2017年05月16日

マンチェスター・バイ・ザ・シー

ケネス・ロナーガン
ケイシー・アフレック、ミシェル・ウィリアムズ、カイル・チャンドラー、ルーカス・ヘッジズ
ボストン郊外で便利屋として働く男リーは、兄ジョーの死をきっかけに、故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーに戻ってくる。
しかし 兄の遺言で、16歳の甥パトリックの後見人を引き受けたリーは、故郷の町に留まるうち 自身の過去の悲劇と向き合うことになる。

2017年アカデミー賞にて、ケイシー・アフレックが主演男優賞を。そして監督でもあるケネス・ロナーガンが脚本賞を受賞した作品。
とても静かで。とても丁寧で。ある意味で現代的な作品だと思いました。

アメリカ・ボストンで アパートの便利屋として働く男 リー。
そこそこ腕は良いが、ろくに他者と挨拶もせず、時に汚い言葉を吐く リー。

彼の元に兄の訃報が舞い込み。故郷であるマンチェスターまで車を走らせます。
移動時間は1時間半(正確には1時間15分?)。しかし その車中、彼の胸には様々な思いが…

そんな兄が遺言として残したのは、リーも幼い頃から知る16歳の息子パトリックの後見人となること。

リーにはマンチェスターに根を張る思いはなく。
しかしパトリックには、そこでの暮らしがあり、友があり、受け継ぐものがあって。
こうして二人の思いが交錯していくわけですが。

とても寒々しいマンチェスターの街並みから始まり。
リーが なぜその街を離れ、なぜ彼が他者との交流を嫌い、どうしてそんなに口汚い会話をするのか。
そのあたり、リーの過去が少しづつ明らかになります。

このマンチェスター・バイ・ザ・シーでリーにどんな暮らしがあって。家族との間にどんなことがあって。
そして冒頭の便利屋としての姿があって。今、こんな決断を迫られていると。

決断というと言い方キツいかもだけど。未成年の後見人とはそういうことでもあると思うのでね。

全部が全部ツラいことではなく、一人の男として順風満帆な時期もあったことでしょう。
でも大きな出来事、小さなトラブル。自身のこと、周囲のこと。それらが数珠つなぎになっていることに妙なリアリティを感じて見ておりました。

一方のパトリックは、父親の死をどのように捉えていたのか。
その直後に友人たちと談笑したり。バンド仲間と二股の彼女と…

父の亡骸と真正面から向き合うことなく。
しかし葬儀まで冷凍保存という点に 必要以上に反応して。

スマホ、メール、船、母親。
こう言っちゃなんだが、彼の気持ちは決して真摯なものに思えなかったけど。
でも、今の若者の心って そうしたものなのかなという納得感もあって。

そこが ある意味で現代的だなと。わたくし的に思った次第。

物語として大きなものではなく。ほんの二人のパーソナルなお話。
でもじんわりと向き合うことのできる作品だったかな。

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ベン・アフレックは生きている
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2017年04月03日

ムーンライト

バリー・ジェンキンス
トレヴァンテ・ローズ、アシュトン・サンダース、アレックス・R・ヒバート
名前はシャロン、あだ名はリトル。内気な性格で、学校ではいじめの標的にされ。同級生のケヴィンだけが唯一の友達だった。
ある日、いじめっ子たちに追われていたところを、麻薬ディーラーのフアンに助けられたシャロン。いつしかファンのことを父親のように感じ始める。

「ラ・ラ・ランド」を抑えて(?)アカデミー賞の作品賞を受賞した本作。
ちなみにアカデミー賞では助演男優賞(フアン役のマハーシャラ・アリ)と脚色賞の計3部門で最優秀を受賞しております。

映画は主人公・シャロンの少年期、高校時代、成人してからの3つの時代で構成。
あまり事前情報を入れずに見たので、何を見せられるのか、どう見るべきか…掴みきれないままでしたが。
でありながらも、なんだか いろんなものが伝わってきましたね。

作中に(日本の映画でよく見られる)取って付けたような説明セリフは無く。
会話を押さえていれば、今どういう状況なのか、何を伝えたいのかはわかりました。
そういうのをさらりとやってみせるのは さすがに上手いなと思うのと同時に、感情を揺さぶられる場面もしばしば。

基本キャストは黒人の方たち。でもこの映画の中に肌の色、人種差別の要素はありません。

多くの映画で見られる白人たちが黒人をやみくもに迫害するような。そういう場面はない代わりに、その黒人のコミュニティの中で いじめが存在するという。
それだけを取ってみても、胸が痛くなりますね。

いじめを受けるシャロン。そんな彼を優しく救ってくれるフアンという男がたまらない。
麻薬ディーラーなんて社会のルールからすれば、はじかれものではあるが、シャロンにとっては人生を導かれる存在だったのでしょう。

そんなフアンと対局のようになるのが麻薬中毒の母親で。
シャロンがいたたまれなかったなぁ。

母の愛を受けることなく。学校ではいじめられ。そんなシャロンの唯一の友達のケヴィン。
彼との関係もまた、胸締め付けられるものになっていくわけですが。

そんなシャロンの人生は ずっと続いていくものなのでしょうが。
この映画のラストシーンは…

ちょっと唐突な幕切れとも言えるけど、よかったと思いますよ。
というか幸せであってほしいなと。ほんと、それだけですわ。

唐突といえば、いきなりのマッチョで。それはびっくりだったけどね(苦笑)

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夢精って女の人も、わかるよね?
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2017年03月30日

マイマイ新子と千年の魔法

片渕須直
福田麻由子、水沢奈子、森迫永依、本上まなみ
昭和30年代の山口県の片田舎に住む 小学3年生の新子。おでこにマイマイと呼んでいるつむじを持つ彼女は、祖父から聞く千年前の町の姿や、そこで暮らしていた人々ついて空想することが好きだった。
そんな新子の学校に東京から貴伊子という生徒が転校してくる。

「この世界の片隅に」の片渕須直監督が2009年に製作したアニメ作品。
芥川賞作家・高樹のぶ子の自伝的小説が原作。

そもそも まったくピンとこなかった「マイマイ新子と千年の魔法」というタイトル。
主人公の新子は前髪の生え際のところに“つむじ”があって、一部がはね上がっておりまして。それを“マイマイ”と呼んでいたんだね。

確かに 子どもの頃、頭の変なところに つむじのある子って おったなぁ。
「メリーに首ったけ」のキャメロン・ディアズの髪の毛がはねてるのとは…違うんやね(笑)

そして彼女の暮らす地域に遺跡などが残っており、平安時代には周防の国と呼ばれ、いわゆる千年の歴史を彼女自身 思い描くのが好きだったことに由来するんですね。
でも、正直 多くの方が期待するような魔法感はないかな。ファンタジーじゃないからね。

基本線は 田舎で小学生の子どもたちが遊ぶ物語。なんか走り回って、用水でダムを作って。あとは よく笑って。

そんな子どもたちの現在進行形の遊びとともに、ここには千年前にも誰かがいたという空想に思いを馳せて。
それも子どもたちの特権であるよね。

ところが「また明日あそぼう」という約束が、突如浸食してくる“大人の都合”で叶わないものとなります。
何も見えず、何もわからないまま、それに立ち向かっていく姿。
そして子どものやり方でそれを越えていこうとします。

昭和に子供だった僕たちは「40歳、50歳って もっと大人だと思ってたけど、いざ自分がその歳になってみると…」なんて口にしてしまいますが。
この映画に出てくる大人って、やっぱり大人だよなと。そんな感じで見ていたんだけど。
あきらかに こっちが子どもの目線で映画の世界に入り込んでた証拠だろうね。

「この世界の〜」の片渕監督の過去作というスタンスで見たわけですが。作品の構造としては「この世界の〜」と近いですよね。
あの日の日本を、今では失われつつあるものを、とても美しく描いている印象。そして空想に遊ぶ主人公とそれを脅かす世界との対峙。

そりゃ戦争と 盛り場のヤクザじゃスケールは違うかもですが。
子どもにとってみれば あれはあれで未知な世界であり、結構な脅威だったことでしょうし。

片淵監督の表現スタイルとして、この作品があったからこそ「この世界の〜」へ進めたところはあるのかもしれませんね。コトリンゴさんの歌声も含めてね。

比較はせずとも、この作品単体で十分に楽しかったですし、グッと胸に響くところもありました。
でも、やっぱり現在40歳代以上で、昭和に子供だった世代じゃないと、感じられる部分も違ってきちゃうかもしれないかな。
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2017年02月09日

牝猫たち

白石和彌
井端珠里、真上さつき、美知枝、音尾琢真
池袋の風俗店「極楽若奥様」で働く3人の女。ネットカフェ難民の雅子、シングルマザーの結依、不妊症を抱えた里枝。
そんな彼女たちの吐いた暴言を、送迎車の運転手が盗撮。動画サイトに出回り炎上騒ぎとなる反面、それを機に雅子らの指名が増えるようになる。

ロマンポルノリブート企画の一作。
白石和彌監督に関しては「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」という、ズシンとくるような過去作を見ておりまして。

じゃあその監督がロマンポルノという命題でどんな作品を作るのか。
性描写だけではなく、その辺りも興味はあったのですが…

ハッキリ言っちゃうと、タイプの女優さんがいなかったこともあり、濡れ場についてはそれほどでしたが。
単純に映画として興味深く見ることができましたね。

「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」については実際の事件をモデルとして製作されておりまして。ざっくり言えば社会派ドラマとしての一面もありました。

今作の舞台は「極楽若奥様」という風俗店。そこに在籍する3人の女のストーリー。
デリヘル嬢という部分こそ共通してはいますが、それぞれが違う環境で、違う生き様で、違う問題を抱えていて。そして違う着地点へ向かっていきます。

なんならオムニバスドラマとも言えなくもないかな。

三者三様ではありますが、それぞれの事情については 白石監督らしい迫り方で。
どこか弱い部分があったり、何かが欠けていることで、そうなってしまったような。
今の社会であれば“なさそうで、ありえる”感じでね。

それぞれが違う物語絵はあるんだけど、強いて言うなら“愛”という部分は同じテーマだったけどね。

さて その中で、子どもを他者(どういう人?)に預け、仕事をしつつ…というデリヘル嬢が出てきまして。
その子どもが、大巨獣ガッパの人形に興味を示すなんて描写がありまして。

確かに、ガッパもロマンポルノも日活の作品で。
そのつながりで ちょっと笑えたのですが。

実際の映画「大巨獣ガッパ」がどんな映画だったのかをチェックしてみたら、これも親子を描いた怪獣映画だったのね。
ここにきてガッパにも興味出てきたわ(笑)

ロマンポルノリブート企画ということで、限られた予算、1週間で撮影などの縛りもあり、作り込むことは難しい条件の中ですが。白石監督らしさも味わえて、よくできた作品だと思いました。

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いろんな“しばり”がね
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2017年02月01日

もらとりあむタマ子

山下敦弘
前田敦子、康すおん、鈴木慶一、中村久美、富田靖子
東京の大学を卒業後、甲府の実家に戻り スポーツ用品店を営む父親と暮らすタマ子。就職活動もせず、家業のスポーツ店も手伝わず、食べて、寝て、マンガを読み、まるで引きこもりのような生活を送っていた。
そんな矢先 父親に女性の影がチラついたことから、タマ子はほんのり動揺し始める。

2013年製作の映画。DVDにて鑑賞しました。

ちなみに“ウィキ”によると、モラトリアムとは…
語源はラテン語の "mora"「遅延」、"morari"「遅延する」である。
学生など社会に出て一人前の人間となる事を猶予されている状態。
関連項目…ピーターパン症候群、ニート、引きこもり。

そんな タマ子の日常を一年に渡って追っています。
そもそもは音楽チャンネルの中のイチ企画として 秋・冬を撮影。
そこに春・夏を足して映画化されたのですかね。

あえて褒め言葉として言いますが、前田敦子が程よくブサイクなんですね。
AKBでエース張ってた当時も「大島優子の方がカワイイ」と思っていましたが、やっぱりあっちゃんはブサイクだと。

そう言ってしまうのだが、そのブサ具合がそこはかとなく愛くるしくて。女として?女の子として?
モラトリアム女子として愛おしくなってくるんですね。

序盤、マンガ読みながら「トイレ!」と叫ぶところ。
お父さんと灯油を給油のジャンケンに勝って小さく喜ぶところ。
ごねるで無し、すねるで無し。ふてくされて「んぎゃあ」みたいな声を上げるところ。
いすれも笑えてきて。

もう評価が適正じゃ無くなってきますが、タマ子にも前田敦子にも だんだん引き込まれていきます。どんどん好きになっていきます。

かつて「もしドラ」で主演していたあっちゃんは やっぱりアイドルだったと思うんだけど、この作品では決してアイドル出身の女優ではなく。女優として上手い方なんじゃないかと。
もしかすると“AKB”というフィルター越しに見られて損をしてるトコもあるかも。

さて魅力的なのはあっちゃんだけではなく。
お父さんも独特の味わいあるし。カメラ屋の中学生も不思議な存在感あるし。
富田靖子さん演じるアクセサリー教室の先生の微笑み、包容力も素晴らしい。

一年の流れを78分でまとめた長い物語ですが、その割に時の流れはとてもユルくて。そんな大きな出来事は起こりません。
でも間違いなく微笑ましい日常で、こちらもリラックスしてゆだねられる、居心地の良い映画です。

ちなみに“ウィキ”によると、「もらとりあむタマ子」は…
第87回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベスト・テン 第9位
2013年映画芸術日本映画ベストテン 第6位
第23回日本映画プロフェッショナル大賞 主演女優賞(前田敦子)

それ相当の評価を得ているんだね。

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芸能界目指しますか(笑)
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2017年01月24日

無垢の祈り

亀井 亨
福田美姫、BBゴロー、下村 愛、サコイ、三木くるみ
学校でいじめを受ける10歳の少女フミ。家庭では義父に虐待され、母は新興宗教にのめり込み…。彼女には心が安らぐ場所はなかった。
自分の住む町で連続殺人事件が起きていることを知ったフミは、ある思いをもって その犯行現場を巡っていく。

あらすじを読めば 苦しい世界観であることは想像がつきます。
そして過激な内容ゆえ、自主製作での映画化という経緯を聞いて、また興味を持ったんだけど。

ただ そういう触れ込みの作品って、ホントに安っぽくて見るに堪えないクオリティの出来栄えがあることもしばしば。
しかし今作は、上記とは違った意味で。真っ直ぐに見るに堪えない映画でしたね。

主人公は10歳の少女(撮影時、本人は9歳だったとか)。

いじめの場面こそないものの。
義父からの虐待。母親の信仰。全てのオトナのクソっぷり。
ラーメンの食べ方。顔に残った痣。
そして 髪の隙間から放たれるまなざし。

全てが突き刺さってきました。

映画ですから。お芝居ですから。
どんな映像だって それはそれなのだが。

現実問題9歳女児に対して極端な“表現”をさせるのは、それはそれで児童ポルノ的な問題も発生するので限度がありましょう。

ただし、直接な行為ではなく。
彼女によく似た人形が登場するのだけど。
それがまた…違う生々しさを纏っていて。

見る側からすると、あれは余計にキツかったかも。

ホントに人形が生命をもっているような表現力で。
んで その人形を操っていた“黒子”さんは監督の奥様だとか。
そうなのか。

そんな少女の姿。
殺人鬼。鉄のガーン ガーンという音。
嫌なもの、不快な音。
彼女が救いを求めたもの。

それらを並べられて 我々はどう受け止めるべきなのか。
言葉を無くしてしまいそうですが。

嫌なものを見てしまったという思い。
すなわち それは映画のデキとしては素晴らしいのだが。

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イタイアイタイ
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2017年01月03日

MERU/メルー

ジミー・チン、エリザベス・C・バサヒリィ
コンラッド・アンカー、ジミー・チン、レナン・オズターク
高度6,500m。ヒマラヤ・メルー峰のシャークスフィンは 多くのクライマーにとって、難攻不落の壁とされていた。
そこに挑む3人の男たちのチャレンジを記録したドキュメンタリー。

なぜ山に登るのか?そこに山があるからだ…なんてことはよくいわれますが。
この映画の予告編の中で、気になる言葉を見つけました。

「理由が無いから、夢がある」
「師匠と登るのは危険だ。なぜなら信頼しすぎてしまうから」

そんな言葉に惹かれて鑑賞してきました。

そもそも 登山家・クライマーという存在自体、わたくしには馴染みがない中で。
ひとつのプロスポーツとして彼らが存在し、生計を立てていると。
同時に、誰も成功したことのない山に挑戦したいという。
男の夢ってのもあるんですね。

まさに「そこに山があるからだ」ということでしょう。

登場する3人の男たち。
経験、信頼、役割、判断力。それらを持ち合わせた者たちでないと山は登れません。場合によっては命の保証もないという。
寒さや天候の状況。食料の問題など、どれだけ過酷なことなのかと。リアルな映像が観客に迫ってきます。
ギリギリの状況下、時間とも勝負しながら頂上まであとわずかというところで断念に至る。

あぁ成功するまでのドキュメントかと思ったら、一旦失敗してしまうのね。
その後、数年かけての再挑戦。

しかしそこに至るまでの 紆余曲折。
山に於ける師匠の存在や大切な仲間たち、そして家族との関係。
そんなサイドストーリーもあって。

高い山とは裏腹に、人間ドラマはとても深かいものがありました。

ただ 正直言って、じっくりと経過を追い、丁寧なインタビューの映像の多さに、ところどころで眠気に襲われまして。
ここで寝たら死ぬぞーという思いも去来しながらの鑑賞でございました。

その結果、本編の中で 冒頭に記した気になる言葉とは遭遇しなかったんだけど。
ホントに出てきてた?

それはそれとして。
果たして 誰もたどり着いたことのない境地に辿り着いたその時。
彼らは何を見るのか。彼らは何を思うのか。

ドキュメンタリーであり、リアルな人間ドラマでもあります。

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夫婦の“なれそめ”に驚いた
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2016年12月09日

めぐり逢わせのお弁当

リテーシュ・バトラ
イルファン・カーン、ニムラト・カウル、ナワーズッディーン・シッディーキー
お昼どき“ダッバーワーラー”が弁当を配り歩くインドのムンバイ。その中のひとつ、主婦イラが夫のために作った弁当がサージャンのもとに届けられる。
夫との会話からそのことに気付いたイラが、サージャン宛の手紙を忍ばせたことで、二人は弁当を介して心を通わせていく。

2013年の映画。製作はインド・ドイツ・フランスとなっていますが、舞台はインドのムンバイ。

そこにはダッバーワーラーと呼ばれる弁当配達人たちがおりまして。
午前中に各家庭や飲食店で弁当を受け取り、自転車や電車を乗り継いで、それぞれの職場へ弁当を届けるというお仕事。

食後にはふたたび弁当箱を回収。電車や自転車を乗り継ぎ、空の弁当箱を返却すると。
一見すると「効率悪そう、めんどくさそう」にも思えますが、誤配送の確率はわずか600万個に ひとつという。確立されたシステムであることが分かります。

この映画では その誤配送がきっかけで、とある主婦と とある男が、コミュニケーションをとるというおハナシ。

主婦のイラは小学生の娘と夫との3人家族。
保険会社の会計係をしているサージャンは、妻に先立たれ早期退職を間近に控え、今は一人暮らし。

イラは弁当の誤配に気付くが、自分の作った弁当を(夫と違い)美味しく、キレイに食べてくれるサージャンに弁当を作り続けます。手紙を添えて。
また その手紙に返事を書くサージャン。

そうこうするうち、互いに心を開き合い、わかり合い。
イラはサージャンと合うことを計画します。

イマドキ、見ず知らずの相手とネット上で知り合い、チャットなんかで意気投合。じゃあ合ってみようか…なんてこともありますが。
それと似たような感じではあるかな。超アナログだけど(笑)

女は現状に不満を持ち。何がしかの刺激を求めている感じもあるのかな。
しかし“おっさん”は、自分がおっさんであることに、やや引け目を感じているというリアリティ。

結論言っちゃうと…
映画の中で二人が出会うことは無いんだけど。
おっさんの方は彼女をこっそり見てるという。
一方的だし、いやらしい対応だなとも思うが、これまた控えめなおっさんのリアリティで。

映画のエンディングのその先に、二人がどうなるのかは観客に委ねられ。見た人それぞれが思いを馳せればいいわけだけど。

今のご時世、不倫ってやつには大そう厳しくなっていますが。
妻と向き合う気の無い夫も 全くもって褒められたものでなく。

そんなイラの心を 揺さぶる?導く?実の母と上の階に住むおばさんの存在が 素晴らしいアクセントになっていて。うまい作りに仕上がっています。

正直 多少のモヤっと感は残りますが、アレコレ考えさせるのも映画の楽しみのうち。
見る人の年齢や立場で感想は変わってくるだろうけどね。
アナタならどうする!?
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2016年11月15日

ミュージアム

大友啓史
小栗 旬、尾野真千子、野村周平、妻夫木聡
雨の日に起きる連続猟奇殺人事件。沢村刑事は事件の関連性から、自分の妻子が狙われていることを知る。カエルのマスクをかぶった男の存在が浮かび上がり、犯人に近づいていく沢村だったが、逆に絶望的な状況に追い詰められて行く。

「ヤングマガジン」連載の漫画を実写映画化。わたくし原作は読んではいませんが、少々エグい描写アリ、必ずしもハッピーなエンドではない、という前提で鑑賞。
なので その辺りは普通にクリアなんだけど。

実際に映画として見て。当然アラというか 気になる点もチョイチョイあるにはあるけど、クオリティは高かったんじゃないですか。

ざっくり言うと…連続猟奇殺人事件が発生。捜査をするうち主人公の刑事の家族がターゲットに。サイコ野郎が家族を誘拐。刑事がただひとりで奮闘。
あるといえば よくある展開でしょうが、その見せ方とかが良かったですね。

愛犬家の女性が殺され、母親のすねかじりのキモオタが犠牲になり。ある事件の裁判官らが次々に…
ちなみにキモオタが最初だったら また違った印象だったかもだけど。
そこはさておき。

下手にそのものを見せないことで、より観客の想像力に訴えかけ、なおかつR指定も回避できたのかな。
同様に、かの刑事の婚約者と思しき女性についても すれ違うまでで、対面の場面は見せなかったり。
それから銃の調達の場面もサラリとして印象に残りました。

個人的に 田畑智子の「いる」「いない」のくだりも うまいことやられましたね。

さて、本来の事件であれば大変大きなウェートを占めそうな連続殺人ですが、映画の特性上 そこはテンポよく流しまして。
本丸は沢村刑事とカエル男の対決となるんですが。
ここもジワジワとイヤな感じで。

ハンバーガーのアレやら、冷蔵庫の中のアレやらは気ぃ悪かったね。
その後の直接対決からカエル男の咆哮も 響いてきましたし。
そして余韻を残す家族の一場面まで。

細かくは書きませんが、いい感じで 嫌な気分にさせてくれましたですよ。

あとは役者も総じて熱演でした。
主演の小栗旬は ポーカーフェースの藤原竜也と言うべきか。大げさではないけれど 熱量はしっかりと伝わってきます。
ルパンも悪くはなかったけど、2次元を3次元にするいびつさあるからね(苦笑)

そしてカエル男の妻夫木聡がまた素晴らしい。
山田洋次作品やら先の「怒り」やら。そういう面があるかと思えば、今作の狂気も違和感なく演じられる。
カエルどころかカメレオンの域までいってんじゃないの。

尾野真知子さんも終盤の必死さは、感じるものありました。
「きみはいい子」でもそうでしたが、確実に仕事のできる女優さんですね。

存在感で忘れちゃいけないのが松重豊さん。
トイレで部下を叱責するシーンやクライマックスなど、要所要所に登場するごとに映画全体が締まったと言っても過言ではないでしょう。

映画ファン的には「セブン」「羊たちの沈黙」「SAW」などを思い出したり 比較したりする意見もありますが。
これはこれで 不快感を楽しめる(?)一本の作品に仕上がってると思います。
わたくし的には十分に満足できましたよ。

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キモオタの発見者がリア充とは…
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2016年11月13日

ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション

クリストファー・マッカリー
トム・クルーズ、ジェレミー・レナー、レベッカ・ファーガソン
各国の元エリート諜報部員が結成した無国籍スパイ組織“シンジケート”の暗躍により、IMFはまたしても解体の窮地に追い込まれてしまう。
イーサンと彼のチームは、最強の敵を潰すべく、究極の諜報バトルを繰り広げる…。

トム・クルーズ演じるイーサン・ハントの活躍を描くスパイムービー『ミッション:インポッシブル』シリーズの第5弾。
2015年の夏に公開された作品ですが、遅ればせながらDVDで鑑賞しました。

トム・クルーズはどうしたってトム・クルーズであって。それでも その都度クオリティの高いものを見せてくれますし。
なにより この年齢(現在54歳)になっても体を張ったアクションにチャレンジしてますからね。

近頃ではジャッキー・チェンの跡を継ぐのはトムじゃないかとも言われるほど。
でも そのスタンスで活躍できる役者は日本にはいないよね。

何の役を演じてもその人にしか見えないってだけなら おるにはおるけど。。。

予告でもよく流れていた飛行機にしがみつくアクションシーンは冒頭すぐ。
とんでもない見せ場がいきなり登場するわけですが、それはほんの“つかみ”だったのね。

そういったアクションやスパイの駆け引きは当然ではあるんだけど。
ぶっちゃけ、作風としてのインパクトは、今となってはやや弱いのかな。

CIAでありIMFであり、スパイ組織があって。それが敵と戦うことになるんだわね。
ただ昨年に公開された「キングスマン」や「コードネーム U.N.C.L.E.」なんかは、スパイものと言っても またいくらか新しい見せ方をしてきてて。

それらの作品を見てしまうと、どうしても この「ミッション:インポッシブル」や「007」は旧態依然と感じてしまうか。また違った刺激がほしいなと。
そういう思いにかられてしまうんよね。

もちろん王道としての良さもあるんだけど。
シリーズのファンとして「見て良かった」なのか。単発で見て「特に良かった」と思えるのか。

決してこの「ローグ・ネイション」がつまらないわけではないんだけど。
その辺り、少々難しいところでもあるのかな。
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2016年08月22日

桃太郎 海の神兵

瀬尾光世

戦時下の1945年(昭和20年)に海軍の依頼で製作・公開された作品。上映時間は74分。
行方が分からなくなっていたオリジナルネガが1982年に松竹撮影所の倉庫より発見され、1984年に再上映。
そして今回、4Kスキャンし2Kでのデジタル修復が行われての公開となりました。

第二次世界大戦末期、海軍の依頼で製作。瀬尾監督が実際に海軍落下傘部隊に体験入隊をして、それらもベースになっているとのこと。

国策映画ということではありますが、決してシビアな現実を伝えるようなものではなく。アニメで、桃太郎が隊長役で、動物たちが“登場人物”となって描かれております。
終盤には戦闘シーンもあるにはありますが、あからさまなプロパガンダという雰囲気はなく。「海軍、頑張ってますよ」というメッセージではあるかな。

動物たちがミュージカルチックに歌う場面もあって、一見ファミリー向けムービー。また起承転結のある物語ではなく。
修復されたとはいえ、いくらか音声が聞き取りにくい部分もあったし。そもそも 子どもたちが声をあてている(先録りかもだけど)ので、セリフの拙い感じも残っててね。
失礼ながら 少々眠たくはなりましたがね(苦笑)

そんな背景もそうですが。
今から70年前に、これほどまでのクオリティのアニメ映画が作られていたことに驚きますわ。
当時高校生だった手塚治虫がこの作品を見て、漫画家・アニメ作家への夢を決心したというのもうなずけます。

映画史、アニメ史、なんなら日本の歴史の中にあっても貴重な資料となる作品。
見られて良かったですわ。

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ポパイもカメオ出演!?
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2016年08月14日

ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン

アレックス・ギブニー
ジェームス・ブラウン、ミック・ジャガー、アル・シャープトン
貧しい少年時代を過ごしたジェームス・ブラウンは、音楽活動を通して道を切り開き、やがて“ショービジネス界で最も働き者”と呼ばれるほど、音楽シーンに君臨していく。
未公開映像と全盛期のライブ映像などでJBの音楽性と人生に迫るドキュメンタリー。

2006年に他界した“JB”ジェームス・ブラウンのドキュメンタリー。
先日は27歳で亡くなったエイミー・ワインハウスのドキュメンタリーも見ましたが。

JBは1933年〜2006年、73年の生涯。
単純に年数も長いですし、その分 様々な記録も多いうえに、それらを管理する「ジェームス・ブラウン・エステート」全面協力を得て制作されたとのこと。
彼と関わってきた人たちのインタビュー。そして現存する映像や資料も登場すると。そういった部分にも期待して見てきました。

さて、JBの物語といえば 昨年「ジェームス・ブラウン〜最高の魂(ソウル)を持つ男〜」が公開されております。
これはこれでジェームス・ブラウンの良い部分も悪い部分も含め、その生き様を観客に提示した作品だったと思います。

そちらに比べると今作は、こういっちゃなんだけど、やや薄口な仕上がりだったかな。

あちらは言うなれば“再現ドラマ”でもあるのでそれなりの起承転結はあってしかるべきでしょう。
んで こちらは、黒人の差別問題・人権問題に踏み込んだところが大きいような。もちろん 彼の人となりにも触れてはおるけど。

なんちゅうか“バンドにドラムスを5セット並べた”というエピソードよりも、「お前の楽器はドラムスだな。お前の楽器は、そうドラムスだ」とみんなに言って回るシ-ンの方が単純にオモロイって感じなんだけど。

反面「〜最高の魂(ソウル)を持つ男〜」のほうで忠実に再現されていたライブシーンも、こちらはホンモノだよ〜というアドバンテージはあるけどね。
あの時のJBのステップ、歌声、汗、髪型…いずれも 今見てもシビれます。完成されすぎてて 超カッコいいです。

それらの映像を目の当たりにすると、それ以降のアーティストの多くがJBの影響を受けているんだなというのも実によくわかります。
誰が何と言おうと、ジェームス・ブラウンは素晴らしいアーティストであり、エンターテイナーだなと。

あとは映画として。構成上のいろいろはあるんだろうけども、彼の生きてきたヒストリーと呼ぶには、いくらか中途半端には思いますね。
結局ここで紹介されているのは その生い立ちから、言わば全盛期みたいなところまでだもんね。

「〜最高の魂(ソウル)を持つ男〜」の冒頭は まさに彼の犯した“過ち”から始まることを思えば、ちょっとこちらはキレイ過ぎないかなと。
もうちょっと 晩年に触れても良かったんじゃないかと。
そこは映画として物足りなく感じました。

でも前述の通り、彼のパフォーマンス映像が見られるのは意義あることなのも確かで。
時代背景が違うとはいえ、こんな存在は もう生まれないんだろうな。

JBは最高で最強だとの思いを強くしました。

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元ネタはゴージャス・ジョージだったんだね
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2016年04月07日

マジカル・ガール

カルロス・ベルムト
ホセ・サクリスタン、バルバラ・レニー、ルイス・ベルメホ
白血病に冒され余命わずかなアリシア。大好きな日本のアニメ「魔法少女ユキコ」のコスチュームで踊りたい。そんな娘の願いを叶えようとするルイスだったが、金銭の余裕は無く…
やむなく高級宝飾店への強盗を思い付くルイスだったが、そこでバルバラという女性と出会い、運命は思わぬ方向へ動き出す。

「マジカル・ガール」というタイトル。日本のアニメに憧れる余命わずかな少女。
そんな娘のために全てを捧げようとする父親。

そこまで聞くとなんともハートウォーミングなストーリーをイメージしてしまうんだけど。実際はそうではなく。
そういったスタートの設定はさておき、どんどん泥沼の様相を呈していく物語。

先の読めない展開であり、と同時に決定的な部分を見せない。お話をつないで見せない。
観客の想像力も試される作品。

ですが、申し訳ないことに、眠気が勝ってしまったのです。
落ちることはなかったけど、ところどころセリフ・映像が追いつけず。
全体のトーンも抑え気味。進行も溜めが効いてる感じで。それに乗っていけず、ウトウトしてしまったです。

ちなみにいびきかいて寝てる客もおったけどね。
やっぱ眠たくなったんやな。

誘惑。恐喝。黒いトカゲの部屋。ピースの足りないパズル。恐ろしい凶弾。

一応 追っては行ったけど、行間を読んだり 伏線をつなげていったりという、そこまでの集中力を維持できませんでした。
ほぼほぼ それがこの作品の楽しみ方であるはずなんだけど。

見た人の高い評価を目にしますが、わたくしには合いませんでした。
わたくし「薄氷の殺人」とかもダメだったからなぁ。
そもそも 合わないんだろうなぁ。

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コスチューム、日本円で約90万円!!
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2016年01月15日

MONDAY

SABU
堤 真一、松雪泰子、西田尚美、大河内奈々子
見知らぬホテルの一室で目覚めた男。二日酔いに頭を押さえつつ、自身の記憶を辿ろうとするが何も思い出せない。気を静めるために胸ポケットからタバコを出すと、一緒に“お浄め塩”が。
やがて彼の脳裏に断片的な記憶が蘇っていくのだが…

2000年公開の作品。当時ものすごい面白かったという印象が残っていて、縁あって(DVDにて)16年目の再鑑賞。

ちなみに主演の堤真一さんは舞台から映画やテレビへ進出し始めていた、言わばブレイク直前ぐらいの頃。ただしSABU監督の作品にはずっと出てはおられたので、その辺りは勝手知ったる間柄だったと思います。

100分のうち ずっと登場するのは堤さんのみで、それに対して様々な役者さんらが絡むんだけど、おなじみの役者さんたちがズラリ ズラリ。
安藤政信、大杉漣、麿赤兒、野田秀樹、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、津田寛治、根岸季衣…

当時からウレてたのかどうかは現在は何とも言えませんが。
でも役名の無いところでは大森南朋さんの姿も。何気にお父様の麿赤兒も出てるんだけど。

酔っ払って記憶の無い男がホテルで目覚めます。そこにあった新聞の日付を見ると、どうやら今日は月曜日。
そして胸ポケットから出てきた“お浄め塩”から次第に記憶を思い出していきます。

浄めの塩…もちろんお葬式からなんだけど。その後も時系列を追いながら、断片的に様々なシチュエーションへ移り変わっていきます。
冒頭の印象からあえて言うなら「ショートコント集」的な趣もあり。
その都度 その都度 笑えます。

最も滑稽だったのは ただひとり踊るシーンなんだけど。
あれ、ちゃんと振り付けあってのものなのか、堤さんのアドリブの動きなのかはわかりませんが、必見です。

ただ終盤が微妙な感じになっていっちゃったかな。
もっと思いっきり悪ノリのコメディでいくか、とんでもないヒーローになるか。の方が面白い?わかりやすい?

でも映画ですから。誰が見てもわかるもの作っちゃっても面白味はないですからね。

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「MONDAY」は「モンダィ」作でもある
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2016年01月12日

マン・オブ・スティール

ザック・スナイダー
ヘンリー・カヴィル、エイミー・アダムス、マイケル・シャノン、ラッセル・クロウ
滅亡を間近にした惑星クリプトン。ジョー=エルは 未来を託した息子を宇宙船に乗せ、地球へと送り出す。
マーサとジョナサンの夫婦に育てられたクラークは、自身が持つ特殊な能力に苦悩をしていた。やがて成長した彼は、地球を守るという自らの使命に気付くのだが…

世界的に多くの方が知っているであろう“スーパーマン”のリブート作品。
間もなく公開される「バットマンvsスーパーマン」の予習も兼ねまして、公開から2年半経ってDVDで鑑賞。

タイトルは「マン・オブ・スティール」鋼鉄の男ですか。
胸にSのマーク(実際は“希望”の紋章)があるので“スーパーマン”と称されると。
しかしまぁスーパーマンという名称もキャラも、率直に言っちゃうと今の時代にはそぐわない感じもしますわね。

ヒーローのスタイルいろいろあると思うんだけど、せめて仮面をかぶっているとか コスチュームが凝っていたりとか。
顔面剥き出し。マッチョで全身タイツ。しかも赤パンにマントなんて。カッコよかぁないよね(言い切った)。

今作では青タイツに赤パンではなく、黒系で素材も違った感じにアレンジはされていましたが。まぁ…ギリかな。
比較するなら日本の仮面ライダーは、今でも見入ってしまうコスチュームだし。
それを思うと現代に月光仮面をやるとしたら…どんなもんができるのかな(苦笑)

作品の冒頭からしばらくは、スーパーマンの赤ちゃん時代。
彼がどうして地球へ来ることになったのか。そのいきさつが描かれています。
この辺りが一般的なヒーローモノ・スペースファンタジーモノみたいな感じで、なかなか面白かったですね。

先に言っちゃうと生みの親であるラッセル・クロウ。育ての親であるケビン・コスナーが素晴らしい。名優 二人の存在感が抜群です。
でも中盤から登場するクリプトンの親父さんは、死んでるはずなのに“イキイキ”し過ぎだよね。
「意識だけ残した」言われても。。。

そして先日見た「コードネーム U.N.C.L.E.」のヘンリー・カヴィルがスーパーマン役なんだけど。
顔のイメージとしてはハマってると思います。なんならアゴの割れ具合もイメージっぽいし。

ただ、彼が地球に来てからの物語については、そんなに面白いものではなかったかな。
ほぼほぼは好みの問題かもだけど。

悪のゾッド将軍が地球に現れ、いきなり女性記者がアチラの船に乗り込むのも溜めがないなと思ったり。
そしてスーパーマンと米軍とで戦うことになるんだけど。

そもそもクリプトン星人って地球では無敵なんよね。
とんでもない素早い動き。どれだけ撃たれても効かない。どれだけ叩きのめされても立ち上がれちゃう。
そういうのと米軍が戦ってても「勝ち目ないんだ」と割り切れちゃうし。

スーパーマンとゾッドのバトルも 不死身同士なので「やられちゃうかも」「これはピンチだ」というドキドキ感は全く味わえません。
それよりも「こんなにムチャクチャして。壊滅状態やん」という心配しか残らない。

まぁまさにソレこそが「バットマンvsスーパーマン」へ繋がる要素なのかもだけど。
少なくとも この作品に限っていえば、正義と悪との戦いも、ただドカドカやってるだけにしか見えず。

もちろん映画ですから ちゃんと決着はつくんだけどさ。
その後のエピローグでは、スーパーマンの“世を忍ぶ仮の姿”が登場するんだけど。
そんな微笑ましい会話より、地球の復興の方が…と思わざるを得ないんだが。
それでなくても地球規模でやられてたからなぁ。

とまぁツッコミどころが多々あれど、いいなと思えるシーンがあれば救われるんだが、それも乏しく。
とにかく全編が暗く思い印象なので、見終わってもドヨ〜ンとしたまま。残念ながら。

じゃあ この後。
「バットマンvs〜」はどうなるのか。期待していいのかしらん。

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見えすぎちゃって〜困るの〜
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2016年01月03日

マン・オン・ワイヤー

ジェームズ・マーシュ
フィリップ・プティ、ジャン=ルイ・ブロンデュー、アニー・アリックス
1974年8月7日。フランスの大道芸人が、ニューヨークのワールド・トレード・センターのツインタワーを、命綱なしで綱渡りに挑戦。関係者の証言や再現フィルムを交えて その真意に迫る。

2009年製作。第81回アカデミー賞ドキュメンタリー長編賞ほか、数多くの映画賞を獲得した作品。
同テーマを取り扱った劇映画「ザ・ウォーク」がまもなく公開というわけで、その予習(?)も兼ねてDVDにて鑑賞。

舞台となるのはワールドトレードセンター(WTC)。かの同時多発テロによって破壊されてしまい、今となっては残っていない建物なのですが。
その2つのタワー間にワイヤーをかけ、 地上411メートルの高さでの綱渡りという挑戦。

大道芸人であるフィリップ・プティは実際のWTCが建設されるより前、“こんなものが建設されます”という新聞記事を見て この挑戦を思い付いたんだとか。
その後に大道芸人としての腕を磨き、建設中から完成後まで多くの調査・下調べを敢行。
他の施設で同様の挑戦を行い、度々逮捕されながらその時を待っておりました。

そして協力者らと共に実行に移します。
実際の映像が多く残っているわけではないのは残念ではありますが、フィリップさん本人がテンション高く語ってくれるのでそれはそれで面白味はあるかと。

そのフィリップさん、準備段階で不安があったり、当日は睡眠も取れていない中で綱渡りに挑戦したそうなんだけど。
でもいざ綱の上に乗ってしまったら 笑顔も出て、地上411mで8往復ぐらいされたそうで。

綱の上では怖いもん無し。
そんな性分の方も世の中にはおられるんでしょうな。

さて このプランは偉業であり犯罪で。犯罪でもあって偉業でもあって。だからドキュメンタリー映画のテーマになったんでしょうがね。
ぶっちゃけ映画として面白いかと言われればそれほどでも無いのかな。

筋立ての展開をちょっといじってるので、説明がないとわかりにくいかも。
それから起承転結 全般に於いてあまりにすんなり行き過ぎて、こっちが心配したりハラハラしたりする要素に乏しいんですね。

実際には関わった面々のメンタルに多少のズレがあって、場合によっては仲間が崩壊して実行に至らないかもというポイントだったり。
機材を搬入するさ際に警備員とニアミスがあったにも関わらず、何事もなくスルーできてしまったり。

ドキュメンタリーではありますが、その辺りの緊張感をもう少し強調したほうが、より楽しめたんじゃないかな。
それがないので、映画としてはやや退屈な印象も。

ただし、この大きな“まつり”を終えたあと、このチームのそれぞれの去就というのが決してすんなりではありませんで。そのあたりが じつに一興であります。

最後に。監督をされたジェームズ・マーシュさんは「博士と彼女のセオリー」(2014年)の監督でもあるんだよね。こちらは長軸の物語であって。かなりスタンスの異なるものを手掛けられていたことに驚きました。

このドキュメンタリー版でひと通りの概要は見させていただいたので。
事前の情報では非常に評判のいい「ザ・ウォーク」がどんな仕上がりになっているか。期待しております。

あぁ忘れてた。ワシ高所恐怖症なので、落ち着いて見られないだろうな〜という自信はあるけどね。
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2015年12月31日

マッドマックス 怒りのデス・ロード

ジョージ・ミラー
トム・ハーディ、シャーリーズ・セロン、ニコラス・ホルト
資源が底を突き荒廃した世界。元警官のマックスは、砂漠を牛耳るイモータン・ジョーの一団に捕らわれでしまう。
一方、ジョーの配下の女戦士フュリオサは、ジョーに囚われた女たち“ワイブズ”を率いて反逆を企て、自由への逃走を開始する。

今年6月公開の「マッドマックス」シリーズ最新作。遅れてDVDで鑑賞。
公開時に「絶対に劇場で見ておくべき」との声を聞いておったんですが…実際に見て その意味がわかりました。

ウチのテレビで見ていても結構な迫力で。そりゃスクリーンならもっと…

先に言っときますが、作品のパワーがスゴ過ぎで。わたくしが何を書いても追いつかないだろうなと(苦笑)
こういう言い方も変な話ですが、ネット上に出ている今作の絶賛レビューを読んでも さほど伝わらないけれど、作品を見ると圧倒されます。
言葉では追いつかない作品です。

近未来の設定。そこに登場するキャラクターやマシンがカッコいい。セリフやワードもシビれるもの多数。音楽も絶妙で。
結局のところ、もう全部がカッコいいんよね。

ストーリーはとてもシンプル。逃亡した奴らを追う悪党。それに巻き込まれるマックス。しかし向かおうとした楽園が今はもう無くなってしまったと。それなら元の地に帰ろうと。
その中で展開されるカーアクション。人間ドラマ。

いずれもメッチャクチャにも思えるけど、全部が理に適っているのでグイグイ引き込まれます。一時たりとも目が離せません。しかも2時間ノンストップですから。

印象としては大胆な作品ですが、全編に渡ってじつに細やかに作り込まれているので、一度見ただけではわからない部分が多々あるので。何度も見て、体感したくなる作品。

この映画が誕生したことが2015年の映画界の事件のひとつと言えるかも。
それぐらいな一本であります。

今後 この作品に続くシリーズも製作されるとのことですが…
これはこれで、劇場で見ておけば良かったなぁ〜(^。^;)

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イモーターン!!
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2015年11月26日

マイ・インターン

ナンシー・マイヤーズ
ロバート・デ・ニーロ、アン・ハサウェイ、レネ・ルッソ
新進のファッションサイト運営会社のCEOジュールズ。彼女のもとにシニア・インターンのベンがやってくる。
慣れない40歳年上の部下に戸惑うジュールズだったが、やがて人生経験豊富なベンの助言が救いとなっていることに気付き、やがて彼女の人生に変化を与えていく。

オシャレなオフィスが舞台。アン・ハサウェイがベテラン俳優と共演。
そういうトコロから「プラダを着た悪魔」とイメージダブらせてみたくはなりますが、別物は別物で。当たり前だけど…w

実際はキャストのクレジットもアン・ハサよりもデ・ニーロの方が上にあるので、そういうことなんでしょうが。
それでもやっぱりアン・ハサに目がいっちゃうよね。だって美人だもん!!
と、そんなわかりきった結論はさておき…

映画の設定として、急激に人気となったファッションサイトを運営する30歳のジュールズ。
そして(社会貢献としての側面も含みつつ)シニア・インターン(見習い社員)として採用された70歳のベン。

仕事に関しての熱意は誰にも引けを取らない。代わりに日常の細やかな部分にまでは気が回らないジュールズ。
一方、誰とでも心を通わせられる人懐っこさと、人生経験に裏打ちされた洞察力も持ち合わせるベン。

年長者に対する苦手意識のあった彼女も、彼の振る舞いや言葉の前に やがて大きな信頼を寄せていきます。
これはオフィスを舞台にした人と人の物語ではあるけれど、実際に昨今では若い女性が年長者とお付き合いをしたりするケースも多いと聞きます。

この作品では両者の間に恋愛感情が芽生えるわけではないけれど、人と人の心の結びつきというのはそもそも そういうものなんじゃないかと。そう思わせてくれます。

いや逆に 妙な恋愛関係への煩わしさを覚え始めてる“ワーキングウーマン”からすると…
さりげない優しさ、今欲しい言葉、スーツを着こなせるオシャレさ、気配りなどなど、それらを持ち合わせている男性は 密かな理想像なんじゃないかな。しかもSEXが絡まないと。
んで それに値する若いヤツがいないってのがリアルなのかもだけど。

もひとつ言うなら、徹底的な“悪人”が出てこないのもそれなのかな。
確かにダンナが あんなことしちゃうんだけど、それだってそもそもはワタシが仕事に向き合い過ぎたからであって。彼は悪くないし〜的な。

あとついでに言うなら 実母の電話にも辟易してるとかさ。
アン・ハサのファッションもステキだし。

とまぁ女性ウケしそうな要素はありますが、わたくし男性目線で言うならば、70まで仕事させてもらえるのもありがたいことだろうし、若者たち(この際 男性女性は関係なく)から慕われるのは嬉しいと思うし。
そして家のクローゼットにも、はたまた心の中にも、いろんなアイテムを持ち合わせている男性。しかもデ・ニーロですから。

総合的にどちらのスタンスであったとしても、等身大のアナタなのか、理想のアナタなのかは知らんけど、見て気持ちよくなれるストーリーであるのは間違いないです。

全編に渡って嫌味もなく、終始BGMが流れてるような感じなのでテンポもよく、母親のPCに対するミッションで軽く笑えて。多くの人の支持を得られる作品でありましょう。
わたくしとしては、ずっとキレイなアン・ハサを見られたので。それだけでも満足ですわ。

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齢70でも まだまだ“現役”です!!
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2015年09月04日

ムカデ人間3

トム・シックス
ディーター・ラザール、ローレンス・R・ハーヴェイ、エリック・ロバーツ
暴動数、医療費、離職率などの諸問題を抱え、状況の改善がされなければクビだと宣告された刑務所の所長・ボス。様々な方法を試みるも効果は得られず。
が 彼の部下であるドワイトは 映画「ムカデ人間」を参考にし、囚人をムカデ状にすることを進言する。

たぶんおそらく、一見さんお断り的な。シリーズ1作目・2作目を見てきた人。さらには それらで面白がれた人だけ見ればいい作品。

というわけで わたくしも大きな期待をせず。
当初から3部作であると謳われていたこともあり“コンプリート”するべく見てきました。

そのうえで 結論を言うならば、どーでもいい映画だったんだけど(笑)

このシリーズは1〜3までが連作ということではなく。1が存在して 2が成立する。1&2があるから 3の世界観が出来上がるという、そのつながりが面白い。
やぁ“つながり”という事自体が まさびムカデ人間のコンセプトでもあるんだけど。

良かったポイントを上げるならば、1作目のマッドサイエンティストと2作目のイカレたおっちゃんが、役柄を変えながらも そろい踏みを果たすと。まさに夢の狂演。
さらにシリーズの監督 トム・シックス氏も出演しております。

良かった点は…以上!
あとはアカンところなんだけど(苦笑)

その1作目の博士が今回の舞台である刑務所のボスなんですが、コイツが相当イカレてまして。
なんとも粘っこい芸風で ほぼほぼ一人芸。しかも つまらないうえに長いときてるから たちが悪い。
これにつき合うのはそれなりの辛抱が必要です。

作品のキモであるムカデ人間。1作目は3人、2作目では12人を。そして今回は なんと破格の500人というのがウリでもあるんだけど。
なんとそこに至るのはホントに終盤で。怪獣映画で ここまで何も出てこなかったら盛り上がらんやろ〜ってぐらい引っ張りまくり。

しかも やっとお披露目かと思えば、これまでは生々しさ覚えるようなビジュアルだったのが、今回は みなオレンジの囚人服を着用しているので、それぞれの“密着感”も薄い。
また過去作では なんとか抵抗を試みようとするムカデたちも、500人となると全く動けず、ただ四つん這いになっているだけで“躍動感”もナシ。
まさにムカデ人間として手足をもがれたようなもんですよ!!

ある程度は織り込み済みとも言えるけど、それにしても このシリーズならではの良さは味わえずだったな。
とは言え、オチに当たる部分のシニカルさは いくらかシュールで。思わずニヤリとしちゃいましたけどね。

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監督が無駄にイケメンで
posted by 味噌のカツオ at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月13日

マタンゴ

本多猪四郎
久保 明、土屋嘉男、小泉 博、太刀川寛、水野久美
7人の若者を乗せたヨットが、嵐のため無人島に漂着。そこには一隻の難波船が漂着していたが生存者はおらず、残された航海日誌には「キノコを食べるな」と記されていた。
やがて食料の残りが少なくなり、彼らは1人、また1人と禁断のキノコに手を出していく。

本編は本多猪四郎監督。そして特技監督を円谷英二が勤めておられます。
非常に多くの方が称賛の声を送り、あるいは少々のトラウマにもなっているという名作。

であるにもかかわらず、わたくしはこれまで未見で。ただ“マタンゴ=キノコ人間”という方程式だけ知ってたというか。
「昭和名作シネマ上映会」ということで。DVDビデオではなく、スクリーンでの上映というわけで見てきました。

ウィキペディアでチェックしたところ 公開は1963年(昭和38年)8月11日で、『ハワイの若大将』と同時上映とのこと。結構ビックリ(苦笑)
果たして この2作品に共通のニーズがあったのかどうか。これに続いて『キノコ若大将』なんてのが製作されたとするならば…

冗談はさておき。
始まって早々から“キ●ガイ”などと現在ではキマズイ単語連発が時代を感じさせます。

物語は7人の男女が洋上で遭難。ボートで流されるままに漂着した無人島でサバイバル生活を強いられる。
その島には多くのキノコが自生していたが、一般に“毒キノコ”というものも多く、手を出さないようにしていた。しかし空腹に勝てず、ひとり またひとりとキノコを食べていってしまい…
という感じ。

本来なら助けを乞うべく、再度海へチャレンジするというのが物語になりやすそうだけど、そこはさすがに“変身人間シリーズ”の流れをくむ特撮を盛り込んだ作品。キノコを食べて人間がキノコ化してしまうと。

そのキノコを食するという決断に至るまでに、無人島という極限状態の中で、人の心にある葛藤や強欲を描くことでテーマ性がより明確になってまして。
まさにキノコ人間の恐怖と、追い詰められた人間の愚かさが並列で描写されております。
キノコと化した人間。あるいは人間の欲。どちらも醜い姿ではあるのだけど。

ラストシーンでは成長期を迎える東京で、環境の変化に流されず、人としていかに生きるかということも現されます。
それはその当時なりメッセージなのではありますが、いやいや 今見ても褪せることは無くって。
ある種 不変のテーマなのかもしれません。

人がキノコと化してしまう。そしてキノコ人間が襲ってくるというシチュエーションの怖さは、いわゆるゾンビ映画にも通じる部分もあります。
ですが、実際に映画「ゾンビ」が大ヒットするのは これより15年も後のことなんですね。それだけ この創作が優れたものであったかという証でもあるよね。

このようなアプローチを、現代にそのままやってみせるのは状況がマッチしないかもですが、「世にも奇妙な物語」みたいな語り口ならアリかも。
とにかくウワサ通り、見応えあるドラマだったです。
posted by 味噌のカツオ at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | マ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする