゃったですね(笑)

ただし、テレビカメラに野次馬に、公衆の面前で 見事に自身の無実を証明して見せたニックだけども。
あんなに策略、陰謀、癒着とか。いろんな背景が渦巻いているとね、警察やら宝石商のプライドにかけて、さらにニックを陥れようとする力が権力が動き出すんじゃないかと。
まだ後日談が生まれるんじゃないかな〜って。

そんなん考えると、すんなりとハッピーエンドと受け止められなくってさ。
あまりに腐敗した現実社会に染められすぎかな。オレ(苦笑)

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やけっぱちの男
posted by 味噌のカツオ at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月09日

孤島の王

マリウス・ホルスト
ステラン・スカルスガルド、クリストッフェル・ヨーネル、ベンヤミン・ヘールスター
1915年。ノルウェーのバストイ島にある少年向けの矯正施設。そこに送還されてきたエーリングは、重労働や性的虐待など、理不尽な現実を目の当たりに。
そんな施設の院長や寮長に反発するエーリングの抵抗が、それまで抑圧されていた少年たちの心を突き動かしていくことに。

舞台となっているのは今から約100年前のノルウェーのバストイ島にある少年院。
史実によれば、当時 実際に軍隊が鎮圧に出動するような騒ぎもあったそうなので、やはり実話に基づいた作品ということになりますか。
個人的に そういう触れ込みはあまり お好きではないのだけれどね。

2人の少年がこの‘矯正施設’という島にやって来る場面から映画は始まります。
観客はその2人と共に、その島の日常というのがどのようなものなのか理解していくと。

そこはまさに極寒の地で。白い息を吐きながら薄っぺらい布団で就寝をする少年たち(設定では11歳から18歳までとのこと)。
ある者は重労働をさせられ、中には教育者からの性的虐待を受けるものもいる・・・ということですが。

この手の映画はこれまでにも多くありましたですね。
全くというわけではないけど、似たような要素を含むものというべきか。

それらの作品と比較しても、失礼ながら大きな悲壮感というのは伝わってはこなかったですね。
もっとキツイものであれば、本当に手のひらから血を流したり、灼熱の中で倒れ込んだりするもので。また性的虐待も、あくまでニュアンスのみで映像までは出てこない。
さらに申せば「大人の刑務所より(ここでの)食事はマシだ」とのセリフもあるし。

でも、でも、この映画は決して駄作とは思いませんで。
というのも そういった不安要素よりも、このような状況からなんとかして脱しようとする少年たちの戦いが、えらく魅力的に映っていたのでね。

ほんのわずか3人の少年が必死に走る姿。それを見つめる他の少年たちも一斉に心を突き動かされ、共に走り出ださんとするシーンのなんとも痛快なこと。
若いって素晴らしい!!(笑)

清らかな雪の世界と彼らのピュアな志がわたくしのワクワク感を刺激して。かと思われた刹那、雪煙を裂いて一気に陥落していってしまうという。
そして かろうじて脱出に成功した二人の‘別れ’の場面もまた切なくって。
この後半の希望とか挫折とかの描写はたまらなかったですね。

全体の中に決して真新しさがあったわけではないけれど、主人公・エーリングの面構えに眼差し。そして彼の‘革命’に呼応する回りの少年たちの心が響いてきたという意味では、見応えはありました。間違いなく。

彼らがどんな罪を背負ってここに送られて来たのかはちょっと気になったけどね。

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バストイレ島
posted by 味噌のカツオ at 21:37| Comment(0) | TrackBack(1) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月15日

キリマンジャロの雪

ロベール・ゲディギャン
アリアンヌ・アスカリッド、ジャン=ピエール・ダルッサン、ジェラール・メイラン
マルセイユの港町に暮らすミシェルと妻のマリ=クレール。幸せな生活を送ってきた二人だったが、夫がリストラにあい、強盗に押し入られるという事件まで起こる。
その後、強盗犯はミシェルと共にリストラされた元同僚の青年であることを突き止めるのだが・・・

ヘミングウェイの短篇を原作とした 同名「キリマンジャロの雪」(1952年)というアメリカ映画があるそうですが、こちらはそれとは全く別の作品。
1966年にフランスで大ヒットした同名曲から引用したものだとか。そしてこちらはフランス映画であります。
またストーリーについては、ビクトル・ユゴーの長編詩「哀れな人々」に着想を得て描かれた人間ドラマであるとのこと。

港町・マルセイユの造船工場なのかな。不況にあおりを受け、労働組合として大規模なリストラを敢行。
しかしそのリストラ対象の人選は‘平等に’クジ引きで行なうと。

労組の委員長である主人公のミシェルは そのクジの中に‘平等に’自分の名前も投入。そして自らもリストラ対象者となってしまうわけで。
それは確かに平等で、ある意味 美しき志ではあるんだけど、結果それがこの物語の始まりとなっていきます。

夫・ミシェルと、しっかりと支えあえる妻・マリ=クレール。
職場の同僚でもあった弟夫妻。そして子供たちとかわいい3人の孫らもあたたかく傍らに寄り添い、仕事こそ失ったものの これまでの蓄えで生活しながら、新たな職を探さんとするミシェル。

ところが、そういう雰囲気を一気に変える出来事が発生してしまいます。この辺りの描写は あまりに唐突でビックリだったけど。でも現実に何かが起きるときとは 得てしてそういうもので。
それに言い方は悪いけど、映画的には非常に眠気覚ましなほどの衝撃も。映画とはそういうもんだな(苦笑)

イチ熟年夫婦の心優しき物語で。長く寄り添った二人が、言葉を交わさずとも同じ所にたどり着くと。
それはそれで良いお話だけど、やはり子供たちや弟夫妻の立場で見たら、複雑だよね。被害者として。

果たして今の時代に、この主人公たちのように慈悲深い思いになれるのか。
また この夫婦のごとく、語り合わずして(素直には表し難い)同じ境地になれるのか。

やぁそれができるのも、この監督が主人公たちと同じマルセイユの港町で育った 同世代人だからなんでしょうね。
やっぱ映画とはそういうもんだな(苦笑)

見終わって ほんのりとあたたかみの伝わってくる作品でありました。

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スパイダーマンが事件解決してくれた
posted by 味噌のカツオ at 19:58| Comment(0) | TrackBack(1) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月28日

キツツキと雨

沖田修一
役所広司、小栗 旬、古舘寛治、高良健吾
人里離れた山間の村。そこへやって来たゾンビ映画の撮影隊。木こりの岸克彦は、ひょんなことから撮影スタッフに振り回され、挙げ句にゾンビ役として撮影にも参加することに。
しかしラッシュ試写に映るゾンビ姿の自分に、苦笑する岸だったが…

役所広司と小栗旬の共演ってだけでも話題になりそうなもんだけど、大きく宣伝とかされていないよね。「岳」なんかあんなにバンバンやってたのに。配給会社の広告費の問題か?はたまた地味目な内容のせいなのか?

岐阜県の恵那市など東濃エリアでロケが行なわれてたとのこと。またエンドロールには‘バサラ瑞浪’という名前も見て取れたりして。
名古屋市在住のわたくしからしてみれば‘準・地元作品’となるのだけど、そういう側面で見ても そんなに宣伝されいないような。

正直 チラシや予告編を見た感じでは、惹かれる要素は薄いかな。
確かに「南極料理人」の監督作品という点や 映画サイト上での高めの評価というのは気になりますが。。。

そんなこんなでサラリと劇場に足を運んできたんですが、準・地元のせいか はたまたクチコミのせいなのか、公開から2週間経っていましたが観客はなかなかの入り具合でしたね。
やっぱ注目されてる証拠か!?

前半の部分は見ていてなかなかのイライラ度。とにかく登場人物らの意思の疎通ができていない。
オープニングでの助監督がチェーンソーを止めてもらうための説明。まともに会話をしない若き映画監督。そしてほとんどニートと化している息子。
人と人とのコミュニケーションとは・・・とある意味考えさせられましたわ。

が、やがて じわりじわりとそれぞれの思いが歩み寄っていく展開。
カツさんと監督。カツさんとその息子。そして大物俳優(山崎努)と監督など、何やら意図したわけでもなく、ふいに垣間見せた心のうちが伝わり、思いが変化していく瞬間。そんなのがおかしかったですね。

血糖値の高さゆえ甘いものを止められているカツさんと、ゲン担ぎのために甘いものを口にしない監督。
そんなふたりの前に‘あんみつ’が運ばれてきて・・・というくだりも印象深いシーンになってました。

人と人の思いが良いほうに動き出すと、また協力者も増え、アイデアも湧き、更なる好転につながっていくってなんかわかるなぁ。

役所さんが上手いのは当然として、小栗くんも「岳」みたいに鼻につくキャラでもなくってね。良い感じでしたよ。

前半こそ‘イライラ’っとした場面もありましたが、終わってみれば、決して濃い口ではないものの さっぱりとした後味の残る良作だったですね。
それだけに、やっぱり宣伝がイマイチ行き渡っていないのはもったいないような。。。

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石川啄木鳥と雨
posted by 味噌のカツオ at 09:30| Comment(0) | TrackBack(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月17日

麒麟の翼 劇場版・新参者

土井裕泰
阿部 寛、新垣結衣、溝端淳平、中井貴一
東京・日本橋で男性が殺害される事件が発生。被害者は腹部を刺されたのだが、その現場から8分間も歩き続け、日本橋の翼のある麒麟像の下で力尽きたのであった。
一方 事件の容疑者は、現場から逃亡しようとしたところを車に轢かれて意識不明の重体となっていた。

テレビシリーズとしても放送された‘刑事・加賀恭一郎’「新参者」の劇場版。
毎度のごとく、わたくしはテレビドラマは見ておりませんで。ただ、結構 評判は良かったようには聞いておりますが。

それもそのはず(?)原作はミステリーのベストセラーを連発させている東野圭吾。
ぶっちゃけ、そうであるならハズレは無いなと。ある種の期待を込めての鑑賞。

その結果は、まぁ楽しめたかなと。悪くは無いかなと。。。
そう思う反面、イマイチ乗り切れていない、しっくりきていない印象も。
んー何かが足りないような気がする。逆に何かが多いのか!?

ミステリー作品なので、軽々に詳しい内容は書けませんが、展開というか話の転がり方が大胆なのかな。
それとなくストーリーを紡ぎつつ、突然の方向転換で 思いもよらないトコロに潜んでいた真相を引っ張り出してくるのが東野作品の醍醐味でもあります。
でも前半の展開をゴソっとひっくり返してしまわれると、あとあと冷静に考えて「何を見てきたんだろう?」という気にもなるし。
ちょっと詰め込みすぎなんかな?

もしそうだとするならば、2時間という映画としての尺が短いのかな。
それだけの物語であるのなら、やはりテレビシリーズの連続ドラマぐらいの見せ方のが合ってるのかな。

役者さんたちは、みな良い演技を見せてくれてたんだけど、あえて言うなら加賀恭一郎のキャラが弱いのかもしれない。切れ者なのか何なのか、スマートすぎて感情移入がしにくかった。
阿部寛と溝端淳平との掛け合いで「クスッ」と笑える場面もあるにはあったけど、「TRICK」で もっとハイレベルなバカバカしさと キレキレ具合を演じている阿部寛を知っているだけに、物足りなさは否めないかな。
わたくし個人的な印象よ。

この作品の売り文句に‘泣けるヒューマンミステリー’なんて言葉が躍ってたんだけど、それについては異論は無いです。
ただし、その表現の手法として真新しさや、目を見張る要素には乏しかったかな。

ちょっとキビシ過ぎるか?
でも期待してね、ハードル上げて見ちゃったからね。悪いね(苦笑)

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キキキリンノツバサ
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2012年01月23日

ゴジラ FINAL WARS

北村龍平
松岡昌宏 、菊川怜、ドン・フライ、北村一輝
突如 世界各地で一斉に怪獣が出現。地球防衛軍が怪獣たちを迎え撃つが、地球に飛来したX星人によりその事態は終息。
地球人に対し、一見 友好的態度を示すX星人だったが、その真の目的は人類の家畜化であった。それを見破られたX星人はふたたび怪獣たちを投下。
地球防衛軍は怪獣迎撃の為、南極の氷海に眠るゴジラを蘇らせることを決断する。

1954年にゴジラが登場して50年。2004年に製作された、現時点に於けるゴジラ最終作。言うても もぅ7年も新作は作られていないのか。

その最終作のメガホンを取ったのは北村龍平監督。ゴジラシリーズというか怪獣映画は初めてなんですが、様々なアクション映画は撮ってきておられると。
それもあってか怪獣だけでなく、人vs人の決闘やカーアクション、バイクアクションはかなり本格的。
また主要キャストには格闘家のドン・フライ、現プロレスラーの船木誠勝なども登場。本物にしか醸し出すことのできないであろう‘闘い’の雰囲気作りにも繋がっておりますね。
ただしそれらも、言う人に言わせれば「怪獣映画に それはいらんやろ」ってモノかもしらんけど(苦笑)

2時間5分の上映時間の中、本格的に御大・ゴジラ様の登場は1時間が経ってから。
その分 後半は安売り状態で。敵の怪獣もいっぱい出てるので、やたらとゴジラが暴れまくります。
スマートな造型でかなりかっこよくなったガイガン。おなじみラドンにアンギラス。マニア人気の高いヘドラ、エビラ、渋いところでキングシーサーなんてのも。

中にはゴジラシリーズ初登場となるジラというハリウッドな臭いをプンプンさせた怪獣も登場。しかしあっという間の‘秒殺’。
それを受けての「マグロ食ってるようなのはダメだな」というセリフが微笑ましい。

見どころは多いけど、目を引くような‘コレ’といえる名場面が現出しなかったのも事実かな。
まぁオールスター戦的な気持ちで受け止めれば、そういうもんかもしれないが。

わたくし個人的に北村一輝という役者さんが大好きで。どんな作品見ても悪役だったりするんですが、その作品中の北村一輝演じるX星人が実に魅力的。
多少やり過ぎちゃってる雰囲気も怪獣映画の中にあってはハマリ役だと思えました。その点に関しては大満足。

ゴジラ映画というと もうひとつのポイントが様々なカメオ出演。
ここではTVリポーター役の羽鳥慎一アナ。討論会の場面では大槻教授に韮澤潤一郎に松尾貴史らが。格闘技界からは角田信朗、レイ・セフォー、ゲーリー・グッドリッジ。
そして さとう珠緒ちゃんと共に まだ今ほど売れていなかった谷原章介。モスラを操る小美人は長澤まさみと大塚ちひろ。またX星人の中には上地雄輔なんて名前も。
さらに宝田明、水野久美(元祖X星人!)、佐原健二もゴジラ映画のラストを飾るべく御出演されております。

カメオ出演といえば…
コレより後の2007年に製作された「ALWAYS 続・三丁目の夕日」のオープニングには、ゴジラ自身が登場。
スクリーン的にはこっちが最後のご出演ということになりますかねぇ(笑)

とにかく「ゴジラ」というのは日本にとって、いや世界に於いても非常に人気の高いキャラクターではあるので、また地球が危機に瀕したときに 我々の前に現れるかもしれないですね。
今は今で十分に危機的状況だどもね。。。

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「死ね!馬鹿ガメ!」って、ヒドいよ!(苦笑)
posted by 味噌のカツオ at 00:46| Comment(0) | TrackBack(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月14日

哀しき獣 THE YELLOW SEA

ナ・ホンジン
ハ・ジョンウ、キム・ユンソク、チョ・ソンハ
中国延辺朝鮮族自治州でタクシー運転手として働くグナム。しかし母と娘の生活は苦しく、韓国へと出稼ぎに出た妻からの音信も途絶えてしまい、借金がかさんでいく。
そんなとき、グノムはミョンという男から借金を清算する代わりに韓国へ行きある人物を殺すという話を持ちかけられる。

「チェイサー」で注目を集めたナ・ホンジン監督とハ・ジョンウが出演という点でも話題になってる作品。
ネット上では「観ると98%がトラウマに!?『哀しき獣』のバイオレンス描写がすごい!」などという記事も。

素直に期待して見に行ったんですが、率直に言うなら わたくし的には残念な結果に終わりましたね。

ストーリー展開も凝っている。バイオレンスシーンもあった。カーアクションも贅沢なまでに登場。エンディングにはどんでん返し。
事象だけ書けばそうなりますが・・・

確かにストーリーのサスペンス要素は高かった。でも 中途半端に登場人物が増えていきまして、パワーバランスを理解するのがややこしくなりましたね。
それに‘社長’とはどこの誰や?とか、あの女の人は嫁さんか?整形して少し印象変わった?とか。バス会社?銀行?誰がどこに携わってるのかもねぇ。

バイオレンスシーンというのもあるにはありましたが、エグさでいえば もっと猟奇的な描写の方がゾクゾクくるし、主要人物は銃で撃たれても刃物でザックリいかれても、元気なんだよねぇ。
これは説得力弱いなぁ。

まぁカーアクションは見るべきものあったかな。かなりドッカン ドッカン。必然性の感じられないまでに、ただただドッカン ドッカン。
しかも主要人物はクラッシュしても元気なんだよねぇ(苦笑)

そしてどんでん返しというヤツも、事前にわかりやすいまでの前フリあるから。「でしょうねぇ」としか感想が言えなかったもん。

とまぁ さらに申せば、これで上映時間が2時間20分は長いわ。
得るものが薄い割には、時間の持つエネルギーだけは大きかっただよ。

原題は「黄海(こうかい)」というもの。英題では「THE YELLOW SEA」。これは中国大陸と朝鮮半島の間にある海の名称だそうです。
この海の存在、この海を渡ることが このエリアに居住する人々に大きな意味があるんでしょうね。

一方、邦題である「哀しき獣」とは何なんでしょう?
プロローグにて狂犬病の犬がしばらくして帰ってきたけど・・・云々とあったので、てっきりその辺りのエピソードがクロスするかと思いきや、そうでもなかったね。
主人公は元の家までたどり着くことなく倒れちゃったわけで。

でも確かに「黄海」というタイトルでは、ちょっと面白そうに感じないか。
あぁ、実際見たけど面白くはなかったんだけど(汗)

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期待して見て、ちょっと‘コウカイ’
posted by 味噌のカツオ at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月21日

キャリー

ブライアン・デ・パルマ
シシー・スペイセク、ジョン・トラヴォルタ、パイパー・ローリー
冴えない容姿とおどおどした物腰で、学校中の笑い者とされていたキャリー。
そんなキャリーに対する態度を教師にとがめられたスーは反省の意味を込め、ボーイフレンドのトミーにキャリーとのカップルでプロムへ参加することを提案。
晴れてトミーとともにパーティ会場にやってきたキャリーだったが、彼女の存在を疎ましく思っていたクリスらによって、悪質ないたずらに巻き込まれることに。。。

1976年製作の(今どきなかなか聞かれない)‘オカルト映画’の名作「キャリー」です。‘ぱみゅぱみゅ’は付けてはいけません。
こういった作品はもちろんDVDでも鑑賞できますが、やはり映画は大きなスクリーンで見たいもの。そんな期待に応えてくれたのが「午前十時の映画祭」という企画。

今年の初め、そのラインナップの中に「キャリー」というタイトルを見つけたときから待っておりました。約11ヶ月もの間ね(笑)

この作品。わたくしがまだ小学生の頃だったと思いますが、当時のTBS系の「月曜ロードショー」で見た覚えがありまして。
そのクライマックスシーンのインパクトが脳裏に…心に…残っておったわけで。
おそらく30年近くの時を越えて、見直すことができたわけです。

そもそもの製作は今から35年も前の1976年。
現代に於いてそのような作品を見るのは、正直 細部が雑な仕上がりであったり、アラが目立ったりするもんですが、いやいや〜今見てもしっかりと見応えのある作品でしたよ。それはそれで驚き。

ストーリー展開もシンプルで、ちょっとダークな思想やゆがんだ環境も描かれていてね。作品としてノッていきやすかったし…
やはり‘豚の血’というアイテムのエグさ。また それを頭からぶっかけるというエゲツなさがインパクト大。
そして その後に訪れる惨劇。今見ても十分に怖かったですよ。

実は 豚の血をかぶる場面では、キャリーにはジャストミートしていないんよね。
が次のカットでは顔もドレスも真っ赤に染まっておりまして。一見 都合がいいようにも見えるけど、心の情念を通して見てみれば あんな仕打ちされたら、たとえかかっていなくても そのように染まるんだなと。妙な説得力で見てましたね。

シシー・スペイセクの演じたキャリーの容姿がまた良くて。そのイケてなさ加減が丁度いいって印象。
それから若き日のジョン・トラヴォルタが出演しておりまして。「サタデー・ナイト・フィーバー」で売れる前どころか、これが本格的な映画デビュー作だったそうで。そのあたりも興味深かったですよ。

現在ではこういったテーマの作品は少なくなってきてますが、今 リメイクしても面白いような気がしますね。
そのときには、もっとちゃんと血が全身に降り注いでくれることでしょう(爆)
とか言いつつも、これはこれで心に残る名作であるのは間違いないです!!
posted by 味噌のカツオ at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | カ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする