2014年10月19日

FRANK フランク

レニー・エイブラハムソン
マイケル・ファスベンダー、ドーナル・グリーソン、マギー・ギレンホール
キーボード奏者として とあるバンドに加入することとなったジョン。そのバンドのリーダー・フランクは、常におかしな被り物を装着した男であると同時に、独特の音楽性で妙に魅力的な存在でもあった。
ある日 ジョンが投稿したバンドの映像が話題となり、彼らは音楽フェスへ招待されることに。

たまたま「ジャージー・ボーイズ」に続いて観てしまったのがこの作品。
バンドもの、音楽もの〜という広い括りはできるけど、果たしてそういう分け方で合ってるのかな?この作品は。

とにかく予告編で見たときのインパクトというか“引き”が強くて見てきたわけですが、ぶっちゃけ本編に関しては心惹かれる要素は弱かったなぁ。

そもそも あんな仮面をつけていないとコミュニケーションを取れない人というのは、それなりの事情があってですわね。
でもその辺りの描写は至極普通で。しかもあっさりで。観客の想像を越えたり裏をかくようなモノではなかったわけで。

バンドとして「レコーディングだ!」といって1年も山籠もり生活をするという点もなんであろうかと。
それだけの時間があるのなら、いくつかの作品が提示されてしかるべきだがそれもない。

またメンバーがフランクと行動を共にするモチベーションも、本来は圧倒的な音楽の才能があってかと思うんだけど、決してスクリーンからそれも伝わってこない。
となると、ちょっとカルトに陥ってる路線なのかなと。

結局のところ、登場人物の人としてのキャラも魅力の掘り下げも浅いような気がします。そして演奏される作品も同様。
その部分が浅いと映画を物語を引っ張っていけないわけで。

そういう説得力の弱さが、(比較していいのかな?)「ジャージー・ボーイズ」と雲泥の差となっちゃってるよね。
こういうのがお好きな方もおられるかもだけど、わたくしには予想以上に響いてこなかったですわ。

ただ ラストで“素顔の”フランクが奏でたあの曲は良かったですよ。

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FRANK な GUY
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2014年10月14日

ぶどうのなみだ

三島有紀子
大泉 洋、安藤裕子、染谷将太、田口トモロヲ
北海道の空知に暮らすアオとロクの兄弟。兄のアオは葡萄の樹から赤ワインの醸造を行い、弟のロクは小麦を育てているが、思ったものが作れず悩むアオを、ロクは複雑な思いで見ていた。
そんな彼らの前にキャンピングカーに乗ったエリカという女性が現れ、二人の生活に変化が訪れる。

三島有紀子監督、主演・大泉洋、舞台は北海道の自然の中。
そのあたりは2012年公開の「しあわせのパン」を引き継いだカタチなんですかね。その作品が非常に印象に残っているので、それ相当に期待して見に行ってきました。

ところが…始まってすぐに「ヤバい」と。悪い意味で。
結果、2時間もたないどころか、ほぼほぼの時間 苦痛でしかなかったわ。なんだ、このしっくりこない感覚は?

とにかく冒頭の部分からそんな印象で。無理してでもキレイにピュアに作らなきゃいけない的なニオイとか。ちょっとオシャレな状況にしなきゃいけないとか。なんだかそれらが鼻について。
セリフというか言葉・会話の乗せ方もギクシャクして見えて。

するとそこに現れる謎の女性。いったいこの人は何者?と思っているそばから謎の行動をとりはじめ、そこへやってきた警察とやらも変なパトカー、変な制服、対応もおかしい。
さらに郵便屋さんとやらも同様。その他の登場人物も然り。

さすがにある程度のところで「これはファンタジーなんだね」というのは気付きました。
問題は、そのバランスが悪すぎると。

斬新な衣装でもぶっ飛んだ性格でも、それらがちゃんと機能してたらいいんですよ。ムーミンみたいな世界だっていいんですよ。
でもこの映画、全てが不自然なんだよね。

これはこれで原作もあるそうで。
まぁそれらを映画化するのにカットしたり(原作にはない設定を)インサートしたり、あるいは文字で書かれていることを演技で表現できていなかったり。伝わり切らないことってありますわね。
でも根本として、この映画は引き込まれる要素が乏しすぎるなぁ。

失礼だけどヒロインも全くキレイには見えない。美人かどうかではなく、キャラクターとして 人としての魅力が感じられない。
すごく一般的なOLならいいけど、ファンタジーというフィールドのヒロインであるなら、現実感の無さとか妖精度があってほしいもんだ。

ホントなら大泉洋 & 染谷将太という、素晴らしい役者が共演してるのに、その良さが全然引き出されてないんだな。超もったいない。

ぶっちゃけ料理もワインも美味しそうにみえないし(ワインは未完成だからそれでいいのかもだけど)。
とにかくいろんな描写が安っぽいというか、胡散臭いという感じで。「しあわせのパン」とは比べられないくらい。これはあまりに残念なデキだったなぁ

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あくびでなみだでてきた
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2014年09月19日

フランシス・ハ

ノア・バームバック
グレタ・ガーウィグ、ミッキー・サムナー、アダム・ドライバー
ニューヨークのブルックリンでダンサーを目指す27歳のフランシス。ルームシェアをしていた親友のソフィが、アパートの契約を更新せず引っ越すと言い出しフランシスは困惑。
そんな周囲の変化にとまどいながら、彼女も自分の人生を見つめ直していく。

「FRANCES HA」が原題。そして邦題は「フランシス・ハ」というわけで。
全編モノクロの映像。冒頭に映し出されるのは主人公・フランシスと親友でルームメイトのソフィーの戯れる姿。
その雰囲気。登場人物の名前から、当たり前のようにフランス映画と思っていたのだけれど、アメリカ映画でした。どおりで舞台がNYCなわけだ(苦笑)

いつも奔放で明るく、モダンダンサーとして生計を立てたいと願い、そこそこコミュニケーションを取れる男友達がいて、なんでも分かち合える同性の親友がいる。

上映時間の86分間。起承転結という物語性より、ただひたすらフランシスの姿を追い続けます。
そこに映し出されるのは夢を追うために悩みながら、生活のためにバイトをして、やがて自分が自分らしくいられる場所を見つけ出していく。ひとりの27歳の女子、ありのままの日常。
友人と意思の疎通がギクシャクしたり、所々で話がかみ合っていない場面があったり。そういうところも含めてリアリティありまくり。

監督とフランシス役のグレタが共同で脚本を担当したというのも、その“らしさ”の一因かもしれませんね。

世界的にどうかは知らないけれど、そんなフランシスのキャラクターに共感を得たり、応援したくなる女性って日本にも多いんじゃないかな。
そういう点ではモノクロ映像でありながら、とても瑞々しくキラキラと輝くような瞬間も感じられました。

ですが、ぶっちゃけ男子目線で見ますと、なかなか疲れましたですよ。
その疲れた要因っちゅうのが、ほぼほぼ全編しゃべっているというところで。
その字幕をずーっと追っていたような気がする。

若干 空気読めていないっぽさも感じられつつ、基本 フランシスは純粋なイイ子だと思うんですよ。
でも彼女であろうが友だちであろうが、重要なこと!?単なる日常会話!?ずーっとしゃべってる人と付き合うのは疲れると思うんだよね。やぁ余程相性が合えばそうは思わないかもだけど。

前述の通り、ストーリーよりもフランシスのLIFE・日常の映画なので大きな盛り上がりやどんでん返しは無いと言えばない。
ただ それでも、ラストは友だちに対して「あぁよかったね」と告げられるようなことになっていきますので。

そして明らかになる「フランシス・ハ」というタイトルの意味。思わず微笑んでしまいました(^-^)

まぁまぁいい映画だとは思うけど、やっぱり男子よりも女子が見て共感を得るタイプの作品ですよね。
でも音楽は基本ごきげんな曲ばかりで。そこは男女問わずノレるポイントだったかな。

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フランシスは…
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2014年09月17日

フライト・ゲーム

ハウメ・コジェ=セラ
リーアム・ニーソン、ジュリアン・ムーア、ミシェル・ドッカリー
航空保安官としてニューヨークからロンドンへと向かう旅客機に登場したビル。彼の元に何者かからメールが届く。
それは指定口座に1億5,000万ドルを入金しなければ、20分おきに機内の人間を1人ずつ殺害するというものだった。

リーアム・ニーソンは若くしてトップスターに〜という活躍ではなく、その主演作が注目を浴びてきたのはここ数年というイメージ。
とはいえ現在62歳というのを知ってかなりビックリ。こういうカタチで売れてきた役者さんって、洋画・邦画問わず あまりないような。

サスペンス&アクションといった作風。ハートも体もメチャメチャ強いが、家族というコミュニティに恵まれない男。そんなキャラクターが大半。
もちろんこの映画もそんな設定。

リーアムが演じるのは航空保安官という役柄。「乗客に紛れて機内の細部に目を光らせる仕事」とのことらしい。
ただ 我々からすると、そういう存在がピンとこないこともあり、なぜ彼がこの飛行機に乗っているのかを把握しにくいね。
どうやら“相棒”的な存在もいるようだが、その男とはちゃんとした連携を取れていないのでますます「?」な感じ。

プロローグの段階で様々な登場(搭乗?)人物の存在が描かれているんだけど、これがみな怪しいニオイを漂わせてくれます。
一番怪しいと睨んだのは たったひとりで初めての飛行機を経験する女の子だったんだが…(-_- )

原題が「NON-STOP」ということで、飛行機が離陸してからは まさにノンストップで事態が展開していきます。サスペンスとしての見応えは上々。
いったい誰が何の目的でこんな挑戦を仕掛けてきたのか。そして次々と出る犠牲者。犯人はどんな方法で人質を殺していくのか。

完全に航空機内のみで展開する事件なので、ヒントがどこかにあるはずだとばかりに 自然とスクリーンにくぎ付け。
そして明らかになる真犯人の存在に口あんぐり。

それなりの満足感は得られますが…
以下ネタバレ的に。

“20分ごとに人が死ぬ”のはそうだけど、最初の犠牲者は犯人の手によるものではないではないか?
あんなところに爆弾があるということは、やっぱり もう一人の保安官も犯人のうちでいいのか?
そもそも犯人の動機・モチベーションは何であって、なぜ あの男をターゲットにしたか?

ちゃんとした整合性を わたくしが理解できていないだけなのかな?
であれば わたくしの負けで良いけれど、意外性や映像の迫力とは裏腹に、そういう「おや?」ポイントがあるというのは どやさ?と感じるわけであります。

密室劇としての緊迫感も十分に味わえるし、見た人の評価も悪くない。ジュリアン・ムーアの存在感なんかも上手いキャスティングだなと思いますし。
でも だからこそ、ちょっと惜しいなぁ〜と思えてしまうデキだったかな。
そう思うのはわたくしだけか!?

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メール?LINEではなくて?
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2014年06月29日

万能鑑定士Q モナ・リザの瞳

佐藤信介
綾瀬はるか、松坂桃李、初音映莉子、村上弘明
名画モナ・リザが40年ぶりに日本へやって来る。天才鑑定士・凛田莉子は雑誌編集者・小笠原と共にルーヴル美術館へと赴き、学芸員採用テストに臨みこれに合格。しかし その研修中、莉子に異変が起き、鑑定眼が狂っていく。
その原因を探ろうと奔走する小笠原は、モナ・リザに仕組まれたある事実を知る。

「歴史的な名画“モナ・リザ”を巡る本格ミステリーエンターテイメント」という触れ込みではありますが、正直そのスケール感には疑問符が(苦笑)
かつての「ダ・ヴィンチ・コード」に続き、邦画では初のルーブル美術館でのロケを敢行というトピックもありますが、それが生かされているかといえば やはりなんとも(苦笑)

主人公の凛田莉子は天才鑑定士という設定。その審美眼でありとあらゆるものを鑑定し、盗難事件を未然に防いだり、人物のプロファイリングみたいなことまでしてしまうスーパーウーマン。

とまぁそのキャラクターづくりはわからんでもないですが、小さく映っているペンに緑色はないとか、そのカバンはネット限定980円とか。そんな情報まで頭に入っているんだ〜ということにドン引き。

同じく揚げ物の音とまな板の音でガラスを割る音が相殺されて…という推理にもリアリティ感じられず。
またそれがヒットするってことは、犯人もそこまで計算してたんだ〜ということにさらにドン引き。
映画が始まって早々に真面目に見る気力がなくなっていきました。申し訳ない。

12枚のモナ・リザから本物をあぶりだしていく方法は面白かったけど、そもそもあれも ちまちましたゲームみたいで。なんだかね。

クライマックスへ向かっていく部分も「時間が無い!」とか言いつつホテル行ってエレベーター上って、またひと悶着あってから港に移動とか。スピード感を得られず。

様々な推理も莉子の知識の中からヒントが出てくるわけじゃないですか。
たとえば映画の前半に いわゆる“伏線”があって、それが何かを導き出すなら観客も「ほぅほぅ」と納得いくけど、突然見つけたレシートで「勝どき橋」とか言われても、ホントご都合主義としか思えないわ。

ただし、この絵はこういう経緯で本物だと。いやだからこそ贋作だ…というやり取りだけは面白かったけどね。そこだけは。

さてさて、最後にもう一つの残念ポイント。
設定が1014年の秋〜冬という時期なのかな。ロケもその季節だったようで。

その結果、綾瀬はるかの衣装が…厚着なんです。なんならコートまで羽織っちゃうような。
つまり、そのプロポーションが全く隠されているという。

ストーリーや推理が取ってつけたような内容で楽しめなかったので、せめて「プリンセス・トヨトミ」みたいに走るシーンでもあればと期待したわけですが。
返す返すも残念な仕上がりだと思いますね (-_-;)

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かろうじてセーラー服が…(苦笑)
posted by 味噌のカツオ at 22:38| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月15日

プリズナーズ

デニ・ヴィルヌーヴ
ヒュー・ジャックマン、ジェイク・ギレンホール、ヴァイオラ・デイヴィス、ポール・ダノ
感謝祭の日、平穏な田舎町で2人の少女が失踪する。すぐさま容疑者は確保されるが、証拠不十分で釈放。少女の父親はその容疑者こそが犯人であると確信し、わが子を救出するためにある策を実行に移す。

アメリカでは結構ヒットしたそうなのですが、日本では上映館も少なく あまり注目されていないのかな。でも得てしてそういう作品の中に、なかなかの傑作が多いというのも 過去ずいぶんと経験済み。
この「プリズナーズ」も良い作品でした。終始不穏な空気が漂い、全く先が読めない展開で、見応えのあるサスペンスです。

「PRISONERS・プリズナーズ」は直訳すると「囚われ人」となりますかね。
手錠で身を囚われる場面もあれば、ある考えに意識を囚われているという描写もあったかな。

日本人には馴染みのない感謝祭の日。近くに住む2家族でディナーを楽しんでいたところ、両家の6歳と7歳の娘の姿が見えなくなり、周辺を捜索。警察の尽力で容疑者の青年を確保したものの、10歳程度のIQしかないとされる男にまともな聴取などできるわけもなく 2日後には釈放。
そこでヒュー・ジャックマン演じる父親が取った行動っちゅうのがかなり過激なもので…

これは冤罪事件の裁判でもあるんですが、裁判で冤罪(無罪)が確定して被疑者が釈放されても、被害者の家族は「そんなはずがない」という意識になるんです。「じゃあ真犯人はどこの誰なん?」とはならないんです。
一度 そうだと思い込んでしまって、大局が見えなくなってしまうんですね。
まさにこの映画もそんな構図で。

物語の中心はこの父親だけではなく、もうひとり どこか斜に構えたような刑事がおります。
彼のキャラが昔はワルだったとか、他人の話をどこまで受け止めているのか怪しかったり。ちょっと曲者。
でも見ていたらわかってくるんですが、実は上司と違って かなりアツい男で。

娘を思うがあまり暴走してしまう父親と、クールに真相に迫っていく刑事。2人の視点でストーリーが進行していくので、観客も2つのハラハラを同時体感。
途中で別の事件なども絡まってくるので、刑事としてはかなり惑わされて大変そうだったりして。

さらには 事件が驚きの展開をみせていっても 常に“?”がついて回る感じで、かなり終盤に至るまで真相は明かされていきません。
しかし最終的には、前述の別事件や様々なエピソードが1本の線になっていって、思わず唸ってしまいますね。

何気に誰かが語ったセリフや小さなアイテムもすべてが伏線であり、一気にそれらが回収されていくのでね。事件のあらましとしては、少しだけ苦々しい思いも残るんだけどね。

自分に子供がいたとして、その子を守るために自分だったら何ができるのか どこまでできるのか。そんなことを問う要素もあるけれど、さすがにあの父親はやり過ぎか?
やはりもう一人の父親のように ちょっと引いてしまうだろうけど。でもその嫁さんがまた驚くようなスタンスになってしまうし。それはそれで考えさせられますね。
それより何より、アレックスは重ね重ねで監禁という災難に巻き込まれたようで。シャレにならんよねぇ(苦笑)

じつにヘヴィーなテイストの作品ではあるけれど、アメリカでも高評価を受ける土壌があるんだね。
決して晴れやかな印象でもなければ、かといってバッドエンドでもなく。でも あんなに味わい深いラストシーンは近年ではなかなか見られないっしょ。
なんとも「いい映画を見た〜」って気にさせてくれる終わり方でした。

というわけで、間違いなく映画好きにおススメな傑作サスペンスですよ!!

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アナと穴と雪と少女
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2014年04月18日

ブラック・レイン

リドリー・スコット
マイケル・ダグラス、高倉 健、松田優作、アンディ・ガルシア
ニューヨーク市警のニックとチャーリー両刑事は殺人犯の佐藤を日本に護送するが、大阪空港で偽装警察に身柄を奪われてしまう。
2人は大阪府警の松本警部補の監視下にてその後の捜査を見守るが、独自の調査で佐藤の足取りを追っていく。しかし2人は佐藤を始めとするライダーたちに取り囲まれて…

「第二回 新・午前十時の映画祭」が4月5日からスタート。第二回?新?とにかく この企画も何年か続いていますが、そこで この「ブラック・レイン」が満を持してラインナップに入りました。
名作と呼ばれるものは いくつもありましょうが、こういった作品を劇場のスクリーンで見られるというのは何ともありがたい企画です。

1989年制作なので 今から25年前の作品。わたくしはそれよりも後にビデオで見ております。
いずれにしろずいぶんと前のことなので細かいことは覚えていないのだけどね。

冒頭のタイトルロゴ。「BLACK RAIN」というアルファベットが縦書きで表記されていたのは日本流を意識してのことなのかな?

そんなことを思いつつ、本編が始まったら何だかミーハー気分でキャストに目がいっちゃいましたね。
渋いマイケル・ダグラスと若いアンディ・ガルシア。爬虫類系の怪しさをまとった松田優作。
かと思えば今や違う意味で注目されちゃってる内田裕也とガッツ石松。

そして高倉健、神山繁、若山富三郎。
後半には安岡力也に島木譲二。あとサトーの子分はサングラスでわかりにくかったけど國村隼だったのかな。

アメリカの映画に日本人が登場すると、たいがい言葉がカタコトだったり超ダイコンだったりするんだけど、これだけちゃんとした役者さんが出てるというのは。それだけでも素晴らしいと思っちゃうんだよね。
そんなアメリカ人と日本人がバディになったり対決したりですから。

そりゃあ細かいこと言えばアラがあったり「おや?」と思う点もあるにはありますが、それを凌ぐ見どころいっぱいです。

高倉健さんの放つ実直な日本人像は、どストライクのキャスティングだと思いますし。
そして(散々語られてきている)松田優作がここで打ち立てた悪役像は、群を抜いた異彩を放ってクリーンの中に存在しています。

ちなみに当時、この映画の日本公開から1か月後。松田優作は逝去されました。40歳で。
もちろんこの作品が遺作であります。

そんなキャストへの思い入れももちろんですが、作品自体が多くのファンを持っていることもあり、Wikipediaや様々なサイトでこの映画の裏話なども出ております。
そんなことを知ったうえで見ると、また感慨深いものがありますね。

今回、このような企画によりスクリーンで体感することができましたが、もう感想とか想いとかそういうのは何とも言えません。
ただただ、この世界感に触れられたことが何よりです。

ただし、この映画は女子が見ても何も感じることできないことでしょう。心から浸れるのは男だけだね。間違いなく。
男でよかったと思える作品でもあるのかもしれません。
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2014年02月04日

バイロケーション 裏

安里麻里
水川あさみ、滝藤賢一、酒井若菜、豊原功補
ある日、スーパーでニセ札の使用容疑をかけられた忍。刑事・加納に連行された忍だったが、辿り着いたのは怪しげな洋館。そこはバイロケと呼ばれるもう一人の存在に悩まされる者が集うバイロケーションの会であった。全く事態を呑み込めない忍だったが、そんな彼女の目の前にバイロケが現れ、本物の忍を睨みつけるのであった。

「バイロケーション」自分の近くにもう一人の自分が出没する現象。世界中でそういった報告がなされている怪奇現象の一つ。

この映画には表バージョンと裏バージョン。異なる2つのラストシーンが用意されておりまして。
ちなみに表バージョンの感想はコチラに掲載してあります。「バイロケーション 表

過去 稀にですが、劇場公開版とは別のエンディングも収録されたDVD版の映画とかあったような!?
ですが今回は、劇場で表と裏の2パターンを公開ということで。

たとえば主人公が大きな決断を迫られて、こっちだったらどうなった?あっちを選んでたらどうなった?
みたいな2パターンの結末を上映するなんて映画の楽しみ方も、今後 出てくるのかもしれないですね。

さて、ちょっと意外に感じたのは、表の公開時に上映前の予告編とか上映後とかに「裏も見てね」的なお知らせが皆無だったこと。なぜそんなにPRをしないのか?
でもわたくしは面白そうなので、見てきましたよ。裏バージョンも。

入ってくる情報から察するに、表も裏もほぼ同じ内容だけど、ラストの10分ぐらいが別バージョンになってるのかな〜というイメージ。
ただ同じ内容であっても秘密を知ったうえでみるとどう見えるかという楽しみがあるので、それはそれでよかったです。

ところが、事の真相を知ったうえで見ておったわけなんですが…ちょっと勘違い入ってた?あっちが本物でこっちがバイロケ?なんと2回目にしても混乱してしまったわたくし。
ミスリード?あるいはリードミス?必要以上の映像トリックに引っかかってた?こりゃ3回目が必要かも(苦笑)

などとあたふたしながら見ていたところ、もうひとつドキドキさせる事象が。
なんと、ラストまで全く同じなんです。

あれ?これ裏じゃないの?間違ってもう一回 表を見に来ちゃってた!?
と思いきや、ほぼほぼ終了した時点で、ほんの1〜2分だか短いワンシーンが追加になっておりました。
あとは追加シーンに合わせてかエンディング曲が希望を持てるものに代わってました。
もやもや…

確かに結末が違うという言い方は間違ってはいない。明と暗との意味合いの違いは大きいですよ。
だけどロールプレイングであっちの道はどこに続いていて、こっちの道はどこにつながるのか的な、そういう違いじゃないんだな。
映像作品としては、ちょっと付け足したってだけで。
それで2パターン上映というのはどうなんだろう。

巷の意見をのぞいてみれば、一旦 同じ結末まで行くのであれば、(これも時々ありますが)エンドロール後にエピローグ的に裏バージョンを上映するやり方もあったんじゃないかと。
あるいは表の半券を持っている人は、500円で裏も鑑賞できるみたいなサービスがあっても良かったのではと。
そのような感想を目にしました。ホントにそんな感じでしたね。

結局わざわざ付き合った挙句、裏の結末に衝撃も受けなかったし、手法にガッカリもしたし。
これはちょっと…という印象。

前述の通り2バージョンを劇場公開ということを否定はしませんが、たったこれだけで“2バージョン”として売ってしまうのはどうかと思う。
こんなのが横行してしまっては、映画界的にイメージダウンになっちゃうんじゃないですか。
長い目で見たら そういうのが心配だよ。

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とかく“裏”ってのは罪なもので
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2014年01月23日

バイロケーション 表

安里麻里
水川あさみ、滝藤賢一、酒井若菜、豊原功補
ある日、スーパーでニセ札の使用容疑をかけられた忍。刑事・加納に連行された忍だったが、辿り着いたのは怪しげな洋館。そこはバイロケと呼ばれるもう一人の存在に悩まされる者が集うバイロケーションの会であった。全く事態を呑み込めない忍だったが、そんな彼女の目の前にバイロケが現れ、本物の忍を睨みつけるのであった。

「バイロケーション」自分の近くにもう一人の自分が出没する現象。世界中でそういった報告がなされている怪奇現象の一つ。

それをテーマにしたホラー作品。
実際にはありえないような怪奇現象なのでホラーという言い方もできましょうが、見ている間のドキドキ感はサスペンスチック。それはそれで悪くない。
そして「どうなっていくんだろう」と引き込まれるストーリーも良かった。
でも所々で「ムムッ」と思ってしまうのも確かで。

関連資料では「バイロケは自分と全く同じ姿形だが性格は全く別人格」みたいに書かれてて。
でも別人格でも正反対でもないような。本物よりエキセントリック?それもちょっと違うかな。
バイロケが生まれるきっかけが一人の人間の心の葛藤というのはそうなんでしょうが、結局わかりにくいんだよね。

ラストまで見ると、実はいろんなしかけが施されていて、映像のトリック…騙し…みたいのもあります。
が、これもちょっとインチキっぽい設定になっていまして。そこも程よい具合の伏線として もう少しわかりやすくしてくれてたら、真相が分かった時点でのカタルシスを得られたんじゃないかしら。

全体のエピソードが結構ゴチャゴチャしていたり、ツッコミどころというかアラというかがチョイチョイあるのがなんとももったいない。

ですが、そのストーリーの真相というの、わたくし嫌いじゃないですね。
ネタバレ的になってまいりますが、まさかそんな風にして2つの世界が共存しちゃっていたとは…

そして、幸せな結婚を取るのか、夢であった画家としての成功を掴むのかという選択肢を与えなかったのはリアルに残酷。
こんな結末では夢も現実もへったくれもないわ。でも人間って決して平等ではないから。そういう人生もあるんだろうなぁ。

オリジナルとバイロケが価値観を分かち合うってのが一番安易だもんね。それを裏切った世界観は面白かったです。

ところでこの映画には表バージョンと裏バージョン。異なる2つのラストシーンで公開されるのだそうな。
おそらくほぼ同じ映画だけど、ラストの10分ぐらいが別バージョンになってるのかな。
今までそのような作り方、上映の仕方はなかったので、それはそれで楽しみ。見に行ってみようと思います。

ただ、上映前の予告編とか上映後とかに「裏も見てね」的なお知らせは無し。意外。

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加賀美という少年。エロ雑誌の裏表紙で見た覚えがある
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2013年10月30日

母の身終い

ステファヌ・ブリゼ
ヴァンサン・ランドン、エレーヌ・ヴァンサン、エマニュエル・セニエ
出所したての息子・アランと病を抱え年老いた母・イヴェット。確執もあり、互いの想いが簡単には解け合わない暮らしを続ける二人。そんなある日、母が自らで人生を終えんとする“尊厳死”の意思を持っていることを知り、アランの心は揺り動かされる。

48歳、トラック運転手の息子。軽い気持ちで麻薬の密売に関わり、1年半の間服役。
そして脳腫瘍に冒され、死期も近い母。

行くあてのない息子を住まわせるが、まともに働きもせず、亡き夫と悪い部分がそっくりだいう。そんな息子をなじる母。
思うような職にも付けず、知り合った女性との関係も上手くいかず。自身の不甲斐なさも覚えつつ、全ての苛立ちを母にぶつける息子。

逃げ場をなくすような叱責で、息子を追い込んでいく母。
感情を昂ぶらせ、想いを踏みにじるような心無い言葉を叫ぶ息子。

映画として、胸の締め付けられるようなシーンなのですが、と同時に…所々思い当たるような設定でもありまして。
互いに本当に厳しい言葉と心でやりあうんだけど、それができるのも親子だからなのかな。
とてもヒリヒリした感情でスクリーンを見ておりました。

しかし この関係性って、他でも出すことできるのかな?
母と娘。父と娘。父と息子…う〜ん、想像してみても何か違う気がする。やはり母と息子だからこそって気がする。
あくまでわたくしの印象なのですが。

そして後半にはもうひとつ、大きな物語があります。
病気により余命が決して長くは無いと知った母は、スイスの施設で 自ら終焉の時を迎えるというもの。
様々な条件はありますが、実際にそのような制度もスイスにはあるらしい。

自殺という言い方をしてしまうと元も子もないのだけど、病気で苦しみながら死んでいくぐらいであれば、いっそ自らの意思で 苦しむことなく眠るように幕を引くと。
倫理的には難しい問題だけど、究極の終活と言えなくも無いし。

それらのテーマを長回しのカットで、とても繊細な表現で、映し出していきます。とにかくいろんな意味で心を揺さぶられる映画です。

余計なお世話かもしれないけど、これが邦画だったらですよ。きっと遺品を整理してたらふいに母から最期の手紙を発見して、それを読んで号泣とか。
そういうゴリ押しなエンターテイメントに走ることなく、叙情的な絵で終わるラストシーンにフランス映画らしさを感じましたね。
決してヘヴィーな作風ではないけれど、テーマとしては十分に重い作品ですよ。

余談ですが、息子を呼び戻すきっかけとして犬のキャリーがえらい目にあってましたね。とばっちりだよね(苦笑)

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母のみ姉妹
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2013年10月07日

星を追う子ども

新海 誠
(声)金元寿子、入野自由、井上和彦、島本須美、折笠富美子
地下世界・アガルタから来た少年・シュンと出会い心を通わせる少女・アスナ。が、突然彼が姿を消してしまいアスナは動揺する。
そんな時、若い頃に最愛の妻を亡くした教師・モリサキからアガルタの話を聞いたアスナ。ふたりは大切な人との再会を願い、アガルタへの旅に出る。

DVDにて鑑賞。
新海監督の作品は結構好きなのですが、この作品はイマイチどんな内容なのか知らないまま。
タイトルからしてそれ相当にピュアな物語かと思いきや、予想外のファンタジー。

レビューなんかを見てみると、ラピュタ・ナウシカ・もののけ…などと比較している人の多いこと。
しかも多くの意見がそれらを越えていないという厳しいもの。

ただし幸いなことに前述の作品の影響は受けていないし、ジブリのファンタジーはあまり好みでは無いのでして。
それなら受け入れられるかな〜と思ったわけですが。。。

何やらこの作品、監督自身ジブリを意識して作ったモノでもあるらしく、結局そういったテイストなんですね。
確かに妙な説教臭さみたいのは無いにせよ、やはりそれっぽい雰囲気はありましたかね。良くも悪くもですが。

天空に輝く“星を追う”といった言葉に惹かれますが、物語は全く逆の地下世界が舞台となっております。
最終的には その地下世界にて空を見上げる場面もありますけどね。

その地下世界では 亡くなった人を黄泉がえらせることができるということで。
主人公の少女・アスナを先導するのは 10年前に亡くなった妻との再会を願う学校の教師・モリサキ。そんな二人の旅。
旅の途中では「死人を甦らせるなんてしない方がいい」と、「それらも受け入れていくのも人生だ」という忠告も受けるのですが、モリサキは頑なに、真っすぐに旅を進めていきます。

実際オトナであれば その判断に落ち着くのかもですが、モリサキのピュアで一途な行動は“子ども”ということになるのかな。

天空と地下世界。大人と子ども。生きていくことと別れを受け入れること。いろんな状況や価値観がないまぜになっている物語。
それらを観客が受け止めて、それぞれで考えて…でいいんだろうね。この手の作品は。

ちなみにこの映画は2011年5月7日公開とのこと。
東日本の震災から2ヵ月後のことだったんだね。
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2013年09月01日

パシフィック・リム

ギレルモ・デル・トロ
チャーリー・ハナム、イドリス・エルバ、菊地凛子、チャーリー・デイ
太平洋の深海から突如現れた“怪獣”により、わずか6日間で3つの都市が壊滅状態へと追い込まれてしまう。
人類は一致団結して、怪獣に対抗可能な人型巨大兵器イェーガーを開発。だが怪獣は次々と海底から姿を現しては破壊を繰り返し、壮絶な戦いは長きに渡っていく。

日本のロボットアニメや特撮怪獣モノへの造詣の深いギレルモ・デル・トロ監督が、そのたぎる思いを注ぎ込んだ渾身の作品!!
というと少々大げさではあるが、いやいや〜確かにそれらを彷彿とさせる要素が散りばめられてはおりましたね。

日本生まれの文化がルーツでありまして。幼い頃からそういった作品を見て育った日本人の僕らにとっては、若干の上から目線も含ませつつ、この作品のニオイに微笑ましいものを感じてしまうわけで(苦笑)

実写作品にロボットアニメのテイスト…ということで「スペースバトルシップ・ヤマト」っぽいトコロもあるけれど、根本的な予算の違いはいかんともし難くて。
当然 こちらの方が豪華であり、映像にも見応えありましたよ。

ただ個人的にしっくりこないのは、ロボットvs怪獣という部分。
わたくしのイメージでは やはりロボットvsロボットであり、怪獣vs怪獣、あるいは怪獣vsヒーローなんだけどね。

あとはどうしても怪獣の造型はゴジラっぽくなくて。GODZILLA寄りだよね。
何か惜しいな。

まぁ‘いかにも’と言えるようなストーリー展開や設定には思わずツッコミまくりたくはなりましたが…
前述の通り映像の迫力が素晴らしい。またホントに細かく作り込んであります。それだけの予算もかけてるらしいからね。
イェーガーが飛ばされてもんどり打つ場面は「プラレス三四郎」思い出しちゃったな。懐かし〜い(笑)

とにかく二択で答えるなら間違いなく「満足できた」作品。
その手のモノがお好きな方、影響を受けた方は見に行って損はないですよっ!!

そしてもうひとつ書いておかなくてはならない事があります。
マコ・モリ(菊地凛子)の子供時代を演じた芦田愛菜ちゃん。
ちゃんとしたセリフがあるわけでもないのだけれど、その存在感たるや群を抜いて素晴らしかったですよ。

この愛菜ちゃんの映像が、世界中のスクリーンで大写しになっているかと思うと、驚いちゃいますね。
どうかするとこれで愛菜ちゃんのオファー、増えるんでないかな。

そんな愛菜ちゃんのインパクト一方で、菊地凛子のセリフ回しが下手くそに聞こえたのが唯一の気がかりで。
もちろん吹替え版ならそんなこと思わなかったのだろうが。。。

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♪マルマル マコ・モリ〜
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2013年07月02日

フィギュアなあなた

石井 隆
柄本 佑、佐々木心音、風間ルミ、桜木梨奈
会社からリストラされ、恋人には愛想をつかされ、ドン底状態の健太郎。ヤケ酒をあおりトラブルに巻き込まれ、逃げ込んだ廃墟ビルの一室で一体の美少女フィギュアと出会う。
あわやの場面を美少女フィギュアによって救われた健太郎は、彼女を自宅へと持ち帰りフィギュアとの奇妙な生活を始める。

奇才・石井隆監督がグラビアアイドル・佐々木心音ちゃんをヒロインに向かえて描く、ファンタジックなエロティックワールド。

ウワサには聞いていましたが・・・
小さい劇場とは言え、平日の午後なのに見事な満席。むさ苦しい野郎どもがウジャウジャ(笑)

わたくし、イチ映画ファンとして この石井隆監督の変態映画(!?)の洗礼を受けようと見に行ったわけなんですが、大半の観客が心音ちゃんのボディを拝みに来た 一見さんなんでしょうね。
その証拠に これだけの客の入りに反して、映画サイトへのレビューの書き込みがとても少ない。
それが良い悪いとは言い切れないけれど、映画ファンとしてはちょっと切ないかな。

似たようなシチュエーションとして「空気人形」なんて作品もありました。
あちらは‘空気人形’なのですが、今作は…本当は‘マネキン人形’で良いと思うんだけど、客引きというか時代性というか‘フィギュア’なんて設定にしちゃったのが中途半端。
スタイリッシュにしたいのかもしれないけど、媚びてる印象は拭えない。
だって実際、マネキン人形でしかないんだからさ。

さて、率直に見た感想としては、上映時間(112分)のわりには‘出来事’が少ないかな。
グダグダっと、ジメジメっと、もたつく場面がとても長くて。そういう意味で映画としては退屈でした。
これだけの尺を使うのなら、もっと二人の愛の深まるエピソードとか、感情の交わるアクシデントみたいの入れたほうが、メリハリ効いて作品にのめり込めると思うんだけど。

その一方で、密室であるのをいい事に むちゃくちゃエロい妄想や行動をしてしまう主人公には、非モテ男子であれば共感する部分 有りまくり。
そして生身の女性をひたすらおもちゃ扱いし、彼女のあられもない姿を真下から眺めるアングルとか、これまでの映画にはなかったような撮り方には素直に敬服。
はるか思春期に思いを馳せたかのような、たまたま読んだエロ漫画に描かれてたような、大胆な描写を実写でやってみせた点。石井監督と心音ちゃんにカンパイです。

結局「空気人形」と比べると、さすがにヒューマニズムは弱いと言わざるを得ない。その分 エロチシズムは上回ってると言えるでしょう。
駄作とまでは言わないけれど、もうちょっと作りこめるんじゃないかと。

でも(別の意味で)いやらしい言い方をしてしまうと、この後に石井隆監督、壇蜜さん主演で公開を控えてる作品がありまして。そちらの、大いなる序章にも思えたりしちゃうんだな。

余談ですが、元女子プロレスラーでもある風間ルミさんが恐い兄さん?姉さん?役で出ておりまして。
格闘シーンなどで繰り出した彼女のキックは、素直にカッコ良かったですよ。ただのチンピラが蹴るのと、経験者の蹴りとでは全く違うんだと言うことを実感。
でもなぁ〜現役時代はビジュアル系でもあったんだけど。当時と比べると、風間ルミも丸くなったもんだなぁ〜(爆)

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かざ丸み
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2013年06月21日

ハングオーバー!!! 最後の反省会

トッド・フィリップス
ブラッドリー・クーパー、エド・ヘルムズ、ザック・ガリフィアナキス
フィル、ステュ、ダグは問題行動の多いアランを施設に収容するため 車を走らせていた。ところが突如4人はギャングに襲われ、ダグが捕らわれてしまう。金を盗んでいったチャウを差し出せというのがギャングの要求。
チャウからのメールがアランに送られてきていたことで目を付けられた彼ら。果たしてその大騒動の行方は?

2010年、2011年に公開され、ゴールデングローブ賞なども獲得し世界的に大ヒットした「ハングオーバー」シリーズ。その最終章となるパートVが2年ぶりに公開となります。
一足早く試写会で鑑賞。

‘ハングオーバー’とは‘二日酔い’の意味でもあり、前2作は酒に飲まれて記憶をなくした男たちが、その一夜を辿りつつさらなる騒動に巻き込まれていくというものでした。ところが今回は それとは全く違うストーリー。

思いも寄らない展開が軸となっていた前作までとは打って変わって、少々ライトなスパイムービーみたいな展開に、おバカな行動が味付けされたような。そんなテイスト。
この手のスリルや裏切りを含んだコメディはありがちと言えばありがちか!?

でもシリーズを通して彼らに付き添ってきたファンからすると、やっぱ見入ってしまいますね(笑)
1作目に登場した赤ちゃんとアランの邂逅シーンは、インチキ臭くも あたたかいものを感じました。
そして、ロードサイドの買い取り屋の‘ぷに子’なお姉さんとアランのスキットがまたたまらなくイイ!
ビリー・ジョエルに乾杯です!

さて、ラスベガスを舞台にした大迷惑な一夜に決着を付け、シリーズはエンディングへと向かっていきます。
そこに待っていたのは一番の問題児であるアランの狼軍団・ウルフパックの離脱宣言。そして なんと結婚を決意します。お相手はもちろん…です♪

実は この3作目、まさにアランのために在らんとする作品でもあります。
劇場内に確実に悲鳴がこだまするであろう、冒頭のキリンの件に始まり、様々な場面にアランが関わっておりまして。
腹が立つほどに憎めない。愛すべきモジャモジャデブが、ついに結婚です。

迎えたアランの結婚パーティの当日。そこに向かって彼らが闊歩する映像に 1作目、2作目で同様に彼らが歩く場面が重なります。
それを見ながら「あぁ、これでホントにコイツらとは終わりなんだな」と思うと、一抹の淋しさが浮かんできたわたくしでした。

そう、「結婚」と言えば コレもシリーズを通してのキーワードみたいだね。
誰もが浮かれる「結婚」というハッピーなイベントに、背中合わせで「ハングオーバー」が付いてくるものでして。。。(苦笑)

とにかくシリーズ3作品。中だるみすることなく及第点をキープし続けたのは見事という他ないです。
見たこと無いという方にも素直にオススメできるコメディ。ぜひシリーズを通して彼らと一緒に、ことの顛末を見届けてほしいと。
エンドロールまで…見届けてほしいと言っておきましょう。

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いくら巨乳好きでも、あれは困る(爆笑)
posted by 味噌のカツオ at 20:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月19日

ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える

トッド・フィリップス
ブラッドリー・クーパー、エド・ヘルムズ、ザック・ガリフィアナキス
フィル、ステュ、アラン、ダグの4人はステュの結婚式に出席するため、タイに向かう。ラスベガスでの悪夢を経験したスチュはバチェラー・パーティーは行なわないつもりだったが…
翌朝二日酔いから目覚めると、そこはあの日と同様の惨状で。しかも花嫁の弟は行方不明。果たして彼らは失われた記憶と花嫁の弟を取り戻すことができるのか?

1作目はビデオで見ておるのですが、まもなくパート3が公開というということもあり、予習の意味も込めて見ました。シリーズ第2弾。

フィルが電話で「すまない。またやっちまった」などと語るファーストシーン。
おいおい、今度はいったい何が?とシリーズのファンのワクワク感をUPさせるような出だしが心憎い。

歯科医のスチュが結婚することになったと(再婚?)。お相手はタイ人の美女。
かつてのラスベガスでの失態を教訓に、バチェラー・パーティーは行なわないという約束で、結婚式のためにタイに向かいます。
そこまではいいんだけど。。。

どうにも飲まなきゃやってらんないという話になり、彼らは1本づつのビールで「乾杯!」。
そして その次の場面ではもはや手遅れな状況になっとります(笑)
果たして この一夜に何が起こったていたのか!?

そこで再び フィル、ステュ、アランの3人で足跡を遡っては真相に直面したり、また新たなトラブルに巻き込まれたりという展開。
舞台がタイ、バンコクということで、それらしいエピソードも登場するんだけど。いやぁ〜ウワサには聞いていましたが、タイの盛り場にはホントにキレイなお姉さんがおるんだと…驚きましたねぇ。驚いたうえに大爆笑でしたが。

さて、ラストの近くではまたも あの男が登場したり、真相が明かされなかった状況も含めて エンディングには また証拠写真が出てきますので。コレも見ものです。

正直、映画としてのフォーマットは驚くほどに1作目と同じで。
でありながら、決してマンネリともレベルが下がったとも思わせなかったのは素晴らしい。
観客の許容範囲のちょっと上あたりをなぞっていく。その感覚が絶妙なんでしょうね。きっと。
なので、1作目を見た人は重ねて楽しめるだろうし、見ていなくても十分に楽しめる作品なんじゃないかな。
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2013年06月18日

箱入り息子の恋

市井昌秀
星野 源、夏帆、平泉 成、森山良子、大杉 漣、黒木 瞳
健太郎は市役所務めの35歳。友達もいなければ女性と付き合った事もない息子のことを憂い、両親が勝手に代理見合いにへ出席。その縁で今井家の一人娘・奈穂子とのお見合いが決まる。
お見合い当日。奈穂子は目が見えない女性だと知らされるが、それでも健太郎は恋に落ちる。が二人の行く手にはそれ以上の障害が待ち構えていた。

主人公の健太郎は35歳の公務員。人付き合いは全くせず、昼休みには歩いて自宅に帰り 用意された昼食を食べ、夕方5時になれば真っすぐ帰宅し自宅で夕食を食べ、ペットのカエルを眺めてはテレビゲームに勤しむ。
そんな無味無臭な生活を送る男。

両親からは「自分たちがいなくなったらどうするの」と問われ、「誰にも迷惑かけずに生きていけるだけの貯金をするから大丈夫」と答える始末。
そんな彼が ちょっとしたいきさつを経てお見合いをすることに。

しかし実は彼女は病により全く目が見えない女性で。また彼女を思うがあまり、父親は結婚相手に厳しい条件を求めてきます。
そんな場面。一方的にダメ出しをする父親に、ゆるやかに反論をする健太郎。この時点で劇場内からすすり泣きが。
続いて帰宅した健太郎の行動を見て、さらに広がるすすり泣き。

なにがどうってわけでもないけれど、確かにヒリヒリした感情の応酬と言える場面でしたね。
とても今どきの草食系を思わせる主人公だけど、この手の議論はずっとずっとされていることだと思います。
それだけに、誰が見ても訴えかけるものがあるんじゃないかな。

その後日、突然 健太郎の目の前に奈穂子が現れ、言葉を交わすうちに二人は意気投合。
他者との関わりを避けてきた箱入り息子と、他者との付き合いを制限されてきた箱入り娘が、互いの距離を縮めていく場というのが 吉野家だったり立ち食いそば屋だったりするんですよ。それが我々のような庶民にとってはグッときちゃうのだな(苦笑)

さて、恋にのめり込むあまり周りが見えなくなることを「恋は盲目」なんて申しますが、それ以前に奈穂子は目が不自由なこともあり、健太郎の純真な姿勢に引き込まれていきます。
ところが、その交際が奈穂子の父親の知れるところとなり、それが引き金で えらいことが起きてしまうわけなんですが…

二人が再会したとき。なんでしょう、見えないので彼に気付かない奈穂子をこっそりと見守ろうとする健太郎。守護神とはこんな存在なのかな。
そして訪れる吉野家のシーン。いやぁ〜これは涙無しには見られなかったなぁ(ToT)

エンディングに向かっては少々エキセントリックな印象にも偏っていくんですが、先ほども書いた通り「恋は盲目」ってヤツで。
誰かに多少の迷惑がかかったとしても、走り出していく時ってのがあるんだろうね。

前半は あまりに展開が遅くて若干イラッとするぐらいのスローテンポだと思ったんですが、後半のエネルギーの吐き出しどころが絶妙で。
見てる観客も スクリーンと同じ速度で感情が高まっていける。そんな映画だったと思います。

まさに のび太っぽいビジュアルの健太郎役を星野源が好演。
残念ながらパンチラこそないものの、清楚なたたずまいの夏帆ちゃんがメチャ魅力的。もちろん演技も素晴らしかった。
その二人をサポートするのが平泉成、森山良子、大杉漣、黒木瞳。隙が無いとはこういうこっちゃね(笑)

障害が…壁があるほどに恋は燃えるのかもしれませんが、いやいや、それが無かったとしても このピュアな恋心はしっかりと観客に届くんじゃないかな。

作品中、カエルが所々に登場します。まさに自分の生き方や価値観をカエルというメッセージも含んでる?
でも、おたまじゃくしは出せずじまい。
そりゃ余計なお世話だね(苦笑)

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タカさんの娘はヤリマンじゃな〜い
posted by 味噌のカツオ at 22:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月04日

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命

デレク・シアンフランス
ライアン・ゴズリング、ブラッドリー・クーパー、エヴァ・メンデス
移動遊園地でバイクショーを行う、天才ライダー・ルーク。偶然かつての恋人ロミーナと再会し、密かに自分の子を生んでいたことを知る。
2人を養う資金欲しさに銀行強盗を繰り返すルークだったが、ある時 ミスを犯して野心的な新米警官・エイヴリーに追い込まれるが…。

昨今の映画界で注目の2人、ライアン・ゴズリングとブラッドリー・クーパーの共演。
といっても2人がクロスする場面は ごくわずか(一緒に映るシーンはない?)なのですが、それぞれが主人公となる存在として登場しているので、その魅力はたっぷり伝わります。

前半はライアン・ゴズリング演じるルークが、告げられぬ間に父親になっていた事を知り、元恋人と子供のために何かをせんとするのだが・・その手段というのが銀行強盗で。
始めは吐いてしまうほどの緊張感を覚えつつ、罪を重ねるごとに感覚が麻痺していき、その挙げ句 悲しい結末へと進んでいきます。

続いてブラッドリー・クーパー演じるエイヴリーの章。
育ってきた環境もあるでしょうが、とことん正義感の強い彼。まだ警官になって間もない彼が、ひとつの事件とかかわったことで、その後の運命が大きく変わっていく…と。

そして後半は15歳の少年2人の物語。生まれも育ちも違う2人がひょんなことから出会い、行動を共にするなかで遭遇する現実。
そんな3部構成の作品。

140分の間に この3つのエピソードが濃密に展開していくので、中だるみもなく、どんどんと引き込まれていきましたわ。

基本的には男の物語ですよ。
もちろん男の生き様に2つと同じモノはないのだけれど、それでも嬉しいことや困難が降りかかってくる場面は必ずありえます。
ルークもエイヴリーも、あれよあれよという間に それぞれの運命にもてあそばれて。そこへ聞こえてくるのが「悪魔のささやき」というヤツで。
果たして そのささやきを受け入れてしまうのか、あるいは打ち勝つのか。

原題は「THE PLACE BEYOND THE PINES」。直訳すると「松林を越えた場所」。確かに緊張感がグッと高まるシーンが松林の中で繰り広げられます。

そして日本公開では「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命」となっています。

全編を通じて 誕生、成長、仕事、出世、愛情、幸福、そんなキーワードが散りばめられつつ、その全体を‘宿命’という一言で覆っているような。

映画として物語として、とても見応えありましたが…
もしも この3部の順番を逆に上映していったら、また印象が変わってくるかもしれないね。

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Go to the bank
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2013年04月30日

ハッシュパピー バスタブ島の少女

ベン・ザイトリン
クヮヴェンジャネ・ウォレス、ドワイト・ヘンリー
ハッシュパピーはバスタブ島で父親と暮らす6歳の少女。ある日 大きな嵐がバスタブ島を襲い、島の大部分が水没。ハッシュパピーの大好きだった日常を奪っていく。
何とか難を逃れたハッシュパピーだったが、今度は父親が病に倒れてしまう

年明け早々、映画界ではアカデミー賞の話題が豊富になり、様々な作品が取りざたされるものでして。
この作品も 作品賞、監督賞、主演女優賞、脚色賞と4部門でノミネート。

しかも主演女優賞のクヮヴェンジャネ・ウォレスは撮影当時6歳ということで、史上最年少のノミネートとなっておりました。
ただし最優秀に輝いたのは0という結果だったんだけどね。

とにかく その辺りの関連作品もチェックはいたんだけれど、この作品だけは不思議なことに タイトルこそ気になりつつ、内容はピンとこないままで。
でもそれはそれ。

良い映画たるもの、予備知識なく見ても面白いものは面白いのだ!という信念の元に鑑賞してまいりました。
その結果、残念ながら着いて行くことできず…でした。

帰宅後にチラシを見たら…
ハッシュパピーは自分に特殊な能力があると信じていた。それは動物と会話ができること、予知能力があること。そして自然が崩壊し氷河に閉じ込められた野獣が眠りから醒めることを恐れていた。
えっ、そんな設定だったの(苦笑)
そんな具合で。

主人公・ハッシュパピーのヘアスタイルや表情に目ヂカラには引き込まれるものあったけど、彼女の頑張りに期待するよりも、見る側として もっと序盤からファンタジーとして受け止めなきゃアカンかったね。
逆にファンタジー視線で見てたら 街なかのキチンとした保護施設が出てきて また戸惑ったけど。

見た人の感想などを見る限り、ジブリのテイストを重ね合わせて見てた人が多かったようですね。
残念ながら、わたくしジブリ苦手なもので。だからなおさら感性、合わなかったのかな。

うん、見る人を選ぶというよりも、わたくし個人的には乗り切れませんでした。残念。
でも一般の方であれば、きっとハートが暖かくなるような作品であると思います。
たぶんだけど。。。

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はしゅーぱぴぱぴ
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2013年04月26日

HK/変態仮面

福田雄一
鈴木亮平、清水富美加、ムロツヨシ、片瀬那奈
正義感の強い高校生・色丞狂介は突然現れた転校生・姫野愛子に一目惚れしてしまう。
そんな日の帰り道、愛子が銀行強盗に巻き込まれ、人質にとなる事件が発生。彼女を救出すべく、覆面を被り強盗に立ち向かおうとした狂介だが 間違って女性用パンティを被ってしまう。
が その瞬間に狂介の体が覚醒。彼は変態仮面へと変身する。

コミック雑誌を読まないわたくし。原作は知らないんですが、さすがにこのビジュアルにこのテーマは大変気になってまして。
期待を込めて見てまいりましたが、いやいや…期待を裏切らないどころか感動すら覚えましたですよ(笑)

世に様々あるアニメ・コミックの実写映画化。原作の世界観が壊されるなどと言って否定的な声も多いのですが、どうやら これは成功の部類に入るみたいね。

主演の鈴木亮平くんは以前から気になってた役者さんでして。体もデカくて存在感あるし、それとなくイイ男だし。
ただ若干 演技力が弱いなと思ってたけど、驚きました。ものスゴ上手になってます。表現力が上がってます。
時間をかけて肉体改造も行なったという 筋肉にお尻。女性ファンにはたまらなく仕上がってました。
そういう部分の説得力って、映画には大切ですから。

そして何より、あのビジュアルで、パンティを被って恍惚の表情を浮かべるという、最も恥ずかしい姿を惜しげもなく晒してましたから。
体だけでなく、ハートもデカくなっとるんだな。おいなりさんは詰め物の可能性あるけどさ。

敵役のムロツヨシ、佐藤二朗、安田顕あたりの怪演っぷりも見事。
出演者、皆 容赦なく振り切れてましたわ。

ドSの母とドMの父の間に生まれ、とても正義感の強い高校生が、ひょんなことから自分の中の‘変態仮面’に目覚めるというくだりはグイグイと引き込まれました。
あの筋肉で、あのポーズで、ジワジワと にじり寄られたら確かに…コワくて 気持ち悪いんだけど、どこかカッコイイんだよねぇ(笑)
ただの変な会話やポーズだけでなくて、パンティ被って股間モッコリですから。もぉホントに見ててバカ負けしちゃって。笑うしかないもん。

さすがに終盤は間延びしたような印象もありましたが、全編を通して正義の心を純真な愛が伝わってきて。
特に、大好きな彼女のパンティを求めるという行為。そしてそれこそが最強のパワーに繋がるという理論。これは感動せずにはいられませんでした。泣けたッス。マジ泣けたッス!!

自殺志願者の命を股間で救い、夜のビル群の中を疾走する姿は、スパイダーマンのそれと見まごう程にアメイジングで。
ハリウッドでリメイクという声がかかってもおかしくないことはないでしょう。

でも、このような下ネタベースの笑いは罪がないですし、観客を幸福に導くという点に於いても、素晴らしい作品に仕上がってると思います。
今年を代表するような一本になるかもしれません。
ならない可能性のが高いかな(苦笑)

この手の作品はDVDで見ればいいと思ってるアナタ。できればここはひとつ、劇場の大きなスクリーンで 巨大なおいなりさんを拝むこと、オススメしますよー!!

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けっこう仮面との共演、見てみたいね
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2013年04月04日

ボクたちの交換日記

内村光良
伊藤淳史、小出恵介、長澤まさみ、佐々木蔵之介
お笑いコンビ・房総スイマーズの田中と甲本。結成12年、30歳を目前にしながらも売れる気配は一向にない。そんな状況を打破せんと甲本が提案したのは‘交換日記’。
互いの本音をぶつけ合い、再び夢に向かい始めた二人は、お笑いコンテストにすべてを賭けるが…。

鈴木おさむの原作をウッチャンこと 内村光良が監督・脚本で映画化。
率直に言って、結構良いデキだったと思います。お笑いという芸は本来、二人の掛け合いで高めていくものだけど、大半を‘交換日記’の一人語りで紡いでいくのが面白かったです。

とても心に響いてきたのも事実ですが、それゆえ もっとこうして欲しかった的な、上積みを期待しちゃって厳しい意見も出てきちゃうのだけど。
この作品を見た人の多くが「泣けました」と語っている通り、根本にあるのは心を揺らすような人と人の関係ですね。

主人公はお笑いコンビの2人。
この‘お笑いコンビ’というヤツは、過去映画で何度も描かれてきたような 恋愛関係、友情、バンド、スポーツチーム…いずれにも当てはまらないけれど、いずれにも通じる題材であるんよね。
誰とコンビを組むかって問題は、誰と結婚するかみたいなもんだし、「ウチのバンドにはアイツのギターが必要なんだ」という思いと「オレのボケをアイツにツッコんでもらいて〜」も仕組みとしては一緒。

そう考えると、全ての感情が見ていてとても受け止めやすくて、それでいて新ジャンルっぽさも感じられて。
誰が見ても伝わるものがあるはずですし、前述の通りバンドマンや団体スポーツやってる方、あるいは劇団の役者さんなんかでも合い通じる要素を含んでいるはずなので、見て共感を得る人は多いでしょうね。

と同時に。あまりにヒリヒリした内容でもあり、とてもデリケートな部分にも触れているわけで。
なので共感だけではなく、逆にこれを見て反発する芸人さんも出てきて欲しいという期待もあります。

現在 上を目指して必死こいてる芸人さんが「俺たちはこんな風にはなりたくない」とか「そんなに甘くねえよ」だとか「ウチらの笑いでこんなもの越えてやる」でも何でもいいですよ。
この世界観に反発できる芸人さんがいてくれた方が、なんかリアリティ感じられるんだけどなぁ。
キンコン・西野がこの作品に噛み付いた心理はわかりませんが。。。

個人的には もっとネタの場面をじっくり見せて欲しかったのと、もう少しネタの完成度を高めて欲しかった。それは音楽映画でライブシーンに迫力が欲しいってのと同じくで。
あと惜しむらくは病気ネタを絡めて欲しくなかったかな。後半は十分に感情の起伏がハッキリしてるので、そこで病気入れちゃうと 安っぽくなってしまいそうで。
別々の道だけど、元相方にはできない道を必死で歩いてるってだけでも説得力あると思うので。

伊藤淳史は不器用そうに見えて安定感ありますね。小出恵介はリズム感と言うべきか。元々好きな役者ではあるけど…お笑い芸人としては ちょっとカッコ良すぎ?
木村文乃の佇まいにはホッとさせられ、長澤まさみはやっぱりカワイかった。
「モテキ」でもそうでしたが、長澤まさみサイコーです(笑)

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南原さんと交換日記とかしてるん?
posted by 味噌のカツオ at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする