2014年03月21日

LIFE!

ベン・スティラー
ベン・スティラー、クリスティン・ウィグ、ショーン・ペン
雑誌「LIFE」の写真管理部で働くウォルター。平凡な毎日を暮らす彼の特技は妄想することだった。
ある日「LIFE」誌最終号の表紙を飾る写真のネガが見当たらないことに気付いた彼は、直接ネガのありかを聞くためにカメラマンを探す旅に出る。

ベン・スティラーが監督兼主演。短編小説『虹を掴む男』を原作とする映画『虹を掴む男』(1947年公開)のリメイク作品でもある。
原題は「The Secret Life of Walter Mitty」。

一言で表すなら、おかしな映画であるかな。
主人公のウォルターは現実の世界からトリップして妄想の世界に没頭してしまう、ちょっとイタいヤツ。
駅のホームからビルに飛び込んで子犬を助け出し…電車を乗り過ごす〜というのは予告編でも流れていましたが、手が伸びるゴム人形を取り合いながら 壮絶なバトルになっていくヤツは「アベンジャーズ」顔負けで(笑)
何だかえらいトコに金とか労力をかけてますなぁ。

そんな「ちょっと、大丈夫かいな?」という印象だったこの物語。
しかしウォルターが妄想ではなくて現実に 半歩、そして一歩と踏み出していくことで、彼自身も映画の雰囲気もググッと躍動感を増していきます。

グリーンランド、ヘリ、そして船でアイスランドへ。
これも予告で見ていた映像ですが ヘリに飛び乗る場面の高揚感。スケボーで疾走するシーンの爽快感。
序盤のおかしな映画という印象が、気付けば本当に冒険の旅に同行してるような気分になってきます。

16年間、大きな雑誌社のイチ部署で同じような毎日を繰り返してきた男。
SNSの友達申請みたいな“ウインクする”をクリックすることすら躊躇していた男。

そんな男の人生が、ほんの少しの勇気で大きな変化を起こしていく。
なんて書くと自己啓発の何かみたいだけど、映画としての見せ方の妙なんでしょうか。ジワジワ引き込まれていっちゃうんですよ。

そんな印象の変化のポイントはウォルターの行動力によるものだけではなくて、間違いなく映像の美しさも要因となってますね。
海原、火山の噴火、そして雪山と、雄大で厳しくも美しい大自然の映像も この映画の見所のひとつです。この辺りは大きな画面でしか感じ取れない要素だと思います。
DVDではなく、ぜひ映画館で味わってほしいですね。

雑誌「LIFE」の最終号の表紙に使う写真のネガが見当たらず、それを探すための旅であって。でも そのネガを手に入れることは、雑誌のラストに向かっての旅でもあると感じたんだけど。
しかし、決してそれはネガティブな行動ではなくて。何かが終われば新たな何かがはじまる。
そんなことも感じたストーリー。

映像も物語もとてもさわやかで、前向きな気持ちを湧き立たせてくれる。ホントに見て良かったと思える一本です。
ただし 設定的には女性よりも男性の方が共感率は高いんじゃないかな。


余談ですが、わたくしは主人公(42歳だっけ?)と同世代でして。
そんな映画に登場するヒロイン役というのが子持ちのバツイチってのがねぇ。これはこれで妙なリアリティあるよねぇ(苦笑)

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あのサイトの電話係が気になってたんだけど…
posted by 味噌のカツオ at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月17日

ラッシュ プライドと友情

ロン・ハワード
クリス・ヘムズワース、ダニエル・ブリュール、オリビア・ワイルド
強気なドライビングで私生活も自由奔放なハント。走るコンピューターと呼ばれたストイックなラウダ。
1976年のF1グランプリ。トップを疾走する前年度王者のラウダだったが、ドイツでのレース中に壮絶な事故に遭遇。復活は絶望視されたが わずか6週間で復帰。日本の富士スピードウェイでのシリーズ最終戦に臨む。

気のせいなのか偶然なのか。アメリカでは70年代を舞台にした 実話ベースの物語がいろいろと映画化されていますね。
日本と同様にアチラでも“昭和”のテイストが見直されてるんでしょうか。
えっ、アメリカに昭和はないってか!?そりゃごもっとも。

いずれにしろ今の時代はケータイにパソコンに、いろいろ文化が進化し過ぎちゃってて。
それに比べて70年代は最低限のアイテムで、普遍的な“人”を より表現できるので、作り手側にとっても魅力のある時代設定なのかもしれないですね。

さて、ここで描かれるのはモータースポーツ・F1グランプリを舞台にした 2人の男のライバルストーリー。
我々世代で言うなら90年代ですかね。セナとかシューマッハの頃に大ブームとなったF1ですが、わたくしは全く見ておりませんで。
そんなモータースポーツ素人なのですが、映画ファンとして見てきましたよ。

全く違う個性を持つ2人の主人公。
一人はイケメンで女たらしで、ハンドルを握ればどんな形であれ勝ちを奪いにいくハント。ジェームス・ハント。
そしてコースやメカに精通し、ビジネスマンとしての才覚もあり、常にストイックなネズミ顔のニキ・ラウダ。

ただしハントは自由奔放に見えてレース前には常に吐き気をもよおすデリケートな一面も。
そしてニキは いざとなれば乗用車でも飛ばすことはできるが、私生活では安全運転主義であると。意識を持ってオンとオフ分けてる男。

主人公が全く正反対の性格とかそんなん言いますが、決して“反対”とは思わんかったですね。
そもそも人っていろんな性格・気性があって。前述のような振れ幅のあるキャラクターの二人が言葉を交わす場面は、高めあう“ライバル”というよりも“不協和音”という印象で。それがまた面白かったです。
安っぽい合わせ鏡にはせず、ヒリヒリとした緊張関係にリアリティを感じられたですね。

ただし正直、個人的にはどちらにも肩入れはしにくかったよね。
ハントみたいにチャラい遊び人は 決していけ好かないヤツと見てしまうし。ニキの職人的な頑なさは間違ってはいないけど、正直 同じチームにおったらやりにくいだろうなと(苦笑)
でも両者それぞれに感じたスタンスがそうだったから、シンプルにストーリーに入っていけたところはあるかも。

雨中でのレース開催までのやりとり。そしてアクシデント。さらには短期間での奇跡の復帰。
このくだりはじつにドラマチックだけど、それらが実話なのかと思うと何とも感慨深い。

また富士スピードウェイでの最終決戦のエピソードにも驚きました。
この二人の主人公が直接対決を行わずして、こんなにドキドキさせられるとは(笑)
そこにもまた事実に裏打ちされたドラマであり、さらに迫力あるレースシーンとエンジン音があり。実にスリリングに見せるように作られているという映画の素晴らしさ。興奮しましたよ。

ラストに生身の二人が向き合う場面。「オマエがいたからここまで来られた…」的な会話があって。それでもなお「オマエ嫌いだ」感がプンプン漂っててね。相手の存在がモチベーションであっても、人として好きか嫌いかはまた別で。

ハントが記者を殴る場面もね、ニキとの信頼関係とは別の拳だったんじゃないかな。激情型のハントだからこそ、説得力ありました。逆の立場でもニキだったらあそこまでやらなさそうだし。
やはりこれはクサい青春ドラマではなくて、良くも悪くも大人のストーリーなんだなと。

オトナと言えばですね、ハントが飛行機の中でCAさんと致してるところからエンジンの映像に変わる場面がありまして。
あぁピストンなんだなと妙に納得しました(^-^;)

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エンドロールが異常に長いよ(苦笑)
posted by 味噌のカツオ at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月11日

ルームメイト

古澤 健
北川景子、深田恭子、高良健吾、田口トモロヲ
交通事故で入院を余儀なくされた春海。しかしそこで出会った看護師の麗子と意気投合し、退院を機に二人はルームシェアを開始する。
2人の共同生活は順調に見えたのだが、春海は麗子の奇妙な言動を目にするようになり、やがて不可解な事件も起こり始める。

北川景子と深田恭子の共演で、何やら気になる作品ができました。
事前にあまり情報は入れず、なんとなくサスペンス・スリラー?というイメージだけで見てきました。

邦画界でこういうジャンルのものでチョイチョイ拾い物もあるにはありますが、正直演じるのは難しいものでね。
そんなわけで ある意味 北川景子と深田恭子がキレイだったらいいかなという、その程度の期待であったんですが。

北川景子ちゃんは基本美人なんだけど、髪の毛アップにしちゃったりするとアレッ?って見えるんだよね(苦笑)
でもこの作品の中ではキレイだったので良かったです。安心(?)しました。

そしてフカキョン。ムチムチでかわいいフカキョンを期待してたんだけど…おっと、ところどころ怖そうな一面が。という感じで期待以上に 二面性を持った役を演じておりましたよ。
正直いつまでもセリフ棒読みの女子高生やらお嬢様みたいな印象が残ってたりしちゃうんだけど、フカキョンも芝居頑張ってましたよ。

終盤、フカキョンと鏡に映ったフカキョンが2人して北川景子を追い詰める絵は上手くできてましたね。
一方、とある姉妹が飼っていたワンちゃんが消えてしまったくだりは、見事に嫌悪感を刺激してくれます。
映画という作り物ではありますが、犬好きの方にはちょっとキツイのでご用心。

さて、だんだんネタバレ的な話になってきますが…
物語を追っていれば フカキョン演じる麗子が二重人格というのは解ってきます。
そのうえでどのような展開があり、果たしてどのような落としどころにたどり着くのかと思いきや、意外にも もう一歩踏み込んだ領域にいってしまうんですよね。

いや、ところがところが それだけにおさまらず。一歩進んだ先とは別の着地点まで登場してきたのでビックリ。
言ってしまえば ちょっとわかりにくいような、ちょっと無理矢理っぽくもあるけれど、「おっと、そうきたか」という話になりますので。

そもそもタイトルの「ルームメイト」とは誰と誰になるんでしょうね…(笑)
このあたりの真相を知ったあとで もう一度見てみたくなっちゃうような。そんな感じの騙され具合を味わえます。

それにしてもラブコメ系とかではなく、サスペンス・スリラーの作品を北川景子と深田恭子で撮れたのは収穫なんじゃないですか。
わたくし的には素直には「いいもの観た」といえる作品でしたよ。DSC_0839.JPG
桐谷美玲はホームメイト
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2013年02月07日

レ・ミゼラブル

トム・フーパー
ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、アマンダ・サイフリッド
パンを盗んだ罪で19年間投獄されたジャン・バルジャン。仮釈放された彼は再び盗みを働くのだが、その罪を見逃してくれた司教の慈悲に触れ改心する。
過去を断ち切り 名前も変え、やがて工場主として成功を収め 市長にまでなった彼だったが、警官のジャベールは彼の過去の素性を見抜き、執拗に追いかけてくるのだった。

世界中で愛される名作中の名作ミュージカル「レ・ミゼラブル」を映画化。
ですが わたくし、「レ・ミゼ〜」見ていないんですよ。どんな物語か知らないまま、評判もいいので見てみようと。そんなスタンスでの鑑賞。

しかし…あまりに軽い気持ちで見に行ったことが、若干のズレを引き起こしました。
本編始まってファーストシーンから「おや、なんだこれは?」という感覚。なぜ歌いながら綱を引っ張っている?
映像の迫力はあるんだけど、歌ってることの違和感が拭えないまま、ノることができなかった。

本当にミュージカル好きな人に対しては申し訳ないのですが、わたくしアカンかったわ。。。
「なんで生命の危機なのに歌ってるんだ」とか言う人おるけど、まさにその境地に入り込んじゃって。わたくしとしたことが。。。

なぜフランス革命なのにキャストはアメリカ人だ?いや「テルマエロマエ」は日本人が古代ローマ人だったじゃないか?とか。もぅいろんなこと考えちゃったりして。

とにかく「感動した」という感想が多いんだけど、セリフではなく歌で、英語の歌詞で、それに合わせて字幕を読んで感動するということを、一本の線にすることができなかった。
もしかして日本語の歌詞で歌われていたら、こちらの受け止め方も違っていたかもしれない。

ラッセル・クロウの歌声は 素直にこちらの腹の奥に響いてきたけれど、そこに日本語訳を乗っけて感動するというのができなかったんだな。
改心・苦悩・赦し・恋・感謝。様々な感情がそこにはあるんだけれど、知らない言語をメロディーに乗せられても響いてこなかった。
せめて歌詞が日本語であるか、わたくしが英語がわかるかであれば、さすがに もっと伝わったんだろうけど。

上映時間は2時間半越え。と同時に、ストーリー自体も 長いスパンの物語の映画化で。
でも流れを追っていくなかで、これはジャン・バルジャンのオハナシなのか、フランス革命のオハナシなのか、それすら見失いがちで。

わたくし自身の集中力が持たなかった点も要因のひとつでしょうが、多くの観客と同じような感動を覚えることはできなかったのでした。

ちなみに、今年の年末辺りに舞台のミュージカルで「レ・ミゼラブル」が上演されるらしいので、それは見てみたいなぁ。。。
posted by 味噌のカツオ at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月06日

ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日

アン・リー
スラージ・シャルマ、イルファン・カーン、ジェラール・ドパルデュー
インドで動物園を経営していたパテル一家は、カナダへ移住するため 動物たちとともに貨物船で太平洋上を航行。しかし嵐に襲われ船が難破。
ただ一人 救命ボートに逃れた16歳の少年パイだったが、そのボートには一頭のトラが身を潜めていた。

2D版にて鑑賞。ただしアン・リー監督は3Dでこの映像を体感されることを望んでおられます。
確かに、ファンタジックな映像美が抜群に素晴らしい。2Dで見てもそうなんだから、3Dならなおさらでしょう。おそらくですが(苦笑)

濃紺の海、清々しい青空、オレンジの雲が遠くまで続いている様。発光するクラゲたちと 光を浴びてジャンプするクジラだとか。そんな絵のほうが3D映画は映えるんじゃないかな。
ただ直線的に 立体的だとか 飛び出す映像だとか、そういうんじゃなくってね。

そして その映画の映像美をフルに発揮させるという点で、トラという素材は最適だったんじゃないでしょうか。黄色、黒、白の縞模様。ときにしなやかで ときに躍動し。
これがゾウとかラクダでは ここまでの美しい感動は引き出せなかったことでしょう。おそらくですが(苦笑)

前半は主人公の幼い頃の生い立ち。そして宗教・信仰にまつわるエピソード。
中盤から、洋上に出た船が沈没して長い長い漂流生活が始まり、そこでいったい何があったのか。そんな体験談を、妻にも子どもにも恵まれた 現在の主人公が語っていくという展開。

見渡す限り何もない洋上で、獰猛なトラと227日間…なんて、そんな生きていられるはずがない。そりゃあそう。
そりゃあそうなんだが、ぐいぐいと引き込まれて見入ってしまいましたね。

最後に主人公が「あなたはこの話を信じるか」と問い掛けてくるんだけど、う〜ん、そんなこたぁどっちでもいいってな気になってしまいましたね。
真実なのか、虚言なのか。実際の体験が、年月を重ねることで誇張された記憶として残ってるのか。その辺りのことはさておいて。

それよりも 空と海とトラしかいないこの世界で、何を見て 何を感じ 何ができたのか。そして後ろを振り返らず消えていったトラ。
それらの一つひとつをスクリーンを通じて共有できたことが、わたくしの体験として残ったと言っていいのかな。

現実的に真っすぐな物語としてよりも、一人ひとりがそれぞれの感性で受け止めればいいんじゃないかな。
とにかく わたくし的にはものスゴく印象に残った作品です。
何が残ったと問われると、曖昧ではあるんだけどね

さて、上映が終わって席を立とうと思ったら、若干 足元がフラフラと。。。
映像見て酔ったか?(笑)

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寅さんと漂流した227日
posted by 味噌のカツオ at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月21日

LOOPER ルーパー

ライアン・ジョンソン
ブルース・ウィリス、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、エミリー・ブラント
2044年のカンザス州。30年後の未来からタイムマシンで送られるターゲットを抹殺する“ルーパー”と呼ばれる殺し屋のジョー。
ある日、送られてきた男が30年後の自分だと気付き、躊躇した隙を突かれ未来のジョーに逃げられてしまう。追跡の末、未来のジョーを追い詰めたジョーは、彼が過去へやって来た真の目的を知る…。

基本、タイムトラベルものが好きなうえに、前評判も上々だったので とても楽しみにしていた作品。
念のため事前に設定を予習していったので、見ていてストーリーで迷子になることはありませんでした。

“ルーパー”というのは未来から送られてきたターゲットを始末する職業。
予告された時間きっかりにポン!と縛り上げられた男が目の前に現れて すぐさまズドン!その辺りを導いてくれるファーストシーンがなかなかの衝撃で面白かったわ。

さてさて、これまでに何人も何人もそうやって始末を繰り返してきたジョーの元に、なんと30年後の自分が送られてきます。
本来なら一気にズドン!でしまいなんだろうけど、少々イレギュラーだったから油断しちゃったんでしょう。本来なら頭巾を被せられているはずが、いきなりハゲ頭だもんね。
その結果 追う立場であり、追われる立場にもなっちゃうわけだけど。

時空を超えて同じ時間に存在する同一人物の2人がどのように対峙していくのか。それを気にしていたら、物語はなんとも意外な方向へ。
ネタバレ的に書いてしまいますが…まさかのまさかで、SFの基本線にオカルトのテイストが絡み合ってまいります。
ですが、ストーリーラインとしてタイムトラベラーとオカルトが上手い具合に融合していくので この辺りしっかり見届ける物語ですね。

ラスト、主人公が思い描いた未来図とその決断は、観客の胸にズドンとくるものだと思います。
というのもSF・オカルトチックではありますが、夫婦の愛情・親子の愛情 といったものがベースにはありますので。

今回 ヤング・ジョー役のジョゼフはオールド・ジョーのブルース・ウィリスっぽく特殊メークを施してあるんだとか。
やぁ確かに その面影は感じられたかな(苦笑)

そしてもう一人注目するべきは、特殊な感覚を身に付けた ちっちゃい男の子。この子の演技がまた映画の迫力となって表現される場面もありますのでね。

それらの登場人物も良かったですし、ストーリーの奥深さも文句ナシ。
しかし、主要キャストが決して多いわけでもなく、映画としてのダイナミズムの弱さもあってか、見る人によっては‘B級作品’という評価で終わることもありましょう。
でも個人的には この世界観にのめり込んで見入ること出来ましたので。十分に楽しめた作品でありました。

余談ですが…新日本プロレスの‘レインメーカー’オカダ・カズチカも近未来には世界を掌握することでありましょう。

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シンディLOOPER という人がいましたね
posted by 味噌のカツオ at 14:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月15日

ロボット

シャンコール
ラジニカーント、アイシュワリヤー・ラーイ
バシー博士は10年の歳月をかけて、二足歩行型ロボット・チッティを開発。人間の感情をも理解するようプログラムされたチッティは、バシー博士の恋人であるサナに恋をしてしまい、博士の怒りを買って廃棄処分にされてしまう。
が、残骸を回収した悪徳工学者の手により、チッティは殺人マシンとなって復活を果たす。

見てまいりました、ウワサのインド映画「ロボット」。
チラシには「ワケわからんが面白い」とキャッチコピーがついておりますが、わたくし的には‘面白い’というトコには行き着きませんでしたが、その発想のトンデモ加減とスケールの大きさに圧倒されました。
褒めてるのよ(笑)

主演は間違いなくインド映画の‘スーパースター’であるラジニカーント。
個人的にはインドの松平健 的なイメージで見てたんですが、作品中には藤岡弘さんともダブったなぁ。
とにかく、ラジニカーントもマツケンも本郷猛も みなスーパースターでありヒーローなんだな。どこか浮世離れしちゃってるようなさ。

基本はバジーガラン博士とロボ・チッティの二役とされていましたが、この両者のビジュアルもだいぶ違うので、言われないとわからないかも。
その両者が敵対していくということを思えば、オースティン・パワーズとドクター・イーヴルの関係と同様か!?
結果的に、二役どころか尋常ではない数出てくるんだけど(苦笑)

展開としては若干のグダグダ感も漂わせつつでしたが、途中に出てくるアクションシーンは圧巻。
序盤の電車内で繰り広げられるのは生身の人と人の戦い。ある意味ではジャッキー・チェンらのようなアクションとは一味違う世界観を構築してます。

続く中盤には道路でのカーアクション。かねてからのアメリカやアジア諸国の映画でのカーアクションもストレートな迫力はあるんだけど、ここでは想像を超える絵を見せてくれますね。もぅムチャクチャのやり過ぎ。

そしてラスト。博士&軍隊と合体したロボ軍団の激しすぎるバトル。ただただ・・・呆れ返るばかり。
褒めてるのよ。ホントに(笑)

そんなエンターテイメント要素満載ですが、ストーリーはどこかシニカルで。
博士が軍のために作ったロボットが、言われた命令を忠実にこなすがために、起こる不条理。
かつて「鉄人28号」も操縦する人次第で正義の味方にも悪魔の手先にもなったもんでした。

そこでロボに感情をプログラミングすることで・・・あぁ今度はまた新たな問題が発生しちゃうと。
そりゃロボットの感情はおろか、普通の人だって善意と悪意で揺れることもあるし、それがあるから犯罪は起きるし。
それに恋心まで絡まっていくと、止められなくなるよね。
妙な説得力、垣間見えましたよ。

上映時間は2時間20分。その中にアクション、ラブストーリー、そしてもちろんインド映画ではおなじみのダンスシーンもあります。
様々な映画のテイストを詰め込みながら、それでいて全体が散漫ということもなく、‘あれよあれよ’と転がる物語に乗せられて、そんなに長さは感じなかったですね。
それどころか、夏には3時間の完全版も上映になるとのこと。

つまりはノーカット版ということなのかな。
火事から少女を助け出すシーンも、ノーカットなのかな。
アカン、(見た人ならおわかりでしょうが)あまりも不謹慎過ぎる願望やったね。

忘れてた、オープニングの映像も「ドラゴンタトゥーの女」に次ぐらいにカッコ良かったですよ!!

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ラジニ62歳!ラーイ38歳!
posted by 味噌のカツオ at 01:11| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月18日

レンタネコ

荻上直子
市川実日子、光石 研、田中 圭、小林克也
子どものころから人間よりも猫に好かれてきたというサヨコ。彼女は猫を乗せたリアカーを引きながら、寂しい人に猫を貸し出す「レンタネコ」という一風変わった商売を行なっていた。

独特の作風でファンの多い荻上直子監督の最新作は、自身も大好きな猫をフューチャーした作品。
寂しい心を抱える人々に猫を貸し出す‘レンタネコ’という、なんとも不思議な物語。でも・・・でも・・・猫好きなモノとしてはものスゴときめく設定だったり(笑)

これまで様々な癒されるスローライフムービーを撮ってきた荻上監督ですが、まさに今回は猫によって そのテイストを構築してるところはありますね。

とは言うものの、当然 猫100%で映画は成立しない。
そんな猫を会した人間ドラマとしても十分に楽しめましたわ。

大まかには「寂しい人の心にポッカリと空いた穴を、猫が埋めてくれる」という3つのストーリーとエピローグ。
ほんわかした雰囲気と、市川実日子のマンガみたいにベタっとしたわかりやすさが、少なくともわたくしとは合いましたね。

ちなみに これを見る前に たまたまドーナツを食べていたこともあり、あのドーナツの食べ方は変に感動しちゃったよ(笑)

とにかく猫がいっぱい出てきますし、人が演技をしているその奥の方で2匹の猫が取っ組み合いしてたり、何気ないところで ふいふいとフレームインしてきたり。猫たちの演技?ってか存在感は絶妙。
いてほしいところに猫がいて、ありのままの猫の生態が見られて。猫たちが車座になってカリカリか缶かを問う総会のシーンとかに妙な説得力を感じたり。

当然ながら製作者側の猫への愛情はしっかり感じられますし、猫好きの痒いところに手の届く・・・みたいな。
わたくし言う所の‘ネコモノ’映画数あれど、これは非常に満足度高し。


これはちょっと言い過ぎになるかもしれないけれど・・・と前置きで。
どうしても小林克也演じる謎の隣人だけが浮いてましたね。

これまでの荻上作品なら、ここは もたいまさこさんが出てきて当たり前だと期待しちゃうんだけど。
出演が叶わなかったのか、狙いがあってのことなのか。ただ少し残念だったかな。

余談ですが、このお話の登場人物は吉岡、吉田、吉川、吉沢という役名です。何ゆえ?

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ふさふさの歌丸師匠
posted by 味噌のカツオ at 20:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月05日

レイトオータム

キム・テヨン
ヒョンビン、タン・ウェイ
DVの夫を誤って死なせてしまい刑務所に収監されていたアンナ。彼女の元に母親の訃報が届き、3日間の外出が許可される。
葬儀に向かうべく乗車したシアトル行きのバス。アンナは慌てて乗り込んできた男・フンから「運賃を貸してほしい」と頼まれてしまう。

「レイトオータム」直訳すると‘遅い秋’か・・・と思ったら、元々が「晩秋」という韓国を代表する映画のリメイクなんだとか。
製作としては 韓国・香港・アメリカの合作。実際に舞台となっているのはアメリカで、基本のセリフは英語。
そしてヒョンビンは韓国の俳優で、共演のタン・ウェイは中国出身。

その辺りの基本情報を知らないなりに「ふーん」という感じで見られましたが、わかったうえで見てたら、もう少しちゃんと受け止められてたかも。

アメリカに暮らす異国の人と異国の人。
葬儀が行なわれて人が集まるということは、それなりに中国人のコミュニティがあるわけだし、そのバックには罪があったり恋のもつれがあったり。

長距離バスで出会った二人が、ふいに思いを通わすにしても、(同じアジア系であっても)違う民族なのでね。それはそれで心の距離があると思うし。
ってかそもそも外出許可を得た罪人と、トラブルを抱えた‘エスコート・サービス’の男だし。

でも こういう作品の雰囲気だとか、訳ありのシチュエーションでの恋心とか。‘じわー’っとくる女性も多いんだろうね。
それ自体は わたくしも否定はしないけど、前述の通り もぅちょっと理解したうえであれば、沁みるものがあったかもですね。
つまり、わたくし的にそこまで響いてこなかったというわけで。

あとは失礼な話になりますが、ヒョンビンの顔が どうもインチキくさい男にしか見えなくて。登場の仕方からそうだったし。
この人でラブストーリーを見たいとは思わないなと。もっとカッコイイ役者さんおるやんってね。

さらに余計なお世話ですが、コートのエライ高い位置のポケットに手を入れるのはダサくないか?(チラシの写真参照)
ズボンのポケットとか、コートの下の方のポケットなら普通だと思うけど、ヒジを90度曲げておなか部分のポケットは・・・ダンディズム感じないぞ。
みなさんどう?

相手役のタン・ウェイの憂いを秘めた表情なんかが味わい深かっただけに、それが残念だった・・・よ。

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ムターオトイレ
posted by 味噌のカツオ at 21:28| Comment(0) | TrackBack(1) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月23日

ラビット・ホール

ジョン・キャメロン・ミッチェル
ニコール・キッドマン、アーロン・エッカート、ダイアン・ウィースト
8か月前、一人息子のダニーを交通事故で亡くしてしまったベッカとハウイー。
ダニーとの思い出を大切にして前に進もうとするハウイーと亡き息子の面影を消し去ろうとするベッカ。
やがて、同じ痛みを共有しながらも、夫婦の関係は少しずつ綻び始める。

飼っていた犬を追いかけ、交通事故にあって亡くなった4歳の一人息子。
その犬を飼うことを提案したのは夫であり、庭の門扉をわたしが開けっ放しにしていたと嘆く妻。
そういった理由がなかったとしても、このように自責の念にさいなまれることはありましょう。

それでも、人はそれを乗り越えていかなくてはいけない。
そこに登場するのは、やはり同様に幼い子供を亡くし、同じような悲しみを抱えた者同士で語り合う会。アメリカの映画ではたまに目にする場であります。
ベッカとハウイーも悲しみを和らげるべく、そういった場に行くわけなんですが、とある夫婦の「ウチの子供は神に必要とされて、天使となるべく旅立ったんだ…」という話を聞き 妻のベッカは冷笑。
「本当に天使が必要なら神が作ればいいのよ。全知全能なんでしょ」とにべもない。
この会には参加しないとするベッカ。人は人だと一定の理解を示すハウイー。

残された動画を見ては息子を偲ぶハウイーに対し、息子の遺品を処分し 悲しみの染み付いた家も売ろうとするベッカ。
ハウイーは「2人目の子供をつくらないか」と夫婦の営みを求めるも、ベッカは徹底して拒む。

同じ悲しみを抱えつつも、その後の思いは全く交わらない二人。
それぞれの気持ちはわからんでもないけど、やはり前に進もうとする夫と 何かに縛られている妻という構図に見えてきますね。

そんな妻に変化を与えたのは、事故の加害者である高校生のジェイソン。
そもそもは偶然であったが、後にあえて彼との接触を試みるベッカ。
やがて、ジェイソンが書き綴ったコミックにより、心の中にわずかな光を見いだす。

その物語「ラビット・ホール」は、科学者の父親を亡くした少年が パラレルワールドに存在する別の父親を探すため、「アリス」のごとく‘ウサギの穴’を通り抜けるというもの。
言わば どこにも逃げ場のない現実世界から、ほんのわずかでも逃避する術を、加害者である少年から得たという事なんでしょうかね。
そして いつしか夫婦の関係にも変化の兆しが現れ始めて・・・

と、この夫婦の悲しみのストーリーは まだまだ続いていくんでしょうと。
ここでひとつ見逃してならないのは、なぜジェイソンがそんなコミックを綴ったのかという事。

ここでは夫婦の再生のストーリーが軸ではありますが、17歳にして(事故ではあるが)そのような悲しみを背負ったのはジェイソンも同様だと思うんですよ。
ジェイソン自身も なんとか立ち直らんとして、このコミックを書き上げなくてはならなかったんじゃないかな。
これは事件ではなく事故なんです。突然に加害者の立場となってしまった青年の心にも目を向ける物語なのかも。。。
そう思ってしまいました。


最後に…
始めは大きな岩にのしかかられてるみたいだったけど、いつしか小さなポケットの中の小石に変わる。でも、それはそこにある。
ベッカの実母の言葉が、とても重みがありました。

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夫婦の営みも大切だと思うよ
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2011年08月15日

ロスト・アイズ

ギリェム・モラレス
ベレン・ルエダ、リュイス・オマール、パブロ・デルキ
全盲の女性サラの首つり死体が、自宅地下室で発見された。サラの双子の妹フリアは、姉の死は自殺ではなく他殺ではないかと疑問を感じ、サラの足跡を辿っていく。
やがてフリアの周囲にも怪しげな人影がチラつき始める。

『「REC/レック」を超え、スペイン大ヒットを記録』という文句に惹かれて見てまいりました。確かに「REC/レック」は見応えあったからね。
そう考えると スペインという国はなかなかの良作を輩出してるんだな・・・とか思ったりして。

導入部からして 非常に怪しげに謎めいていて。「REC/レック」を超えて・・・というイメージもあってホラーチックなのかと思いきや、しっかりとしたサスペンスストーリーでしたね。

話の展開としてはチマチマとゴチャゴチャした印象。
肝となるような部分の上に 余計なミスリード的情報が被さってくるので、素直に楽しめなかったというのが正直なところ。

そこに誰かがいたのか?とか 夫の不倫疑惑とか。それから主人公・フリアに着いてきた隣人の娘の存在とか。
その辺りの情報を見ながら整理するのがめんどくさかったですよ(苦笑)

だからなおさら見る前の時点で‘これはサスペンスです’という意識で望まないと。人か霊かモンスターかみたいなホラー要素まで考慮しながら見ていくのはしんどいからね。

あとフリアの視覚がさえぎられている状況を、他の人物の顔を写さないことで共有しようという手法もわからなくはないが、その表現があまりに長いので違う意味でイライラしてきました。
試みはおもしろいけど。

逆にラストの緊迫した場面。暗闇の中で、ディスコのフラッシュライトのように、カメラのフラッシュだけで状況を追って見せるというのは面白かったです。

総じて良い部分、悪い部分が入り混じっていてね。あまり欲張らず、展開のテンポをもう少し良くして コンパクトに見せ場を凝縮したら結構スゴかったんじゃないかしらと思えました。
韓国かどっかでリメイクしたら傑作に生まれ変わるんじゃないかしらん!?

Ro-suto.jpg
ロスと会津
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2011年07月25日

レスリング・ウィズ・シャドウズ

ポール・ジェイ
ブレット・ハート
世界最大のプロレス団体・WWF(現WWE)のトップレスラーである‘ヒットマン’ブレット・ハートを追ったドキュメンタリー。1998年製作。

このドキュメントのクライマックスとなるのが、業界的に「モントリオール事件」と呼ばれるとある出来事でして。
1997年11月9日のサバイバー・シリーズという大会で行なわれた ブレット・ハート対ショーン・マイケルズのWWF王座戦。会場はヒットマンのホームであるカナダのモントリオール。

究極のベビーフェースであったヒットマンがマット界の流れと共にヒールサイドにチェンジ。
しかし紆余曲折あってWWFの退団、オポジションであるWCWへの移籍を決め、この試合がラストマッチとなるはずであった。

王者・ヒットマンは王座を防衛し、翌日に返上しての移籍を希望。そしてオーナーであるビンス・マクマホンはひとまずそれに同意。
が 実際の試合に於いては ヒットマンの得意技であるシャープシューターをショーンがかけた時点で、ビンスは強引に試合を終了させ、ヒットマンをだまし討ちにする形で王座を引っぺがしたと。

早い話が ヒットマンは円満移籍を望んだものの、オーナー・ビンスはその‘商品’にキズをつけたうえで叩き出したと。
ヒットマンにしてみれば「これまで14年間、最前線でカラダを張ってきた選手に対してのリスペクトは無いのか?」となるし、あくまでビジネスライクな立場でのビンスにしてみれば「これは企業戦争だ」となる。あまりに非情だけど。
でも当時のWWFとWCWの関係は かなりエゲツなかった。テレビの放送を巻き込んで、本当の戦争状態だったからね。

最終的にはWWFがWCWを吸収することになるんだけど、あの辺りの流れも日本のプロレス界 及びテレビ業界からは想像もできないリアルな動きで面白かったなぁ(笑)

閑話休題。この作品に戻ろう。
ここに納められている物語というのは‘プロレスファン’からすると ものスゴく興味深く、またじつにヒリヒリとしたものでありました。

プロレスを知らない人、見ない人なんかは「あんなもん八百長だ」的なこと言ったりするものですが、プロレスファンの視点で言うなら あれは八百長などといった簡単なものではなく、ストーリーとリアルの融合されたファンタジーなんですね。
現代のリング上で行われることには ある程度決められた展開があり、選手たちはそれに則って演じる部分があるわけだ。が ただの台本上の物語を見せるだけなら、わざわざ筋肉を鍛える必要は無いわけで。
結局そこで行なわれるファイトに関してはリアルであり、だからこそ大ケガをしてしまうこともあります。

で選手たちはアスリートであり、アーティストであり、パフォーマーでもあって、それだけにプライドも高く対会社 対他の選手と感情がぶつかり合ったりもするわけで・・・

んー、などと書いてみたけど何か薄っぺらい。
やっぱりプロレスの本質は簡単に語り尽くせるモノじゃないね。
ただし、それを受け止めるファンもそれを理解したうえで リングを、選手を見ていると。そういう関係が成り立ってるんだよね。
とにかく それだけの才能がないと楽しむことができない。そんな贅沢な娯楽なんですよ。プロレスは。


この作品にはブレット・ハートの生き様と、「モントリオール事件」のあらましが納められています。
撮影自体は結構長期に渡っていたようで、監督がブレットを取材し始めた頃には まさかそんな事件が起こるとは考えられなかったことでしょう。
と共に、よくもこんなにバックステージの深いところまで撮影していたものだとも思います。

さらに深読みをするなら・・・
オーナーであるビンスは この顛末を取材させて世に出すことによって、プロレスの肝の部分を‘カミングアウト’することができ、より業界の進化と深化を進めたともいえます。
つまりこの事件が単なるバックステージ裏での権力争いではなく、この事件を見せることもビンスの戦略の一つだったんではないかと勘ぐってしまうわけですわ。
だって普通の感覚だったら 絶対見せられない部分なわけだし。。。

結局プロレス界で行なわれている全てのことが、どこまでがストーリーで どこからがリアルなのかは誰にもわからなくて。それについてアレコレ詮索することこそがファンタジーだったりするんだよね。
だからプロレスファンはやめられない。こんなに面白いエンターテインメントはないですよ。

この「レスリング・ウィズ・シャドウズ」は多くの人に触れてほしい作品であります。
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2011年07月02日

ロシアン・ルーレット

ゲラ・バブルアニ
サム・ライリー、ジェイソン・ステイサム、ミッキー・ローク
入院中の父親の医療費支払いに悩んでいた青年・ヴィンスは、大金が入る仕事の噂を聞きつける。
入手した情報に従い、辿り着いたその場所は森の中の館。そこでは命と金を賭けた集団ロシアン・ルーレットが行われようとしており、ヴィンスもプレイヤーとして参加させられてしまう。

この作品は かつてフランスで製作された「13/ザメッティ」のリメイク版であります。
ちなみに監督のゲラ・バブルアニは そのオリジナルの「13/ザメッティ」の監督でもあるので、セルフリメイクということになりますかね。

わたくし事ではありますが「13/ザメッティ」は見ていないと思ってたけど、過去の履歴を漁ってたら感想が出てきてちょっと驚いた。見てたんだ(苦笑)
で チラシの写真を見たら、そちらもほんのり思い出したけどね。

ある青年が ひょんなことから命のやり取りをするゲームに巻き込まれちゃうというストーリーライン。
当然そのあたりの概要は同じですが、若干アレンジも。その最も大きな違いは もちろんキャスティング。
こちらは主演がサム・ライリー、ジェイソン・ステイサム、ミッキー・ロークとアメリカの有名俳優が演じております。おまけにアントニオ猪木のラストマッチの相手でもある格闘家 ドン・フライも出ておられます!!

とにかくストーリーは割とストレートでシンプル。
あくまで そのロシアン・ルーレットの‘リング’での攻防が柱であって。もちろん そういう設定であるので、少々キツイ描写もあるわけなんですが。

その後に待ってる展開も、正直 想定の範囲内。それ以上でもそれ以下でもないんだな。
ただし映画らしいイイ緊張感は 全編通して保たれてますので、それはそれで見応えはありますよ。

最後に この映画をより楽しむため、プラスアルファの提言。。。
この映画では17人の男たちが‘リング’に立つわけなんですが、見る前に自分だったら何番に賭けるかを決めておくと、それはそれで楽しめるかも。
「●番よ〜生き残れ〜!!」ってね(苦笑)

Rashyai.jpg
コシアン・ルーレット
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2010年11月28日

リトル・ランボーズ

ガース・ジェニングス
ビル・ミルナー、ウィル・ポールター、ジェシカ・スティーヴンソン
宗教上の理由から、音楽 テレビ 映画などの娯楽を一切禁じられて育った11歳の少年・ウィル。
ある日 ウィルは学校イチの問題児・カーターと出会い、彼の自宅を訪れる。そこでウィルは 映画「ランボー」のビデオを見てしまい、すっかりその虜に。
やがてウィルとカーターの思いが重なり、二人だけの映画作りがスタートする。

舞台は1982年のイギリス郊外。ウィルとカーターは11歳の小学5年生という設定でありまして、1971年生まれのわたくしとは同世代じゃん。これまた。

11歳当時のわたくし、ウィルとは違い 思いっきりテレビっ子でありまして。学校が終わって家に帰ってから 寝るまでず〜っとテレビ見てたような覚えがあります。
同世代といえども映画・「ランボー」にのめり込んだりはしませんで、テレビの影響もあり漫才ブームにはまっていってた頃ですわ。
うん、そんなわたくしの話はさておき。。。

ウィルの一家が育ってきたプリマス同胞教会とは、じつに厳格な道徳律がしかれておりまして。
娯楽は一切禁止であるうえに、テレビを使って授業教材を見ることまでできないとは。かなりの徹底ぶり。
ただし そこまで徹底されていた分、パラパラマンガやイラストなど ウィルの想像力が発達していったのかもしれません。

それに比べると今は日常に情報があふれ過ぎちゃってて。
いろんなものを得ることはできても、想像力は弱くなってたりしないもんですかね。。。

この作品のチラシには『「リトル・ダンサー」と同等に偉大な作品』であるとか『「スタンド・バイ・ミー」の感動を思い出させる』などと、子供たちが主人公となった作品との対比が記されております。

確かに ここに登場する子供たちの演技であり表情であったりは、なかなかのデキだと思います。
ウィルのピュアな眼差し。そして見るからに‘悪ガキ’然としたカーター。良いキャラクターですよ。

んで一学年上(6年生)のフランスからやってきたディディエなんてのも 程よいうさんくささで(笑)
でも小学生にとっては、ちょっとしたことでえらくオトナに感じられたりするもんでね。

あぁそういえば6年生が集まってるパーティのシーンなんてのもありましたね。
ブリティッシュ系テクノみたいな曲が流れる中、消しゴムの香りをかいだり、はじけるキャンディーをほおばり さらに炭酸飲料を口に含むという・・・(爆笑)
あれはあれで 胸ときめくシーンでございましたよ。

そんな映像に見とれていながら どこか淡白に物語は進んでいってしまったのですが・・・
最後の最後、空き缶カカシの言葉で一気に涙があふれてまいりました。あれにはやられたなぁ。
近くに座ってた人たちも一様に ハンカチを取り出したり 涙鼻をすする音が。

どうかすると地味目な印象もありましたが、あのラストのおかげで「見てよかった〜」という作品に急上昇しましたね。心の中で。
で エンドロールの最後にも微笑ましいダメ押しが。

見る方は94分間、ラストまでしっかり見届けましょう!!

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「Wの喜劇」だな(笑)
posted by 味噌のカツオ at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月15日

[リミット]

ロドリゴ・コルテス
ライアン・レイノルズ
身動きのできない暗闇の中で意識を取り戻した男。なんとか手繰り寄せたライターが照らしだしたのは棺の中。
隙間からこぼれ落ちる砂を見て 生き埋めにされたことを悟る男。
が突如、棺の中で見慣れぬ携帯電話が鳴り出した。

「CUBE」や「SAW」など密室でのサスペンススリラーも様々ですが、映画としての密室度はココに極まれり。
その舞台というのは 人ひとりがかろうじて入っていられる棺の中。
登場人物も(声や映像は省いて)たったひとり。

そんな状況設定以外の事前情報は入れることなく鑑賞。
なぜ主人公がそんな場に追いやられたのか。誰の仕業で どんな理由で、そしてその結末は?
非常に興味深かったです。が・・・

まぁよく考えてあるな〜とも言えますが、個人的には いくらかシュール過ぎじゃないの?という印象も。
「CUBE」のような壮大な実験みたいなのではなく、木箱に入れて地中に埋めるなんて誰でもできそうなことでもあるので。

浮気・不倫、近所付き合いなど 私的な恨みをかったのがエスカレートしてこうなっちゃったぐらいの動機付けでよかったんじゃないかな。

その状況が動画サイトに映像がUPされ、それを野放しにしたら国民の信頼を失う人がいるとか それもわかるけど、ぶっちゃけあれは見殺しにしちゃうだろうな〜って思うもん。
わずかな時間で、敵国内で、位置の確認も困難。しかもイチ運転手ですよ。助けんでしょうし、助けようとしても助からんでしょ。

そんなスタンスで見てたら、作品に感情移入できなかったなぁ。悪いけど。

映像的にも大きな変化もなくて 何度も真っ暗になるし。
それ相等の集中力で付き合わないと楽しめない作品だね。電話番号、登場人物名、そしてメモ。この辺りをね。

こういう限られた設定で作品を作るのであれば、イッセー尾形さんのほうが もっと面白いものを見せてくれますって(苦笑)
それなりの期待をしてたので、残念というか もったいない・・・というような印象が残りました。
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2010年11月08日

Ricky

フランソワ・オゾン
アレクサンドラ・ラミー、セルジ・ロペス、メリュジーヌ・マヤンス
一人娘のリザと暮らすシングルマザーのカティ。勤め先の工場で新入りのパコと恋に落ち、やがて三人での生活が始まる。
やがてカティとパコの間に赤ちゃんが誕生する。ところが、リッキーと名付けられた赤ちゃんの背中から、突然 翼が生え始める。

やぁ〜なんともファンタジックな映画ですよ。背中(肩甲骨)に翼の生えた赤ちゃんなんですよ。

その言葉だけ聞くと‘天使’というイメージ。それは確か。
ただ 最初に羽根が生え出す辺りの絵は 結構エグくて。正しくは翼ではなく、手羽先やったね(爆笑)

まぁ最終的には大きな鳥の羽のようになるんですが。


元々の原作となったのは「MOTH」という短編小説だとか。
ちなみに‘MOTH’とは蛾のこと。モスラのモスや。
ハンバーガー屋さんは関係なかろう。きっと。

作品中 空を飛ぶリッキーは(蛍光灯などの)光に近づく習性を持っています。まるで街路灯に集まる羽根虫のように。
かといって 背中に生えてくるのが蛾のような羽根だったら また変だったでしょうな(苦笑)


上映時間は90分。物語はいたってシンプル。
決して奇妙な赤ちゃんの話ではなく、奇妙なところからスタートした家族のストーリー。

父の遺伝子、母の遺伝子。そして名前を与えた姉。
そんな家族のために、そこに生まれてきた赤ちゃんが残したもの。

少しばかり複雑な家庭環境があって、そこに新しい命が芽生えることで 家族みんなが成長していくと。
もしかすると 翼という存在が無かったとしても、そんな話は現実にもよくあるものなのかもしれないね。

ただし その翼の存在によって、よりそれらの関係性や本質が見えてくるかもしれないし。
そして映画としてのエンタテイメントの面白味でもあるよね。

普通の赤ちゃんであっても愛くるしいのに、あんな空飛ぶ赤ちゃんの姿は また一段と滑稽で。
スーパーの店内を駆け回る姿は、考えようにはファンタジックな一場面なのかもしれないけど、劇場内の観客からは微笑ましい笑いが起きましたね。なんか幸せな笑い声に包まれました。

他にも所々にユーモア織り交ぜながら、ひとつの家族の姿を提示してくれる。そんな作品。
思わぬ良作でしたよっ!!

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鳥人間コンテストに出られるかも?
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2010年10月24日

乱暴と待機

冨永昌敬
浅野忠信、美波、小池栄子、山田孝之
木造平屋建ての市営住宅に引っ越してきた番上と妊娠中の妻・あずさ。
引越しの挨拶に山根家を訪れた番上は 「お兄ちゃんと暮らしてる」と言う挙動不審な奈々瀬と出会う。
引越し三日目。奈々瀬を見かけたあずさは驚愕する。二人は高校の同級生で、あずさは奈々瀬から酷い仕打ちを受けた過去があったのだ。

注目もしていなかったし‘見たい’と思うポイントもなかったけど、見た人の満足度が高いとのことだったので 半ば騙されたと思って見てきました。
結果、騙されました。おもいっきり(爆)

そんな言い切ってしまうとアレですが、少なくとも わたくしには合わない作品やったね。

見るべき点が全くないわけでもなくてね。気になるストーリー展開、笑える要素やちょっとエッチな場面もアリ、それはそれで結構なんですが、何かスムーズに流れていないような印象。
そのギクシャク感や いびつさが面白味と言われてしまったら、やっぱりわたくしとは合わないってこった。

浅野忠信の怪優っぷりも面白い。天井から覗き込みながらしゃべってる絵はかなりシュールな世界観。
小池栄子さんは映画の中で 結構な存在感をありまして、ここでも彼女のイメージにハマるようないいイイ演技が見られます。
まるで‘ヤンクミ’かという出で立ちの美波さん。冒頭の場面では まるでコントのようで笑えました。
浮気がばれてトレーナーの裾を引っ張ってナニを隠し佇む山田孝之の滑稽さも印象に残ってます。

ひとつひとつは悪くはない。セリフやアイテムや様々なポイントに惹き付けるものがありつつも、全景をみると全てが取って付けたようなものに感じられて。。。

こういう作風にも ちゃんとファンがいてニーズもあることでしょう。否定はしません。
でも舞台で小劇場でやるなら納まるだろうけど、映画のスクリーンでは しっくりこないいんじゃないのかなぁ。
posted by 味噌のカツオ at 19:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月07日

リアル鬼ごっこ2

柴田一成
石田卓也、吉永淳、三浦翔平、永島敏行
パラレルワールドでの‘リアル鬼ごっこ’をレジスタンスとして戦っていた佐藤翼。生き残りまであと48時間というところで、半年ぶりに現実世界に戻ってしまう。
瞬時にその状況を理解した翼ではあったが、その背後には3人の鬼の姿が。
そして妹の愛、幼馴染の洋らを巻き込みながら、現実世界での‘リアル鬼ごっこ’が始まった。

作品のクオリティとは裏腹に、その特異な設定がウケて話題となった「リアル鬼ごっこ」の続編。

前作のラストで また別のパラレルワールドにたどり着いてしまった佐藤翼。その‘オチ’については賛否いろいろありましたが・・・
わたくし的に その辺りのどんでん返しっぷりは、かつての「猿の惑星」なんかも彷彿とさせて面白かったですけどね。

んで今回は そのパラレルワールドにて、レジスタンスとして過激に鬼と戦う翼たちの姿からスタート。正統な続編であるというアプローチはよいんじゃないでしょうか。

ところがその最中で、3匹の鬼とともに 元の世界へとジャンプ。
やがて妹の愛と幼馴染の洋、そしてパラレルワールドの同志でありながら、現実世界では全く面識のない美沙や明も巻き込みながら鬼たちと戦っていく。と。

荒廃したパラレルワールドをサイドストーリーとして、現実世界を軸にしたのは上手いねと思ったりして。
その方がいろいろと都合がいいもんね(爆)

恐るべき鬼はわずか3匹だけではありますが、あちらの世界では銃で撃っても一発では倒れないというタフな存在。
あんなダースベイダーみたいのが全速力で追いかけてくる恐怖感ときたら。。。
ただし、見るだけの側にとっちゃ面白いもんです。あたしゃ「佐藤さん」じゃないんで、そこんところはなおさら(笑)

が‘リアル鬼ごっこ’の動機付けやら、ドラマ性については一作目と同様 やや弱いかな。
あと 最初に逃げ込んだ家(アパート?)での子どものリアクションやラーメン大好き小池さんみたいな人が登場するとか。なぜか妹がプチロリータファッションになったりとか、必然性も余韻もよくわからん設定も少々気になったね。

元々の‘鬼ごっこ’という枠組みが面白いだけに、もっとこうすれば・・・みたいな思いもでてきちゃうね。
捕まったら鬼が交代するとか、逃げてるうちに誰が鬼なのかわからんくなったりとか(笑)

とか言いながら、追うvs追われるの単純明快なスリルは、最近見たR-15作品みたいなドギツさもなく、素直に楽しかったです。

一作目に続いての石田卓也の走りっぷり、走りながらのアクションも様になってました。カッコ良かった。
ただ惜しむらくは、妹の愛も幼馴染の洋も別の役者さんになっちゃってまして。せめて この3人は前作と同じキャストで見たかったかな。
でもそこは大人の事情かねぇ。難しかったんだろうねぇ。


さてさて、今回のラストにも大方の期待通りに‘オチ’がついてきます。「やっぱりかい!」って一斉ツッコミ!!
ただパート3として、あの場面から続きが始まっても、キツイよねぇ(苦笑)

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リアルお兄ごっこ
posted by 味噌のカツオ at 20:08| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月25日

リアル鬼ごっこ

柴田一成
石田卓也、谷村美月、大東俊介、柄本明
元々は幼馴染であったが今では敵対グループとなっている佐藤翼と佐藤洋。ある日、翼は洋らに捕まってしまうが、その瞬間 翼は洋の前から姿を消してしまう。
そんな 翼が降り立ったのはパラレルワールドという別世界。そこでは“佐藤”姓を持つ人間が“鬼”に追われ、次々に捕らえられていた。

続編公開を直前にして、テレビで放送されたのを見ました。
公開は2008年2月。

誰もが子供の頃に‘鬼ごっこ’は やったことあると思います。しかも当時は本気で鬼ごっこで遊んでたはず。
そんな経験をもった人が大人になって「リアル鬼ごっこ」なんて言葉を聞いたら、記憶の片隅をくすぐられるわね。タイトルからして上手いと思います。

さらに日本で最も多い苗字の「佐藤さん」が殺される。その理由は?ってのも興味津々。
これ「佐藤さん」だから共感する人も一番多いはずだし(笑)
おそらく・・・恋人が佐藤さんとか、嫌いな上司が佐藤さんってのも一番多いんじゃないか?と思えば、絶妙なリアリティを伴って見られましょう。

以上のような設定だけでも高得点ですし、走る3人の姿が様になってた(?)のも好印象。そして追う“鬼”のビジュアル的怪しさも合わせて十分に及第点の作品なんじゃないでしょうか。

こまかい部分や整合性は確かに雑だったり、ドラマ性が少々安っぽいのは事実。
ですが「全速力で追われる側と全速力で追う側」という描写は、今どきのゾンビ映画に通じるドキドキ感もあるし、それを「鬼ごっこ」と表すセンスの勝利だと思います。

感想としてはそんなトコで。
それだけシンプルだけど、十分に楽しめましたよ。わたくしは。


おっと、ラストの絶体絶命の状況からパラレルワールドへジャンプしちゃうってのは容易に想像つくけれど、その飛んだ先が・・・ってのはねぇ。
賛否 意見はあるみたいだけど、いやいや、観る側の半歩先にいってる着地点じゃないですか。これまた上手いなと思いましたよ。

素直に続編も楽しみにしています!!

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リアルお医者さんごっこ
posted by 味噌のカツオ at 23:00| Comment(0) | TrackBack(1) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月30日

ラブリーボーン

ピーター・ジャクソン
シアーシャ・ローナン、マーク・ウォールバーグ、レイチェル・ワイズ
スージー・サーモンは14歳の少女。あたたかい家族の中で育ち、学校では憧れの彼とデートの約束も・・・
しかしそんな矢先、スージーは近所に住む男の手によって殺されてしまう。

「私は14歳で殺された。これは、私が天国に行ってからのお話」

そんなコピーがついております。
家族に囲まれ、カメラで写真を撮るのが好きで、普通に恋もする。前半はそんな普通の少女のストーリー。

彼女が事件に巻き込まれてからは2つの世界でのストーリー。
1つは残された家族の。そしてもう一つは天国の・・・ではなく、この世と天国の境目のあたりに漂う彼女のもの。
日本的に言うならば、成仏できていないというか。普通に亡くなられた場合でも いわゆる49日までは この辺を彷徨ってるとも聞きますし。。。

ただし、この世と彼女の世界は直結しているわけではなく。まぁスージーからこの世は見られても、伝えたい思いは届かないというそんな感じ。
実際はそんなもんだと思うけど、これが映画としてはもどかしい。

彼女を殺した犯人は捕まることなく暮らしていて、それどころか新たな犯行を計画したり、その男を疑い始めた父親が重症を負う羽目になったり。
スージーはそれを見つめることしかできない。それを見てるこっちも なかなかもどかしい。

やっとのことでスージーの妹が この男の決定的な証拠を掴むも、警察が来るよりも早く スージーの亡骸を処分してこの町を後にしてしまう。
捕まらないんだ・・・ちょっともどかしい。

じつはこの男、これまでにも多くの女性を手をかけている連続殺人犯で。それが捕まらずにここまで犯行を繰り返してきた男。
最終的には崖から転落して絶命してしまうのだが、どんな惨い死を遂げるより、きちんと裁かれて償ってほしい気もするんだけどね。
死んだらそれまでじゃないかな。

スージーの世界からこの世に向けて かすかなヒントを届けたり、他人の体に憑依して彼とキスしたり(?)、ささやかな復讐を遂げる事はできても、やっぱり死んだらそれまでに思えたなぁ。

殺された側にもそれなりの未練はあって、残された家族にも大きな影響があって。
トータル決して美談でもないので、見終わってスッキリもできなくてね。
霊感の強い友達や、アクの強いおばあちゃんなど 映画らしいキャラクターも出て来るんだけど、それらが大きくメインストーリーに絡むこともなく。
良くも悪くも淡白な印象。

いろんなところでもどかしさの残る映画やったですわ。
ただ・・・スージーの最後の ひと言が、やけに切なかったね。

さてさて、スージー役のシアーシャ・ローナンはホントにきれいな娘でねぇ。青い目のヒロスエ的な。
あとあと調べてみたら彼女はキーラ・ナイトレイ主演の「つぐない」にも出てたそうな。
それを踏まえて このブログの「つぐない」を見てみたら、やっぱり ヒロスエっぽかったと書いてあったわ。当時も。
そんな風に見えたのはワシだけかしらん?(笑)

lovlyB.jpg
エンドロールが異常に長かったし(爆)
posted by 味噌のカツオ at 10:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ラ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする