2015年02月09日

百円の恋

武 正晴
安藤サクラ、新井浩文、重松収、根岸季衣
自堕落な日々を送る32歳の一子は、実家でいざこざを起こし一人暮らしを始めることに。
100円ショップの深夜労働にありつき、帰り道で出会ったボクサーの狩野と落ちるも長続きせず。そんな一子が衝動的にボクシングを始める。

今の邦画界、そのスジからの注目を一身に集めているのが、女優・安藤サクラでしょう。
昨年公開された「0.5ミリ」を見られなかったのはチョット後悔してますが、それに続く今作は見られました。
思ってたよりも観客が入ってたのも意外だったかな。

安藤サクラが演じるのは、32歳の引きこもり女性。
その怠惰な生活模様は、ファーストカットで映る ムダな肉の付いた腰からもよくわかります。

実家は持ち帰りのお弁当屋さん。そして息子を連れて出戻ってきた妹と大喧嘩の末、親から貰った支度金で家を出て一人暮らしを始めると。
そこで働かなくては〜ということでバイトを始めたのが100円均一のコンビニ店。
決して社会性はないものの、なんとか新生活スタート。

そもそも半開きの目で会話もボソボソ。その端々からやる気のかけらも感じ取れません。
また 彼女の周りに集う人々も、案の定ではありますが、やはり まともな人間はおりません。
正直言って登場人物に感情移入もできないし、しょぼいコメディタッチになんとも言えない雰囲気。

この作品のキーポイントとしてボクシングが登場します。
それにしたって(新井浩文の演じた)狩野のボクシングの試合シーンもピリッとせず。ひょんなことからボクシングを始めることとなった一子のフォームもグダグダで。
ますますヤバい感が漂ってきたのですが…

気が付けばガラッとフォームも様になり、なんとなくボディラインもスリムになり。縄跳びもモノ凄い勢いで跳べるようになり。
さらに驚いたのがフットワーク…というかステップですね。その足さばきの素晴らしさったら。

ファーストカットではボテッとしたボディだったのに、生活のすべてが停滞してたはずのに。
表情から話し方から、まとっている雰囲気までガラリと一変して、それまでの一子と同一人物とは思えない変わりよう。

もはやここまでくると、主人公・一子の変化を超え、女優・安藤サクラのスキルがスゴイんだと。
確かに役作りとして、表情・雰囲気・体型を作り込むのも役者の勤めではありましょうが、こういうカタチで表されると、グイグイ作品に引きつけられますわね。
もしかするとストーリー展開はありがちなものなのかもだけど、安藤サクラの放つ女優力にヤラレタって感じ。

終わってみれば、間違いなく予想以上にクオリティの高い作品だったです。


しかしあれだけのトレーニングをしても初めての試合では一方的に打ちこまれて。ジムの会長も言ってたけどパンチって、結構痛いものなんだろうね。
でもその痛みを超えて、一人のオンナとして成長していくんだろうな。

ちなみに、初めて男性と一戦交えた後も「イタイ、イタイ…」って言ってたね。
でもその痛みを超えて、一人のオンナとして成長していくんだろうな。

DSC_1799.JPG
税込みで100円なの?
posted by 味噌のカツオ at 00:34| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月01日

ビッグ・アイズ

ティム・バートン
エイミー・アダムス、クリストフ・ヴァルツ、クリステン・リッター
1950〜1960年代に一大ブームとなった絵画「BIG EYES」シリーズ。作者のウォルター・キーンは一躍脚光を浴びるが、じつは真の作者は彼の妻マーガレットであった。
「このままでは自分を失ってしまう」と危惧したマーガレットは真相の公表を決意する。

ティム・バートン監督の最新作。
ただし、実際にあったゴーストぺインター(?)騒動を映画化したということで、変なキャラクターや妙な世界観は登場しない、ストレートな作品になっております。

舞台設定は1950〜1960年代。今から50年以上前のサンフランシスコなんですが、衣装も小道具などからも さほど時代性は感じません。
その点も、すんなり物語を追っていける要素ですかね。

画家である若い二人が出会い、ひょんなきっかけで結婚。
風景画作家の夫と、大きな目の女の子を書き続ける妻。なかなか絵が売れず厳しい状況となるも、夫のトラブルが新聞沙汰になり、それが宣伝につながって、妻の絵が売れ始めると。

若い頃からまともに仕事に就いたことも無く、ただただ絵を描き続けてきた妻。一方、絵の腕前や知識よりも弁の立つ夫。
ある客からこの「BIG EYES」を書いたのは?との問いかけに、「私の作品です」と飄々と名乗り出たことをきっかけに、妻はゴーストの立場へ。

本来、優秀な作家と一流の営業マンが噛み合うことで企業は発展するというもの。歌手やタレントと事務所の関係もだって然り。
しかし、口の上手い夫が一方的にペースを握ってしまったことがある種の悲劇なのかな?

でも序盤に妻が開いたフォーチュンクッキーに「成功の入り口にいる」なんて書かれてたっけ。
紆余曲折はありながら、ゆくゆくか夫は化けの皮がはがれ、妻が安定を手にするという意味では、当たってるのかな。フォーチュンクッキー。

そんな夫婦の物語であるんだけど、決して妻の方が絶対的ベビーフェースとして扱われた映画という感じではなく。個人的には夫の印象の方が残ってしまってます。
様々な局面を口八丁で切り抜けたかと思えば、“妻の作品”の悪評を聞きつけ我が事のように激怒して見せる。また家族に対し狂気のままに迫って追い出してしまうという。

そしてその真骨頂とも言えるのがクライマックスとなる法廷シーン。ここがかなり笑えるぐらいに滑稽で。
普通に考えたら ろくでもない男なんだけど、個人的にはこんな調子の詐欺師おるよね〜と思えてしまって。
実際に法廷の場であんな振る舞いされたらバカ負けして笑っちゃうと思うし。人として憎み切れない可笑しさがありましたよね。

まぁあそこまでいくと、ウォルター・キーンがスゴイというより、演じたクリストフ・ヴァルツの見せ場なのかもだけど(笑)

現実の世界に於いては、夫の方は2000年に亡くなられ、妻の方はいまだ健在。
映画のラストで、そのモデルとなったマーガレットさんと主演のエイミー・アダムスの並んだ写真が映し出されまして。あれ、何気に良い写真でしたね。
あと、母と その後ろに座る娘が手を取り合うシーンも印象的だったなぁ。

DSC_1785.JPG
ウソをついたら大目玉食らうよ
posted by 味噌のカツオ at 19:31| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月12日

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)

リチャード・リンクレイター
イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー
列車でウィーンを目指すアメリカ人のジェシー。同じ列車でパリへ向かうフランス人のセリーヌ。何気ない会話を交わすうちに二人は意気投合。
セリーヌもジェシーに誘われるままに途中下車。ウィーンの街をぶらつきながら、互いのことを語り合う。しかし夜が明け、それぞれの生活に帰る朝がやってくる…

1995年9月公開だから、約20年前の作品なんだね。
今だから言えることですが、この作品から9年後、そして18年後と続編が作られているシリーズ。
そんなスパンで恋愛ものを、しかも同一キャストでなんて公開当時は思われていなかったのかもしれないですね。

だから日本公開時には「恋人までの距離(ディスタンス)」という邦題がつけられました。その後に“ビフォアシリーズ”となっていったことで、邦題も「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」とあらためられたようです。

そのような長い長いシリーズ展開となると、人の(登場人物の)感情や人生そのものが反映され、重みも増すというもので。
ですがその前提なく、この作品を単体で見たとすると、少々煮え切らないラブストーリーに映るかも。

設定は二人とも20代の前半ぐらいかな。
たまたま乗り合わせていた長距離列車で出会った男と女。会話を交わすうちに互いに何かを感じ。そして列車を途中下車して翌朝までウィーンの街をぶらつくことに。

何がしかあてのあるデートではなく、ただその場にある場所に立ち寄り、そこであった人を交流もありながら、基本は二人の会話で映画は構成されています。
正直その会話というのも、見ていてピンとこないものも多かったり。二人の感覚も120%合致しているようには見えません。

でも その互いの手のうちのわからないままに進んでいく会話や、自分の考えにないような話を受け入れる様って、初めてのデートでは往々にしてあることで。
あのぎこちなさの中で歩み寄ろうとする雰囲気に、何だかヒリヒリとしたリアリティを覚えましたね。

深夜の公園、芝生の上で愛を語り合う二人。でもあくまで一夜の…「だからSEXはしない」とは言ってましたが、夜が白み始めた頃に彼女のTシャツが無くなっていたのはどうしてだろう?とか、そんなことを気にしながら 別れの時がやってきます。
そして ある約束を交わして、それぞれの方向へ向かっていきます。

前述の通り、これだけ見ると 若い男と女が一晩かけてウィーンの街をブラブラしただけの映画にも見えますが、長い物語の第1章としてであれば、とてもピュアで美しい作品であると思いました。
まさに今のようにケータイとかネット環境とかが それほど普及していない当時だから、こういう着地点になるですわね(笑)

これから9年後、いや 半年後に二人はどうなるのか。
続編、気になるよ〜!!
posted by 味噌のカツオ at 00:51| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月06日

ベイマックス

ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ
(声)本城雄太郎、川島得愛、小泉孝太郎、菅野美穂
サンフランソウキョウに暮らす14歳の天才児ヒロは、たった一人の肉親で兄のタダシを亡くしてしまう。そんなヒロの心を救ったのはタダシが残したケアロボット・ベイマックスだった。
やがて兄の死に疑問をもったヒロは、恐るべき陰謀の存在に気付く。

舞台となるのはサンフランソウキョウという架空の都市。サンフランシスコ&東京がモデルとなっています。
登場人物はヒロ、タダシ。まさに日本人の名前だね。仲間の中にはワサビなんてニックネームもいたし。
とにかく今作は 日本を大きく意識した設定になっております。

もっと言うなら、ベイマックスの顔のモチーフになっているのが“鈴”であるとか、「となりのトトロ」も参考にしたという話も。

予告編などを見ると少年と心優しきロボットの友情物語に思えますが、実際はかなり趣は違ってまして。
勧善懲悪、正義のヒーロー、兄の死の謎。それらがキーワードのアクション映画ですかね。

そもそも「ベイマックス」なんてタイトルですが、原題はマーベルコミックの「BIG HERO 6」というもので。
エンドシーンを見たらわかりますがアベンジャ―ズを彷彿とさせる6人のヒーローストーリー。

それを「ベイマックス」とドン!と打ち出して、(予告で)あんな優しいナレーションを付けるとは、なかなか見事な戦略ですね。
プチだまし討ち(苦笑)

でもいずれにせよ ドキドキハラハラさせつつ、正義の心や前向きなメッセージ、そして感動を含んだ良作になっております。
じつに気持ちよく劇場を出られること、間違いなしです。

とはいうものの、わたくしのような ひねくれたおっさんとしては、手放しで拍手を送るには抵抗がある。
そもそも あの“いやし系”然としたフワフワのキャラクターが卑怯だなと、そういう部分はさておいて。

本編、冒頭の部分からケチをつけたくなるんだけど、14歳の少年があんな地下組織にもぐりこんで、屈強な男を挑発して金を巻き上げるなんて。ちょっと子供には見せたくないプロローグだなと。
まぁ中学生ぐらいなら多少ダークな世界に興味を持つのもわかるけど、あれは…犯罪だよね。実際そう言ってたし。
もっと他のアプローチなかったんかいな?

あとは全体の展開がとても早くてひっきりなしで。ずっとジェットコースター状態。
疑問点とかアラとかを感じさせる前に次から次という感じで。もう少し落ち着いた見せ方とか、溜めとか欲しいかなと。
そういう情緒的なことを求めるには 根本が違い過ぎるのかな。

たぶん同じことを「クレヨンしんちゃん」がやったのならギャグとかで笑って済ませられるんだけど。
どうもディズニーとかジブリとか、真面目そうなやつから そういう一面が見えると、なんか受け入れがたく感じてしまう。シャレじゃ済まないような気がしてしまう。
ワシがカタすぎるのかもだけど(苦笑)

あとエンドロールが終わった後に、もうひとネタありますから。本編が終わっても なるべく席を立たないように!!


<追記>
「ベイマックス」が始まる前に「愛犬とごちそう」という短編があります。
これもワンちゃんのやさしさに、思わず熱いものが込み上げてきちゃう…そんなショートムービーなんですが。

それはあくまで脳天気な見方であって。
わたくし的には そこに描かれてる食べさせ方の雑さとか、ワンコにあんなに気を使わせてやるなよと。見ていて若干不快な印象を抱いてしまいました。

また実際に犬を飼っている方からすると、あんなに栄養価の高いものを次から次へと犬に与えたら、寿命を短くしてしまうよと。否定的な意見が出ているようです。

ホントに映像はキレイだし、ペロリ、ペロリと変わっていく情景の見せ方が素晴らしいだけに、惜しいなと思ってしまいました。

そんな不信感を抱いたまま…「ベイマックス」本編を見たわけであります。
そしたら いきなりアレだったんだよ(苦笑)

DSC_1747.JPG
米マックスバリュー
posted by 味噌のカツオ at 00:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月04日

風俗行ったら人生変わったwww

飯塚 健
満島真之介、佐々木希、松坂桃李、谷村美月
29歳の童貞男・遼太郎は、自分を変えるために意を決してデリヘルに電話をするが、あまりの緊張から過呼吸に。しかし 風俗嬢・かよにやさしく介抱されたことで一目惚れ。
やがて かよと親しくなっていく遼太郎だったが、彼女がなぜ風俗で働くのか疑問を持ち始める。

2013年11月9日に公開の作品。
公開当時もそこそこ好評で。こちらもそこそこ気になって見に行こうかどうか迷っていたのですが…テレビでやっていたので鑑賞できました。
結果、金出して見に行かないでよかったなと。率直な感想。

元ネタ、原作となっているのは 2ちゃんねる掲示板に投稿された物語。
それが評判になっての映画化。そのパターンは他にもチョイチョイあったけど。

パターンといえばその製作までのプロセスだけでなく、ストーリー展開も似たのは存在しますわな。
イケてない男がネット民のヘルプやサポート受けてハッピーになっていくというヤツ。
ある種の展開が想像ついちゃうとなると、次はそれをどうみせるのか〜ということになっていくんだけど。
まぁ、それがショボイってかな。

そもそもイケてない主人公のキャラがなんか違う。ガチのキモオタ、イケてないヤツには見えない。満島真之介も衣装も動きとかも。
それを演じようとしてる感は拭えない。実際そうなんだけど、主役の役作りって大切ですよ。

そしてヒロインとなる佐々木希はバツグンにカワイイ。が、風俗嬢の役にもかかわらず、エッチなシーンは一つもない。かと言って 露出が多いわけでもない(怒)
それであれば、ひと肌脱げるセクシー女優さんの方が説得力あるんじゃないのかな。十分かわいいグラビアアイドルもいるしね。

あとは一般論として、お気に入りの風俗嬢と連絡先交換してプライベートで外で会うとか、そんな夢のようなことが簡単にあるわけないし。
彼女のこれまでのいきさつとか、元カレとのどうのこうのとか、借金の借用書とか。ひとつがひとつが説得力ナシ。

しかも後半は一段とコメディ要素が強くなるんだけど、その見せ方がひとつも面白くない。
高校生当時のエピソードを安いコントみたいに再現するとか、使い古されたああいうのが全く生きてない。
ただただ残念な仕上がりになってます。

キャラクター設定もストーリーも演出もピリッとしなくって。
それらが積み重なって、結局 全部共感できないという仕上がりに。

一応、頑張って最後まで見たご褒美的に佐々木希ちゃんのパンチラシーンがあるんだけど、それも思い切りが無くて微妙なんよね。
「愛のむきだし」の満島ひかりを見習えといいたくなりましたわ。

ほぼボロクソ状態の感想になっちゃったね。
かろうじてロックファンであればTシャツを見て「ふふふ」と思うのかな。

DSC_1732.JPG
キョンシー!!
posted by 味噌のカツオ at 01:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月11日

福福荘の福ちゃん

藤田容介
大島美幸、水川あさみ、荒川良々、平岩 紙
福田辰男は、福ちゃんの愛称で親しまれている32歳の塗装色人。古めかしいアパート・福福荘に住み、住人たちからも信頼もされてはいるが、恋愛にはオクテの女性恐怖症でもある。
そんな福ちゃんの下に、中学時代の初恋相手であり、女性恐怖症に陥れた張本人の千穂が訪ねてくる。

そもそもこの企画は、監督・脚本の藤田容介が大島美幸をおっさん役に据えて映画を撮りたいと思い立ったことは始まったそうな。
その前提で脚本を書き、丸刈りになって ぽっちゃり体型を維持するという条件のもと大島美幸にOKをもらい、出来上がったとのこと。
そこで大島さんの出演NGとなっていたら企画自体がお流れになっていたと。

それだけの熱度(?)が込められていることで、場合によっては“出落ち”になる危険性もあったみたいだね。

確かに男性が女装とかオネエとかはよくあります。ベテランの役者さんがママを演じる映画ってのもあります。
でもその逆は少ないんじゃないかな。

女性を演じられる華奢な男性はいてても、女性が男性を演じるのは骨格とか声とか無理があるし、実際それをやっても違和感が残ると思うし。
タカラヅカなんかは全員が女性なので成立する設定だろうし。

“男装の麗人”なんて言葉も聞くけれど…まさに30代女性が おっさん役になるってのは、世界でも例がないのでは。
それもあってか、カナダの「ファンタジア映画祭」で最優秀女優賞の栄誉を勝ち取れたんじゃないかな。

ぶっちゃけ、ストーリーとしては そんなに突飛でもなく、すんなり見られます。それなりに滑稽な描写もあるので程よく笑えます。
失礼な言い方をしちゃうと、想像通りとも言えるかも。

あくまで軸になっているのは大島さんのキャラと存在感。でもそれが間違いなく成功してます。これはこれで素晴らしいことですよ。
お話の中で、カメラマンを目指す千穂(水川あさみ)が福ちゃんの写真を撮りたいとなり、モデル役を任されるんだけど、その表情とか見てて幸せな気分になってきますもん。
「もし福ちゃんの写真集が出たら売れるのかな?」となるんだけど、実際 こんなおっさんのイキイキした姿で救われる人もおるんじゃないかな。

まさにタイトルそのものだけど、みんなに幸福を与えられる福ちゃんなんだろうね。

ただし苦言を呈するとしたら、やっぱり“映画”としてのダイナミズムは弱いと言わざるを得ない。決して悪い作品じゃないけれど、思い返してみるとパンチ不足だったかな。
あとは 仕事仲間の“しまっち”(荒川良々)がどうやっても兄弟にしか見えないというのもマイナス要素(笑)

それは冗談として。それなりに楽しいけれど、どこか惜しい?もったいない?
そんな感想は残っちゃったかな。

DSC_1587.JPG
凧好きの作るたこ焼き
posted by 味噌のカツオ at 00:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月19日

FRANK フランク

レニー・エイブラハムソン
マイケル・ファスベンダー、ドーナル・グリーソン、マギー・ギレンホール
キーボード奏者として とあるバンドに加入することとなったジョン。そのバンドのリーダー・フランクは、常におかしな被り物を装着した男であると同時に、独特の音楽性で妙に魅力的な存在でもあった。
ある日 ジョンが投稿したバンドの映像が話題となり、彼らは音楽フェスへ招待されることに。

たまたま「ジャージー・ボーイズ」に続いて観てしまったのがこの作品。
バンドもの、音楽もの〜という広い括りはできるけど、果たしてそういう分け方で合ってるのかな?この作品は。

とにかく予告編で見たときのインパクトというか“引き”が強くて見てきたわけですが、ぶっちゃけ本編に関しては心惹かれる要素は弱かったなぁ。

そもそも あんな仮面をつけていないとコミュニケーションを取れない人というのは、それなりの事情があってですわね。
でもその辺りの描写は至極普通で。しかもあっさりで。観客の想像を越えたり裏をかくようなモノではなかったわけで。

バンドとして「レコーディングだ!」といって1年も山籠もり生活をするという点もなんであろうかと。
それだけの時間があるのなら、いくつかの作品が提示されてしかるべきだがそれもない。

またメンバーがフランクと行動を共にするモチベーションも、本来は圧倒的な音楽の才能があってかと思うんだけど、決してスクリーンからそれも伝わってこない。
となると、ちょっとカルトに陥ってる路線なのかなと。

結局のところ、登場人物の人としてのキャラも魅力の掘り下げも浅いような気がします。そして演奏される作品も同様。
その部分が浅いと映画を物語を引っ張っていけないわけで。

そういう説得力の弱さが、(比較していいのかな?)「ジャージー・ボーイズ」と雲泥の差となっちゃってるよね。
こういうのがお好きな方もおられるかもだけど、わたくしには予想以上に響いてこなかったですわ。

ただ ラストで“素顔の”フランクが奏でたあの曲は良かったですよ。

DSC_1518.JPG
FRANK な GUY
posted by 味噌のカツオ at 22:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月14日

ぶどうのなみだ

三島有紀子
大泉 洋、安藤裕子、染谷将太、田口トモロヲ
北海道の空知に暮らすアオとロクの兄弟。兄のアオは葡萄の樹から赤ワインの醸造を行い、弟のロクは小麦を育てているが、思ったものが作れず悩むアオを、ロクは複雑な思いで見ていた。
そんな彼らの前にキャンピングカーに乗ったエリカという女性が現れ、二人の生活に変化が訪れる。

三島有紀子監督、主演・大泉洋、舞台は北海道の自然の中。
そのあたりは2012年公開の「しあわせのパン」を引き継いだカタチなんですかね。その作品が非常に印象に残っているので、それ相当に期待して見に行ってきました。

ところが…始まってすぐに「ヤバい」と。悪い意味で。
結果、2時間もたないどころか、ほぼほぼの時間 苦痛でしかなかったわ。なんだ、このしっくりこない感覚は?

とにかく冒頭の部分からそんな印象で。無理してでもキレイにピュアに作らなきゃいけない的なニオイとか。ちょっとオシャレな状況にしなきゃいけないとか。なんだかそれらが鼻について。
セリフというか言葉・会話の乗せ方もギクシャクして見えて。

するとそこに現れる謎の女性。いったいこの人は何者?と思っているそばから謎の行動をとりはじめ、そこへやってきた警察とやらも変なパトカー、変な制服、対応もおかしい。
さらに郵便屋さんとやらも同様。その他の登場人物も然り。

さすがにある程度のところで「これはファンタジーなんだね」というのは気付きました。
問題は、そのバランスが悪すぎると。

斬新な衣装でもぶっ飛んだ性格でも、それらがちゃんと機能してたらいいんですよ。ムーミンみたいな世界だっていいんですよ。
でもこの映画、全てが不自然なんだよね。

これはこれで原作もあるそうで。
まぁそれらを映画化するのにカットしたり(原作にはない設定を)インサートしたり、あるいは文字で書かれていることを演技で表現できていなかったり。伝わり切らないことってありますわね。
でも根本として、この映画は引き込まれる要素が乏しすぎるなぁ。

失礼だけどヒロインも全くキレイには見えない。美人かどうかではなく、キャラクターとして 人としての魅力が感じられない。
すごく一般的なOLならいいけど、ファンタジーというフィールドのヒロインであるなら、現実感の無さとか妖精度があってほしいもんだ。

ホントなら大泉洋 & 染谷将太という、素晴らしい役者が共演してるのに、その良さが全然引き出されてないんだな。超もったいない。

ぶっちゃけ料理もワインも美味しそうにみえないし(ワインは未完成だからそれでいいのかもだけど)。
とにかくいろんな描写が安っぽいというか、胡散臭いという感じで。「しあわせのパン」とは比べられないくらい。これはあまりに残念なデキだったなぁ

DSC_1509.JPG
あくびでなみだでてきた
posted by 味噌のカツオ at 15:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月19日

フランシス・ハ

ノア・バームバック
グレタ・ガーウィグ、ミッキー・サムナー、アダム・ドライバー
ニューヨークのブルックリンでダンサーを目指す27歳のフランシス。ルームシェアをしていた親友のソフィが、アパートの契約を更新せず引っ越すと言い出しフランシスは困惑。
そんな周囲の変化にとまどいながら、彼女も自分の人生を見つめ直していく。

「FRANCES HA」が原題。そして邦題は「フランシス・ハ」というわけで。
全編モノクロの映像。冒頭に映し出されるのは主人公・フランシスと親友でルームメイトのソフィーの戯れる姿。
その雰囲気。登場人物の名前から、当たり前のようにフランス映画と思っていたのだけれど、アメリカ映画でした。どおりで舞台がNYCなわけだ(苦笑)

いつも奔放で明るく、モダンダンサーとして生計を立てたいと願い、そこそこコミュニケーションを取れる男友達がいて、なんでも分かち合える同性の親友がいる。

上映時間の86分間。起承転結という物語性より、ただひたすらフランシスの姿を追い続けます。
そこに映し出されるのは夢を追うために悩みながら、生活のためにバイトをして、やがて自分が自分らしくいられる場所を見つけ出していく。ひとりの27歳の女子、ありのままの日常。
友人と意思の疎通がギクシャクしたり、所々で話がかみ合っていない場面があったり。そういうところも含めてリアリティありまくり。

監督とフランシス役のグレタが共同で脚本を担当したというのも、その“らしさ”の一因かもしれませんね。

世界的にどうかは知らないけれど、そんなフランシスのキャラクターに共感を得たり、応援したくなる女性って日本にも多いんじゃないかな。
そういう点ではモノクロ映像でありながら、とても瑞々しくキラキラと輝くような瞬間も感じられました。

ですが、ぶっちゃけ男子目線で見ますと、なかなか疲れましたですよ。
その疲れた要因っちゅうのが、ほぼほぼ全編しゃべっているというところで。
その字幕をずーっと追っていたような気がする。

若干 空気読めていないっぽさも感じられつつ、基本 フランシスは純粋なイイ子だと思うんですよ。
でも彼女であろうが友だちであろうが、重要なこと!?単なる日常会話!?ずーっとしゃべってる人と付き合うのは疲れると思うんだよね。やぁ余程相性が合えばそうは思わないかもだけど。

前述の通り、ストーリーよりもフランシスのLIFE・日常の映画なので大きな盛り上がりやどんでん返しは無いと言えばない。
ただ それでも、ラストは友だちに対して「あぁよかったね」と告げられるようなことになっていきますので。

そして明らかになる「フランシス・ハ」というタイトルの意味。思わず微笑んでしまいました(^-^)

まぁまぁいい映画だとは思うけど、やっぱり男子よりも女子が見て共感を得るタイプの作品ですよね。
でも音楽は基本ごきげんな曲ばかりで。そこは男女問わずノレるポイントだったかな。

DSC_1446.JPG
フランシスは…
posted by 味噌のカツオ at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月17日

フライト・ゲーム

ハウメ・コジェ=セラ
リーアム・ニーソン、ジュリアン・ムーア、ミシェル・ドッカリー
航空保安官としてニューヨークからロンドンへと向かう旅客機に登場したビル。彼の元に何者かからメールが届く。
それは指定口座に1億5,000万ドルを入金しなければ、20分おきに機内の人間を1人ずつ殺害するというものだった。

リーアム・ニーソンは若くしてトップスターに〜という活躍ではなく、その主演作が注目を浴びてきたのはここ数年というイメージ。
とはいえ現在62歳というのを知ってかなりビックリ。こういうカタチで売れてきた役者さんって、洋画・邦画問わず あまりないような。

サスペンス&アクションといった作風。ハートも体もメチャメチャ強いが、家族というコミュニティに恵まれない男。そんなキャラクターが大半。
もちろんこの映画もそんな設定。

リーアムが演じるのは航空保安官という役柄。「乗客に紛れて機内の細部に目を光らせる仕事」とのことらしい。
ただ 我々からすると、そういう存在がピンとこないこともあり、なぜ彼がこの飛行機に乗っているのかを把握しにくいね。
どうやら“相棒”的な存在もいるようだが、その男とはちゃんとした連携を取れていないのでますます「?」な感じ。

プロローグの段階で様々な登場(搭乗?)人物の存在が描かれているんだけど、これがみな怪しいニオイを漂わせてくれます。
一番怪しいと睨んだのは たったひとりで初めての飛行機を経験する女の子だったんだが…(-_- )

原題が「NON-STOP」ということで、飛行機が離陸してからは まさにノンストップで事態が展開していきます。サスペンスとしての見応えは上々。
いったい誰が何の目的でこんな挑戦を仕掛けてきたのか。そして次々と出る犠牲者。犯人はどんな方法で人質を殺していくのか。

完全に航空機内のみで展開する事件なので、ヒントがどこかにあるはずだとばかりに 自然とスクリーンにくぎ付け。
そして明らかになる真犯人の存在に口あんぐり。

それなりの満足感は得られますが…
以下ネタバレ的に。

“20分ごとに人が死ぬ”のはそうだけど、最初の犠牲者は犯人の手によるものではないではないか?
あんなところに爆弾があるということは、やっぱり もう一人の保安官も犯人のうちでいいのか?
そもそも犯人の動機・モチベーションは何であって、なぜ あの男をターゲットにしたか?

ちゃんとした整合性を わたくしが理解できていないだけなのかな?
であれば わたくしの負けで良いけれど、意外性や映像の迫力とは裏腹に、そういう「おや?」ポイントがあるというのは どやさ?と感じるわけであります。

密室劇としての緊迫感も十分に味わえるし、見た人の評価も悪くない。ジュリアン・ムーアの存在感なんかも上手いキャスティングだなと思いますし。
でも だからこそ、ちょっと惜しいなぁ〜と思えてしまうデキだったかな。
そう思うのはわたくしだけか!?

DSC_1444.JPG
メール?LINEではなくて?
posted by 味噌のカツオ at 11:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月29日

万能鑑定士Q モナ・リザの瞳

佐藤信介
綾瀬はるか、松坂桃李、初音映莉子、村上弘明
名画モナ・リザが40年ぶりに日本へやって来る。天才鑑定士・凛田莉子は雑誌編集者・小笠原と共にルーヴル美術館へと赴き、学芸員採用テストに臨みこれに合格。しかし その研修中、莉子に異変が起き、鑑定眼が狂っていく。
その原因を探ろうと奔走する小笠原は、モナ・リザに仕組まれたある事実を知る。

「歴史的な名画“モナ・リザ”を巡る本格ミステリーエンターテイメント」という触れ込みではありますが、正直そのスケール感には疑問符が(苦笑)
かつての「ダ・ヴィンチ・コード」に続き、邦画では初のルーブル美術館でのロケを敢行というトピックもありますが、それが生かされているかといえば やはりなんとも(苦笑)

主人公の凛田莉子は天才鑑定士という設定。その審美眼でありとあらゆるものを鑑定し、盗難事件を未然に防いだり、人物のプロファイリングみたいなことまでしてしまうスーパーウーマン。

とまぁそのキャラクターづくりはわからんでもないですが、小さく映っているペンに緑色はないとか、そのカバンはネット限定980円とか。そんな情報まで頭に入っているんだ〜ということにドン引き。

同じく揚げ物の音とまな板の音でガラスを割る音が相殺されて…という推理にもリアリティ感じられず。
またそれがヒットするってことは、犯人もそこまで計算してたんだ〜ということにさらにドン引き。
映画が始まって早々に真面目に見る気力がなくなっていきました。申し訳ない。

12枚のモナ・リザから本物をあぶりだしていく方法は面白かったけど、そもそもあれも ちまちましたゲームみたいで。なんだかね。

クライマックスへ向かっていく部分も「時間が無い!」とか言いつつホテル行ってエレベーター上って、またひと悶着あってから港に移動とか。スピード感を得られず。

様々な推理も莉子の知識の中からヒントが出てくるわけじゃないですか。
たとえば映画の前半に いわゆる“伏線”があって、それが何かを導き出すなら観客も「ほぅほぅ」と納得いくけど、突然見つけたレシートで「勝どき橋」とか言われても、ホントご都合主義としか思えないわ。

ただし、この絵はこういう経緯で本物だと。いやだからこそ贋作だ…というやり取りだけは面白かったけどね。そこだけは。

さてさて、最後にもう一つの残念ポイント。
設定が1014年の秋〜冬という時期なのかな。ロケもその季節だったようで。

その結果、綾瀬はるかの衣装が…厚着なんです。なんならコートまで羽織っちゃうような。
つまり、そのプロポーションが全く隠されているという。

ストーリーや推理が取ってつけたような内容で楽しめなかったので、せめて「プリンセス・トヨトミ」みたいに走るシーンでもあればと期待したわけですが。
返す返すも残念な仕上がりだと思いますね (-_-;)

Ban-Q.JPG
かろうじてセーラー服が…(苦笑)
posted by 味噌のカツオ at 22:38| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月15日

プリズナーズ

デニ・ヴィルヌーヴ
ヒュー・ジャックマン、ジェイク・ギレンホール、ヴァイオラ・デイヴィス、ポール・ダノ
感謝祭の日、平穏な田舎町で2人の少女が失踪する。すぐさま容疑者は確保されるが、証拠不十分で釈放。少女の父親はその容疑者こそが犯人であると確信し、わが子を救出するためにある策を実行に移す。

アメリカでは結構ヒットしたそうなのですが、日本では上映館も少なく あまり注目されていないのかな。でも得てしてそういう作品の中に、なかなかの傑作が多いというのも 過去ずいぶんと経験済み。
この「プリズナーズ」も良い作品でした。終始不穏な空気が漂い、全く先が読めない展開で、見応えのあるサスペンスです。

「PRISONERS・プリズナーズ」は直訳すると「囚われ人」となりますかね。
手錠で身を囚われる場面もあれば、ある考えに意識を囚われているという描写もあったかな。

日本人には馴染みのない感謝祭の日。近くに住む2家族でディナーを楽しんでいたところ、両家の6歳と7歳の娘の姿が見えなくなり、周辺を捜索。警察の尽力で容疑者の青年を確保したものの、10歳程度のIQしかないとされる男にまともな聴取などできるわけもなく 2日後には釈放。
そこでヒュー・ジャックマン演じる父親が取った行動っちゅうのがかなり過激なもので…

これは冤罪事件の裁判でもあるんですが、裁判で冤罪(無罪)が確定して被疑者が釈放されても、被害者の家族は「そんなはずがない」という意識になるんです。「じゃあ真犯人はどこの誰なん?」とはならないんです。
一度 そうだと思い込んでしまって、大局が見えなくなってしまうんですね。
まさにこの映画もそんな構図で。

物語の中心はこの父親だけではなく、もうひとり どこか斜に構えたような刑事がおります。
彼のキャラが昔はワルだったとか、他人の話をどこまで受け止めているのか怪しかったり。ちょっと曲者。
でも見ていたらわかってくるんですが、実は上司と違って かなりアツい男で。

娘を思うがあまり暴走してしまう父親と、クールに真相に迫っていく刑事。2人の視点でストーリーが進行していくので、観客も2つのハラハラを同時体感。
途中で別の事件なども絡まってくるので、刑事としてはかなり惑わされて大変そうだったりして。

さらには 事件が驚きの展開をみせていっても 常に“?”がついて回る感じで、かなり終盤に至るまで真相は明かされていきません。
しかし最終的には、前述の別事件や様々なエピソードが1本の線になっていって、思わず唸ってしまいますね。

何気に誰かが語ったセリフや小さなアイテムもすべてが伏線であり、一気にそれらが回収されていくのでね。事件のあらましとしては、少しだけ苦々しい思いも残るんだけどね。

自分に子供がいたとして、その子を守るために自分だったら何ができるのか どこまでできるのか。そんなことを問う要素もあるけれど、さすがにあの父親はやり過ぎか?
やはりもう一人の父親のように ちょっと引いてしまうだろうけど。でもその嫁さんがまた驚くようなスタンスになってしまうし。それはそれで考えさせられますね。
それより何より、アレックスは重ね重ねで監禁という災難に巻き込まれたようで。シャレにならんよねぇ(苦笑)

じつにヘヴィーなテイストの作品ではあるけれど、アメリカでも高評価を受ける土壌があるんだね。
決して晴れやかな印象でもなければ、かといってバッドエンドでもなく。でも あんなに味わい深いラストシーンは近年ではなかなか見られないっしょ。
なんとも「いい映画を見た〜」って気にさせてくれる終わり方でした。

というわけで、間違いなく映画好きにおススメな傑作サスペンスですよ!!

DSC_1126.JPG
アナと穴と雪と少女
posted by 味噌のカツオ at 01:28| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月18日

ブラック・レイン

リドリー・スコット
マイケル・ダグラス、高倉 健、松田優作、アンディ・ガルシア
ニューヨーク市警のニックとチャーリー両刑事は殺人犯の佐藤を日本に護送するが、大阪空港で偽装警察に身柄を奪われてしまう。
2人は大阪府警の松本警部補の監視下にてその後の捜査を見守るが、独自の調査で佐藤の足取りを追っていく。しかし2人は佐藤を始めとするライダーたちに取り囲まれて…

「第二回 新・午前十時の映画祭」が4月5日からスタート。第二回?新?とにかく この企画も何年か続いていますが、そこで この「ブラック・レイン」が満を持してラインナップに入りました。
名作と呼ばれるものは いくつもありましょうが、こういった作品を劇場のスクリーンで見られるというのは何ともありがたい企画です。

1989年制作なので 今から25年前の作品。わたくしはそれよりも後にビデオで見ております。
いずれにしろずいぶんと前のことなので細かいことは覚えていないのだけどね。

冒頭のタイトルロゴ。「BLACK RAIN」というアルファベットが縦書きで表記されていたのは日本流を意識してのことなのかな?

そんなことを思いつつ、本編が始まったら何だかミーハー気分でキャストに目がいっちゃいましたね。
渋いマイケル・ダグラスと若いアンディ・ガルシア。爬虫類系の怪しさをまとった松田優作。
かと思えば今や違う意味で注目されちゃってる内田裕也とガッツ石松。

そして高倉健、神山繁、若山富三郎。
後半には安岡力也に島木譲二。あとサトーの子分はサングラスでわかりにくかったけど國村隼だったのかな。

アメリカの映画に日本人が登場すると、たいがい言葉がカタコトだったり超ダイコンだったりするんだけど、これだけちゃんとした役者さんが出てるというのは。それだけでも素晴らしいと思っちゃうんだよね。
そんなアメリカ人と日本人がバディになったり対決したりですから。

そりゃあ細かいこと言えばアラがあったり「おや?」と思う点もあるにはありますが、それを凌ぐ見どころいっぱいです。

高倉健さんの放つ実直な日本人像は、どストライクのキャスティングだと思いますし。
そして(散々語られてきている)松田優作がここで打ち立てた悪役像は、群を抜いた異彩を放ってクリーンの中に存在しています。

ちなみに当時、この映画の日本公開から1か月後。松田優作は逝去されました。40歳で。
もちろんこの作品が遺作であります。

そんなキャストへの思い入れももちろんですが、作品自体が多くのファンを持っていることもあり、Wikipediaや様々なサイトでこの映画の裏話なども出ております。
そんなことを知ったうえで見ると、また感慨深いものがありますね。

今回、このような企画によりスクリーンで体感することができましたが、もう感想とか想いとかそういうのは何とも言えません。
ただただ、この世界感に触れられたことが何よりです。

ただし、この映画は女子が見ても何も感じることできないことでしょう。心から浸れるのは男だけだね。間違いなく。
男でよかったと思える作品でもあるのかもしれません。
posted by 味噌のカツオ at 00:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月04日

バイロケーション 裏

安里麻里
水川あさみ、滝藤賢一、酒井若菜、豊原功補
ある日、スーパーでニセ札の使用容疑をかけられた忍。刑事・加納に連行された忍だったが、辿り着いたのは怪しげな洋館。そこはバイロケと呼ばれるもう一人の存在に悩まされる者が集うバイロケーションの会であった。全く事態を呑み込めない忍だったが、そんな彼女の目の前にバイロケが現れ、本物の忍を睨みつけるのであった。

「バイロケーション」自分の近くにもう一人の自分が出没する現象。世界中でそういった報告がなされている怪奇現象の一つ。

この映画には表バージョンと裏バージョン。異なる2つのラストシーンが用意されておりまして。
ちなみに表バージョンの感想はコチラに掲載してあります。「バイロケーション 表

過去 稀にですが、劇場公開版とは別のエンディングも収録されたDVD版の映画とかあったような!?
ですが今回は、劇場で表と裏の2パターンを公開ということで。

たとえば主人公が大きな決断を迫られて、こっちだったらどうなった?あっちを選んでたらどうなった?
みたいな2パターンの結末を上映するなんて映画の楽しみ方も、今後 出てくるのかもしれないですね。

さて、ちょっと意外に感じたのは、表の公開時に上映前の予告編とか上映後とかに「裏も見てね」的なお知らせが皆無だったこと。なぜそんなにPRをしないのか?
でもわたくしは面白そうなので、見てきましたよ。裏バージョンも。

入ってくる情報から察するに、表も裏もほぼ同じ内容だけど、ラストの10分ぐらいが別バージョンになってるのかな〜というイメージ。
ただ同じ内容であっても秘密を知ったうえでみるとどう見えるかという楽しみがあるので、それはそれでよかったです。

ところが、事の真相を知ったうえで見ておったわけなんですが…ちょっと勘違い入ってた?あっちが本物でこっちがバイロケ?なんと2回目にしても混乱してしまったわたくし。
ミスリード?あるいはリードミス?必要以上の映像トリックに引っかかってた?こりゃ3回目が必要かも(苦笑)

などとあたふたしながら見ていたところ、もうひとつドキドキさせる事象が。
なんと、ラストまで全く同じなんです。

あれ?これ裏じゃないの?間違ってもう一回 表を見に来ちゃってた!?
と思いきや、ほぼほぼ終了した時点で、ほんの1〜2分だか短いワンシーンが追加になっておりました。
あとは追加シーンに合わせてかエンディング曲が希望を持てるものに代わってました。
もやもや…

確かに結末が違うという言い方は間違ってはいない。明と暗との意味合いの違いは大きいですよ。
だけどロールプレイングであっちの道はどこに続いていて、こっちの道はどこにつながるのか的な、そういう違いじゃないんだな。
映像作品としては、ちょっと付け足したってだけで。
それで2パターン上映というのはどうなんだろう。

巷の意見をのぞいてみれば、一旦 同じ結末まで行くのであれば、(これも時々ありますが)エンドロール後にエピローグ的に裏バージョンを上映するやり方もあったんじゃないかと。
あるいは表の半券を持っている人は、500円で裏も鑑賞できるみたいなサービスがあっても良かったのではと。
そのような感想を目にしました。ホントにそんな感じでしたね。

結局わざわざ付き合った挙句、裏の結末に衝撃も受けなかったし、手法にガッカリもしたし。
これはちょっと…という印象。

前述の通り2バージョンを劇場公開ということを否定はしませんが、たったこれだけで“2バージョン”として売ってしまうのはどうかと思う。
こんなのが横行してしまっては、映画界的にイメージダウンになっちゃうんじゃないですか。
長い目で見たら そういうのが心配だよ。

2xRoke.JPG
とかく“裏”ってのは罪なもので
posted by 味噌のカツオ at 01:12| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月23日

バイロケーション 表

安里麻里
水川あさみ、滝藤賢一、酒井若菜、豊原功補
ある日、スーパーでニセ札の使用容疑をかけられた忍。刑事・加納に連行された忍だったが、辿り着いたのは怪しげな洋館。そこはバイロケと呼ばれるもう一人の存在に悩まされる者が集うバイロケーションの会であった。全く事態を呑み込めない忍だったが、そんな彼女の目の前にバイロケが現れ、本物の忍を睨みつけるのであった。

「バイロケーション」自分の近くにもう一人の自分が出没する現象。世界中でそういった報告がなされている怪奇現象の一つ。

それをテーマにしたホラー作品。
実際にはありえないような怪奇現象なのでホラーという言い方もできましょうが、見ている間のドキドキ感はサスペンスチック。それはそれで悪くない。
そして「どうなっていくんだろう」と引き込まれるストーリーも良かった。
でも所々で「ムムッ」と思ってしまうのも確かで。

関連資料では「バイロケは自分と全く同じ姿形だが性格は全く別人格」みたいに書かれてて。
でも別人格でも正反対でもないような。本物よりエキセントリック?それもちょっと違うかな。
バイロケが生まれるきっかけが一人の人間の心の葛藤というのはそうなんでしょうが、結局わかりにくいんだよね。

ラストまで見ると、実はいろんなしかけが施されていて、映像のトリック…騙し…みたいのもあります。
が、これもちょっとインチキっぽい設定になっていまして。そこも程よい具合の伏線として もう少しわかりやすくしてくれてたら、真相が分かった時点でのカタルシスを得られたんじゃないかしら。

全体のエピソードが結構ゴチャゴチャしていたり、ツッコミどころというかアラというかがチョイチョイあるのがなんとももったいない。

ですが、そのストーリーの真相というの、わたくし嫌いじゃないですね。
ネタバレ的になってまいりますが、まさかそんな風にして2つの世界が共存しちゃっていたとは…

そして、幸せな結婚を取るのか、夢であった画家としての成功を掴むのかという選択肢を与えなかったのはリアルに残酷。
こんな結末では夢も現実もへったくれもないわ。でも人間って決して平等ではないから。そういう人生もあるんだろうなぁ。

オリジナルとバイロケが価値観を分かち合うってのが一番安易だもんね。それを裏切った世界観は面白かったです。

ところでこの映画には表バージョンと裏バージョン。異なる2つのラストシーンで公開されるのだそうな。
おそらくほぼ同じ映画だけど、ラストの10分ぐらいが別バージョンになってるのかな。
今までそのような作り方、上映の仕方はなかったので、それはそれで楽しみ。見に行ってみようと思います。

ただ、上映前の予告編とか上映後とかに「裏も見てね」的なお知らせは無し。意外。

2xRoke.JPG
加賀美という少年。エロ雑誌の裏表紙で見た覚えがある
posted by 味噌のカツオ at 00:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月30日

母の身終い

ステファヌ・ブリゼ
ヴァンサン・ランドン、エレーヌ・ヴァンサン、エマニュエル・セニエ
出所したての息子・アランと病を抱え年老いた母・イヴェット。確執もあり、互いの想いが簡単には解け合わない暮らしを続ける二人。そんなある日、母が自らで人生を終えんとする“尊厳死”の意思を持っていることを知り、アランの心は揺り動かされる。

48歳、トラック運転手の息子。軽い気持ちで麻薬の密売に関わり、1年半の間服役。
そして脳腫瘍に冒され、死期も近い母。

行くあてのない息子を住まわせるが、まともに働きもせず、亡き夫と悪い部分がそっくりだいう。そんな息子をなじる母。
思うような職にも付けず、知り合った女性との関係も上手くいかず。自身の不甲斐なさも覚えつつ、全ての苛立ちを母にぶつける息子。

逃げ場をなくすような叱責で、息子を追い込んでいく母。
感情を昂ぶらせ、想いを踏みにじるような心無い言葉を叫ぶ息子。

映画として、胸の締め付けられるようなシーンなのですが、と同時に…所々思い当たるような設定でもありまして。
互いに本当に厳しい言葉と心でやりあうんだけど、それができるのも親子だからなのかな。
とてもヒリヒリした感情でスクリーンを見ておりました。

しかし この関係性って、他でも出すことできるのかな?
母と娘。父と娘。父と息子…う〜ん、想像してみても何か違う気がする。やはり母と息子だからこそって気がする。
あくまでわたくしの印象なのですが。

そして後半にはもうひとつ、大きな物語があります。
病気により余命が決して長くは無いと知った母は、スイスの施設で 自ら終焉の時を迎えるというもの。
様々な条件はありますが、実際にそのような制度もスイスにはあるらしい。

自殺という言い方をしてしまうと元も子もないのだけど、病気で苦しみながら死んでいくぐらいであれば、いっそ自らの意思で 苦しむことなく眠るように幕を引くと。
倫理的には難しい問題だけど、究極の終活と言えなくも無いし。

それらのテーマを長回しのカットで、とても繊細な表現で、映し出していきます。とにかくいろんな意味で心を揺さぶられる映画です。

余計なお世話かもしれないけど、これが邦画だったらですよ。きっと遺品を整理してたらふいに母から最期の手紙を発見して、それを読んで号泣とか。
そういうゴリ押しなエンターテイメントに走ることなく、叙情的な絵で終わるラストシーンにフランス映画らしさを感じましたね。
決してヘヴィーな作風ではないけれど、テーマとしては十分に重い作品ですよ。

余談ですが、息子を呼び戻すきっかけとして犬のキャリーがえらい目にあってましたね。とばっちりだよね(苦笑)

DSC_0793.JPG
母のみ姉妹
posted by 味噌のカツオ at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月07日

星を追う子ども

新海 誠
(声)金元寿子、入野自由、井上和彦、島本須美、折笠富美子
地下世界・アガルタから来た少年・シュンと出会い心を通わせる少女・アスナ。が、突然彼が姿を消してしまいアスナは動揺する。
そんな時、若い頃に最愛の妻を亡くした教師・モリサキからアガルタの話を聞いたアスナ。ふたりは大切な人との再会を願い、アガルタへの旅に出る。

DVDにて鑑賞。
新海監督の作品は結構好きなのですが、この作品はイマイチどんな内容なのか知らないまま。
タイトルからしてそれ相当にピュアな物語かと思いきや、予想外のファンタジー。

レビューなんかを見てみると、ラピュタ・ナウシカ・もののけ…などと比較している人の多いこと。
しかも多くの意見がそれらを越えていないという厳しいもの。

ただし幸いなことに前述の作品の影響は受けていないし、ジブリのファンタジーはあまり好みでは無いのでして。
それなら受け入れられるかな〜と思ったわけですが。。。

何やらこの作品、監督自身ジブリを意識して作ったモノでもあるらしく、結局そういったテイストなんですね。
確かに妙な説教臭さみたいのは無いにせよ、やはりそれっぽい雰囲気はありましたかね。良くも悪くもですが。

天空に輝く“星を追う”といった言葉に惹かれますが、物語は全く逆の地下世界が舞台となっております。
最終的には その地下世界にて空を見上げる場面もありますけどね。

その地下世界では 亡くなった人を黄泉がえらせることができるということで。
主人公の少女・アスナを先導するのは 10年前に亡くなった妻との再会を願う学校の教師・モリサキ。そんな二人の旅。
旅の途中では「死人を甦らせるなんてしない方がいい」と、「それらも受け入れていくのも人生だ」という忠告も受けるのですが、モリサキは頑なに、真っすぐに旅を進めていきます。

実際オトナであれば その判断に落ち着くのかもですが、モリサキのピュアで一途な行動は“子ども”ということになるのかな。

天空と地下世界。大人と子ども。生きていくことと別れを受け入れること。いろんな状況や価値観がないまぜになっている物語。
それらを観客が受け止めて、それぞれで考えて…でいいんだろうね。この手の作品は。

ちなみにこの映画は2011年5月7日公開とのこと。
東日本の震災から2ヵ月後のことだったんだね。
posted by 味噌のカツオ at 17:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月01日

パシフィック・リム

ギレルモ・デル・トロ
チャーリー・ハナム、イドリス・エルバ、菊地凛子、チャーリー・デイ
太平洋の深海から突如現れた“怪獣”により、わずか6日間で3つの都市が壊滅状態へと追い込まれてしまう。
人類は一致団結して、怪獣に対抗可能な人型巨大兵器イェーガーを開発。だが怪獣は次々と海底から姿を現しては破壊を繰り返し、壮絶な戦いは長きに渡っていく。

日本のロボットアニメや特撮怪獣モノへの造詣の深いギレルモ・デル・トロ監督が、そのたぎる思いを注ぎ込んだ渾身の作品!!
というと少々大げさではあるが、いやいや〜確かにそれらを彷彿とさせる要素が散りばめられてはおりましたね。

日本生まれの文化がルーツでありまして。幼い頃からそういった作品を見て育った日本人の僕らにとっては、若干の上から目線も含ませつつ、この作品のニオイに微笑ましいものを感じてしまうわけで(苦笑)

実写作品にロボットアニメのテイスト…ということで「スペースバトルシップ・ヤマト」っぽいトコロもあるけれど、根本的な予算の違いはいかんともし難くて。
当然 こちらの方が豪華であり、映像にも見応えありましたよ。

ただ個人的にしっくりこないのは、ロボットvs怪獣という部分。
わたくしのイメージでは やはりロボットvsロボットであり、怪獣vs怪獣、あるいは怪獣vsヒーローなんだけどね。

あとはどうしても怪獣の造型はゴジラっぽくなくて。GODZILLA寄りだよね。
何か惜しいな。

まぁ‘いかにも’と言えるようなストーリー展開や設定には思わずツッコミまくりたくはなりましたが…
前述の通り映像の迫力が素晴らしい。またホントに細かく作り込んであります。それだけの予算もかけてるらしいからね。
イェーガーが飛ばされてもんどり打つ場面は「プラレス三四郎」思い出しちゃったな。懐かし〜い(笑)

とにかく二択で答えるなら間違いなく「満足できた」作品。
その手のモノがお好きな方、影響を受けた方は見に行って損はないですよっ!!

そしてもうひとつ書いておかなくてはならない事があります。
マコ・モリ(菊地凛子)の子供時代を演じた芦田愛菜ちゃん。
ちゃんとしたセリフがあるわけでもないのだけれど、その存在感たるや群を抜いて素晴らしかったですよ。

この愛菜ちゃんの映像が、世界中のスクリーンで大写しになっているかと思うと、驚いちゃいますね。
どうかするとこれで愛菜ちゃんのオファー、増えるんでないかな。

そんな愛菜ちゃんのインパクト一方で、菊地凛子のセリフ回しが下手くそに聞こえたのが唯一の気がかりで。
もちろん吹替え版ならそんなこと思わなかったのだろうが。。。

DSC_0546.JPG
♪マルマル マコ・モリ〜
posted by 味噌のカツオ at 02:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月02日

フィギュアなあなた

石井 隆
柄本 佑、佐々木心音、風間ルミ、桜木梨奈
会社からリストラされ、恋人には愛想をつかされ、ドン底状態の健太郎。ヤケ酒をあおりトラブルに巻き込まれ、逃げ込んだ廃墟ビルの一室で一体の美少女フィギュアと出会う。
あわやの場面を美少女フィギュアによって救われた健太郎は、彼女を自宅へと持ち帰りフィギュアとの奇妙な生活を始める。

奇才・石井隆監督がグラビアアイドル・佐々木心音ちゃんをヒロインに向かえて描く、ファンタジックなエロティックワールド。

ウワサには聞いていましたが・・・
小さい劇場とは言え、平日の午後なのに見事な満席。むさ苦しい野郎どもがウジャウジャ(笑)

わたくし、イチ映画ファンとして この石井隆監督の変態映画(!?)の洗礼を受けようと見に行ったわけなんですが、大半の観客が心音ちゃんのボディを拝みに来た 一見さんなんでしょうね。
その証拠に これだけの客の入りに反して、映画サイトへのレビューの書き込みがとても少ない。
それが良い悪いとは言い切れないけれど、映画ファンとしてはちょっと切ないかな。

似たようなシチュエーションとして「空気人形」なんて作品もありました。
あちらは‘空気人形’なのですが、今作は…本当は‘マネキン人形’で良いと思うんだけど、客引きというか時代性というか‘フィギュア’なんて設定にしちゃったのが中途半端。
スタイリッシュにしたいのかもしれないけど、媚びてる印象は拭えない。
だって実際、マネキン人形でしかないんだからさ。

さて、率直に見た感想としては、上映時間(112分)のわりには‘出来事’が少ないかな。
グダグダっと、ジメジメっと、もたつく場面がとても長くて。そういう意味で映画としては退屈でした。
これだけの尺を使うのなら、もっと二人の愛の深まるエピソードとか、感情の交わるアクシデントみたいの入れたほうが、メリハリ効いて作品にのめり込めると思うんだけど。

その一方で、密室であるのをいい事に むちゃくちゃエロい妄想や行動をしてしまう主人公には、非モテ男子であれば共感する部分 有りまくり。
そして生身の女性をひたすらおもちゃ扱いし、彼女のあられもない姿を真下から眺めるアングルとか、これまでの映画にはなかったような撮り方には素直に敬服。
はるか思春期に思いを馳せたかのような、たまたま読んだエロ漫画に描かれてたような、大胆な描写を実写でやってみせた点。石井監督と心音ちゃんにカンパイです。

結局「空気人形」と比べると、さすがにヒューマニズムは弱いと言わざるを得ない。その分 エロチシズムは上回ってると言えるでしょう。
駄作とまでは言わないけれど、もうちょっと作りこめるんじゃないかと。

でも(別の意味で)いやらしい言い方をしてしまうと、この後に石井隆監督、壇蜜さん主演で公開を控えてる作品がありまして。そちらの、大いなる序章にも思えたりしちゃうんだな。

余談ですが、元女子プロレスラーでもある風間ルミさんが恐い兄さん?姉さん?役で出ておりまして。
格闘シーンなどで繰り出した彼女のキックは、素直にカッコ良かったですよ。ただのチンピラが蹴るのと、経験者の蹴りとでは全く違うんだと言うことを実感。
でもなぁ〜現役時代はビジュアル系でもあったんだけど。当時と比べると、風間ルミも丸くなったもんだなぁ〜(爆)

DSC_0439.JPG
かざ丸み
posted by 味噌のカツオ at 19:12| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月21日

ハングオーバー!!! 最後の反省会

トッド・フィリップス
ブラッドリー・クーパー、エド・ヘルムズ、ザック・ガリフィアナキス
フィル、ステュ、ダグは問題行動の多いアランを施設に収容するため 車を走らせていた。ところが突如4人はギャングに襲われ、ダグが捕らわれてしまう。金を盗んでいったチャウを差し出せというのがギャングの要求。
チャウからのメールがアランに送られてきていたことで目を付けられた彼ら。果たしてその大騒動の行方は?

2010年、2011年に公開され、ゴールデングローブ賞なども獲得し世界的に大ヒットした「ハングオーバー」シリーズ。その最終章となるパートVが2年ぶりに公開となります。
一足早く試写会で鑑賞。

‘ハングオーバー’とは‘二日酔い’の意味でもあり、前2作は酒に飲まれて記憶をなくした男たちが、その一夜を辿りつつさらなる騒動に巻き込まれていくというものでした。ところが今回は それとは全く違うストーリー。

思いも寄らない展開が軸となっていた前作までとは打って変わって、少々ライトなスパイムービーみたいな展開に、おバカな行動が味付けされたような。そんなテイスト。
この手のスリルや裏切りを含んだコメディはありがちと言えばありがちか!?

でもシリーズを通して彼らに付き添ってきたファンからすると、やっぱ見入ってしまいますね(笑)
1作目に登場した赤ちゃんとアランの邂逅シーンは、インチキ臭くも あたたかいものを感じました。
そして、ロードサイドの買い取り屋の‘ぷに子’なお姉さんとアランのスキットがまたたまらなくイイ!
ビリー・ジョエルに乾杯です!

さて、ラスベガスを舞台にした大迷惑な一夜に決着を付け、シリーズはエンディングへと向かっていきます。
そこに待っていたのは一番の問題児であるアランの狼軍団・ウルフパックの離脱宣言。そして なんと結婚を決意します。お相手はもちろん…です♪

実は この3作目、まさにアランのために在らんとする作品でもあります。
劇場内に確実に悲鳴がこだまするであろう、冒頭のキリンの件に始まり、様々な場面にアランが関わっておりまして。
腹が立つほどに憎めない。愛すべきモジャモジャデブが、ついに結婚です。

迎えたアランの結婚パーティの当日。そこに向かって彼らが闊歩する映像に 1作目、2作目で同様に彼らが歩く場面が重なります。
それを見ながら「あぁ、これでホントにコイツらとは終わりなんだな」と思うと、一抹の淋しさが浮かんできたわたくしでした。

そう、「結婚」と言えば コレもシリーズを通してのキーワードみたいだね。
誰もが浮かれる「結婚」というハッピーなイベントに、背中合わせで「ハングオーバー」が付いてくるものでして。。。(苦笑)

とにかくシリーズ3作品。中だるみすることなく及第点をキープし続けたのは見事という他ないです。
見たこと無いという方にも素直にオススメできるコメディ。ぜひシリーズを通して彼らと一緒に、ことの顛末を見届けてほしいと。
エンドロールまで…見届けてほしいと言っておきましょう。

DSC_0393.JPG
いくら巨乳好きでも、あれは困る(爆笑)
posted by 味噌のカツオ at 20:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする