2012年08月14日

ヘルタースケルター

蜷川実花
沢尻エリカ、大森南朋、寺島しのぶ、桃井かおり
全身整形という秘密の手段で得た美貌により、芸能界のトップスターとして君臨するりりこ。
しかし気付けば恋に破れ、その座を脅かす後輩モデルが現れ、さらには整形した体にアザが浮かび上がり・・・やがて彼女の全てが崩れ始めていく。

メチャメチャ期待していた「ヘルタースケルター」。遅ればせながら見てまいりました。
わたくしの期待のその理由は、好きな役者さんがズラリと並んでいるからでして。

寺島しのぶ、桃井かおり、大森南朋、原田美枝子と。
そうであるなら主演が誰であろうと見に行かないわけにはいきません。

ってか、こんな人たちと横並びにされちゃったら、役者として(演技力とか存在感とか)敵わないんじゃないか。
そこに立った沢尻エリカは それはそれで大したもんだと思いますよ。その点は素直にね。

ストーリーラインはおさらいするまでもありませんが、主人公・りりこは全身整形というスキャンダルな秘密を抱えた美の象徴。
自身の人生もスクリーンに投影されるのが映画だとすれば、沢尻エリカほど適したキャスティングはないでしょう。100点ですよ!

映画の前半。りりこと彼氏の濡れ場があるのですが、その彼氏を演じるのは窪塚洋介。
少々唐突な印象もあったけど、よくよく考えたら りりこのスキャンダラスな存在感と対等にヤレるのは、やはり素のスキャンダルさを持ってる窪塚洋介しかいないと妙に納得。
後に哀川翔と綾野剛との絡みもあるけれど、最もしっくりくるのは窪塚くんやったなと・・・そう思うのはわたくしだけだろうか(苦笑)

ただし・・・Hシーンとしては(ある意味)お恥ずかしいデキで。まったくそそられなかったですね。アイドルドラマのレベル。
その点 寺島しのぶさんはその手の描写があれば、必要以上にいやらしく演じますからね。
エリカ様もそういうところは見習うべきですよ。

人気絶頂のりりこに対し、新たな嫉妬の対象となるのが後輩のこずえ。
演じる水原希子は「ノルウェイの森」ではなんとも思わなかったのですが、ここでは えらく魅力的に輝いてましたねぇ。
これはイイ。これなら りりこじゃなくて こずえを雑誌のカバーガールにしたくなるよと。

と、そこでふと気がついた。
その こずえが登場するまでの間、りりこは圧倒的な存在感を誇ってなきゃいけなかったはずなのに、それを感じ取れていなかった。
確かにそういう役ではあるんだけど、説明無くても「スゲーキレイ」と思わせる要素は乏しかったなぁ。この説得力の無さは映画としては致命傷。
全体通じても寺島しのぶ、桃井かおり、オネェなヘアメイクの新井浩文らの存在感に勝ててなかったですね。

そこであらためて思ったのは、沢尻エリカってそれなりに評価の高い女優さんであったのは確かなんだけど、ここ数年はワイドショーでしか見かけていないわけで。
結局 女優として作品に出ていなさすぎなんじゃないかと。そら仕事していなかったら経験も積めないし、現場での対応力も鈍るだろうし。
もっともっといろんな役を演じるべきじゃないかな。別にエリカ様のこと好きでもなんでもないけれど、ちょっともったいないんじゃないかな〜ってね。
まぁ起用してくれる人がおればの話だけど。。。

さて、映画としては ラストの記者会見のシーンなんか結構衝撃的(必然性はイマイチだけど)だったりで、決して悪くはなかったかと。
でもそれもこれも所詮 良い役者さんが多かったからかもしれないわけで。

新人女優が主演する映画で「豪華なベテラン陣が脇を固める」とかあるけれど、本来ならエリカ様がもっと大きな柱にならなくっちゃいけないんじゃないかね。

最後に、蜷川実花監督はかつて「さくらん」という作品を撮って、AKB48の「ヘビーローテーション」のPVを作ったことでも知られております。
そこへ来てのこの作品。あぁこの人の武器は この手の色使いしかないのかと。。。

猥雑にカラフルで、赤とかピンクとかが目に眩しい。そんでちょっとセンセーショナル。それはわかったから、今度はもっと違う手法で魅せてほしいですね。
少なくとも大森南朋さんのパートはモノトーンベースだったし。
そういう期待はしたいです。

He-Suke-.jpg
ヘタルー タスケルー
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2012年06月27日

ハロー!?ゴースト

キム・ヨンタク
チャ・テヒョン、カン・イェウォン、コ・チャンソク、チャン・ヨンナム
天涯孤独の青年・サンマンは何度も自殺を図るが、いつもうまくいかず。その日も川に飛び込んだのだが、すぐさま助けられ病院へ。
やがて彼が目を覚ますと、なぜか4人の個性豊かなゴーストの姿が見えるようになっていた。困ったサンマンは霊媒師に相談するも、彼らの願いを叶えてやれと言われてしまう。

『とぼけた青年を演じさせたらピカイチのチャ・テヒョン』なんて紹介文があったりして。
「えらい言われようだ。ほっといてやれよ」とは思うものの、この映画のチラシから伝わってくるのは 紛れも無いB級テイスト。
「猟奇的な彼女」とか好きなわたくしですが、「あぁテヒョンくん出てるわ」ぐらいで「見たい!」というトコまでは思えなかった。

しかしこの作品。5つ星評価やら100点の採点やら結構評判がよろしい。
そうなるとコチラとしても「何がどうよろしいのか」を確かめたくなります。んで、見てまいりました。

正直、予想通りか ある意味予想以下ぐらいのコリアンコメディ。わかりやすいベタな笑いの取り方でコチラの期待に合わせてくれます(苦笑)

生きる事に希望を見い出せず自殺を図る主人公のサンマン。しかし死ぬことができず、その勢いで4人のゴーストにとり憑かれてしまう。
彼らの願いを叶えてやれば そのゴーストたちは成仏してくれるとの助言を受け、行動を始めるサンマン。

しかし とり憑かれてる身なので、自分の意思とは違う行動をさせられたり、時には行動を共にしてるような描写があったり。
そのゴーストら それぞれに、心残りなことや無念さを抱えてるっちゅうこっちゃろうけど。その辺のくだりもバタバタしたものやったのですが・・・

「人というのはショックなことがあると、大事な記憶を無くしてしまう」というキーワードと、ちょっと変わったのり巻きで一気に大逆転。
かの「シックスセンス」ではないけれど、後半になんとも絶妙な演出が待っております。
いや〜まさかまさか、そんな感情が押し寄せてくるとは思わなかった。さすがにこれは涙せずにはいられない!

わたくしも見ていて、ピュアな映像と共に童心に帰ってしまうような、そんな映像体験。
そしてふたたび冒頭の自殺未遂の場面が登場して、しっかりと‘オチ’もつけてくれるし。さらには未来にも心霊写真か?というような微笑ましいシーンも。

ただ、そこに至るまで90分グダグダってのは幾分か長いようにも思えるけれど(苦笑)
いやいや、間違いなくそれ以上の涙と、ふんわりとやさしい気持ちにめぐりあえます。
人の死って複雑だけど、心とか魂とか。あるんですよね、きっと。

思わず誰かに薦めたくなっちゃう そんな1本。
ホント見てよかった作品でした。さぁあなたも騙されたと思って♪

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監督はキムタクよん♪
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2012年05月24日

別離

アスガー・ファルハディ
レイラ・ハタミ、ペイマン・モアディ、シャハブ・ホセイニ、サレー・バヤト
テヘランで暮らすナデルとシミンには11歳になる娘がいた。妻は娘の教育のために外国移住を計画するが、夫は老いた父のために残ると言い二人は対立。
そんなある日、父の介護人であったラジエーの不手際に対し事情も聞かず、彼女を家から手荒く追い出す。その夜、ラジエーが入院し流産したとの知らせが入り…

本年度のアカデミー賞で外国語映画賞を受賞をはじめ、全世界の映画賞で80冠もの評価を得た作品。
ちなみに原題では「ナデルとシミンの別れ」であり英語圏では「A Separation」として公開。表現的には「別れ」というより「離別」なんでしょう。

日本の映画ファンにとってはイラン映画というもの自体、なかなか触れる機会が無いわけで。
そちらの国の文化やしきたり、そして信仰などの描写は新鮮だったけど・・・人の心の機微までは大差はないような。

娘の将来を案じて国外移住を計画する妻。しかし痴呆症の父を残してはいけない、娘も海外にはやれないとする夫。
はては離婚話にまで発展するも、娘の親権は互いに譲らない。

妻が家を出てしまったため、父の介護をまかせるべくひとりの女性を雇う夫。
しかしそこで事件が起こり、双方が告訴を行ない事態はドロ沼化。
果たして事件の真相は?そしてそれぞれの人生の行き着く場所は?

映画は登場人物の証言を元に進行していくのですが、その言い分というのが いずれの角度からでもうなずけるものがあって。
しかし、なんとそれぞれの発言の中に嘘や過剰な表現が含まれていて。

正直 2時間のストーリーの間中、誰の意見を信用するべきなのか、誰に思い入れをもって見るべきなのかが揺れまくり。
やぁどこかで大逆転がとかではなく、小さく小さく揺れっぱなしでしたね。

前述の通り登場人物の証言のみで話が転がっていくわけなんですが、実際には何がどうだったのかという映像は見せないんですよ。
いわゆる種明かしというのはされないのね。彼女がどう倒れたのか、あるいはどう車とぶつかったのか。

そのあたり含めて、本当に観客としては証言だけで追っていくのみ。どんな事件でも真実はたったひとつのハズなんですが、どこまでが主観的意見で、どこからが嘘なのか。さらには男特有のプライドみたいのも絡んでるからややこしい。
一応 事態は終息の方向へとは行くのですが、ラストシーンも考えさせられる‘絵’を見せられて。。。

サスペンスのテイストがあり、展開はエンターテイメントの要素もあり。でも芯に流れているのは家族愛に裏打ちされたヒューマンドラマという感じで。
こういう見せ方のスタイルは初めてで、とても考えさせられつつ見応えもある、そんな素晴らしい作品でした。

でも、どう答えを出していいものか・・・

BeTuuRi.jpg
エリカ主演「別に」
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2012年05月22日

ポテチ

中村義洋
濱田 岳、木村文乃、大森南朋、石田えり
空き巣の今村と恋人の若葉は、プロ野球選手・尾崎のマンションへ忍び込む。しかし何かを盗むでもなく部屋でくつろぐ今村。
すると突然電話のベルが鳴り、尾崎に助けを求める女性からのメッセージが。そこで今村と若葉は、尾崎の代理として女性の元へと向かうのだが…

伊坂幸太郎原作、中村義洋監督のコンビで仙台を舞台にした映画というのがいくつか作られておるのですが、これもその流れをくむモノでありまして。
一説によると、東日本大震災をきっかけにして製作の話が持ち上がったとか。ただし作中からは震災に直結するメッセージなどは あまり感じられなかったのですがね。

とにかく震災を受けて「今こそ何かを作りましょう」と作家やスタッフを緊急招集。
原作は「フィッシュストーリー」に収められた短編の一本から。上映時間も68分と、本当にある種のスピード感をもって作られたようです。

その分‘練りに練られた’という風でもないし、ヘビーなものでもないけれど、起承転結がコンパクトにまとまってて、ライトに楽しめる一本だったですよ。

本当はコンソメ味のポテチ食べたかったけど、間違って塩味食べたら それはそれでおいしかったと。
野球の代打要員なんてレギュラー選手と違ってそんなに目立たないかも知れないけれど、いつそのチャンスが訪れてもいいように、普段から努力は怠っていないんだと。
同じ年の同じ日に同じ病院で生まれても、ひょんなことからその運命がねじれていくもので。もしもそこが違うフィールドであっても、みんなみんな頑張っているんだよと。

それが運命なのか偶然なのか、はたまた仕組まれたものなのかはさておき、みんなその上で頑張ってんだよね。
ちょっと滑稽な表現も含めつつ、そんなことをライトに爽やかに見せてくれる物語。
ひと言で表すなら後味がすごくいい。そんな感じやね。

濱田岳はどうなんでしょ。優しいのか弱いのか、パンチ不足な気もするし。ほなコンソメパンチでも食べさしますか(笑)
声質も影響してとても細い印象なんだけど、でもそれが彼なりの味わいですかね。

あとは大森南朋の怪演っぷりも見どころですかね。
浮世離れというか なんとも不可思議な価値観の男を演じておられて。作品のいいアクセントになっておりました。

そして空き巣の先輩である中村専務というのが出てくるんだけど、これがなかなかの大根で。この人は何者だ!?と思いきや・・・まぁそういうことかと。
ただ ラストにキャッチした場面は微笑ましかったけど(笑)

それから竹内結子さんもエキストラ的に出てるというウワサ聞いたんだけど・・・
んー発見できなかったなぁ。残念。

PoTeTiN.jpg
ポテチン
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2012年05月08日

バトルシップ

ピーター・バーグ、
テイラー・キッチュ、浅野忠信、ブルックリン・デッカー、リーアム・ニーソン
ハワイ沖。各国の護衛艦が大規模な軍事演習を敢行する最中、沖合に正体不明の巨大な物体が出現。
それは、地球からの呼びかけに応じて飛来したエイリアンの母船だったのだが、彼らは突如として未知の武器で攻撃をし始めるのだった。

‘ユニバーサルスタジオジャパン’でもおなじみの、ユニバーサル映画が100周年記念作品として製作されたのがこの作品。
そんなお題目を掲げながら、特に「ユニバーサル映画100年の歴史」なるニオイを全く感じさせないことの潔さ。正直、おどろいた(苦笑)

何かもっと‘記念碑’的なね、あの映画の あのキャラクターとか、そういう遊び心ナシで。普通のエイリアンモノと言ってもいいような作り。

ぶっちゃけ、この手の作品って近年 見飽きたような印象もあるのだわ。
趣向は様々だけどエイリアンと地球人が登場するとか、あまりにも強大なエイリアン相手にチマチマと戦いを仕掛けて、最後には勝つとか。
多すぎないかい!?

さて、この作品。いきなり だらしない男がバーでイカシたねえちゃんを口説きにかかるという、意外なイントロダクション。
シネコンだったら「劇場を間違えちゃったかな?」思っちゃいそうな始まりで。
まぁすぐさま海軍のお話に突入はするんだけども。

その後は予想通りの展開で。ベタというか何ちゅうか、安上がりで大味でご都合主義のドンパチ。
そう、スクリーンの中でドンパチなりつつも眠たくなってきたりして。

ところがっ、主人公たちが艦を失った際に希望を見い出したのが、展示用として碇泊していた戦艦ミズーリ。
全てアナログで大した装備もなく船を出すにも一苦労というシロモノ。

しかし その展示船に勤務していたかつての海軍のオジィたちが「やったろか!」という感じで戦いに向かうわけですわ。
それこそ究極の‘ご都合主義’ではあるんだけども、そこに わたくしが欲しかった「ユニバーサル映画100年の歴史」的な味わいを見い出せまして。

この業界の今があるのは、それ相等の時代に沿った人たちの活躍があるわけで。
まさにそれらをリスペクトした思いを感じられて、一気にワクワク感が増したのでありました。
言うてしまえば「インディペンデンスディ」にも通じるようなテイストではあるのですが(苦笑)

最終的には・・・ってか全般的に期待通りの起承転結でもあるので新鮮味や驚きはないけども、「予想通りを味わえた」という意味では及第点かな!?

お約束の爽快感と映像の迫力を味わいたい方にはもってこいでしょう。
もちろんツッコミどころも満載なので、その前提で楽しむべし!!

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ボトルシップ
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2012年03月29日

僕達急行 A列車で行こう

森田芳光
松山ケンイチ、瑛太、貫地谷しほり、ピエール瀧、笹野高史
のぞみ地所の社員・小町圭とコダマ鉄工所の二代目・小玉健太。鉄道を愛する者同士、出会ってすぐに意気投合。
ところがその適性を見抜いた社長により、小町は九州への転勤を命じられる。

わたくしは決して‘鉄ちゃん’というわけではありませんが、「タモリ倶楽部」を通じて そういう人たちの熱度とかマニア度は理解しているつもりでして。
鉄道マニアと一口で言っても 乗るのが好き、見るのが好き、写真を撮るのが好き、線路が好き・・・と様々なんですよね。

さて 一般的なレビューに目をやりますと、まずまずの高評価。
しかし予告やら事前の情報から察するに、熱いものを感じない。

ですが 昨年12月に亡くなられた森田芳光監督が、最後にどのような作品を残していかれたのか。
そんなことも気になって見てまいりました。

どうですかね、しいて言うなら‘ゆるい’感じでしたね。
主人公たちのキャラクターも行動もゆるい。そしてストーリー展開も結末もどこかゆるい。
‘僕達急行’とは謳っているものの、ゆるいものはゆるい。

でも それはそれでオタク気質な人物像を正しく捉えてたと思いますし、今どきの草食系な若者というのはこんなものかもしれません。
ただし そのゆるさと普通っぽさが故、ドラマティックな感動は味わえず。あったのはご都合主義な出会いと、予想通りの逆転劇。
安心して見られると言えなくも無いけど、それ以上の魅力には乏しいと言わざるを得ない。

主人公のサラリーマンがアチコチ巡ってトラブルに巻き込まれつつ、趣味とともに解決していくというプロット。
「釣りバカ日誌」の流れと同様みたいですね。「釣りバカ〜」見たことないんだけど(苦笑)

小町が今後も別の地に出張していくことを匂わせるラストを見るにつけ、森田監督的には続編の構想もあったのかな〜とも思えます。

まぁそんな感じで見ておりましたが、正直なハナシ このゆるさが心地いいとは思えなかった。
主演の二人がどんな会話をしようとも、芯からの‘鉄道LOVE’は伝わってこなかった。
まわりのキャストの演技も、リアルでもなけりゃコメディにもなりきれていない印象。
そして森田監督特有の間合いとか、どうでもいいギャグっぽい演出がうっとおしくて。

それを‘面白い’という人もいっぱいおるのかもしれませんが、少なくともわたくしにはハマリませんでした。
悪い意味で予感的中やったなぁ。。。

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小指、自分で噛んでたやん
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2012年03月09日

パンダフルライフ

毛利 匡
菅野美穂(ナレーション)
和歌山県白浜にあるアドベンチャーワールド。そこに暮らす双子の雄パンダ・隆浜(リュウヒン)と秋浜(シュウヒン)も4歳となり、母の故郷である中国のパンダ研究基地へと送られ、父になる日へと備えることに。

この「パンダフルライフ」は2008年に公開。
パンダをテーマにしたドキュメンタリーは、今年公開の「51 世界で一番小さく生まれたパンダ」というのがありまして。

パンダについての考察に関しては、ぶっちゃけ「パンダフル〜」も「51〜」も さほど大差はナシ。
パンダは双子を産むことが多いけど、母パンダは1頭づつしか育てないということ・・・そしてパンダにも想像妊娠があること・・・
出産や子育てに関するシーンはどちらも 四川省成都市のパンダ研究基地で撮影されたものだし。

ただ「パンダフル〜」では和歌山のアドベンチャーワールドの様子も映っております。
ウワサにしか聞いたこと無かったけど、あんな観覧車とか遊園地の乗り物の見えるトコで飼育されてたんだね。
まぁ動物園ではないので、そういうことなのかもだけど。

そしてパンダのルーツについて語られます。
それは今から800万年前に生息した肉食動物。いろんな動物たちがおだやかに暮らす世界に、氷河期がおとずれました。
雪深く他の動物たちが減少する中、背に腹は変えられんとばかりに、当時肉食派でありながら竹・笹を口にし、生き延びていったと。

笹の葉を掴みやすいように前足は進化。雪の中でも目立たぬよう、体毛も白黒に。そして今現在のパンダになっていったそうです。
誰か見てきたんか!?

そうやって自然の中に生息してきたパンダではあったけど、徐々に頭数も減っていき、最小で1,000頭にまでなってしまったそうで。
そこでパンダを自然に近い環境で暮らさせつつ、繁殖なんかも行なっているのが 前述のパンダ研究基地という施設なんですな。
うん、パンダについてよくわかりました。

あとの見せ場は とにかくかわいいパンダたちの姿。
デンとしゃがんで細い竹のエサをムシャムシャと食うシーンも笑えます。
子パンダたちはミルクがエサ。後半に「子供たちも8ヶ月で15kgになりました。150グラムで生まれて100倍の大きさです」とか言ってたけど。ミルクでそんなに育つって よくよく考えるとスゴいよね(苦笑)

他にもじゃれあう姿があったり、コロコロ転がるように追いかけっこしたり。まさに‘パンダ萌え’なシーンがいっぱいです。
アッチ系がお好みの方には、パンダの交尾のシーンもありますし。パンダのAVみたいな・・・失礼 m(__)m

失礼ついでで、ドキュメンタリーとして大きな発見があったり 驚くべき瞬間があるとは言い切れませんが、パンダの日常はよくわかります。
自分の日常に疲れたときに、こんなビデオで癒されてみるのもアリだべな。

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イチ、ニィ、パン、ダー!!
posted by 味噌のカツオ at 17:58| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月05日

ヒミズ

園 子温
染谷将太、二階堂ふみ、渡辺 哲、でんでん
“普通”の大人になることを願う15歳の住田佑一。愛する人と支え合いながら生きることを願う15歳の茶沢景子。
住田の実家である貸ボート屋の周囲には 震災で家を失くした大人たちが集い、住田に恋い焦がれる茶沢もそこへ訪れるようになっていった。
そんな時、多額の借金を作り蒸発していた住田の父が戻ってきた。それを境に、彼らの日常は思いもよらない方向に転がり始めていく。

今や‘園子温監督作品’というだけで様々な注目のされ方するようになりましたですね。
わたくしも端から期待してましたし(ハードル上げてたとも言えるか)、ヴェネチアで新人賞を受賞した二人の演技もそうですし。
そして製作中に起きた東日本の震災の影響で、それをストーリーに盛り込むよう、脚本を変更した点も。
そんな期待と不安、織り交ぜつつの鑑賞。

二階堂ふみちゃんは「指輪をはめたい」で見たときに、かわいいのか何なのか微妙な印象しかなかったんですよ。
でもでも、この作品の中では 素晴らしき才能を爆発させてましたね。
女優さんが美しく撮れているというのは、良い作品の証だと思ってますので。

そして染谷将太くんは「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」の予告編しか見ていないんでアレなんですが・・・期待値をはるかに超える演技で応えてくれましたね。
二人ともまだ10代でありながら こんなイカレっぷりと、確固たる感情を表現できるのは驚きです。
いや、当然ながらそれを引き出す園監督の手腕にも秘訣があるのでしょうが。

住田が借金取りと対峙してボコボコにされるシーン。これ以上はないというほど泥にまみれるシーン。そして絵の具を顔、髪、舌に塗りたくるシーン。
あんなのを説得力をもって演じるなんて、たいしたタマですよ。

内容とは別に賛否 分かれていたのが震災の描写を盛り込んだ点について。
正直わたくしもどうかと思ってました。作家として あの情景をフィルムに残しておかなくてはという使命感や衝動はよくわかるんだけどね。

個人的には米国の9・11を盛り込んだ映画もあるにはありますね。そういうの若干の抵抗はあるんだけど。
同様に遅かれ早かれ 震災を取り上げた映画も、今後は作られていくんだと思います。
実際 それをやるのは今はまだ早いのかも。でも今だからこそ〜も一理あるかも…だし、園監督自身 製作のペースが早いですしねぇ。

また あるレビューのなかで、監督のこれまでの作品よりエグさ、エゲツなさが控えめと読みまして。
露骨に人が血を流す描写よりも、あの瓦礫が全てを語りかけてきてるような。そう受け取りました。
中には それすらも抵抗があるかもしれないけれど。。。

しかし今回のテーマに於いては‘人の業’的な部分だけでなく、不条理な要因により必ずしも平等では無いことを含むのはアリだったと思っています。そう思っていました。
でもあのラストシーンを見ていたら、たった一人の少年と共に もっともっと広い世界へ向けた「ガンバレ」でもあることが良くわかりました。

いやぁ学校の先生が叫ぶ「住田ガンバレ」とラストの「住田ガンバレ」。
まったく同じ言葉であっても、これほどまでに響き方が違ってくるものなのかと。だから より伝わるものがあったかな。
それから「彼が未来なんです」というセリフにグッときましたし、「お前は自分で苦しいほうへ行こうとしてる」というようなヤクザなオヤジの忠告にも考えさせられました。

わたくしはトータルで3度ほど涙目になっちまいましたが、やはり園監督の作品は好みが別れるでしょうし。
決して多くの人にはオススメはできませんが、こういったヒリヒリとした感情の生々しさは、映画というエンターテイメントだからこそだと思っていますので。
見て良かったですよ。

さて、これまでの園作品の出演者が総出演(?)してるのも ある意味嬉しい感じで。
で 近ごろでは優しい癒し系なお父さん役の多い光石研さんが暴力オヤジを演じてたのが意外やったです。イメージ変わるなぁ(苦笑)

himizu.jpg
ヒミズのアッコちゃん
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2011年12月22日

50/50 フィフティ・フィフティ

ジョナサン・レヴィン
ジョセフ・ゴードン=レヴィット、セス・ローゲン、アナ・ケンドリック
27歳という若さで背骨のガンという難病を患ってしまったアダム。5年の生存率は50パーセントと宣告され 動揺する恋人や母親をよそに、当のアダム本人はどこか冷静なまま。
そんなアダムの病気を‘ネタ’にナンパを繰り返す悪友のカイル。さらに24歳の新米セラピスト・キャサリンらに囲まれながら、抗がん剤治療を行なうアダム。
しかし刻々と悪化していく病状に、動揺を隠せなくなってしまう。

ガンを克服した脚本家が 実体験を元に書き上げた作品。
作品中、主人公の悪友役を演じているセス・ローゲンは、実際の その脚本家さんの友人でもあるそうで。

主人公のアダムは健康に悪いとかで酒もタバコもやらないという青年。
それどころか交通事故の危険性を避ける意味で運転免許も取得していないという徹底ぶり。
が、よりによってそんな彼が27歳という若さでありながら「悪性神経鞘腫 神経線維肉腫」という、要約すると背骨のガンという なかなか聞きなれない難病に襲われてしまいます。

その担当医というのも変わった人で。患者の目も見ずサラサラとそんな宣告を本人に語ります。
あまりに突然で、それでいて理解しにくい状況で、帰路のアダムは半ば途方に暮れたようになるんですが…
でもすぐに平常心を取りもどし、非常に「穏やかな心境」と語るまでに。

ひとつは(おそらく)エキセントリックな反応をしてしまう母親を前にして、自らが取り乱す事もないというものなのか。
それにひと昔前であれば ガンは不治の病とも言われましたが、近ごろでは それを克服したという話や、常に病気と共存していくようなケースもありますからね。
ただし、アダムがかかってしまったのは5年の生存率は50%。転移後の生存率は10%という過酷なもの。
はたしてどれだけ自身の心を平穏に保てるのか・・・

という中で大きな要素となるのは周囲との関係性。
前述の通り、母親は過剰な母性愛を発揮。父親はアルツハイマーでアダムの存在すら理解をできていない。付き合っていた恋人はアダムの看病に疲れたと浮気。
同僚であり悪友でもあるカイルは難病の友をネタにナンパに走ったり、たちの悪いジョークを繰り返す。
そして本来なら患者の心のケアを担当するセラピストは、アダムが3人目の患者だという歳下の女性。

そんな人々に囲まれて、アダムの闘病生活は進んでいきます。
正直 どこか困った人たちであるのも事実なんだけど、その根本にある思いを理解していくうちに・・・見ている観客側にも、じんわり伝わっていく要素ですかね。そこんところは。

邦画や韓国映画で難病がテーマとなりますと、悲観的な中に希望を見い出し、最終的には泣かせようとする。そんな手法が多いんですが、この映画は全く違うアプローチで。
まず始めに「50/50」という数値でもって 状況を明示。そのうえで明るく、前向きに‘生きていく’姿勢を見せてくれる気がしました。

ラストシーンには確かな希望も見えますが、それは「50/50」の可能性の上に成り立っているもので。
多くの健康な人は「100/0」で生活していることを思えば、「50/50」とはとても厳しいものだともいえます。
だからこそ、生きていくことを実感できるのかな。。。

主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットは非常に笑顔が印象的で。
その微笑みのもつイメージは堺雅人を彷彿とさせました。伝わりますかね(苦笑)

それから若きセラピスト役のアナ・ケンドリックもかわいらしくて良かったですね。
あんな娘とひとつの個室におったら・・・期待しちゃうわね。たとえ車の中がゴミだらけでもね(爆)

50-50.jpg
ガンと言ったらモテたのも実体験だそうで…
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2011年10月23日

ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い

トッド・フィリップス
ブラッドリー・クーパー、エド・ヘルムズ、ザック・ガリフィアナキス、ジャスティン・バーサ
2日後に結婚式を控えたダグはフィル、スチュ、アランとバチェラーパーティのためラスベガスへと向かう。高級ホテルの屋上で乾杯をした4人だったが・・・
一夜明けて目覚めたホテルの部屋は荒らされ、スチュの前歯が1本なくなり、クローゼットには赤ちゃんが、さらにバスルームにはトラが。さらに花ムコのダグは行方不明。
彼らが記憶をなくしてしまった一晩の間にいったい何が起きていたのか?

たとえアメリカでランキング1位を取っていたとしても、アメリカのコメディ作品で、決して名の知れた役者が出ているわけでもないとなると、なかなか日本ではヒットしないんですよね。

その中でも この作品はゴールデングローブ賞・作品賞に輝き、その人気を受けて続編まで公開されまして。
正直 日本に於いても、見た人の満足度はそれとなく高いんだけど、イマイチ劇場に足を運ばせるには弱いって感じです。
惜しいね。

前半は 下品な言葉も飛び交い、いかにもヤンチャな始まり方をしますが、そんなに展開は早くないかな。
しかし一夜明けて エライことになった後、彼らが足跡を辿っていく過程は 結構クスクス笑えます。

その謎が一つひとつ連なりながら明かされていくと。「今度は何が起こった?」って具合に引き込まれていきます。
マイク・タイソンの登場も驚いたし、全裸の東洋人が飛び出してきたり、人質となったダグを取り返すあたりのくだりも面白かったですよ。

果たして4人は結婚式に間に合うのか?という点も含めて、ライト感覚で楽しめる良作であることは確か。
彼女を部屋に呼んで、メシ食った後に「アハハ〜」と笑いながら一杯飲むシチュエーションにはもってこいの一本でしょう。
あぁ、やっぱり劇場に足を運ぶより、DVD鑑賞に向いてるのかな(苦笑)

ハングオーバーとは二日酔いという意味でして。
ただしちょっとマジな話しちゃうと、正確にはただ大酒飲んで泥酔しちゃったというわけではなく、ドラッグと酒を併用しての・・・という点を考えると、配給会社もちょっと二の足を踏んじゃうのかもね。

最後に、本編終了後のエンドロールに映し出されるデジカメに残されていた‘真実’がまた笑えたと付け加えておきます♪

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本物のトラと3人の大虎
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2011年09月28日

僕はラジオ

マイク・トーリン
キューバ・グッディング・Jr、エド・ハリス、アルフレ・ウッダード

高校のアメフトチームのコーチ・ジョーンズは、生徒たちにいじめられていた知的障害の青年が気になリ、チームの世話係を頼む。
ラジオ好きなことから“ラジオ”というニックネームをつけられた青年は、やがて高校のマスコット的な存在となっていく。

'70年代、実際にあったストーリーを元に映画化。
いつものことではありますが、そういった実話を どれだけ映画として盛り上げられるのか・・・というとこでありますが、正直悪い話では無いけれど 映画としての見応えはには乏しいという印象で。

エンタテインメントとして起承転結とか、ヤマ場だとかは必要なわけで。
当たり前の話であれば、わざわざ映画にする必要も・・・となるからね。

この作品にもそれはあるにはあるけど、まぁ想定内か。
で、その思いをじっくり味わうのであれば、やはりテレビの画面(DVD)で見るよりも劇場のスクリーンの方が・・・って気もするかな。
コーチのジョーンズが、“ラジオ”のことを なぜそれほどまでにあたたかく接するのかが語られる場面が良かっただけに、よりそんな風に思いました。

映画のラストにはモデルとなったホンモノの“ラジオ”さんのお姿も見られます。
しかし時代背景も鑑みますと、知的障害であることや黒人であること。今以上に偏見や差別もあったんじゃないのかな。
だからこそ、そういうご本人さんの映像をみると、やっぱりリアリティは増しますね。

で、“ラジオ”のお兄さんはどんな人だったんだろうか?
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2011年08月16日

BIUTIFUL ビューティフル

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
ハビエル・バルデム、マリセル・アルバレス、エドゥアルド・フェルナンデス
スペインの裏社会で生計を立てるウスバルは、2人の幼い子供たちと 離婚した情緒不安定で薬物中毒の妻を支えながら暮らしていた。
ある日、自分が末期がんであることを知ったウスバルは、残された時間を家族の愛を取り戻すために生きることを決意する。

上映時間2時間半。非常にヘヴィーな要素の多い物語であります。
登場人物の関係性や微妙な心の揺れ動きなど、映像や表情などから読み取っていかないとこの世界観を受け止められたとは言えないかもしれませんね。

上映最終日の最終回、(わたくしごとですが)非常に睡眠不足で体調の悪い中に駆け込んで見てきたので、正直 眠たくて眠たくて。
いや、もしちゃんとした状況であったとしても、パンフレットを事前に あるいは鑑賞後にチェックしないと、難しかったんじゃないかなと。

大筋としては 裏社会での仕事を請け負い、非合法なことにも手を染めつつ生きてきた男が、末期がんの宣告を受け 残り少ない時間の中で愛する子供たちに何を残せるのか。別れた元妻との関係はどうなるのかと。
一人の男の生と死、そして愛の物語として、時に繊細に丁寧に描かれておるという印象。

その一方で、この男の(言わば)過失によって 多くの人間の命が召されていく出来事が起こります。

映画とはもちろんそういうものなんですが、就寝中に消えていった多くの人々にも、もしかしたら物語はあるのかもしれないけど、ここでは主人公・ウスバルしか描かれていないことに若干の‘無情’を感じたりして。
上手く表現できないけど、それすらも背負ったというべきなんでしょうかねぇ。ん・・・複雑。

とにかく全般的には、もう少々理解しやすい資料を見るとか、もう一回鑑賞するとかすれば、もっと深く この作品に近づけるような気がしますね。

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ローマ字なら‘ビウチフル’
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2011年07月03日

バットマン リターンズ

ティム・バートン
マイケル・キートン、ダニー・デヴィート、ミシェル・ファイファー
クリスマスシーズンのゴッサム・シティに現れた謎の怪人・ペンギン。彼は実業家マックスと手を組み、町を支配しようとしていた。
その計画に気付いたばかりに、マックスの秘書・セリーナはビルから突き落とされてしまうが、猫の魔力で甦った彼女はキャットウーマンとして街に繰り出すようになる。

NHKのBSで放送されていたのを見ました。
わたくし自身‘アメコミヒーロー’モノはそんなに好きではないので、基本このバットマンシリーズというのは見ていないんです。
そんな中、各方面で評価の高さもあって、唯一見たのが「ダークナイト」。

確かに これは映画としての重み、主人公の苦悩、そしてジョーカーの存在感と まさに傑作でした。

さて・・・「ダークナイト」のイメージを心に漂わせつつ、軽い気持ちで この「〜リターンズ」に接してしまったのが不幸の始まり(苦笑)
ありゃま〜それ以前のバットマンシリーズというのは 何だかこんな感じなのね・・・っと。

「ダークナイト」が持っていたシリアスさとは まったく別の世界観。いかにも おとぎ話のような背景。
そこを闊歩するのは キュートな変人・ペンギン。まさにサーカスを賑わせるようなドインクたち。
そして演じる女優さんも勇気がいるであろうキャットウーマン。

キャットウーマンが爪を装着する場面を見ていたら 思わず「シザーハンズ」を思い出しちゃいました。。。
あれ?思い出したというよりも、これティム・バートン監督なんだよな。というところで妙に納得。
この おとぎ話感はティム・バートン監督であればこそと。そういうもんだと理解はしました。

しかし やっぱり「ダークナイト」的なスタイルを期待しちゃってた部分と、元々‘アメコミヒーロー’モノの持つ苦手さが上回ってしまい、結局乗り切れなかったのですわ(-_-;)

和食の会席料理をいただこうと思ってたら、フルーツパフェが出てきちゃったような。
違うんだ。今はそれじゃない・・・という心境で、最後まで見届けた次第であります。
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2011年05月14日

ブラック・スワン

ダーレン・アロノフスキー
ナタリー・ポートマン、ヴァンサン・カッセル、ミラ・クニス
ニューヨークのバレエ・カンパニーに所属するニナは、念願であった「白鳥の湖」のプリマの役を射止める。
しかし優等生タイプのニナに純真な白鳥を演じることはできても、邪悪で官能的な黒鳥を表現できずにいた。
やがて役作りに没頭するあまり、ニナは精神的に追いつめられていく。

ナタリー・ポートマンがアカデミーの主演女優賞を受賞したという話題作。バレエがテーマでもあり、主演女優賞の名に恥じない演技もバレエも魅せてくれます。

しかし それを目当てでやって来た上品なお客様は、ちょっと目を背けたくなるかも。
基本 全編が暗いトーンの映像になってたり。若干「痛っ!」という場面があったり、幻覚のように自身の内面が湧き出てくる描写はホラーテイストだったりして。

でもそれらを踏まえたうえでこそ、後半のバレエシーンの説得力は増します。
ニナが黒鳥のパートを踊りきって決めるポーズは素晴らしいです。気付けば違和感なく手が羽になってたし。

ナタリー・ポートマン自身、以前にバレエも経験したことがあるそうで下地はあったんでしょう。圧倒的な説得力を持ち、もっと見ていたいぞと思わせるバレエシーンでした。
また純真で気の弱そうなニナ。そして徐々に心が崩れていくさまから、悪魔メイクでのそれまで 見事に演じ上げられていました。
ひとり あられもない姿も大きなスクリーンで見せていただいて、エロかったですねぇ。褒め言葉ですよ!

余談ですが 完璧な美しさだけではなく、どこか儚さも併せ持った表情なんかに深津絵里さんとオーバーラップして見えましたね。

ストーリーの要旨としては、気の弱い清純なお嬢様がプレッシャーやコンプレックスと向き合いながら、自分の中に秘めていた黒い部分と直面し・・・という感じ。

早い話が もう一人の自分の存在を認めるか、自分が他者になるとも言えるかな。
むかし懐かしい 杉浦幸の「ヤヌスの鏡」とか思い出しちゃたな。
いや、コチラはそんなにクオリティ低くないけど(爆)

どうなんでしょ、一人の俳優さんがドラマや映画で役を演じる時って、この映画に描かれるほどではないにせよ、別の自分になることが求められるんじゃないかしら。

ダーレン・アロノフスキー監督は以前、アメリカの どインディープロレスをテーマにした「レスラー」という作品を作りました。あれも バックステージを表現したものでした。
後で知ったことなんですが、当初は「レスラー」のサイドストーリーでバレエの話を入れる予定だったのを、独立させて製作したのが「ブラック・スワン」なんだとか。

誤解を恐れず言うなら、バレエの世界であり インディープロレスの世界を大げさに映像化、エンターテイメント化したのが これらの映画じゃないのかなって気もします。

いずれにせよ 心を揺さぶられるサスペンススリラーでありつつも、バレエの過酷さも併せ持つ。見応えのある一本で。
失礼ながら「ダンシングチャップリン」よりも こっちの方がバレエの魅力が感じられた気がしますわ。

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トムとジェリー
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2011年04月21日

蜂蜜

セミフ・カプランオール
ボラ・アルタシュ、エルダル・ベシクチオール、トゥリン・オゼン

6歳のユスフは、森林に囲まれた山岳で両親とともに静かに暮らしていた。
ある日、森の蜜蜂が忽然と姿を消してしまう。養蜂家の父は蜂を探しに森の奥へと入っていくのだが、それと同時にユスフは言葉を失ってしまう。

全体が非常に静かなトーンで、また多くを語らない作品であります。
こまごまと説明のようなセリフも無く、主人公は元々吃音で、しかも途中から言葉も消えてしまいます。バックには音楽も使われません。

わたくし試写会で見させていただいて、一応パンフレットにも目を通してはおりましたが、それでもなかなか伝わってこなくって・・・
というか かなり眠たくなってしまいました。いや、上映中ずっと眠たかった。
ラストシーンはユスフと共に寝てしまいました(苦笑)

この作品は 世界の様々な映画祭にノミネートされたり受賞したりもしておるんですが、残念ながら わたくしとは合わなかったなぁ。

本来は大人になったユスフを描いた「卵」(2007年)。同じく青年期の話である「ミルク」(2008年)。そしてその完結編でもある この「蜜蜂」の三部作として製作されたとのこと。
それらを追って見たら、また違った印象になるのかもしれないけど。

ただ、ユスフ役のボラ・アルタシュくん(当時8歳)の演技はなかなかのものでしたよ。

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888
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2011年04月16日

127時間

ダニー・ボイル
ジェームズ・フランコ、ケイト・マーラ、アンバー・タンブリン
その週末、趣味のロッククライミングを楽しむため アーロンはブルー・ジョン・キャニオンを訪れる。
いつものように岩の間をすり抜けようとしたアーロンは、足を滑らせて転落。落石に右腕を挟まれ、全く身動きが取れなくなってしまう。

2003年4月、実際に起こった事故を「スラムドッグ$ミリオネア」や「28日後...」などのダニー・ボイルが映画化。
のっけから映像や音楽がスタイリッシュでカッコいい。まるでミュージックビデオを見ているかのよう。
そして舞台となった自然の映像。広大な岩の世界と、広がる空の青も美しかった〜。

ストーリー的に派手な展開があるわけでもなく、岩に囲まれた男を映すだけといえばそれまでだけど、そこはやはりダニー・ボイル監督の見せ方の妙なのか。飽きることなくドキドキを持続したまま、ラストまで映像に引っ張られます。

主人公は 恋人とは上手くコミュニケーションをとることができず、家族からの連絡もスルー。そして誰にも行き先を告げずに、こんな秘境を訪れるような男。
一人の世界が好きともいえるし、煩わしい人間関係を好まないのかな。

それでいて、偶然に出会った二人の女性からパーティに誘われると悪い気はしないってね。
なんか わたくし的にはこの感覚、よくわかるんだわ(笑)

とにかくそんな男が 一瞬のアクシデントに襲われ、生命の危機に陥ってしまう。
なんとか脱出を試みるも埒があかず。食料も無く 水も底をつき、己の血を舐め、尿まで飲んでみたものの このままでは状況は何も変わらない。

そこでとある‘決断’をすると、宣伝材料には記載されています。
それがどんな決断なのかは、たいがいの人なら想像がつくでしょう。

しかし その場面でダニー・ボイルの手腕が揮われまして。。。
「どんな決断」どころか「どんな痛みか」まで想像ができちゃうようなシーンに仕上がっております。うひゃー!!

様々なスプラッターや猟奇殺人モノの映画も見ていますが、それらとは比べられない。おそらく映画史上 最も‘痛い’映像になってますわ(冷汗)
スクリーンの中で「痛みで気を失うな」と言ってるのと同様に、見てる観客が失神とかありえるかも。マジで。

でも あくまで作品のテーマは、生きることへの執念。そして 過去の自分との決別。
前向きな思いが込められています。
トータルの満足度はかなり高いと思いますよ

それから主演のジェームズ・フランコ。わたくし初めて見たんですが、絵になるいい役者さんですね。今後の作品にも期待したいです!

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肉を切って骨も断つ
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2011年04月05日

ブラック・サンデー

ジョン・フランケンハイマー
ロバート・ショウ、ブルース・ダーン、マルト・ケラー、フリッツ・ウィーヴァー
ベトナム戦争時に捕虜となっていたランダーは、帰国後の祖国の対応に激しい怒りを抱いていた。
アラブのゲリラ組織“黒い9月”のダリアは、そんなランダーを利用し、スーパーボウルの会場となるスタジアムへのテロを画策する。

1977年に日本での劇場公開が予定されていたが、映画館を爆破するという脅迫があり、上映中止となっていた作品。
それが「午前十時の映画祭」にて劇場公開されるということで見に行ってまいりました。

上映中止とはいっても、DVD化はされているらしく、全くの幻の作品〜というわけではないんだけど。
でも映画ファンにとっては‘上映中止’というキーワードで、より幻想も高まるし、大きなスクリーンで見てみたいという思いもあるからね。

原作は「羊たちの沈黙」などで知られるトマス・ハリスのベストセラー小説。
ですが、作品中に登場する“黒い9月”は実在してたとか。
実際のテロ組織の名前を使って架空の物語を書くなんて、今の時代では考えられないね(苦笑)

さてさて、“スタジアムへのテロ・・・”ということは知ってましたが、そこに至るまでのあらすじは知らないままの鑑賞。
それもあって 前半は何が何やらわけわからん状態。

誰がどこの国の人で、どんな立場の人で、何について語られているのか さっぱり?ぶっちゃけ、家帰ってアレコレ読んで理解しえたぐらい。
あぁなるほど、いろいろ合点がいきましたわ・・・と(爆)

それでも、後半のスタジアムの大観衆や飛行船とヘリコプターの攻防などは見応えたっぷり。
かなりの緊張感とスケールの大きさを味わえます。

まずもって、今の映画に‘飛行船’なんて代物は出てこないからね。
それを飛ばす操縦士がいて整備士がいて・・・というシーンは妙に新鮮でした。

それから事件に決着がついた後、全く余韻に浸る間もなく あっさりエンドロールという流れにも時代を感じたりして。

30年以上の前の作品ではありますが、結構ドキドキできますが、登場人物の設定と時代背景が事前に入ってたら もっと楽しめたでしょうね。
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2011年02月22日

ヒア アフター

クリント・イーストウッド
マット・デイモン、セシル・ド・フランス、ジェイ・モーア

休暇で訪れていた東南アジアで津波にのみ込まれ、生死の境を彷徨ったマリー。霊能者として活躍したものの、死者との対話に疲れきったジョージ。突然の交通事故で双子の兄を亡くしたマーカス。
やがて“死”に直面してきた3人の人生が交錯する・・・

もぅ何作目になるかというぐらい、精力的に作品を監督し続けるクリント・イーストウッド。
いろんな作品を手がけてはいますが、今回は非常にスピリチュアルなテーマに挑戦しています。

‘Hereafter、ヒア アフター’とは来世であったり、あの世という意味の単語だそうで。
登場人物が様々なカタチで死と関わり、またそれらに苦悩する姿が描かれます。

しかし普段から霊感のないわたくしには、それぞれの登場人物に そんなに深く感情移入はできなかったんだけど。。。
多聞に他者にはわかりえない複雑な思いがあるのでしょうが、どこかスクリーンの中の出来事として見てしまったのも事実。

そして物語の展開としても おおよその想像通りというとこに落ち着きましたし。
何かを深く考えさせられたり、(良く感情でも悪い感情でも)心に何かを残すとは言えなかったか。
ただラストシーンを見つめながら‘優しい物語’というのは伝わってきましたけどね。

一方 メッセージ的な面とは別に、序盤の大津波のシーンはなかなか圧巻で。
こんな映像を映画として作ることができるんだなと。
それもこれもスピルバーグが製作総指揮だからかな!?


前作の「インビクタス」はモーガン・フリーマンの持ち込み企画をイーストウッドが監督したもので。
この「ヒア アフター」はスピルバーグがイーストウッドに依頼をかけたのだとか。

正直 いずれも‘大絶賛’と言えるまでの高まりではなかった印象で。
次回はそういった‘雇われ監督’みたいなのでなく、イーストウッド自らが「撮りたい」と思った作品に期待したいね。

そう思う一方で「もぅ隠居させてあげなよ」とも思ったりして(爆)

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マット・デイモン閣下
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2011年02月21日

パラノーマル・アクティビティ2

トッド・ウィリアムズ
ケイティー・フェザーストン、スプレイグ・グレイデン、ブライアン・ボーランド

ある日ダニエル一家が外出先から帰ると、家中が何者かによって荒らされていた。
不安が募るダニエルは、セキュリティ用の監視カメラを設置するのだが、そこには不可解な現象が記録されていた。

低予算ながらその斬新な見せ方でもって世界的大ヒットとなった「パラノーマル・アクティビティ」。約一年ぶりにその続編が登場。
一年ぶりの続編とは言いつつも、三ヶ月前には もぅ一つの続編である「TOKYO NIGHT」も公開されてたけどね。

さて 一年前の1作目。その独創性やドキドキ感が わたくし的には高評価でございました。

今回の作品、ぶっちゃけ前作よりは・・・
‘シリーズものは回を重ねるごとに劣化していく’というのは歴史が物語っておりましょうが、コレに至っては大きく下がってしまいましたね。

前作は基本、1台のカメラに収められた映像でした。今回はその数(防犯カメラを含む)6台にスケールアップ!
などと言えば聞こえは良いかも〜ですが、‘枠が小さいからこそできること’でオリジナリティーを発揮してたのに、6台という数は どこからでも撮れる普通の映画と比較したら ただただ中途半端なだけ。もったいない。

その反面 物語の展開はスケールダウン。
‘何か’が動き出すまでが非常に長いので前半はかなり退屈。かと言って後半もそんなにエキサイティングな描写はなく、「いったい何やったんや〜」としか思えない。

細かいことですが、この作品のチラシ。ベビーベッドの上に赤ちゃんが映っているんですが、奥側の鏡にはその姿が映っていないんですよ。
果たして このチラシの描写が何を意味するのかと期待していたんですが、本編にはそんな場面はナッシング。ありゃりゃ?
とにかくこの‘何事もなさ’は是非ご自身の目で確認して欲しいところです(苦笑)

唯一「一作目の主人公がそういう形で絡んでるんだ」というのが興味を引いたぐらいでしたかね。

さて、ここから大きなネタバレ話になります。
この作品の上映前に「エンドロール後まで席を立たないで」みたいなフリがありまして。

音楽もない退屈なエンドロールのその後に待っていたのは・・・『秋に続編公開』という ただのお知らせ。

「続編公開どころか期待して後悔したわ」と言いたいぐらい。
しかも続編って。これ以下に劣化させるつもりなのかい!?

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HUNTERが大将
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2011年02月11日

ベストセラー

イ・ジョンホ
オム・ジョンファ、リュ・スンニョン、チョ・ジンウン
ベストセラー作家だったヒスの新作小説に盗作の疑いがかかり、彼女は一瞬にして名声を失う。
2年後、ヒスは知り合いの編集者の薦めで 娘のヨニと共に、人里離れた田舎の別荘に向かう。そこでヨニの言葉を元に新作を書き上げたヒスだったが、その作品にも盗作の疑惑が持ち上がる。

映画にはいろんなジャンルがあるもんですが、これはまたなんと言ってよいやら・・・
スリラー?ホラー?それともサスペンス?
いずれも正解ってか!?

様々なテイストを味わうことができるんですが、それぞれがケンカしてないのね。
どんでん返しやミスリード的な表現などに惑わされつつ、気付けば状況がどえらい展開をみせ、ホントに濃い作品になっております。

前半の軸となる部分でね「たぶん アレはそういうことなんでしょ」なんてしたり顔で見てても、その辺りのトリックってのはほんの一面にしかすぎなくて。その奥にまた意外なドラマが潜んでて。
ネタバレっぽく書けないから、そうとしか言えないわ(笑)

本編は117分となっていますが、もっと長く感じられたね。それだけ映画がいろんな表情をみせるって気がして。
よくできたストーリーで、見応えありますよ。

ちなみにこの作品はハリウッドでリメイクが決定してるそうです。
ここまで入り組んだシナリオは韓国ではできても、ハリウッドでは書ける人おらんのかな。イジワルな見方かもしれんけど(苦笑)

なんだったら‘リメイク’とか言わずに、しれ〜っとハリウッド版を作っちゃってね。
んで後になって「これは2010年の韓国映画の盗作ではないか?」と。そんな話題作りしてみるとか(笑)
どやさ!?

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ドライヤーは ど〜らイヤっ!(名古屋弁)
posted by 味噌のカツオ at 17:24| Comment(0) | TrackBack(0) | ハ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする