2017年04月12日

LION ライオン 25年目のただいま

ガース・デーヴィス
デヴ・パテル、ルーニー・マーラ、ニコール・キッドマン、デヴィッド・ウェナム
インドのスラム街に暮らす5歳のサルーは、兄と出かけた先で迷子になり、たった一人 回送列車で遙か遠くの町まで運ばれてしまう。やがて彼は、オーストラリアへ養子に出され、不自由のない暮らしをおくる。
その後25年が経ち、母と兄への募る想いから 本当の自分の家を捜すことを決意する。

アカデミー賞やゴールデングローブ賞にて それぞれ数部門ノミネートされつつ、受賞はできていないんだ。
でもわたくし的には 思いのほか響いてきましたけどね。

あるいきさつにより、わずか5歳にして たった一人で迷子になってしまった主人公サルー。
彼が25年という時間を経て、生まれ故郷に帰るという。

これまた実話がベースの物語と謳われていることもあり、邦題に野暮なサブタイトルがついていることもあり、その点については承知の上で。
さらに予告を見ると おおよその展開も想像ついたけど。
意外とさにあらず。
今は何不自由なく暮らす主人公が“告白的”にいきさつを明かすのかと思いきや、時系列通りに物語は進みます。

故郷で兄と共に、貧しいながらも知恵を使って生きていくサルー。
そして思いがけないアクシデントで迷子となり、様々 危機的な状況に近づきながらもそれらを回避し。
オーストラリアの夫婦から養子縁組の話が舞い込みます。

ん〜なんで突然オージー?とは思いましたが、その意味合いもちゃんと後々明かされます。

20年の時が経ち自分の道を進んでいくサルー。
しかし心のどこかで 自分のルーツを意識しつつ。しかし育ての親を前にそれを明かすことはできず。
といったところですかね。

前述の通り時系列通りの構成で、よりストーリーを掴みやすかったと思います。
また 本来なら主人公と恋人との恋愛パート、“弟”との複雑な関係あたり もっとコッテリ描けそうだったのを、できるだけあっさりとサイドストーリー化したことで、とても見やすかったです。

そしてクライマックス。
生まれ故郷を訪ねるサルーを迎え入れた現実。わかっていてもグッときちゃうし、知らなかったからこそ こらえきれないし。

この近年の出来事がモデルとなっているお話に関しては、ほぼほぼ慣例通り 実在の当事者たちの姿も見られるわけですが。
これがまた作品の重み、深みを増してくれますね。

幼少時のサルーを演じた子の顔立ち、声のかわいらしさ。そして純真なまなざし。
この作品に於いて、彼が果たした功績も大きいよね。
いい映画でしたよ。

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サルじゃなくてライオンね
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2017年04月11日

レゴバットマン ザ・ムービー

クリス・マッケイ
(声)山寺宏一、小島よしお、沢城みゆき、子安武人
敵意をむき出しにした悪者ジョーカーが悪の軍団を目覚めさせ、街を乗っ取ろうとゴッサムを襲来。
さすがのバットマンも一人では歯が立たず。ほかの個性豊かなヒーローたちと協力し合い、街を守るため立ち向かっていく。

「バットマン vs スーパーマン」に続く バットマンシリーズ1年ぶりの最新作…ってか、そういうふうにカウントしてもいいのか?
日本では、特に名古屋ではレゴランドがオープンし、レゴムービーとしては それに合わせた公開作。

というわけで、バットマンシリーズ視点、レゴムービー視点。
両方あるわけですが、結果的にはどちらのスタンスでも楽しめる完成度だったですね。

わたくし的には それほど期待…というかノーマークだったわけですが、なかなか評判が良いみたいで、日本語吹き替え版にて見てまいりました。

本編始まる前、配給会社等々のロゴが出たところから ぶっこんできまして。
思わず「お、そういうノリなわけね」と。引き込まれまして。

まるでおもちゃ箱をひっくり返したようなキラキラとした、なんならチャカチャカとした映像。
それでいて セリフや展開は大人が見聞きしても楽しめる感じで。

さらに細かいキャラクターや小ネタの部分でマニアもニンマリできるような。
そんな作りでしたね。

やけに“オレオレ”感が強く、とかく腹筋にこだわる自己顕示欲の塊。
悪と戦いゴッサムを守り、市民からチヤホヤもてはやされ。しかし帰宅すると、ひとりぼっちで大好きなロブスターを食い、扱い慣れないモニターで映画を見て…という寂しい日常。
これをリアリティと呼ぶのか何なのか(苦笑)

そんなバットマンを演じた山寺宏一のキャラづくりであり演技力はスゴイなと。終始それは感じてました。
一方、その“息子”となるロビンを演じた小島よしお。一部ではヤイヤイ言われてますが“らしさ”は前面に立っていなかったし。わたくし的には全然アリだったですね。

全編ハイスピードで駆け抜けていく楽しさ。銃を撃つ時の「ピュンピュン」という声のバカバカしさ。
それらについては十分に満足ですが、やっぱり そのスピードのままで105分ってのは、オジサンには少々しんどくて。

もうちょっとジックリみられる部分もほしかったなというのが正直なところ。
目も脳ミソも疲れちゃっただね(苦笑)

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トム・クルーズだよ(爆笑)
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2017年03月10日

LIVE FOR TODAY 天龍源一郎

川野浩司
天龍源一郎、嶋田紋奈
長きにわたりプロレス界を牽引してきた天龍源一郎の、引退発表から最後の試合までの日々を収めたドキュメンタリー。プロレスファンでもある俳優の染谷将太がナレーションを担当する。

13歳で角界に入り、26歳でプロレスに転向。以来40年近くプロレスラーとして活躍してきた天龍源一郎。
2015年2月の引退発表から、11月15日に両国国技館で行われた引退試合までを追ったドキュメンタリー。

わたくし自身 30年来のプロレスファンで、天龍にはたいへん影響も受けましたし。
オカダ・カズチカとの引退試合は当日ライブビューイングで観戦いたしました。

天龍プロジェクトの代表を務める愛娘・嶋田紋奈と大将・天龍との二人三脚の引退ロード。その流れについては、毎週購入している週刊プロレスで一応押さえておりまして。
ただし、控室の模様なんかは窺い知ることできませんから。それらの映像は興味深かったですわ。

プロレスファンとして、ノアの広島大会にて。かつての天龍同盟時代の仲間でもある小川良成、川田利明。そして小橋建太にスタン・ハンセンらと顔を合わせる場面はグッときましたね。

ウォーミングアップで四股を踏み、鉄柱に鉄砲を打つ姿。度々映されるシューズの紐を通すシーン。
そうしながら 周囲と優しく会話をしつつ、どこか漂う緊張感が やっぱりたまらないものがありました。

一度だけ入場ガウンを忘れるということはあったけど、総じてアクシデントもなく。
常に満身創痍ではあるが、試合ができないほどのケガに見舞われることもなく。

映画の中のドラマ性には正直乏しい気もするけれど。
40年間に渡ってリングでの闘いを積み重ねた65歳の男ですから。もはや無事であることが もはやドラマであるかも。

そうして迎えた引退試合の当日。「サンダーストーム」のテーマが鳴り、いざ…という映像に目頭が熱くなりました。
それだけの重みがありました。

後に年間ベストマッチに選ばれた 対オカダ戦。
こうした経過と共に 天龍サイドの目線で見ると、やっぱりそれだけの味わい深さを再認識。
プロレスファンでよかったなと。そんな思いも込み上げてきましたです。

というところですが。
プロレスファン以外にも このアツさ、届きますかね。
それでなくても、天龍さんのコメント、聞き取りにくいし(苦笑)
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2017年02月25日

ラ・ラ・ランド

デイミアン・チャゼル
ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン
夢追い人が集まる街、L.A.(ロサンゼルス)。女優を目指すミアは何度オーディションを受けても落ちてばかり。
ある日 ピアノの音色に導かれて入ったジャズバーでピアニストのセバスチャンと出会う。
やがて二人は恋におち、互いの夢を応援し合うが、セバスチャンのバンドが成功したことから、二人の心はすれ違い始める。

今年度のアカデミー賞の大本命。既に広く公開はされていますが、日本公開はわざわざアカデミー賞の発表に合わせたのか この時期で。
公開初日の初回上映に行ってきました。

久々に「これぞ!」と思わせるミュージカル作品とは聞きますが、事前にはグッとくる感覚はなく。
実際にあらすじとして、特段なにかがあるという風でもなく。恋?夢?そういう映画はありますからね。

果たして 見終えた感想は…「映画だな」と。
良かった?いや、これで良かったとは言いにくいが。それが人生であり、映画なんでしょう。
こう見えてネタバレなしでは語りにくいところもあるからねぇ。

「ヘアスプレー」なんかも好きですから。冒頭から心わしづかみ。
フラッシュモブは大キライだけど、人々のパッションが共鳴し合い、あんなところで歌い踊り出すなんてたまりません。

そんなオープニングが終わったかと思えば、切り替わることなく そのままストーリーに入っていったのも(いい意味で)卑怯だったね。

共同生活をしてる女優の卵たちが出会いを求めて出かけるパートもキレイでした。
赤、黄、緑、そして青のドレス。日本的には“スーパー戦隊シリーズ”チックだけど(笑)あれもワクワクするシーンだったね。

その後 距離が近づきつつあるセブとミアが、日の沈みかけた街を見下ろしながタップダンスをする場面も素晴らしかったです。

中盤はミュージカル要素は少なめで、二人が夢を語り、愛を深めていきます。
ただし 前に進むべく始めたことにより、その関係がかみ合わなくなり。
互いを信じあいながらも、それぞれの夢と向き合う時が訪れます。

幸せなはずの二人だけの「サプライズだ」の食事シーンでついに…
役者であり、ミュージシャンであり、表現者であるならば どうしても選ばなきゃいけない時があって。
あの時の互いの言い分は、愛があるからこそ間違っていないし。だからぶつかってしまうし。
だからこそ辛かったね。

やがて二人の関係に大きなうねりが起こり。
そして夢のような、ラストシーンが待っています。

二人の関係が近づきかけると、ちょっとした何かが起こり。すんなり進まないもどかしさ。
恋愛映画には そういう焦らしの展開はあって当たり前だけどさ。

ラストシーン見てどんどん切なくなっちゃったね。
もしあの場でキスしていたら…

泣きはしなかったけどね。だって今が そうなんだから。
でもやっぱ切ないわ〜(涙)

カラフルな映像美、役者、音楽、脚本なんてキーワードも出てきますし。
そもそも舞台がロサンゼルスの映画スタジオだったりするし。

映画愛にあふれていて、「これぞ映画!」と思わせてくれました。

夢、幸せ、愛はあるはずだけど
なぜか切ない、切なすぎるラストシーン。

幸せなんだけど、ちょっと欠けてるからいいんです。人生ってそういうもんですから。

わたくしごときにはアカデミー賞レベルなのかどうかはわからんけど。
素晴らしき映画と出会えたと。そう言いたくなるのは間違いないです。

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ラ・ラ・ライアン・ゴズリング
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2016年07月31日

ロスト・バケーション

ジャウム・コレット=セラ
ブレイク・ライブリー、オスカル・ハエナダ
人がほとんどいない秘境のビーチを訪れた医者のナンシー。理想的な環境でサーフィンを楽しんでいたのだが。
突然 一匹の巨大な人喰いサメが彼女に襲いかかる。必死に近くの岩場までたどり着くと、足からは大量の出血。やがて満潮になれば その岩場も沈んでしまう。危機的な状況に追い込まれたナンシーは…

楽しいバカンスのハズが大海原に取り残されてしまうパニック映画「オープン・ウォーター」と「オープン・ウォーター2」。
そんな孤独感と「ジョーズ」に代表されるような人食いサメの恐怖を掛け合わせたようなシチュエーション。
まぁ一作目の「オープン・ウォーター」にはサメも絡んではくるんだけど。

病気だった母親を助けることのできなかった医師のナンシー。父と妹を残し、一人で訪れたのは、地元の人がボチボチ足を運ぶ程度の秘境のビーチ。

海の上に浮かぶ大きなクジラの死がい。
そんなものを横目に見ながら、もう一本…というところをサメに襲われ 足から出血。
かろうじて岩場に辿り着いたものの、海岸までは200メートル。血の臭いが漂うのか、サメが離れる気配はなし。
果たしてナンシーの運命は!?

といったところですが。
登場するのは数名の人間と一匹のサメ。
本筋をしては、ナンシーとサメの一騎打ち。

そこにあるのは時間に限りのある岩場と少し離れた海洋のブイ。
というわけで、そないにメチャメチャ見せ場があるわけでは…ないとも。

その分、キレイな海の映像、サーフィンのシーン。そして主人公のお尻を狙ったサービスショットなんかも。
ちなみに主演のブレイク・ライブリーは「デッド・プール」ライアン・レイノルズの嫁さんでもあり、今話題の女優さんだとか。

それはさておき。
とにかく武器もない中で、そうそうサメとやり合うことのできない中、時間と闘い、絶望感を乗り越えと。そういう展開。
決して つまらないわけではないけども、あくまでドキドキ ハラハラしながら、その時間経過を見守るという映画だったかな。

悪くはないけれど、もうひとひねり。もうひとつ見せ場がほしかったですね。

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略して「ロスバケ」やね
posted by 味噌のカツオ at 21:47| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月10日

レヴェナント:蘇えりし者

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
レオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディ、ドーナル・グリーソン
アメリカ西部の未開拓な荒野。ハンターのグラスは狩猟の最中に熊の襲撃を受け、瀕死の重傷を負う。そして 狩猟チームの一人、フィッツジェラルドに同行していた最愛の息子を殺され、自身は置き去りにされてしまう。
一命をとりとめたグラスは フィッツジェラルドに復讐を果たさんと、約300キロに及ぶ過酷な旅に出る。

アカデミー賞に数部門ノミネート。結果、監督賞、主演男優賞、撮影賞を受賞した作品です。ちなみにディカプリオは5度目のノミネートにして念願の初受賞。
タイトルのレヴェナント“Revenant”はあまりなじみのない単語だけど、意味としては 帰って来た人や亡霊の意味があるとか。

物語としてはなんとも壮絶な内容。ですが、実話ベースだとのことで結構ビックリ。
実際には1823年の出来事で。このストーリー自体はアメリカではそれなりに有名らしく、これまでにも度々映像化もされているそうです。
映画の中では細かい説明はないんだけど、先住民の暮らす地で狩猟を行い、毛皮を取って商売をする集団がいたというのがそもそもの設定だとか。

そんな状況がイマイチつかみきれていない中、映画の序盤で始まる戦い。
人々が次々傷ついていくその描写は「プライベート・ライアン」の冒頭部分を彷彿とさせる激しさでした。

それから程なく描かれるのが、主人公グラスが巨大なグリズリーに襲われる場面。まぁ〜これがなんともスゴい迫力で、コワい、コワい。
噛みつかれて、引っ掻かれて。グングン振り回されて、よだれまみれにされて。見事なまでに恐怖と痛みの伝わる映像になってました。

映画という創作は 誰もが見たことのない映像を見せてくれたり、経験できないことを疑似体験させてくれるものですが。実際にこんなグリズリーにやられるなんてことは…
もし仮に体験できていたとしても、生きて帰って来られない状況だもんね。こりゃ。
まさにクマと鼻が触れあいそうな距離感のド迫力映像。これはスゴかった。

それ以降の中盤は グラスの過酷過ぎる旅がはじまり、終盤はフィッツジェラルドに対する復讐の物語。
もちろん序盤の激しさで十分につかまれたうえで、濃すぎる旅が続いていくので、157分の長尺でも ダレることなく見入ってしまいます。

その濃さというと…
一連のサバイバルの描写かな。捕まえた魚にかぶりついたり、倒れたバイソンの生肉をむさぼり食ったり。暖を取るべく“馬の中に入る”場面なんかは、それこそ生臭さすら漂ってくる感じ(苦笑)

それとは別に、ほんの一瞬ですが、雪の中から芽吹いてきている新しい苗の映像がありまして。
それが極寒の地で土の中から這い出すグラスの姿と重なっておりました。

これらの映像、極力CGに頼らず、ロケで雪の中で自然光を取り入れながら、順撮りで行っていったというから。
確かに たいそう厳しい物語というその奥に、実際の撮影も大変だったであろうこと、容易に想像つきますね。

グリズリーに襲われ、土に埋まり、雪の上を這いずり回って、河を流れて。生肉をむさぼり食って、崖から落下。
これでもかと言うほどのサバイバルシーンに挑戦しているディカプリオの主演男優賞受賞は納得です。

あと“マッドマックス”とはまた違うハードさを求められたであろうトム・ハーディも、いい感じでいやらしい悪役っぷりで存在感ありました。

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グリズリーに金熊賞を
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2016年04月20日

ロブスター

ヨルゴス・ランティモス
コリン・ファレル、レイチェル・ワイズ、ジェシカ・バーデン
独身者は、身柄を確保されホテルに送られる。そこで45日以内にパートナーを見つけなければ、自ら選んだ動物に変えられてしまう。
そんな世界で独り身になったデヴィッドもホテルに送られ、パートナー探しを始めるのだが…

おひとり様なわたくし的には たいへんにおそろしい設定の映画です(苦笑)
自分がその立場だったら何の動物になりますか〜なんてことを考えるほどの余裕の無いまま鑑賞。

ほぼほぼ傍観者のスタンスのまま。

結婚することを前提とした思想。
独身であること。恋をしようもんなら制裁を下さんとする思想。
もしかしたら、じゃまくさいから動物になりたいと考えるヤツもいるのかな。

でも動物だから安穏とできるわけでもなく。
(お父さんじゃなくて)お兄さんは蹴り殺されちゃうし、冒頭の場面では銃で撃たれちゃったりしてるし。

独身者のリーダーが気になるなぁと思ってたら、「アデル、ブルーは熱い色」や「007 スペクター」に出てた・・・
あぁやっぱいいオンナやわ。


パートナー探し中はオナ禁ということで。決まりを破るとえらい目にあっちゃうという。
ところで、成立したらやってもいいのかな?

どちらにせよ、厳しい世界だわ。

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ホモ・コースを選ぶのもアリなんだね
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2016年04月09日

ルーム

レニー・エイブラハムソン
ブリー・ラーソン、ジェイコブ・トレンブレイ、ジョアン・アレン
天窓しかない狭い部屋で暮らす男の子ジャックとママ。ママは7年前にある男に誘拐され、ジャックはそこで生まれ、外の世界を知らないまま育ってきていた。
ジャックが5歳の誕生日を迎え、彼に外の世界を教えるため、そして自身の人生を取り戻すため、部屋からの脱出を決心する。

TBSラジオ「たまむすび」で町山智浩さんがこの作品を紹介してから5か月。
その間には アカデミー賞でブリー・ラーソンが主演女優賞を受賞するなんて挟みつつ、やっと公開されました。やっと見ることができました。

小さな部屋に監禁された女性。そして そこで生まれ育ち、部屋の外を知らない5歳の子ども。

そんな設定を聞くと、どうしてそんなことに… そのままではいられないだろう… どうやって脱出するのか…
そういったドキドキを感じながら映画にのめり込んでいくわけですが。

後半、実際に部屋から出た先で、これからどうしていくんだろう…
それがついてまわります。

ほぼほぼ2部制というぐらいの展開で、観客を引っ張っていきます。

そんな今作の成功の最大要因は、なんといってもジャック役のジェイコブ・トレンブレイくんの演技ではないでしょうか。
昨今の日本映画における子役のクオリティの高さは幾度も感じておりますが、洋画の世界でもそれは同様ですね。
全編に渡って見事な“演技”を見せてくれます。

ブリー・ラーソンが主演女優賞を取りましたが、彼が映画賞に入っていないのは何故だと言いたくなりますよ。

外の世界の存在を知らない子ども。ママとぶつかる会話。天窓ではなく 大きな空を見上げる視線。
あとはしっかりと成長をしていく姿ですかね。

女性は終わった恋を忘れるために髪を切ったりしますが、彼が髪を切る場面も ママにパワーを送るためであり、なにやら過去から踏み出す儀式のようにも見えました。

また(本来であれば)忌まわしい あの部屋に行きたいというのもね。
彼の過去は、生きてきた証は あの場所にしかないからね。

我々がかつて通った小学校の校庭を見て「こんな小さかったっけ」と言ってしまうかのごとく。そんなセリフが出てくるのも彼の成長の証かな。

この年月で子を持つ母となった以上、強くあらねばという思いもあるでしょう。
しかし奪われた7年間の歳月に やりきれない思いに苛まれたり。
世間からの(メディアからの)心無い言葉に動揺したり。

その結果、良くない行いをしてしまうママの選択も見ていてツラかったですね。

前半のサスペンス込みのドキドキした展開と、後半の心を揺り動かされる感覚。
上手くまとめ上げた構成で見応えありました。

幼い子を持つ親の世代はもちろん、かつて5歳の子どもだった誰もが共感できる作品じゃないでしょうか。

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過酷過ぎる「はじめてのおつかい」
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2016年04月05日

リップヴァンウィンクルの花嫁

岩井俊二
黒木 華、綾野 剛、Cocco、原日出子
派遣教員の七海はSNS で知り合った鉄也と結婚。しかし、少ない式の出席者を補うため、なんでも屋の安室に代理出席を依頼する。
やがて鉄也の浮気が発覚。ところが七海が浮気をしたと義母に責められ、家を出ていくことに。行き場の無い七海に安室は奇妙なバイトを次々斡旋する。

そもそも“岩井俊二”なんて名前を聞くと「永遠の中二病の人?」とかつい思ってしまったり。
“リップヴァンウィンクル”なんてワードを使うことが鼻についたり。

そんな感じなんだけど、くやしいんだけど、映画はメチャメチャ良かった。
安易に“好き”と言いたくなんだけど、その作品の手のひらの上で コロッコロ転がされた感じ(苦笑)

180分の上映時間。超大作ってほどのスペクタクルな大冒険でもないのにこの長さ。
いやいや、1日24時間を生きてる普通の日常を切り取るなら、ある意味3時間では短いもんだわな。

どこにでも あり得る(東京であること前提だけど)物語なのかもだけど、実に冒頭の世界観と辿り着く場所は全然違うんですよ。
立場、環境、近くにいる人。最初は人前でしゃべるの苦手だった人が、ラストでは大きな声で手を振って見送るんですよ。全然違うんですよ。

本当の家族は おそらく離れたところに住んでいて。
それよりも“仕事”という名目で家族を名乗った人たちの方がなんか家族感を覚えてしまったりとか。

人生って常に動いてるとも言えるし、誰かに引きずられちゃってなのかもだけど。
いずれにせよ人生ってそういうことなんやね。

とまぁそんな風にほぼほぼ振り回される主人公の境遇を、我々観客も一緒になって、なすすべなく、それでいてちょっと面白く振り回されたみたい。
凄く悲しいこともあるんだけど、それも含めて成長していくということなのかな。

黒木華さんは・・・いいですね。
決して美形ではないかもだけど、薄幸な、ついつい助けたくなる顔なのかも。
「小さいおうち」などで見せた女中さん役なんかイメージ合うんだけど。その分 メイドコスもなんかたまらないね。
それはさておき、女優としてはますます魅力UPしてますよ。

そして途中から登場する、それでいて重要な役である Coccoさんが、これまた何とも言えない浮遊感。
観客として主人公・七海と同様に、いい意味で引っ張ってくれて、この人はどんな人なんだろうと思わせてくれて。
そして そのベールが少しづつ取れていくごとに…あぁ…と。

ウェディングドレス姿の二人が戯れる場面は独特な幸福感に包まれていました。
ウェディングドレスって やっぱり女性にとっては特別で、幸せの象徴でもあるんだろうね。
この段階で七海は2度目のドレス姿だったんだけど。何かを抱えたその姿と、解放されたうえでのドレス姿。これまた対照的だったですかね。

そしてもう一人 重要な登場人物が綾野剛演じる安室という男。このキャラクターが全く読めない。
そもそもどういう生業なのかも謎。七海を救ってくれるのかと思いきや“別れさせ屋”のくだりに思わず「?」。
はたまた七海を口説くのかと思いきや、最後まで手を出さずで。
こういう人って社会の全てを冷静に見て、感情の無い人なのかと思いきや、ましろとの別れに(嘘か真か)号泣。

ある意味での“不思議ちゃん”ですが(笑)、それらをトータルすると、それはそれで魅力的なキャラであったりする。
そんなつかみどころの無さを見事に表現してた綾野剛も素晴らしいっすね。

これは後で知ったことですが、タイトルにも引用されている「リップ・ヴァン・ウィンクル」という小説があるんですね。
その小説の設定・物語と照らし合わせると、この映画の根幹たる部分もより見えてきて。
うならされるわけなんですね。ふむふむ。

いや、元ネタを知らなかったとしても 十分に素晴らしい映画体験できますね。
良い作品でした。
posted by 味噌のカツオ at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月31日

リリーのすべて

トム・フーパー
エディ・レッドメイン、アリシア・ヴィキャンデル、ベン・ウィショー
1926年のデンマーク。風景画家のアイナーは、同じく画家の妻ゲルダに女性モデルの代役を依頼される。これをきっかけに、アイナーは自身の内面にある女性の存在を感じ取る。
それ以来、リリーという名の女性として過ごす時間が増えていったアイナーは、心と身体が一致しない自分に困惑と苦悩を深めていく。

監督は「英国王のスピーチ」などのトム・フーパー。「博士と彼女のセオリー」でオスカー俳優となったエディ・レッドメインがアイナーを。
そしてゲルダ役のアリシア・ヴィキャンデルは今作でアカデミー賞・助演女優賞を受賞しました。

原題は“デンマークの女の子”の意味である「the Danish Girl」。
今から80年も前の時代。「性同一性障害」である男性が本来の自分となるべく、世界で初めて性別適合手術を受けるまでのドラマ。実話がベースとなっております。

いまでこそ見聞きする性的少数者を指す LGBT。
レズビアン(女性 同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(心と 体の性の不一致)の頭文字をとった言葉ですが。

軽々に“受け入れられた”とは言えませんが、認知は進んでいるってかな。
ただしこの物語の当時は 単なる病気ということで。今ではあまり言わない 精神病院へ連れていかれたとのこと。
が「そうではない」と。性同一性障害の本質を尊重し、手術で体の方を修正しましょうという医師がおって、主人公がその手術を受けると。

単純に思ったのは とても繊細な心の物語だなと。
アイナー&リリーはもちろん、パートナーであるゲルダも細やかな心の動きや変化を、受け入れたり理解したり。そういうことがとても大切で。

今どきのスマホやネットで情報がどんどん手に入る世の中では「これは こういう症状なのね」で済んじゃうけど。
この何もない時代。ましてや身近に心と体の性別が違っている人なんて知らないだろうし。

その状況と ゆっくりと真正面から向き合って、愛を持ってわかり合うことによって、この物語はピュアに成立したんだろうなと感じました。
だから舞台が現代だったら ここまで感動できなかったんじゃないかな。

もう一点。
様々な感想を見ると男性と女性とで受ける印象も大きく違うようです。
そこはまさに 自分自身とどう向き合うか苦悩するアイナーと、大切なパートナーの悩める姿を どう見守るかのゲルダの立ち位置で。作品への感情移入の仕方が全然変わってきますよね。

でもラストシーンで 大きな悲しみの果てに、ずっと心の中にあったあの場所で自由に舞い上がる描写は、誰しもグッとくるものだったでしょう。

エディ・レッドメインは「博士と彼女のセオリー」のホーキング博士役も かなり難しかったと思いますが、今作でも微妙な心の機微を表現されていて。素晴らしかったです。
そしてアリシア・ヴィキャンデル演じたゲルダは等身大でありながら、時に強く、時に優しい女性でした。
ゲルダを褒める イコール アリシアへの賛辞ですからね。


さて、ホントにちょっとした余談ですが。
リリーのふとした表情が時々水原希子に見えたのはわたくしだけかな。
あくまで時々…ですよ。

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ナニもシュシュも取っちゃいました
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2016年03月02日

ローカル路線バス乗り継ぎの旅 THE MOVIE

太川陽介、蛭子能収、三船美佳
2007年からテレビ東京系列で放映されている人気バラエティ番組『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』の劇場版。舞台は初の海外ロケとなる台湾。
路線バスのみを利用して、3泊4日で台北から台湾最南端にあるガランピ灯台を目指す。

近頃では舞台中継やコンサートなどもあります。
すなわち白いスクリーンに映し出してしまえば「これすべて映画」というわけですかね。
テレビ番組を映画館で見るという言い方もできるし、多少強引だけど 広い意味でドキュメンタリー作品と言えなくもないけれど(苦笑)

このテレビシリーズは昔から好きで。なんとなしに楽しんで見てたんですが、いつの間にやら様々な場で話題となり「やっぱり人気なんだ」と妙に納得した覚えがあります。

そんな人気番組のコンセプトをそのまんま映画化。舞台が海外であるという事以外はホントにそのまんま。
しかし こんなものをわざわざお金出して映画館まで行って見ようというニーズはあるのかしらん!?と思いきや…

ウチの地域では上映3週目に突入。しかもファーストディ(¥1,100)とはいえ、下手な作品より客入ってる印象。
かくいうわたくしも足を運んでしまったわけで。

この企画のルールは、移動は原則としてローカル路線バスを利用。インターネットでの情報収集は禁止。ルート決め、宿泊先や撮影の交渉も自分たちで行うというもの。
ただし今回は高速バスも登場したけどね。超・イレギュラーでw

台北からスタートして 最南端のガランピ灯台を目指す3泊4日の旅。
しかもロケ日に合わせて超巨大な台風が台湾を直撃という危機もあり。
天候だけは調整できないから。ある意味 持ってますよね。この番組って感じで、それも良いスパイスとなりましたね。

太川さんは安定のリーダーシップ。
ピンチでのひらめきやファインプレー。そして時折り垣間見せる包容力もたまらない。
“理想の上司”にランク入りする資格は十二分にあると思うんだけど。

そして常に自由な蛭子さん。
もっさり系のどうぶつのような風体から繰り出される奔放すぎるコメントは破壊力抜群。やぁホントに下手なコメディ映画よりも確実に笑えます。
どんなにヒドイ事を言っても「蛭子さんだからなぁ」と許される謎の存在感。
それでなくてもギャンブル好きで家族も泣かすぐらいなエピソード知ってても、憎めないんだから。

毎回変わるのが紅一点。“マドンナ役”ですが、今回登場したのは三船美佳さん。
若くして結婚されて、そのままニコイチみたいなタレント活動も多かったので、この人自身のイメージってそんなに強くないんだけど。
今回見て感じたのは、メチャクチャいい人♪

スタート時のハイテンションに「4日間持たないよ」と言われてたけど なんのなんの。
バスが走らなくても 台風に傘をつぶされても 泣き言一切言わず。終始笑顔で通したのは立派。今まで余程ご苦労なさってきたのかしらん!?
また人とのコミュニケーション、蛭子さんへのツッコミも絶妙で。ムードメーカーとしても、ある意味で影の功労者ですよ。

さてさて、そんな3人のバスの旅。果たしてゴールは成し得たのか〜ということですけど。
映画版だといって無理をしない、あざといヤツをブッ込んで来ない。
あまりに自然体過ぎるテレビ東京のスタンス。お見事です。

予想以上に満足度を得られたナチュラルなロードムービーという事で。。。

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蛭子さん、でも¥1,800では高い!?
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2016年02月08日

ローリング

冨永昌敬
三浦貴大、柳英里紗、川瀬陽太、松浦祐也
女子更衣室を盗撮し地元を追われた元教師・権藤が女を連れて戻ってきた。貫一ら、かつての生徒たちと思いがけない再会を果たす権藤。
しかし残されていた当時の盗撮映像が、ある芸能事務所を巻き込んだ騒動を引き起こす。

『第89回(2015)キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベスト・テン 第10位』に選出された作品。

いわゆる単館系のなかでも特にマイナーな作品で、もっと言うならキャストもほぼほぼマイナー。
そんな印象ではありましたが、それが これだけの支持を集めて年間10位ということですから。
気になってレンタルDVDにて鑑賞しました。

しかしまぁなかなか特異な作風で。
冒頭から「これが今のわたしです」と映し出されたのが 巣の中でさえずる鳥の雛たち。
なんでしょうか。主人公が死んで生まれ変わって鳥になったですか?
ローリングとは輪廻転生の意なんでしょうか?

差し当たって物語の起点となる盗撮事件というのが 面白かったですけど。
今の時代にチョイチョイ聞くような事件であり、またそこにヤバイのが映ってたってのもまた そういうこともありえるなと。

事件としてはクソですが、登場人物もクソな先生が出てきたり。
登場人物らのイマイチ煮え切らない姿は、舞台となっている少々地味な町・茨城県水戸市のイメージとも合っていて。

その大半の登場人物が、 一見 前向きなように見えて、いつ THE END になっても不思議ではないような。そんなLIFEに見えました。
言うなれば「延長…延長…そして切れる」みたいなね。

ただ「これが今のわたしです」が何を指しているのかは ちょっと意外ではありましたが。

果たしてこれがキネ旬の年間第10位にふさわしいのかと問われれば…
そういう万人受けしないような作品が、ベストテンに数本紛れ込むのが キネ旬的だといえるのかも。

やぁ全くの駄作ではないんだけど、それほどでも…という。
そんな感じの仕上がりですよ。
posted by 味噌のカツオ at 00:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月14日

リアル鬼ごっこ

園子温
トリンドル玲奈、篠田麻里子、真野恵里菜
得体のしれない何者かから逃れるため、ひたすら走り続けた女子高生のミツコ。彼女が辿り着いたのは学校へと向かう通学路。仲間たちに やさしく迎え入れられ、平穏を取り戻したミツコだったが、その教室で授業が始まらんとしたその時に…

今年 何作公開されんの?という園子温監督作品。
「リアル鬼ごっこ」の原作はたいへん話題になり、映画ではパート5まで公開され、テレビドラマ版も放送されました。
そんな様々な展開を見せているテーマを果たして園子温はどのように仕上げてみせるのか?

と思いきや。
「リアル鬼ごっこ」と銘打たれてはおりますが、聞いた話では園監督、原作も過去作も全く知らないんだとか。
言わば そのタイトルのみ流用した完全オリジナル作品。

もっとツッコむなら、鬼ごっこではあるが“鬼”という概念もどうなのか。
ストーリーとしてどうなのか。落としどころとしてどうなのか。
そんな感じでした。

そもそもの「リアル鬼ごっこ」のターゲット層がそうなんでしょうが、劇場には高校生・女子高生が多数。
特に女子高生のグループは次々と出てくるスプラッター描写に「きゃあ きゃあ」。
突然のめくるめく世界観に「えっ、なになに?どうなるの?」。
そして上映後「全然 意味わかんない!!」。

わかりやすいほど好き勝手に盛り上がっておりましたわ(笑)

かく言う わたくしも、この展開を理解はできておらんのですが。まぁカワイイ女の子がいっぱい出てたことには満足で(苦笑)
基本キャストは皆女性で。ほぼ女子高生で。パンチラもアリという。監督のやりたい放題な映画なんかね。

あとは むやみやたらに、ほぼほぼギャグのように女子高生が真っ二つになりまくる描写とか。
ある意味 園子温らしさでもあるんじゃないかな。

いろいろな感想を見ると「トリンドルちゃんが良かった」との記述も多いのですが…

サービスショットにパンチラ。表情も決して悪くないけれど、あの細〜い足でロボットのような動きで走る姿が少々滑稽で。
でも“血まみれ”な姿は悪くないよね。

それよりも常に頼りがいのあるサポート役だったアキ(桜井ユキ)の安定度が、とても印象に残りましたね。
ちょっとイイ女で。

さて、この映画「シュールに負けるな」というキーワードが登場します。
シュール…意味を検索すると「超現実主義」「ありえないことだが、実際に起きていること」となりますか。
それが女性のみに向けたものかはアレですが、確かに今の世の中、そういう意味合いでの“シュール”な状況であるのは間違いないです。
ただただ、それらに屈するなと。そういう思いの込められた表現であったのかもしれないですね。
もしかしてだけど。

それはそれとして。この映画の チラシの煽り文句の数々。主要キャストのビジュアル(衣装)。これらは完璧なミスリード。
少なくともチラシに書かれてるような意味合いは、見いだせない…かな。
まるで かつての「バトルロワイヤル」みたいな、そんな風ではないかと。

そもそもの「リアル鬼ごっこ」の前提であれば、それも間違いではないんだろうけど。かといって忠実に今作の説明をしようとすると難しいもんね。
これは「リアル鬼ごっこ」の看板を借りた、園子温の表現の場なんだろうな。

ところで、園監督の作品が様々公開されているんだけど、冒頭に「A SION SONO FILM」と出てくるもの、こないものの違いはなんなんだろうか?

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本音を言うなら100%♀がよかったな
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2015年07月03日

ラブ&ピース

園 子温
長谷川博己、麻生久美子、西田敏行
鈴木良一はロックミュージシャンへの夢を諦め、冴えない日々を送るサラリーマン。いつしか 運命的に出会った1匹のミドリガメと、さらなる妄想にふける鈴木だったが、カメの存在を同僚らにバカにされトイレに流してしまう。
しかし流されたカメは地下に住む謎の老人のもとにたどり着き…

「ラブ&ピース」ですか。直訳すると「愛と平和」と思うんだけど。
カタカナでピースと言うならば、部分や部品なんかもピースと言ったりはしますが。

この作品のベースは園子温監督が20歳代の頃に書いていたものだそうで。
そんなシナリオを、ここにきて一本の作品として仕上げるというのには 監督自身に何がしかの思いがあったのでしょうが。
あるいは「園監督が本当に撮りたかった集大成」などとの表記も。

正直言って、何が何やらよくわからん物語ではあります。
特に序盤は 一つ一つの出来事を咀嚼する間も与えず、溜めも無く、どんどんと状況が変化していきます。
ついていけないわけじゃないけれど、滑稽であり荒唐無稽であり。
結局 観客は置いてけぼりみたいな(苦笑)

そしてもう一つ。地下の下水路にある基地(?)で、古びたおもちゃや動物たちと謎のおじさんが紡ぐストーリー。
言ってしまえば、これもほぼほぼ置いてけぼり。
ぶっちゃけわたくしも眠たくなっちゃった。

だからといって つまらないという訳ではなく。
滑稽だからこそのバカバカしさ。歌詞を紡いていく表紙たち(笑)
スタジアムを埋めた観客たちに至っては、どんだけのエキストラを動員したん?とか。余計なことまで気になったりして。

また“怪獣映画”との触れ込みもあったので、特撮ファンとしても気になってたんだけど。
これがまた今どきのCGバカみたいな安っぽい作りではなく、着ぐるみとミニチュアによる安っぽい仕上がり。

映画人の考えるクオリティとはどんなものかはわかりませんが、少なくとも古き良き時代の特撮で育ってきたわたくし的には、とても嬉しくなる映像でしたね。
このカメの造形は「小さき勇者たち ガメラ」のそれとよく似てたのも良かったですよ。

そしてクライマックスで響き渡る「スローバラード」清志郎の歌声。それもまた沁みましたねぇ。

結局わたくし的には ここに散りばめられたメッセージ的なモノ。素直に伝わったとはよう言いません。
園子温監督の考えることなんてそう簡単には理解できひんやろうし。

でもわたくしも好きな要素であり、この場合ピースと言っていいかな。
それらが垣間見えて 心地よい映画であったのは間違いないです。

さて、様々なレビューを見ると これはこれで賛否両論。
多くの感想の中に「新宿スワン」では園子温らしさが感じられなかった…という声も多かった。だから今作に期待していたとか。

う〜ん。それを言うなら。園子温らしさって何?
エロ、グロ、暴力。それらが出たら園子温らしいのか。

わたくしが思うに 園監督の作品って 結構テイストがバラバラで。
たしかにエロ・グロに殺人に寄ってる時期もあったけど、「TOKYO TRIBE」みたいな音楽フューチャーもあるし、今回は怪獣の出てくる特撮だし。
逆に、どんなテーマでもキッチリと見応えあるものに仕上げてみせるのが園子温流とも思っているんだけどね。

そもそも園子温らしさなんて“枠”すら存在しないんじゃないのかな。

話はズレましたが、これはこれで園子温らしい、
愛と夢の怪獣映画ということで いいんじゃないかな。
そのまんまだけどね(苦笑)

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園まんま!?
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2015年04月27日

龍三と七人の子分たち

北野 武
藤 竜也、近藤正臣、中尾 彬、勝村政信、安田 顕
元ヤクザの組長である龍三は、家族から煙たがられながら余生を送っている。そんな龍三がオレオレ詐欺に引っかかったことをきっかけに、元暴走族の京浜連合と対立。昔の仲間に召集をかけ、詐欺グループを倒しに向かうのだが…

前作「アウトレイジ ビヨンド」から2年半の時を経て、北野武監督の新作が公開。
「アウトレイジ」のシリーズでは暴力団の抗争をハードに描いておりました。

一方の今作。登場するのは元ヤクザのじいさまたち。ですが、テイストは思いっきりコメディ寄りであります。

暴力団、やくざ者 なんて普通に考えたら世間からはつまはじきな存在ですよ。
だけどたけし監督は そういうキャラクターを用いるの多いですね。
その辺り、どのような意図があるのかは聞いた覚えないので、何とも言いようがないんだけれど。

お笑いでは“お葬式コント”は作りやすいものです。
基本、笑いが御法度な場で おふざけをすることで、笑いを際立たせられますから。
んでヤクザというのも元来は“怖い人”という認識が付いているので、その人たちが おっちょこちょいなことをしてみせることで、より笑いが引き立つというのはありますよね。今回のコメディタッチであれば。

ちなみに わたくしが見に行った上映回、年配の方がたいへん多かったですね。
そして その分、笑いも多かったです。結構ウケてました。もちろん わたくしも楽しく鑑賞させていただきました。

冒頭の指がアレなので〜というネタなんかは、いかにもビートたけしのネタだなと。
もちろんそれ以外にも、しょうもないやりとりやら容赦のない乱暴さは、いかにもたけし流の笑いでしたよね。
終盤“はばかりのモキチ”が仲間からズタボロに攻撃されるトコロは真骨頂(笑)

またBMW vs バスのカーチェイスも、ギリギリ見応えありました。
露天の出店をぶっ飛ばしながら車が爆走するシーン。洋画ではよくあるけど、邦画ではありそうでなかったですね。

とまぁそんな感じで面白いのは面白い。楽しいのは楽しい。それは否定しませんが…
ラストがやけにあっさりし過ぎで。それについては ちょっと拍子抜け。

ひと昔前のヤクザってのは迷惑な存在でもありましたが、ある時代に於いては町や集落を治める役割もあったりなかったりと聞きます。
その反面、現代では法整備の下 ヤクザが鳴りを潜めたところに、元暴走族だの半グレだの 犯罪の温床となる集団が出てきたりもしてます。

そんな現代の悪と“任侠”という名を背負った元ヤクザのおじぃたちが戦うことでね。
まぁヤクザ賛歌はマズいでしょうが「おじぃもアツいトコロあるじゃん」とか感じたかったんだけど。そういうラストではなかったので。
そんな わたくしの期待を抜きにしたとしても、落としどころとしてはイマイチじゃなかったですかねぇ。。。

わたくし的にはドラマ「プロハンター」の渋くて軽やかなイメージが深い藤竜也さん。今見てもカッコ良かったですねぇ。
それからちょっとキレ者の二枚目イメージの近藤正臣さんも良かった。でももぅ70オーバーってのが信じられないです。

そんなカッコよくも どこか抜けてるジィ様らを向こうにして、安田顕さんがコミカルさ抜きのワル役だったのも意外といえば意外。

あと名古屋市でロケも行われているのですが、わたくしもなじみの深い場所が映ってて、それもまた密かな注目ポイントでした。

そんなわけで十分に楽しめた作品でもあっただけに、本筋の着地点がもったいない。
敵国の艦隊に着陸を…いや、その着地点も微妙だったけどね(苦笑)

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「内田裕也みてぇだ」がツボでした(笑)
posted by 味噌のカツオ at 23:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月07日

6才のボクが、大人になるまで。

リチャード・リンクレイター
エラー・コルトレーン、パトリシア・アークエット、イーサン・ホーク
6歳のメイソンは母、姉と共に米テキサス州に転居し、そこで多感な思春期を過ごす。
やがて父との再会、母の再婚、そして初恋などを経験し、少しづつ大人になっていくメイソン。やがて自分の将来の夢に向かい巣立っていくことに…、

まれに“構想10年”とか銘打った作品もございます。様々な段階を経て製作されて公開に至る。
それはそれで重みはありますが、こちらは撮影に12年ですから。よくもまぁこんな企画に挑戦したものだと驚くことしきり。

主人公は(スタート時には)6歳の少年。母、姉と共に暮らし、別れた父親とはたまに同じ時を過ごす。
そんな6歳の少年が、18歳・大学に進学するまでの物語。それを毎年夏休みシーズンに同じキャストで集まり、監督共々ストーリーラインを話し合って12年間かけて撮影していったというわけです。

設定ではなく、実際に12年の時間が過ぎておるのですが、上映時間は2時間45分。そう思うとずいぶんコンパクトにまとめたもんだと思いますが(苦笑)

正直、ストーリーとしては山場たるところは無いのかな。
ただのドラマであれば…大事故に巻き込まれたとか、バンドとかスポーツで名を上げたとか、ドラマチック過ぎる恋愛とか、そういう軸があるもんだけど これにはそれが無い。
観客としては、ただ静かに このファミリーを見守るというスタンス。

どうかすると、実際のイチ家庭を12年間かけて追うドキュメンタリーの方が製作とか、演出とか(?)しやすいんじゃないかと。
でもそうではなく、フィクションとして作り上げていったいう。こんな映画はなかなか体感できませんよ。

作品中、彼らが今何歳だとかは明示されません。でも少しずつ変化していく顔つき、体格、声、ヒゲなどから成長していく過程を伺うのも面白かった。
同じく iMac、iPod、Facebook、そしてLINEとか。車なんかもリアルに変化があるので、それらを見るのもポイントかも。

前述の通り、必要以上にドラマチックな展開はないんだけど、でも まるで日記を一気に読み返すように12年という時間を辿っていくと、様々な出会いや別れ、変化というものがあるわけで。
“男を見る目が無い”母に振り回されて生活環境の変化に巻き込まれるという受動的なトコから始まり、いろんな仲間と付き合ったり、素敵な彼女と時を過ごしたり。

父親との関係もなんか良かったですね。ああいった触れ合いは日本ではありえない関係性だけど。
離婚して別々に暮らしながらも定期的に遊びに行くとか、フランクに会話ができるとか。父親の性格あってだろうけど、とても腹割って向き合える親と子。
日本より離婚が多いアメリカならではの文化なのかもですが。

だけど最後に母がこぼした言葉と涙は、子を持つ親ならグッとくる場面ですよね。

しかしまぁ「この映画の完成は、彼が大人になるとき」という前提で作品を作るって、気の遠くなる話だよなぁ。
時間がかかるってのもそうだし、誰かがリタイヤしても完成に至らないものだし。
そんな12年というLIFEを2時間45分で体感するって、贅沢な時間の使い方だよね。
見て良かった作品です。

原題は「Boyhood」。少年時代と訳されるとのこと。
それを邦題「6才のボクが、大人になるまで。」としたのは上手いと思います。

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聖書と猟銃プレゼント!
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2014年09月26日

レッド・ファミリー

イ・ジュヒョン
キム・ユミ、ソン・ビョンホ、チョン・ウ、パク・ソヨン
理想の家族を装い、韓国国内で活動する4人の北朝鮮スパイたち。ケンカの絶えない隣の家族を“資本主義の限界”と揶揄するも、本音をぶつけ合うその姿に、次第に心を動かされてゆく。
そんな祖国への忠誠が揺らぐ4人のスパイらに、非常なミッションが言い渡される。

アニメやドキュメンタリーなどを手掛けていたイ・ジュヒョンの長編監督デビュー作。そして あのキム・ギドクが脚本・編集・エグゼクティブプロデューサーということで、ギドクのファンとしては やはり注目せずにはいられない。

冒頭、ほんのわずかの尺ですがアニメのイメージ映像から入るんですが、あれもなかなか雰囲気を持っていて良かったですね。

さて本編。
主役であるのは一見 普通の家族でありながら、実はそれぞれが訓練を受け、疑似家族として潜入している北のスパイ。
韓国の軍事施設の偵察から脱北者の抹殺などの任務を、指令を受けて遂行するというもの。

果たして実際にこのようなことが行われているのか。本当にスパイが存在するのか。
実は韓国のみならず、様々な国で活動しているという説もありつつ、それがわかってたらスパイにならへん…という考えも。
とにかく北に本当の家族を残したまま、4人は互いを監視しつつ家族として生活をしています。

一方、その隣の家族というのが、けんかが絶えない夫婦に気の小さい息子というグダグダな一家。
北の(疑似)家族とは対照的に、見ていて情けなくなるほどのダメ家族。

本来スパイ目的で生活している以上、近所付き合いもはばかられるものだが、ひょんなことから会話を交わすようになり、(しぶしぶながら)家族ぐるみで食事を共にしたりもするようになります。

そうこうするうち、スパイであることのアイデンティティと、人として家族を敬う感情がクロス。
気付けば 我々観客でさえ、あのダメ家族の夫婦げんかが愛おしく思えてきちゃいます。
やがてスパイとしての存在意義を上回っていく、叶う事の無い家族への思い。

国家のため、長期に渡って疑似家族を“演じて”きた4人が、最後の最後に繰り広げる他愛もない会話。それはスパイである以上、本来は手にできない幸せな風景で。
あの場面だって理想の家族像を“演じた”に過ぎないのだが、その意味合いの違いを思うにつけ、涙ナミダでありました。

南北統一への祈りを込めたキム・ギドクの脚本も素晴らしいし、それをしっかりと撮りあげたイ・ジュヒョン監督もお見事。
同脚本でもギドクが監督をやっていたら…もっとアクの強い仕上がりだったかもしれないし、これだけ登場人物がいながら セリフ無しだったかもだし(苦笑)

これまでにも南北問題をテーマにした作品は多々ありましたが、家族というコミュニティに落とし込むことで、非常に身近でわかりやすくなっております。
確かに それは我々日本人には関係ないことかもしれません。

でも隣のお国の事情であり実情を感じるのは大切なことであるし、究極的には日本と近隣諸国との関係性にも当てはまるテーマだと思いますので。
お互いに敬い合うことで夫婦は家族は成り立っています。
国と国も同じなんですね。

高校生のチャンスとミンジが、南北の関係性について持論を展開する場面があるんだけど。
今の日本の高校生が、あそこまでの意識があるかといえば、そうは思えないよね。

良く言えば平和な証拠なんだろうが。。。

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さもアリラン
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2014年09月18日

ルパン三世

北村龍平
小栗 旬、玉山鉄二、綾野 剛、黒木メイサ、浅野忠信
世界最高峰の警備を誇る要塞型金庫に収蔵されている秘宝・クリムゾンハート・オブ・クレオパトラ。
ルパン三世は次元大介、石川五ェ門らとともにその秘宝強奪を計画。だが そんな彼らをICPOの銭形幸一警部が執拗に追っていた。

その企画が発表されて以降、ほぼ100%の人が「これは手を出したらアカンやつや」と思っていたことでしょう。
実際、主演の小栗旬自身も その実写化のハードルの高さは認識していたとのこと。

しかし 受けてしまった以上、絶対に成功させるんだとの意識でこの作品に、この役柄に、必死で取り組んだようです。
その結果、多くの方の期待に応えたといっても過言ではないでしょう。
もちろん悪い方向の期待に沿っていたということでね。

ルパンとしての世界観。その要素は確かに入っているんですよ。
盗みのサスペンス。アクション。カーアクションもそうです。秘宝に関してのバックボーンに、人間関係というのもそうでしょう。
それらをキチンと描いてはいるんだけど、残念な点があるのだ。
それは、いずれも普通の域を超えていないということ。

ストーリーはとてもストレート。たいした“ひねり”も どんでん返しもない。
アクションもマンガであれば(人間離れした)大胆な描写もできるでしょうが、それを生身の人間が演じたところで(悪い意味で)マンガにしかならない。
カーアクションだって観客の度肝を抜くような演出はなし。ハリウッドの大作であれば「ここまでやっちゃうの?」的なのがあったり、ストーリー的に重要なポイントをカーアクションシーンに入れ込むこともあるじゃないですか。
そういうのがない。

逆に 五ェ門お得意のセリフを言わせたいがための展開みたいで。そのくせ本当の意味で五ェ門の見せ場になっていないというトンチンカンさ。
これはいただけない。

ただやりたい…インサートしておきたいシーンという意味では、飛行機のシーンなんかもそう。
カメオ出演のために用意した場面なんだろうけど、飛行機の場面にしちゃうことで無駄に「次元の銃は?五エ門の日本刀は?」「ってか五エ門自体、どこ?」とか余計な詮索をさせただけになってたし。

ここまでくるとかなり細かいことかもだけど、やっぱり期待するところはルパンと仲間たちの活躍なんですよ。
それが(企画としての)世界戦略なのかなんなのか、台湾・韓国・タイなどいろんな人たちがチームに加わっているのも、ぼやけちゃうんだよね。なんとなく。
そこはルパン・次元・五エ門・不二子だけでやってほしかったなぁ。

ルパンは過去に何度もアニメ化されていて、それぞれのシリーズに名曲たるナンバーもいくつかありますが、今回はそれらの曲が 大人の事情で使用できなかったのも痛かったね。
ぶっちゃけ布袋寅泰が担当したメインテーマもカッコいい。それは間違いない。
ただわたくしが持ってるルパンのイメージとは別の存在として、カッコいいと言いたい。
惜しい。

一方、紆余曲折あったであろうキャスティング。これは成功していると思います。
今 実写でルパンのシルエットが近いのは確かに小栗旬ですよ。ただ、個人的にあの笑顔が嫌いなだけで。これは完全に好みの問題。
メイサの不二子もミステリアスなイメージは体現できていました。ただ巨乳ではないと。そして個人的にそそられないというだけで。これも完全に好みの問題。

玉鉄さんの次元、浅野忠信の銭形も良かったです。
そして五エ門。長髪の綾野剛というのが違和感あったけど(苦笑)、個人的には予想外のヒット。もはや五エ門というキャラを越えて、ちょっと面白い個性を確立していたように思えました。

以上、感じたことをいろいろ書きましたが、トータルすると「普通のアクション映画」という域を超えていない作品という印象。これが曲者。
一年前の「ガッチャマン」みたいにダメダメならダメダメでツッコミ入れたり 指差して笑ったりできるんだけど、あまりに普通過ぎて相手しにくいんだな。

テーマが原作がアニメ版が とても大きな壁として存在して。そういう比較材料があるんだけど、イチ映画として突き抜けているわけでも、落ち過ぎてもいないだけに、見終わっても「う、うん…」という感じ。
製作サイドは続編にも乗り気というハナシも出ていますが。それについては 反対意見、さんせい意見、いろいろ出るんじゃないかな。

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タバコ吸いまくり
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2014年03月25日

ローン・サバイバー

ピーター・バーグ
マーク・ウォールバーグ、テイラー・キッチュ、エミール・ハーシュ
アフガニスタンの山岳地帯で特殊任務に就いていた4人のネイビーシールズが、ある判断によって200人超のタリバン兵から攻撃される状況を呼んでしまう。
そんな絶望的な極限状況の中から一人の兵士が奇跡的に生還を果たす。なぜ彼はサバイバルすることができたのか?

ここ最近 何度も書いておりますが、この映画も実話の映画化でございます。
2005年6月に決行された、ビン・ラディンの側近とされるタリバンのリーダーを捕捉及び殺害を目的としたレッド・ウイング作戦。

4名のシールズが偵察のため敵陣へ降下。そこで民間人と遭遇。しかし民間人なので攻撃を加えることなく解放。が しばらく後に200におよぶタリバン兵に包囲される。
結果、3名は死亡。1名のみが帰還を果たしたのだが、なぜ彼は生きて帰ってくることができたのか。

映画の冒頭。ネイビーシールズ(海軍特殊部隊)がいかに過酷な訓練を行っているのかが紹介されます。
体を縛ってプールの中にドボンみたいな。往年のたけし軍団のような過酷な訓練ぶり(苦笑)
それはさておき、自分の命のみならず他者の命も守ることが求められる隊員とは、それぐらいの訓練の上に成り立っているのがよくわかりました。

ただその後の展開が気持ち冗長な感じで集中しにくかったんだけど…
そして やっとのことで4人が戦地となる山中に入っていきます。

やがて あれよあれよという間に銃撃戦へと突入。
当初はスコープで覗き見るその先に相手がいたんだけど、何せ200人対4人の戦い。ジワジワと敵が攻め込んで、至近距離からの打ち合いにも。
チョイチョイ書かれてはおりますが、確かに「プライベートライアン」を思い出させるような 痛々しい描写です。

この痛々しさというのが銃撃だけではなくて、逃げる際に幾度か崖を転がり落ちていくんだけど、あの映像がまた痛みの伝わるものになってましたわ。

山肌をゴロゴロ転がって、岩場のトコに叩き付けられてようやく止まる。
本当であれば複雑骨折モノだろうと思うんだけど、冒頭の映像のように鍛えているからこそ持ちこたえているのかと。また戦地でのアドレナリンも出てるからかなと。
そんな風に見てましたよ。

さて、こういうった戦闘の中で一人、また一人と仲間が倒れていくんだけど…
厳しいことを言うと、もうちょっと各々の個性をハッキリさせておいてくれればね。
この4人のチーム内の役割、性格、ビジュアル。その辺りが印象付いていたら感情移入の度合いもアップしてたんだけど。

そして終盤。たった一人残されたマーカス。体はボロボロで成す術もない状況。そこで…

この映画のコピーは「彼はどうやって帰ってきたのか」ではなく「なぜ彼は帰ってくることができたのか」なんですよ。
実は思いもよらない方向へと展開していくんだけど。

その部分で少々勘違いしてたわたくし。序盤に見逃してあげた彼らが お礼に助けに来たのかと…そういうわけでもないんだね(苦笑)
真相は見た人のみが知っているってことで。

ストーリーの基本線はアメリカvsタリバンではあるんだけど、後半はちょっと予想外なテイストも絡めてあります。
それもあって主人公だけは帰還できたけど、彼のブラザーたち、そして援軍にやってきたはずのヘリが撃墜されるという、甚大な犠牲が出ているわけで。

その事実を見過ごすことはできないですし、決して「よかった よかった」と言って流せる物語でもないんだよね。
「俺たちは戦うことから逃げはしない!」という言葉も、なんだか虚しく響いてきます。

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マークが藤波辰爾そっくり!!
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2014年03月21日

LIFE!

ベン・スティラー
ベン・スティラー、クリスティン・ウィグ、ショーン・ペン
雑誌「LIFE」の写真管理部で働くウォルター。平凡な毎日を暮らす彼の特技は妄想することだった。
ある日「LIFE」誌最終号の表紙を飾る写真のネガが見当たらないことに気付いた彼は、直接ネガのありかを聞くためにカメラマンを探す旅に出る。

ベン・スティラーが監督兼主演。短編小説『虹を掴む男』を原作とする映画『虹を掴む男』(1947年公開)のリメイク作品でもある。
原題は「The Secret Life of Walter Mitty」。

一言で表すなら、おかしな映画であるかな。
主人公のウォルターは現実の世界からトリップして妄想の世界に没頭してしまう、ちょっとイタいヤツ。
駅のホームからビルに飛び込んで子犬を助け出し…電車を乗り過ごす〜というのは予告編でも流れていましたが、手が伸びるゴム人形を取り合いながら 壮絶なバトルになっていくヤツは「アベンジャーズ」顔負けで(笑)
何だかえらいトコに金とか労力をかけてますなぁ。

そんな「ちょっと、大丈夫かいな?」という印象だったこの物語。
しかしウォルターが妄想ではなくて現実に 半歩、そして一歩と踏み出していくことで、彼自身も映画の雰囲気もググッと躍動感を増していきます。

グリーンランド、ヘリ、そして船でアイスランドへ。
これも予告で見ていた映像ですが ヘリに飛び乗る場面の高揚感。スケボーで疾走するシーンの爽快感。
序盤のおかしな映画という印象が、気付けば本当に冒険の旅に同行してるような気分になってきます。

16年間、大きな雑誌社のイチ部署で同じような毎日を繰り返してきた男。
SNSの友達申請みたいな“ウインクする”をクリックすることすら躊躇していた男。

そんな男の人生が、ほんの少しの勇気で大きな変化を起こしていく。
なんて書くと自己啓発の何かみたいだけど、映画としての見せ方の妙なんでしょうか。ジワジワ引き込まれていっちゃうんですよ。

そんな印象の変化のポイントはウォルターの行動力によるものだけではなくて、間違いなく映像の美しさも要因となってますね。
海原、火山の噴火、そして雪山と、雄大で厳しくも美しい大自然の映像も この映画の見所のひとつです。この辺りは大きな画面でしか感じ取れない要素だと思います。
DVDではなく、ぜひ映画館で味わってほしいですね。

雑誌「LIFE」の最終号の表紙に使う写真のネガが見当たらず、それを探すための旅であって。でも そのネガを手に入れることは、雑誌のラストに向かっての旅でもあると感じたんだけど。
しかし、決してそれはネガティブな行動ではなくて。何かが終われば新たな何かがはじまる。
そんなことも感じたストーリー。

映像も物語もとてもさわやかで、前向きな気持ちを湧き立たせてくれる。ホントに見て良かったと思える一本です。
ただし 設定的には女性よりも男性の方が共感率は高いんじゃないかな。


余談ですが、わたくしは主人公(42歳だっけ?)と同世代でして。
そんな映画に登場するヒロイン役というのが子持ちのバツイチってのがねぇ。これはこれで妙なリアリティあるよねぇ(苦笑)

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あのサイトの電話係が気になってたんだけど…
posted by 味噌のカツオ at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする