2017年10月30日

ミックス。

石川淳一
新垣結衣、瑛太、広末涼子、瀬戸康史、永野芽郁
“天才卓球少女”と称されながら、平凡なOLとなった多満子。しかしバラ色の人生目前で、卓球選手との恋愛に挫折して帰郷する。
亡き母が経営していた卓球クラブは もはや憩いの場と化していたが、多満子はクラブの再建と打倒・元カレを誓い、元プロボクサーの萩原とペアを組み、全日本卓球選手権の混合ダブルスへの出場を目指す。

「エイプリルフールズ」(2015年)の石川淳一監督&古沢良太脚本による作品。製作はフジテレビも関わってるのね。

なんとなくこの手の作品って“チャラさ”を感じて(?)足を運びにくいんだけど。
思いのほか 好反応なので見に行ってきましたが、ズバリ言って、楽しめました。
全体のバランスの良さなのか、予想以上に面白かったです。

幼少時に母から卓球のスパルタ指導を受けていた主人公の多満子。
ですが その子ども時代がガッキ―の子ども時代ではなく、どうにも某卓球選手の幼少時にそっくりで。ビジュアルが。
誰が主演かは関係なく、もはや それが全国民の描く“卓球少女”の図なんでしょうな(笑)

序盤の展開は実に小気味良く、観客を乗せてくれます。
基本コメディタッチな作りではあるけれど。変に欲張った笑いの取り方ではなく、「どうぞ笑ってください」「おもしろいでしょ(笑)」的に笑いを押し付けてくる感覚ではなくて。
加減が良いんだろうね。

多満子と萩原の「押し倒したから」「そっちが立ったから」といったやりとりの軽さ。
ペアを組む昔の卓球仲間を呼びました〜の後、一瞬でドアを閉めるトコだとか。
そういう小さい笑いの散りばめ方が上手いなと思いました。

個人的には蒼井優演じる楊さんの態度がサイコーで。
あのしゃべり方、麻婆豆腐の置き方には泣けましたね。笑い過ぎて。

そんなコメディであると同時に、卓球をテーマにしたスポーツのサクセスストーリーでも無くはないが。
それよりも軸となっているのは、いろんな生き方をしているみんなの物語。

恋、夫婦、親子、学校、仕事…いろんなことを織り交ぜながら、見せてくれて。
局面が変わっていく際に多満子が歩きはじめる描写があったり。萩原が道路を作る仕事をしている点も、そういったことを感じさせてくれます。

みんないろんなことに悩んだり つまずいたりしても、歩みを止めることはできないし、なんならその道は自分で切り開いていくものなんだなんてね。

キャストも多いし、その分のサイドストーリーもあれこれ絡みつつ、キレイに問題点を回収してる感じも良かったですし。
大げさな感動の押し売りではなく、いい物語に触れられたと。そんな後味を残しくれて。
やっぱり加減が良いということに尽きるのかな!?

主演のガッキーは、正直言って、カワイかった。
あざとさではなくナチュラルにカワイかった。

対する瑛太さんは、あくまでわたくし的な印象ですが。
ロバートの秋山を8頭身にしたら こういう雰囲気かなと思ったりして。

ガッキーを支える存在として広末涼子さんがいるんだけど、わたくし的にはヒロスエも全然ヒロインでイケるやん〜とは思うのだが。そうか、もはやアラフォー世代なんだもんね。そういう役どころなのか。
そんなヒロスエが髪にスプレーして“戦うスイッチ”オンにする描写がたまらなくシビレました。

遠藤憲一と田中美佐子演じる夫婦にも ある設定があるんだけど。
ちょっと見せ過ぎかな。写真さえあれば…映像として見せるのは過剰なサービスだったかな。

あとはガッキーのライバル・恋敵を永野芽郁が演じましたが。ガッキーから男を寝取る女となると、やっぱそれぐらいカワイイ子じゃないと説得力なくなるもんね。

それ以外にもトレンディエンジェルの斎藤さん、声聞かないとわからない生瀬勝久さん。
ホントに贅沢なオールスターキャストで楽しめましたし。

SHISHAMOの挿入歌・主題歌もマッチしていました。
とにかく満足度の高い娯楽作品に仕上がっておりましたです!!

DSC_0298-f2e07.JPG
卓球教室の先生が柔道着
posted by 味噌のカツオ at 00:37| Comment(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月21日

マインド・ゲーム

湯浅政明
(声)今田耕司、前田沙耶香、たくませいこ、藤井 隆
偶然にも初恋の女性、みょんちゃんと再会した西。みょんは姉のヤンと共に営んでいる焼き鳥屋へ西を招待する。
ところが焼き鳥屋に現れた借金取りとトラブルになり、西は撃ち殺されて死亡。しかしあの世で見かけた神様に逆らって、地上に舞い戻り…

2017年に入って「夜は短し歩けよ乙女」と「夜明け告げるルーのうた」の2作のアニメ作品を公開した湯浅政明の前作であり長編映画のデビュー作。
前作と言っても これが製作されたのは2004年でありまして。その間 13年という時間があるんだけど。

そんな「マインド・ゲーム」という作品自体が相当な作品。
単純に面白いとか絵がスゴイとか、一言では言い表せない。
でもとにかくスゴイのだわ。

原作はロビン西 作。1995年から1996年にかけて連載されていたマンガで、それを湯浅監督がアニメ映画化。
わたくしは原作は未見ですし、それほどアニメのジャンルにも詳しいわけではなく。

それでも今作が表す世界観にはいろいろ感じるものがあるのだけれど。
やっぱり それが何なのかは言葉では言い表せない。現したところで安っぽくなりそうだけど。

それでもあえて書くならば。
ストーリー自体も少々エグいところあるね。一度は主人公が あまりにも無残な殺され方されちゃうし。
でもその猥雑な雰囲気は(舞台である)関西の持つそれと相まって、見やすくなってると思います。

吹替えであり、大半の男性キャストを演じているのは吉本興行のみなさん。
そんなアニメの吹替えなんて経験されてはいないと思うけど、コントであったり、新喜劇であったり、ユーモアを含ませつつ 物語を進めていく力はバツグン。

所々でキャラの顔が声をあてている人(実写的に)インサートされるんだけど…それなのに、その世界観が乱されない惑わされないというのは、冷静に考えるととんでもないことだよね。

一度殺された主人公が“走って”現世に戻り。ヤクザ連中をやり込めて逃げるうちに 巨大クジラに飲み込まれ。そこで出会ったじーさんとともに ささやかな楽園暮らしを味わい。
が「いつまでもここにいられない」とばかりに“走って”ふたたび地上を目指すと。

はなはだ荒唐無稽な物語ではあるけれど。不思議とその展開に引き込まれて。
あるいはオープニングやエンディングに映し出されるフラッシュバック映像を見ては、ぼんやりと「これは自分自身の物語なのでは」なんてことまで考えさせられて。

湯浅監督自身が「なんとなく言いたい事が伝わればいい」と称しているように、訴えかけたいメッセージが丸わかりの底の浅い作品ではなく。
好き勝手に鑑賞して、勝手にビシビシ感じればいい作品。「何がしたいのかわからない」という人は、まぁそういう人なんでしょう。

とにかく誰もがどうとでも受け取れるようなベクトルが あっちこっち向きまくりに放たれていて。それだけパワーが放射されているというものなのかもね。

だから敢えて一言で現すとすれば。
『とにかくスゴイのだわ』です。
posted by 味噌のカツオ at 23:03| Comment(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月06日

ザ・マミー/呪われた砂漠の王女

アレックス・カーツマン
トム・クルーズ、ソフィア・ブテラ、アナベル・ウォーリス、ラッセル・クロウ
中東の戦闘地帯で、米軍関係者のニック、考古学者のジェニーらが発見した謎の巨大な石棺。調査のため棺をイギリスに輸送するが、思わぬ事態が発生。
ジェニーは脱出に成功したが、航空機はロンドン郊外に墜落。乗員は即死、石棺は行方不明となってしまうのだが…

かつて映画界を賑わせたモンスターたち。ユニバーサルスタジオでは、それらを復活させる企画“ダーク・ユニバース”をスタート。その第一弾となるのが今作。
1932年公開の作品「ミイラ再生」がトム・クルーズ主演で“再生”されました。

必ず及第点以上の作品を届けてくれるのがトム・クルーズ。トムの作品にハズレなし。
これまでにも様々なシチュエーションで、様々なキャラクターを演じて楽しませてくれましたが、今回はミイラ映画ですかと。

登場した冒頭にはすんなり顔は映さず。“つかみ”のパートでの派手なアクションと、まさに千両役者っぷりを発揮。
よくよくやりとりを見ていると、プレイボーイでいて 金のニオイがするなら、安易に危険な橋も渡るというなかなかのクズっぷり。

そんなキャラクターであっても嫌味なく、らしさを前面に押し出して引き込んでいくのがトム・クルーズ。
まさにスタームービーのスタート〜という導入部分でありましたが。

何と言いますか、航空機が墜落して以降の記憶が乏しいんだよね。
こっちがミイラの呪いにかかったか、ただ単に眠たかっただけなのかという。。。

ざっくり言うならば、ミイラとなったものの この世に復活した王女アマネット(ミイラ男じゃなくて女なのね)。
その目的がイマイチ ピンとこなかった。何がしたかったのかな?

当初は「よくぞわたしの封印を解いてくれた」として、恐怖の王女が礼を言いに来るけど、トム演じる主人公は怖くて逃げるとか。
そういうアレなのかと思いきや。そうでもないのかな。

基本はアクションシーンっちゅうか、トムがぶっ飛ばされて地面に叩きつけられて、超・肉体を酷使。
んで時にコミカルな感じも漂わせ、往年のジャッキー・チェン化が激しい。

あとトムの相棒役が早々にゾンビとなってしまって人を襲うんだけど、途中で(ゾンビとなったまま)軽口叩いて会話する場面もあって。
なんか そこいらのキャラの確立が微妙という感触も。

ゾンビでいうなら、水中を泳ぐゾンビのシーンは新鮮だったけど、印象に残ったのはそれぐらいで。
ぶっちゃけ、今回の顛末がどう決着がついたか…記憶がありません。
水銀の中に沈んだんだっけ!?(苦笑)

ダーク・ユニバースというプロジェクト自体、温故知新。
映画の歴史、モンスターの系譜という面を思えば とても良い企画だとは思うけど、何やら その土台があるだけで。

それが今後どんな展開を見せるかはわかりませんが、今作だけに限っていうなら、トム・クルーズとラッセル・クロウの競演という話題さえ かすんでしまう程に残念なデキだったかな。

DSC_0112.JPG
森永のマミーは甘ったるくておいしい
posted by 味噌のカツオ at 13:30| Comment(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月17日

メアリと魔女の花

米林宏昌
(声)杉咲 花、神木隆之介、天海祐希、小日向文世
無邪気で不器用な少女メアリは、森で7年に1度しか咲かない不思議な花“夜間飛行”を見つける。
一夜限りの不思議な力を手に入れたメアリは、魔法大学“エンドア”への入学を許可されるが、彼女がついた ひとつの嘘が、やがて大事件を引き起こしていく。

スタジオジブリ出身のスタッフによって誕生したスタジオポノックの長編第1作となるアニメーション作品。
『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』などの米林宏昌が監督を担当。

米林監督が“独立”を果たしたというよりも、前の会社がそうなってしまったので、新たな場所で製作せざるを得なかった…なんてのは意地悪な言い方かな。
もちろん これまで携わってきた作品、影響を受けた作品というものを思えば、これが“ジブリっぽい”のは当然であり、ファンもそれを見たいと思ってるところはあるでしょう。

そういう点から見ても 今作は新たなスタートという意味合いもありましょうが。
ちょっと過去を振り返り過ぎな印象は否めないかな!?

そもそもが…黒ネコと共に空飛ぶほうきに乗った少女が、純真な思いで正義感を持って、心のひねくれた敵と戦う…感じですか。
確かにジブリ的な物語だわな。

ですが、結果的に残ったのは 単なる既視感と物足りなさ。どこか過去の総集編で終わってしまったような。
そう、新たな旅立ちで新たな挑戦というフィールドであるならば、もっと思い切った方向にほうきをブッ飛ばしても良かったんじゃないのかな?

そもそも米林監督の過去作『〜アリエッティ』『〜マーニー』って、あまりそっち系のファンタジーな作風と違うわけで。
そんな監督が、こういうストーリーに挑むことははなかなかのチャレンジではありますが。作品中のメアリは雲の上まで行ったけど、米林監督自身はそこまで行けなかったね。

同等のものをやるのであらば、過去の大先輩を上回るダイナミズムを描かなきゃいけないよ。
それができないのなら、過去のジブリっぽさを感じさせない 新たな価値観を創造するとか。
どっちでもいいから…要は爪跡のひとつでも残さなくては。

それこそが先輩たちへの恩返しなんだけどな。
それを達成してこそ、あの人たちに「感謝」って言えると思うのだが。
今作に限っていうならば、あなたたちの遺してくれた貯金で一本撮れましたの「感謝」に思えてしまいます。

もちろん、あの人たちに立ち向かうのは並大抵のことではないけれど。
でも「君の名は。」とか「シン・ゴジラ」とか、そういう価値観を残した作品もあるからね。

メチャメチャ厳しいことを書いていますが、それぐらいの気概を持って映画をこしらえろよ。受けて立つぞと。
あのジジィたちはそう思ってるはずだからね。

さて、あとはざっくりと書いていきますが。
正直、中盤は間延びしてしまった印象で。やや眠気あり。

声優陣は素晴らしいのだが、やっぱり映像や展開が弱いのか、役者の顔の方が透けて見えてしまうんだよな。
それを感じさせないぐらいの物語であってほしいかな。

エンドロールの SEKAINO OWARIの「RAIN」は なぜかしっくりきましたね。
でもやっぱり曲に本編が追いつけてないようにも…

メチャ厳しい感想になったけど。
ぜひ今後の米林監督、ならびにスタジオポノックには素晴らしい作品を期待しております。

DSC_0051.JPG
壁に耳あり箒にメアリ
posted by 味噌のカツオ at 00:36| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月07日

メッセージ

ドゥニ・ヴィルヌーヴ
エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、フォレスト・ウィッテカー
突如地球に降り立った、巨大な球体型宇宙船。言語学者のルイーズと物理学者のイアンは、宇宙船に乗ってきた者たちの言語を解読するよう、軍からの依頼を受ける。
やがて言語をめぐる謎が解けていくうちに、ルイーズは時間をさかのぼるような不思議な感覚に陥っていく。

アカデミー賞で8部門にノミネートされ、音響編集賞に輝いたSFドラマ。
わりと難しい…みたいな話も聞いていましたが。わたくし的には「インター・ステラ―」なんかと比べても、全然 楽しめましたね。コチラの方が。

原作となっているのは テッド・チャンによるSF短編小説「あなたの人生の物語」。
そして映画版の原題は「Arrival(アライバル)」。到着する、出現するの意。
一方 邦題では「メッセージ」。

突如 世界の12カ所に(日本は北海道に)現れた謎の宇宙船…と思しき物体。
世界中がパニックとなる中、軍は調査を行い地球外生物との接触に成功。しかし相手の意志が分かり得ないために、言語学者のルイーズと物理学者のイアンにその解読を。そして「地球に 何しに来たん?」を聞くように依頼します。

ここまでの展開は素早く。そして実際に宇宙船で彼らと対面するドキドキ感もしっかり味わえて。そういったSFとしての面白味も十分で。

やがて徐々に互いの意思確認に成功。ところが世界の中には 強硬手段に出ようとする国も現れ。
足並みが乱れることで、各国とも連携を拒否し、世界は危険な道を辿ろうとしていきます。

んで核心に入っていきますが、彼らはある種の警告を携えてやって来たのであろうと。
彼らとコミュニケ―ションを取ることで、ルイーズはとある能力を身に付けた…のか、もともとあった その力に気付いたのかはわかりませんが。

その能力というのは“時制”を超えるというもの。
ざっくり言うと 未来が見えるような力なんだけど。

その未来を掴むことで、危機を回避することに成功。
また 自身自身にどんな未来が待っているのか。それすら見えてしまいます。

露骨に言ってしまうなら、ルイーズはイアンと結婚。そして一人の娘を授かります。
しかし やがて二人の関係は破綻。シングルマザーとなりますが、その娘とも 悲しい別れが待ち受けています。

ここからがまた難しくなるんだけど。
それがわかっていながら、彼女は彼と結婚するのか。
いや、それは未来の選択という大それたことではなく、認識したうえでその道しか歩めないということなのかもしれません。

でも昨今では 子どもを妊娠した際に、子どもが持病を持ったまま生まれる可能性ってのを調べることができるんですよね。
じゃあ それを知らされた時に、パパとママは病気を持った子を出産するのか。自分たちよりも先に旅立つかもしれない子どもを産むのか。
そういうケースとも似ているなと。

本来のこの映画、あるいは原作に込められたテーマは違うのかもしれませんが。
そういった命のこと、世界が連携を取って 諸問題に立ち向かうべきだということ。
考えさせられました。

最初に書いた通り、事前に「わりと難しい」と聞いていましたが。
ホントに難しいのは、このテーマを理解することよりも、その立場になった時に、正しい判断を導けるのかということかもしれませんね。

世界の12カ所に この宇宙船が現れたということですが、“12”という数字も なんだか時間という概念をイメージいたしました。

DSC_0438.JPG
ばかうけ?おつまみ柿の種?かつお節?
posted by 味噌のカツオ at 22:59| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月06日

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ

ガブリエーレ・マイネッティ
クラウディオ・サンタマリア、ルカ・マリネッリ、イレニア・パストレッリ
一匹狼のチンピラ、エンツォはアクシデントで超人的な力を得る。そのパワーを私利私欲に使ってのだが、闇取引の最中に世話になっていた“オヤジ”を殺害され、その遺された娘を守らんとするうち、正義に目覚めていく。

まさか2017年に「鋼鉄ジーグ」なんてワードを目にするとは思いませんでした。

ちなみにわたくしが 子どもの頃。
持っていましたよ、鋼鉄ジーグのおもちゃ。頭、両腕、両脚を 磁石でボディに引っ付けられるという。
もちろん首のところから脚を生やしたり、肩から横向きに首を付けてみたりとか。
そんなこんなでヘラヘラと笑っていた。そんな時代から既に40年以上。

イタリアでは日本製のアニメが多々放送されていたそうで。
そんな中でも、永井豪氏原作とされる この「鋼鉄ジーグ」が人気であったと。
ぶっちゃけ日本では わりとマイナーなキャラだけどね。

韓国ではそれなりの俳優だったペ・ヨンジュンが日本で大スターとなったようなものか!?

本作のイントロダクション。
警察に追われていた男が その最中、河の中に逃げ込んだところで、水中にあった放射能廃棄物まみれになってしまって。それ以降 不死身の肉体となってしまいます。

この男、そもそもは街のゴロツキで。マフィア絡みの裏取引に関わったりする輩で。
しかし 世話になっていた“オヤジ”を殺され、自身も巻き添えとなってしまうが、なぜか一命をとりとめて。それで 自分の体の変化に気が付きます。

そして その特殊な怪力でATMを破壊。ようは私利私欲に使おうとするんだけど。
“オヤジ”の娘が悪党に狙われ、彼女の面倒をみるうち、彼の心に少しづつ変化が訪れます。

しかし見ていて気になったのが、その彼女。
その人がまさに「鋼鉄ジーグ」の大ファンで、まさに狂信的に憑りつかれたかのような状態。
その度合いというのがかなりイタめ。この際イタリア映画だからってわけではないがね。
わたくし的には彼女と恋に落ちることは、少々キツいのではないかと。なんなら見た目からして ちょっとヤバそうだし。

そして敵役となるアイツも、そこそこイケメンではあるが ひどくイッちゃってる男で。
そもそも主人公も がっしり体型でヒゲのもっさりした男だったりして。

ぶっちゃけ登場人物、誰ひとりとして 感情移入する要素には乏しくて(苦笑)
アクションとかバトルシーンも取り立てて斬新な演出もなく。
ホントそんな感じではあるんだけど。

だからこそラストシーン。“友達もいない”彼が。ただのゴロツキであった彼が。
ひっそりと正義ってヤツと向き合うシチュエーションに感じるものがあるんだよね。
チラシのワードじゃないけど“胸熱”かよ…ってね。

厳しい言い方をするなら、イタリア版のアカデミー賞的なもので 最多16部門ノミネートとあるけど、そこまでは…って気はするが。
'70年代の日本が発し続けてきた“正義のヒーロー”スピリットは、しっかりと届きます。
そういう面での愛すべき作品であることは間違いないよね。

DSC_0435.JPG
悪から正義なら「デビルマン」じゃね?
posted by 味噌のカツオ at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月16日

マンチェスター・バイ・ザ・シー

ケネス・ロナーガン
ケイシー・アフレック、ミシェル・ウィリアムズ、カイル・チャンドラー、ルーカス・ヘッジズ
ボストン郊外で便利屋として働く男リーは、兄ジョーの死をきっかけに、故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーに戻ってくる。
しかし 兄の遺言で、16歳の甥パトリックの後見人を引き受けたリーは、故郷の町に留まるうち 自身の過去の悲劇と向き合うことになる。

2017年アカデミー賞にて、ケイシー・アフレックが主演男優賞を。そして監督でもあるケネス・ロナーガンが脚本賞を受賞した作品。
とても静かで。とても丁寧で。ある意味で現代的な作品だと思いました。

アメリカ・ボストンで アパートの便利屋として働く男 リー。
そこそこ腕は良いが、ろくに他者と挨拶もせず、時に汚い言葉を吐く リー。

彼の元に兄の訃報が舞い込み。故郷であるマンチェスターまで車を走らせます。
移動時間は1時間半(正確には1時間15分?)。しかし その車中、彼の胸には様々な思いが…

そんな兄が遺言として残したのは、リーも幼い頃から知る16歳の息子パトリックの後見人となること。

リーにはマンチェスターに根を張る思いはなく。
しかしパトリックには、そこでの暮らしがあり、友があり、受け継ぐものがあって。
こうして二人の思いが交錯していくわけですが。

とても寒々しいマンチェスターの街並みから始まり。
リーが なぜその街を離れ、なぜ彼が他者との交流を嫌い、どうしてそんなに口汚い会話をするのか。
そのあたり、リーの過去が少しづつ明らかになります。

このマンチェスター・バイ・ザ・シーでリーにどんな暮らしがあって。家族との間にどんなことがあって。
そして冒頭の便利屋としての姿があって。今、こんな決断を迫られていると。

決断というと言い方キツいかもだけど。未成年の後見人とはそういうことでもあると思うのでね。

全部が全部ツラいことではなく、一人の男として順風満帆な時期もあったことでしょう。
でも大きな出来事、小さなトラブル。自身のこと、周囲のこと。それらが数珠つなぎになっていることに妙なリアリティを感じて見ておりました。

一方のパトリックは、父親の死をどのように捉えていたのか。
その直後に友人たちと談笑したり。バンド仲間と二股の彼女と…

父の亡骸と真正面から向き合うことなく。
しかし葬儀まで冷凍保存という点に 必要以上に反応して。

スマホ、メール、船、母親。
こう言っちゃなんだが、彼の気持ちは決して真摯なものに思えなかったけど。
でも、今の若者の心って そうしたものなのかなという納得感もあって。

そこが ある意味で現代的だなと。わたくし的に思った次第。

物語として大きなものではなく。ほんの二人のパーソナルなお話。
でもじんわりと向き合うことのできる作品だったかな。

DSC_0412.JPG
ベン・アフレックは生きている
posted by 味噌のカツオ at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月03日

ムーンライト

バリー・ジェンキンス
トレヴァンテ・ローズ、アシュトン・サンダース、アレックス・R・ヒバート
名前はシャロン、あだ名はリトル。内気な性格で、学校ではいじめの標的にされ。同級生のケヴィンだけが唯一の友達だった。
ある日、いじめっ子たちに追われていたところを、麻薬ディーラーのフアンに助けられたシャロン。いつしかファンのことを父親のように感じ始める。

「ラ・ラ・ランド」を抑えて(?)アカデミー賞の作品賞を受賞した本作。
ちなみにアカデミー賞では助演男優賞(フアン役のマハーシャラ・アリ)と脚色賞の計3部門で最優秀を受賞しております。

映画は主人公・シャロンの少年期、高校時代、成人してからの3つの時代で構成。
あまり事前情報を入れずに見たので、何を見せられるのか、どう見るべきか…掴みきれないままでしたが。
でありながらも、なんだか いろんなものが伝わってきましたね。

作中に(日本の映画でよく見られる)取って付けたような説明セリフは無く。
会話を押さえていれば、今どういう状況なのか、何を伝えたいのかはわかりました。
そういうのをさらりとやってみせるのは さすがに上手いなと思うのと同時に、感情を揺さぶられる場面もしばしば。

基本キャストは黒人の方たち。でもこの映画の中に肌の色、人種差別の要素はありません。

多くの映画で見られる白人たちが黒人をやみくもに迫害するような。そういう場面はない代わりに、その黒人のコミュニティの中で いじめが存在するという。
それだけを取ってみても、胸が痛くなりますね。

いじめを受けるシャロン。そんな彼を優しく救ってくれるフアンという男がたまらない。
麻薬ディーラーなんて社会のルールからすれば、はじかれものではあるが、シャロンにとっては人生を導かれる存在だったのでしょう。

そんなフアンと対局のようになるのが麻薬中毒の母親で。
シャロンがいたたまれなかったなぁ。

母の愛を受けることなく。学校ではいじめられ。そんなシャロンの唯一の友達のケヴィン。
彼との関係もまた、胸締め付けられるものになっていくわけですが。

そんなシャロンの人生は ずっと続いていくものなのでしょうが。
この映画のラストシーンは…

ちょっと唐突な幕切れとも言えるけど、よかったと思いますよ。
というか幸せであってほしいなと。ほんと、それだけですわ。

唐突といえば、いきなりのマッチョで。それはびっくりだったけどね(苦笑)

DSC_0302.JPG
夢精って女の人も、わかるよね?
posted by 味噌のカツオ at 01:06| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月30日

マイマイ新子と千年の魔法

片渕須直
福田麻由子、水沢奈子、森迫永依、本上まなみ
昭和30年代の山口県の片田舎に住む 小学3年生の新子。おでこにマイマイと呼んでいるつむじを持つ彼女は、祖父から聞く千年前の町の姿や、そこで暮らしていた人々ついて空想することが好きだった。
そんな新子の学校に東京から貴伊子という生徒が転校してくる。

「この世界の片隅に」の片渕須直監督が2009年に製作したアニメ作品。
芥川賞作家・高樹のぶ子の自伝的小説が原作。

そもそも まったくピンとこなかった「マイマイ新子と千年の魔法」というタイトル。
主人公の新子は前髪の生え際のところに“つむじ”があって、一部がはね上がっておりまして。それを“マイマイ”と呼んでいたんだね。

確かに 子どもの頃、頭の変なところに つむじのある子って おったなぁ。
「メリーに首ったけ」のキャメロン・ディアズの髪の毛がはねてるのとは…違うんやね(笑)

そして彼女の暮らす地域に遺跡などが残っており、平安時代には周防の国と呼ばれ、いわゆる千年の歴史を彼女自身 思い描くのが好きだったことに由来するんですね。
でも、正直 多くの方が期待するような魔法感はないかな。ファンタジーじゃないからね。

基本線は 田舎で小学生の子どもたちが遊ぶ物語。なんか走り回って、用水でダムを作って。あとは よく笑って。

そんな子どもたちの現在進行形の遊びとともに、ここには千年前にも誰かがいたという空想に思いを馳せて。
それも子どもたちの特権であるよね。

ところが「また明日あそぼう」という約束が、突如浸食してくる“大人の都合”で叶わないものとなります。
何も見えず、何もわからないまま、それに立ち向かっていく姿。
そして子どものやり方でそれを越えていこうとします。

昭和に子供だった僕たちは「40歳、50歳って もっと大人だと思ってたけど、いざ自分がその歳になってみると…」なんて口にしてしまいますが。
この映画に出てくる大人って、やっぱり大人だよなと。そんな感じで見ていたんだけど。
あきらかに こっちが子どもの目線で映画の世界に入り込んでた証拠だろうね。

「この世界の〜」の片渕監督の過去作というスタンスで見たわけですが。作品の構造としては「この世界の〜」と近いですよね。
あの日の日本を、今では失われつつあるものを、とても美しく描いている印象。そして空想に遊ぶ主人公とそれを脅かす世界との対峙。

そりゃ戦争と 盛り場のヤクザじゃスケールは違うかもですが。
子どもにとってみれば あれはあれで未知な世界であり、結構な脅威だったことでしょうし。

片淵監督の表現スタイルとして、この作品があったからこそ「この世界の〜」へ進めたところはあるのかもしれませんね。コトリンゴさんの歌声も含めてね。

比較はせずとも、この作品単体で十分に楽しかったですし、グッと胸に響くところもありました。
でも、やっぱり現在40歳代以上で、昭和に子供だった世代じゃないと、感じられる部分も違ってきちゃうかもしれないかな。
posted by 味噌のカツオ at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月09日

牝猫たち

白石和彌
井端珠里、真上さつき、美知枝、音尾琢真
池袋の風俗店「極楽若奥様」で働く3人の女。ネットカフェ難民の雅子、シングルマザーの結依、不妊症を抱えた里枝。
そんな彼女たちの吐いた暴言を、送迎車の運転手が盗撮。動画サイトに出回り炎上騒ぎとなる反面、それを機に雅子らの指名が増えるようになる。

ロマンポルノリブート企画の一作。
白石和彌監督に関しては「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」という、ズシンとくるような過去作を見ておりまして。

じゃあその監督がロマンポルノという命題でどんな作品を作るのか。
性描写だけではなく、その辺りも興味はあったのですが…

ハッキリ言っちゃうと、タイプの女優さんがいなかったこともあり、濡れ場についてはそれほどでしたが。
単純に映画として興味深く見ることができましたね。

「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」については実際の事件をモデルとして製作されておりまして。ざっくり言えば社会派ドラマとしての一面もありました。

今作の舞台は「極楽若奥様」という風俗店。そこに在籍する3人の女のストーリー。
デリヘル嬢という部分こそ共通してはいますが、それぞれが違う環境で、違う生き様で、違う問題を抱えていて。そして違う着地点へ向かっていきます。

なんならオムニバスドラマとも言えなくもないかな。

三者三様ではありますが、それぞれの事情については 白石監督らしい迫り方で。
どこか弱い部分があったり、何かが欠けていることで、そうなってしまったような。
今の社会であれば“なさそうで、ありえる”感じでね。

それぞれが違う物語絵はあるんだけど、強いて言うなら“愛”という部分は同じテーマだったけどね。

さて その中で、子どもを他者(どういう人?)に預け、仕事をしつつ…というデリヘル嬢が出てきまして。
その子どもが、大巨獣ガッパの人形に興味を示すなんて描写がありまして。

確かに、ガッパもロマンポルノも日活の作品で。
そのつながりで ちょっと笑えたのですが。

実際の映画「大巨獣ガッパ」がどんな映画だったのかをチェックしてみたら、これも親子を描いた怪獣映画だったのね。
ここにきてガッパにも興味出てきたわ(笑)

ロマンポルノリブート企画ということで、限られた予算、1週間で撮影などの縛りもあり、作り込むことは難しい条件の中ですが。白石監督らしさも味わえて、よくできた作品だと思いました。

MESUNEKO.JPG
いろんな“しばり”がね
posted by 味噌のカツオ at 01:09| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月01日

もらとりあむタマ子

山下敦弘
前田敦子、康すおん、鈴木慶一、中村久美、富田靖子
東京の大学を卒業後、甲府の実家に戻り スポーツ用品店を営む父親と暮らすタマ子。就職活動もせず、家業のスポーツ店も手伝わず、食べて、寝て、マンガを読み、まるで引きこもりのような生活を送っていた。
そんな矢先 父親に女性の影がチラついたことから、タマ子はほんのり動揺し始める。

2013年製作の映画。DVDにて鑑賞しました。

ちなみに“ウィキ”によると、モラトリアムとは…
語源はラテン語の "mora"「遅延」、"morari"「遅延する」である。
学生など社会に出て一人前の人間となる事を猶予されている状態。
関連項目…ピーターパン症候群、ニート、引きこもり。

そんな タマ子の日常を一年に渡って追っています。
そもそもは音楽チャンネルの中のイチ企画として 秋・冬を撮影。
そこに春・夏を足して映画化されたのですかね。

あえて褒め言葉として言いますが、前田敦子が程よくブサイクなんですね。
AKBでエース張ってた当時も「大島優子の方がカワイイ」と思っていましたが、やっぱりあっちゃんはブサイクだと。

そう言ってしまうのだが、そのブサ具合がそこはかとなく愛くるしくて。女として?女の子として?
モラトリアム女子として愛おしくなってくるんですね。

序盤、マンガ読みながら「トイレ!」と叫ぶところ。
お父さんと灯油を給油のジャンケンに勝って小さく喜ぶところ。
ごねるで無し、すねるで無し。ふてくされて「んぎゃあ」みたいな声を上げるところ。
いすれも笑えてきて。

もう評価が適正じゃ無くなってきますが、タマ子にも前田敦子にも だんだん引き込まれていきます。どんどん好きになっていきます。

かつて「もしドラ」で主演していたあっちゃんは やっぱりアイドルだったと思うんだけど、この作品では決してアイドル出身の女優ではなく。女優として上手い方なんじゃないかと。
もしかすると“AKB”というフィルター越しに見られて損をしてるトコもあるかも。

さて魅力的なのはあっちゃんだけではなく。
お父さんも独特の味わいあるし。カメラ屋の中学生も不思議な存在感あるし。
富田靖子さん演じるアクセサリー教室の先生の微笑み、包容力も素晴らしい。

一年の流れを78分でまとめた長い物語ですが、その割に時の流れはとてもユルくて。そんな大きな出来事は起こりません。
でも間違いなく微笑ましい日常で、こちらもリラックスしてゆだねられる、居心地の良い映画です。

ちなみに“ウィキ”によると、「もらとりあむタマ子」は…
第87回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベスト・テン 第9位
2013年映画芸術日本映画ベストテン 第6位
第23回日本映画プロフェッショナル大賞 主演女優賞(前田敦子)

それ相当の評価を得ているんだね。

DSC_0108.JPG
芸能界目指しますか(笑)
posted by 味噌のカツオ at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月24日

無垢の祈り

亀井 亨
福田美姫、BBゴロー、下村 愛、サコイ、三木くるみ
学校でいじめを受ける10歳の少女フミ。家庭では義父に虐待され、母は新興宗教にのめり込み…。彼女には心が安らぐ場所はなかった。
自分の住む町で連続殺人事件が起きていることを知ったフミは、ある思いをもって その犯行現場を巡っていく。

あらすじを読めば 苦しい世界観であることは想像がつきます。
そして過激な内容ゆえ、自主製作での映画化という経緯を聞いて、また興味を持ったんだけど。

ただ そういう触れ込みの作品って、ホントに安っぽくて見るに堪えないクオリティの出来栄えがあることもしばしば。
しかし今作は、上記とは違った意味で。真っ直ぐに見るに堪えない映画でしたね。

主人公は10歳の少女(撮影時、本人は9歳だったとか)。

いじめの場面こそないものの。
義父からの虐待。母親の信仰。全てのオトナのクソっぷり。
ラーメンの食べ方。顔に残った痣。
そして 髪の隙間から放たれるまなざし。

全てが突き刺さってきました。

映画ですから。お芝居ですから。
どんな映像だって それはそれなのだが。

現実問題9歳女児に対して極端な“表現”をさせるのは、それはそれで児童ポルノ的な問題も発生するので限度がありましょう。

ただし、直接な行為ではなく。
彼女によく似た人形が登場するのだけど。
それがまた…違う生々しさを纏っていて。

見る側からすると、あれは余計にキツかったかも。

ホントに人形が生命をもっているような表現力で。
んで その人形を操っていた“黒子”さんは監督の奥様だとか。
そうなのか。

そんな少女の姿。
殺人鬼。鉄のガーン ガーンという音。
嫌なもの、不快な音。
彼女が救いを求めたもの。

それらを並べられて 我々はどう受け止めるべきなのか。
言葉を無くしてしまいそうですが。

嫌なものを見てしまったという思い。
すなわち それは映画のデキとしては素晴らしいのだが。

DSC_0157-ef8bc.JPG
イタイアイタイ
posted by 味噌のカツオ at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月03日

MERU/メルー

ジミー・チン、エリザベス・C・バサヒリィ
コンラッド・アンカー、ジミー・チン、レナン・オズターク
高度6,500m。ヒマラヤ・メルー峰のシャークスフィンは 多くのクライマーにとって、難攻不落の壁とされていた。
そこに挑む3人の男たちのチャレンジを記録したドキュメンタリー。

なぜ山に登るのか?そこに山があるからだ…なんてことはよくいわれますが。
この映画の予告編の中で、気になる言葉を見つけました。

「理由が無いから、夢がある」
「師匠と登るのは危険だ。なぜなら信頼しすぎてしまうから」

そんな言葉に惹かれて鑑賞してきました。

そもそも 登山家・クライマーという存在自体、わたくしには馴染みがない中で。
ひとつのプロスポーツとして彼らが存在し、生計を立てていると。
同時に、誰も成功したことのない山に挑戦したいという。
男の夢ってのもあるんですね。

まさに「そこに山があるからだ」ということでしょう。

登場する3人の男たち。
経験、信頼、役割、判断力。それらを持ち合わせた者たちでないと山は登れません。場合によっては命の保証もないという。
寒さや天候の状況。食料の問題など、どれだけ過酷なことなのかと。リアルな映像が観客に迫ってきます。
ギリギリの状況下、時間とも勝負しながら頂上まであとわずかというところで断念に至る。

あぁ成功するまでのドキュメントかと思ったら、一旦失敗してしまうのね。
その後、数年かけての再挑戦。

しかしそこに至るまでの 紆余曲折。
山に於ける師匠の存在や大切な仲間たち、そして家族との関係。
そんなサイドストーリーもあって。

高い山とは裏腹に、人間ドラマはとても深かいものがありました。

ただ 正直言って、じっくりと経過を追い、丁寧なインタビューの映像の多さに、ところどころで眠気に襲われまして。
ここで寝たら死ぬぞーという思いも去来しながらの鑑賞でございました。

その結果、本編の中で 冒頭に記した気になる言葉とは遭遇しなかったんだけど。
ホントに出てきてた?

それはそれとして。
果たして 誰もたどり着いたことのない境地に辿り着いたその時。
彼らは何を見るのか。彼らは何を思うのか。

ドキュメンタリーであり、リアルな人間ドラマでもあります。

DSC_0101-4bacc.JPG
夫婦の“なれそめ”に驚いた
posted by 味噌のカツオ at 00:05| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月09日

めぐり逢わせのお弁当

リテーシュ・バトラ
イルファン・カーン、ニムラト・カウル、ナワーズッディーン・シッディーキー
お昼どき“ダッバーワーラー”が弁当を配り歩くインドのムンバイ。その中のひとつ、主婦イラが夫のために作った弁当がサージャンのもとに届けられる。
夫との会話からそのことに気付いたイラが、サージャン宛の手紙を忍ばせたことで、二人は弁当を介して心を通わせていく。

2013年の映画。製作はインド・ドイツ・フランスとなっていますが、舞台はインドのムンバイ。

そこにはダッバーワーラーと呼ばれる弁当配達人たちがおりまして。
午前中に各家庭や飲食店で弁当を受け取り、自転車や電車を乗り継いで、それぞれの職場へ弁当を届けるというお仕事。

食後にはふたたび弁当箱を回収。電車や自転車を乗り継ぎ、空の弁当箱を返却すると。
一見すると「効率悪そう、めんどくさそう」にも思えますが、誤配送の確率はわずか600万個に ひとつという。確立されたシステムであることが分かります。

この映画では その誤配送がきっかけで、とある主婦と とある男が、コミュニケーションをとるというおハナシ。

主婦のイラは小学生の娘と夫との3人家族。
保険会社の会計係をしているサージャンは、妻に先立たれ早期退職を間近に控え、今は一人暮らし。

イラは弁当の誤配に気付くが、自分の作った弁当を(夫と違い)美味しく、キレイに食べてくれるサージャンに弁当を作り続けます。手紙を添えて。
また その手紙に返事を書くサージャン。

そうこうするうち、互いに心を開き合い、わかり合い。
イラはサージャンと合うことを計画します。

イマドキ、見ず知らずの相手とネット上で知り合い、チャットなんかで意気投合。じゃあ合ってみようか…なんてこともありますが。
それと似たような感じではあるかな。超アナログだけど(笑)

女は現状に不満を持ち。何がしかの刺激を求めている感じもあるのかな。
しかし“おっさん”は、自分がおっさんであることに、やや引け目を感じているというリアリティ。

結論言っちゃうと…
映画の中で二人が出会うことは無いんだけど。
おっさんの方は彼女をこっそり見てるという。
一方的だし、いやらしい対応だなとも思うが、これまた控えめなおっさんのリアリティで。

映画のエンディングのその先に、二人がどうなるのかは観客に委ねられ。見た人それぞれが思いを馳せればいいわけだけど。

今のご時世、不倫ってやつには大そう厳しくなっていますが。
妻と向き合う気の無い夫も 全くもって褒められたものでなく。

そんなイラの心を 揺さぶる?導く?実の母と上の階に住むおばさんの存在が 素晴らしいアクセントになっていて。うまい作りに仕上がっています。

正直 多少のモヤっと感は残りますが、アレコレ考えさせるのも映画の楽しみのうち。
見る人の年齢や立場で感想は変わってくるだろうけどね。
アナタならどうする!?
posted by 味噌のカツオ at 01:56| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月15日

ミュージアム

大友啓史
小栗 旬、尾野真千子、野村周平、妻夫木聡
雨の日に起きる連続猟奇殺人事件。沢村刑事は事件の関連性から、自分の妻子が狙われていることを知る。カエルのマスクをかぶった男の存在が浮かび上がり、犯人に近づいていく沢村だったが、逆に絶望的な状況に追い詰められて行く。

「ヤングマガジン」連載の漫画を実写映画化。わたくし原作は読んではいませんが、少々エグい描写アリ、必ずしもハッピーなエンドではない、という前提で鑑賞。
なので その辺りは普通にクリアなんだけど。

実際に映画として見て。当然アラというか 気になる点もチョイチョイあるにはあるけど、クオリティは高かったんじゃないですか。

ざっくり言うと…連続猟奇殺人事件が発生。捜査をするうち主人公の刑事の家族がターゲットに。サイコ野郎が家族を誘拐。刑事がただひとりで奮闘。
あるといえば よくある展開でしょうが、その見せ方とかが良かったですね。

愛犬家の女性が殺され、母親のすねかじりのキモオタが犠牲になり。ある事件の裁判官らが次々に…
ちなみにキモオタが最初だったら また違った印象だったかもだけど。
そこはさておき。

下手にそのものを見せないことで、より観客の想像力に訴えかけ、なおかつR指定も回避できたのかな。
同様に、かの刑事の婚約者と思しき女性についても すれ違うまでで、対面の場面は見せなかったり。
それから銃の調達の場面もサラリとして印象に残りました。

個人的に 田畑智子の「いる」「いない」のくだりも うまいことやられましたね。

さて、本来の事件であれば大変大きなウェートを占めそうな連続殺人ですが、映画の特性上 そこはテンポよく流しまして。
本丸は沢村刑事とカエル男の対決となるんですが。
ここもジワジワとイヤな感じで。

ハンバーガーのアレやら、冷蔵庫の中のアレやらは気ぃ悪かったね。
その後の直接対決からカエル男の咆哮も 響いてきましたし。
そして余韻を残す家族の一場面まで。

細かくは書きませんが、いい感じで 嫌な気分にさせてくれましたですよ。

あとは役者も総じて熱演でした。
主演の小栗旬は ポーカーフェースの藤原竜也と言うべきか。大げさではないけれど 熱量はしっかりと伝わってきます。
ルパンも悪くはなかったけど、2次元を3次元にするいびつさあるからね(苦笑)

そしてカエル男の妻夫木聡がまた素晴らしい。
山田洋次作品やら先の「怒り」やら。そういう面があるかと思えば、今作の狂気も違和感なく演じられる。
カエルどころかカメレオンの域までいってんじゃないの。

尾野真知子さんも終盤の必死さは、感じるものありました。
「きみはいい子」でもそうでしたが、確実に仕事のできる女優さんですね。

存在感で忘れちゃいけないのが松重豊さん。
トイレで部下を叱責するシーンやクライマックスなど、要所要所に登場するごとに映画全体が締まったと言っても過言ではないでしょう。

映画ファン的には「セブン」「羊たちの沈黙」「SAW」などを思い出したり 比較したりする意見もありますが。
これはこれで 不快感を楽しめる(?)一本の作品に仕上がってると思います。
わたくし的には十分に満足できましたよ。

DSC_0008.JPG
キモオタの発見者がリア充とは…
posted by 味噌のカツオ at 01:23| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月13日

ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション

クリストファー・マッカリー
トム・クルーズ、ジェレミー・レナー、レベッカ・ファーガソン
各国の元エリート諜報部員が結成した無国籍スパイ組織“シンジケート”の暗躍により、IMFはまたしても解体の窮地に追い込まれてしまう。
イーサンと彼のチームは、最強の敵を潰すべく、究極の諜報バトルを繰り広げる…。

トム・クルーズ演じるイーサン・ハントの活躍を描くスパイムービー『ミッション:インポッシブル』シリーズの第5弾。
2015年の夏に公開された作品ですが、遅ればせながらDVDで鑑賞しました。

トム・クルーズはどうしたってトム・クルーズであって。それでも その都度クオリティの高いものを見せてくれますし。
なにより この年齢(現在54歳)になっても体を張ったアクションにチャレンジしてますからね。

近頃ではジャッキー・チェンの跡を継ぐのはトムじゃないかとも言われるほど。
でも そのスタンスで活躍できる役者は日本にはいないよね。

何の役を演じてもその人にしか見えないってだけなら おるにはおるけど。。。

予告でもよく流れていた飛行機にしがみつくアクションシーンは冒頭すぐ。
とんでもない見せ場がいきなり登場するわけですが、それはほんの“つかみ”だったのね。

そういったアクションやスパイの駆け引きは当然ではあるんだけど。
ぶっちゃけ、作風としてのインパクトは、今となってはやや弱いのかな。

CIAでありIMFであり、スパイ組織があって。それが敵と戦うことになるんだわね。
ただ昨年に公開された「キングスマン」や「コードネーム U.N.C.L.E.」なんかは、スパイものと言っても またいくらか新しい見せ方をしてきてて。

それらの作品を見てしまうと、どうしても この「ミッション:インポッシブル」や「007」は旧態依然と感じてしまうか。また違った刺激がほしいなと。
そういう思いにかられてしまうんよね。

もちろん王道としての良さもあるんだけど。
シリーズのファンとして「見て良かった」なのか。単発で見て「特に良かった」と思えるのか。

決してこの「ローグ・ネイション」がつまらないわけではないんだけど。
その辺り、少々難しいところでもあるのかな。
posted by 味噌のカツオ at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月22日

桃太郎 海の神兵

瀬尾光世

戦時下の1945年(昭和20年)に海軍の依頼で製作・公開された作品。上映時間は74分。
行方が分からなくなっていたオリジナルネガが1982年に松竹撮影所の倉庫より発見され、1984年に再上映。
そして今回、4Kスキャンし2Kでのデジタル修復が行われての公開となりました。

第二次世界大戦末期、海軍の依頼で製作。瀬尾監督が実際に海軍落下傘部隊に体験入隊をして、それらもベースになっているとのこと。

国策映画ということではありますが、決してシビアな現実を伝えるようなものではなく。アニメで、桃太郎が隊長役で、動物たちが“登場人物”となって描かれております。
終盤には戦闘シーンもあるにはありますが、あからさまなプロパガンダという雰囲気はなく。「海軍、頑張ってますよ」というメッセージではあるかな。

動物たちがミュージカルチックに歌う場面もあって、一見ファミリー向けムービー。また起承転結のある物語ではなく。
修復されたとはいえ、いくらか音声が聞き取りにくい部分もあったし。そもそも 子どもたちが声をあてている(先録りかもだけど)ので、セリフの拙い感じも残っててね。
失礼ながら 少々眠たくはなりましたがね(苦笑)

そんな背景もそうですが。
今から70年前に、これほどまでのクオリティのアニメ映画が作られていたことに驚きますわ。
当時高校生だった手塚治虫がこの作品を見て、漫画家・アニメ作家への夢を決心したというのもうなずけます。

映画史、アニメ史、なんなら日本の歴史の中にあっても貴重な資料となる作品。
見られて良かったですわ。

DSC_1119.JPG
ポパイもカメオ出演!?
posted by 味噌のカツオ at 21:29| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月14日

ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン

アレックス・ギブニー
ジェームス・ブラウン、ミック・ジャガー、アル・シャープトン
貧しい少年時代を過ごしたジェームス・ブラウンは、音楽活動を通して道を切り開き、やがて“ショービジネス界で最も働き者”と呼ばれるほど、音楽シーンに君臨していく。
未公開映像と全盛期のライブ映像などでJBの音楽性と人生に迫るドキュメンタリー。

2006年に他界した“JB”ジェームス・ブラウンのドキュメンタリー。
先日は27歳で亡くなったエイミー・ワインハウスのドキュメンタリーも見ましたが。

JBは1933年〜2006年、73年の生涯。
単純に年数も長いですし、その分 様々な記録も多いうえに、それらを管理する「ジェームス・ブラウン・エステート」全面協力を得て制作されたとのこと。
彼と関わってきた人たちのインタビュー。そして現存する映像や資料も登場すると。そういった部分にも期待して見てきました。

さて、JBの物語といえば 昨年「ジェームス・ブラウン〜最高の魂(ソウル)を持つ男〜」が公開されております。
これはこれでジェームス・ブラウンの良い部分も悪い部分も含め、その生き様を観客に提示した作品だったと思います。

そちらに比べると今作は、こういっちゃなんだけど、やや薄口な仕上がりだったかな。

あちらは言うなれば“再現ドラマ”でもあるのでそれなりの起承転結はあってしかるべきでしょう。
んで こちらは、黒人の差別問題・人権問題に踏み込んだところが大きいような。もちろん 彼の人となりにも触れてはおるけど。

なんちゅうか“バンドにドラムスを5セット並べた”というエピソードよりも、「お前の楽器はドラムスだな。お前の楽器は、そうドラムスだ」とみんなに言って回るシ-ンの方が単純にオモロイって感じなんだけど。

反面「〜最高の魂(ソウル)を持つ男〜」のほうで忠実に再現されていたライブシーンも、こちらはホンモノだよ〜というアドバンテージはあるけどね。
あの時のJBのステップ、歌声、汗、髪型…いずれも 今見てもシビれます。完成されすぎてて 超カッコいいです。

それらの映像を目の当たりにすると、それ以降のアーティストの多くがJBの影響を受けているんだなというのも実によくわかります。
誰が何と言おうと、ジェームス・ブラウンは素晴らしいアーティストであり、エンターテイナーだなと。

あとは映画として。構成上のいろいろはあるんだろうけども、彼の生きてきたヒストリーと呼ぶには、いくらか中途半端には思いますね。
結局ここで紹介されているのは その生い立ちから、言わば全盛期みたいなところまでだもんね。

「〜最高の魂(ソウル)を持つ男〜」の冒頭は まさに彼の犯した“過ち”から始まることを思えば、ちょっとこちらはキレイ過ぎないかなと。
もうちょっと 晩年に触れても良かったんじゃないかと。
そこは映画として物足りなく感じました。

でも前述の通り、彼のパフォーマンス映像が見られるのは意義あることなのも確かで。
時代背景が違うとはいえ、こんな存在は もう生まれないんだろうな。

JBは最高で最強だとの思いを強くしました。

DSC_1069.JPG
元ネタはゴージャス・ジョージだったんだね
posted by 味噌のカツオ at 14:17| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月07日

マジカル・ガール

カルロス・ベルムト
ホセ・サクリスタン、バルバラ・レニー、ルイス・ベルメホ
白血病に冒され余命わずかなアリシア。大好きな日本のアニメ「魔法少女ユキコ」のコスチュームで踊りたい。そんな娘の願いを叶えようとするルイスだったが、金銭の余裕は無く…
やむなく高級宝飾店への強盗を思い付くルイスだったが、そこでバルバラという女性と出会い、運命は思わぬ方向へ動き出す。

「マジカル・ガール」というタイトル。日本のアニメに憧れる余命わずかな少女。
そんな娘のために全てを捧げようとする父親。

そこまで聞くとなんともハートウォーミングなストーリーをイメージしてしまうんだけど。実際はそうではなく。
そういったスタートの設定はさておき、どんどん泥沼の様相を呈していく物語。

先の読めない展開であり、と同時に決定的な部分を見せない。お話をつないで見せない。
観客の想像力も試される作品。

ですが、申し訳ないことに、眠気が勝ってしまったのです。
落ちることはなかったけど、ところどころセリフ・映像が追いつけず。
全体のトーンも抑え気味。進行も溜めが効いてる感じで。それに乗っていけず、ウトウトしてしまったです。

ちなみにいびきかいて寝てる客もおったけどね。
やっぱ眠たくなったんやな。

誘惑。恐喝。黒いトカゲの部屋。ピースの足りないパズル。恐ろしい凶弾。

一応 追っては行ったけど、行間を読んだり 伏線をつなげていったりという、そこまでの集中力を維持できませんでした。
ほぼほぼ それがこの作品の楽しみ方であるはずなんだけど。

見た人の高い評価を目にしますが、わたくしには合いませんでした。
わたくし「薄氷の殺人」とかもダメだったからなぁ。
そもそも 合わないんだろうなぁ。

DSC_0818-8ffd2.JPG
コスチューム、日本円で約90万円!!
posted by 味噌のカツオ at 00:06| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月15日

MONDAY

SABU
堤 真一、松雪泰子、西田尚美、大河内奈々子
見知らぬホテルの一室で目覚めた男。二日酔いに頭を押さえつつ、自身の記憶を辿ろうとするが何も思い出せない。気を静めるために胸ポケットからタバコを出すと、一緒に“お浄め塩”が。
やがて彼の脳裏に断片的な記憶が蘇っていくのだが…

2000年公開の作品。当時ものすごい面白かったという印象が残っていて、縁あって(DVDにて)16年目の再鑑賞。

ちなみに主演の堤真一さんは舞台から映画やテレビへ進出し始めていた、言わばブレイク直前ぐらいの頃。ただしSABU監督の作品にはずっと出てはおられたので、その辺りは勝手知ったる間柄だったと思います。

100分のうち ずっと登場するのは堤さんのみで、それに対して様々な役者さんらが絡むんだけど、おなじみの役者さんたちがズラリ ズラリ。
安藤政信、大杉漣、麿赤兒、野田秀樹、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、津田寛治、根岸季衣…

当時からウレてたのかどうかは現在は何とも言えませんが。
でも役名の無いところでは大森南朋さんの姿も。何気にお父様の麿赤兒も出てるんだけど。

酔っ払って記憶の無い男がホテルで目覚めます。そこにあった新聞の日付を見ると、どうやら今日は月曜日。
そして胸ポケットから出てきた“お浄め塩”から次第に記憶を思い出していきます。

浄めの塩…もちろんお葬式からなんだけど。その後も時系列を追いながら、断片的に様々なシチュエーションへ移り変わっていきます。
冒頭の印象からあえて言うなら「ショートコント集」的な趣もあり。
その都度 その都度 笑えます。

最も滑稽だったのは ただひとり踊るシーンなんだけど。
あれ、ちゃんと振り付けあってのものなのか、堤さんのアドリブの動きなのかはわかりませんが、必見です。

ただ終盤が微妙な感じになっていっちゃったかな。
もっと思いっきり悪ノリのコメディでいくか、とんでもないヒーローになるか。の方が面白い?わかりやすい?

でも映画ですから。誰が見てもわかるもの作っちゃっても面白味はないですからね。

DSC_0675.JPG
「MONDAY」は「モンダィ」作でもある
posted by 味噌のカツオ at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする